第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成27年4月1日から12月31日までの9ヶ月)における世界経済は、米国やユーロ圏等の先進国では緩やかな回復が続きましたが、インド等の一部を除き、新興国の景気は概ね減速傾向を辿りました。米国経済は、ドル高等による輸出の伸び悩みが続いているものの、雇用や所得環境の改善を背景とした堅調な個人消費や住宅投資に支えられ、緩やかな拡大基調を持続しました。欧州では、個人消費主導で景気は緩やかな回復基調を辿りました。中国では、個人消費が堅調な伸びを示しつつも、年初より続いた固定資産投資の鈍化や、元高を背景とした輸出不振等により、景気減速傾向が続きました。わが国では、7月以降プラス成長に転じたものの、期を通しては輸出や個人消費の伸び悩みにより景気回復の足踏み状態が続きました。

 

海運市況のうち、ドライバルク船市況は6月頃まで低調に推移、夏場においては遠距離ソースであるブラジルからの鉄鉱石出荷量が伸びたことなどもあり一旦上昇しましたが、その後は中国の景気減速に対する懸念が高まったことや市況センチメントの悪化等から、下落基調を辿りました。原油船市況は、原油安による実需の伸びや戦略備蓄需要の増加を背景に7月末まで高水準で推移、その後夏場不需要期の影響等により一旦急落したものの、10月以降冬場の需要期を迎えたことで再び高騰する局面もあり、総じて堅調に推移しました。コンテナ船市況は、アジア発欧州・南米向けを中心とした荷動きの低迷と大型船の竣工等の影響で各航路とも極めて低調に推移しました。

 

当第3四半期連結累計期間の対ドル平均為替レートは、前年同期比\16.63/US$円安の\121.60/US$となりました。また、当第3四半期連結累計期間の船舶燃料油価格平均は、前年同期比US$261/MT下落しUS$296/MTとなりました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間(9ヶ月)の業績につきましては、売上高1兆3,171億円、営業利益95億円、経常利益387億円、親会社株主に帰属する四半期純利益132億円となりました。

 

当第3四半期連結累計期間の連結業績及び対前年同期比較は以下のとおりです。

 

 

第3四半期連結累計期間

(自 平成26年4月1日

 至 平成26年12月31日)

当第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

 至 平成27年12月31日)

増減額/増減率

売上高       (億円)

13,449

13,171

△277 / △2.1%

営業利益      (億円)

75

95

20 / 27.0%

経常利益      (億円)

297

387

90 / 30.2%

親会社株主に帰属する
四半期純利益    (億円)

248

132

△115 /△46.6%

為替レート  (9ヶ月平均)

\104.97/US$

\121.60/US$

\16.63/US$

船舶燃料油価格(9ヶ月平均)※

US$557/MT

US$296/MT

△US$261/MT

※平均補油価格

また、セグメントごとの売上高、セグメント損益(経常損益)及び概況は次のとおりです。

上段が売上高(億円)、下段がセグメント損益(経常損益)(億円)

セグメントの名称

前第3四半期連結累計期間

(自 平成26年4月1日

 至 平成26年12月31日)

当第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

 至 平成27年12月31日)

増減額/増減率

不定期専用船事業

6,286

6,386

99 /    1.6%

316

448

132 /   41.9%

コンテナ船事業

5,868

5,624

△244 /  △4.2%

△209

△184

25 /     -%

フェリー・内航事業

429

385

△44 / △10.3%

33

38

5 /   15.6%

関連事業

1,146

969

△177 / △15.5%

93

72

△20 / △22.0%

その他

106

103

△3 /  △3.3%

34

33

△0 /  △0.3%

(注)売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。

 

①不定期専用船事業
<ドライバルク船>

ケープサイズ市況は、6月中頃まで平均5千ドル台/日と低調に推移しましたが、堅調な西豪州からの鉄鉱石出荷に加え、遠距離ソースであるブラジルからの鉄鉱石出荷量も伸びたことから上昇に転じ、8月には2万ドル台/日まで回復しました。しかし、その後は中国の景気減速に対する懸念が高まったことに加え、鉄鉱石・石炭等のコモディティ市況やFFA(運賃先物取引)の低迷を背景とするセンチメントの悪化により市況は下落基調を辿り、当第3四半期連結会計期間の市況は平均8千ドル台/日と前年同期を下回る水準となりました。

パナマックス船型以下の中小型船についても、中国の景気減速に伴う石炭輸入量の減少等により依然として船腹余剰感が解消されず、市況は低調に推移しました。このような市況環境下、ドライバルク船部門は、鉄鋼原料船、木材チップ船、電力炭船等の長期契約による安定利益の確保に加え、運航効率改善やコスト削減にも引き続き努めた結果、前年同期比で大幅な減益となったものの、一定の利益を確保しました。

 

<油送船・LNG船>

原油船市況は、原油安による実需の伸びや戦略備蓄需要の増加により海上輸送需要が活発となり、7月末まで高水準で推移しました。その後夏場の不需要期の影響等により一旦急落したものの、10月以降冬場の需要期を迎えたことで再び高騰する局面もあり、総じて好調でした。石油製品船市況は、原油安や中東における製油所の生産拡張に加え、北米ドライブシーズンにおけるガソリン需要増加等により船腹需給が引き締まり、夏場までは堅調に推移しました。その後極東を含むアジア域の製油所が冬場前の定期修繕に入ったことや、ナイジェリアの政治改革に伴う石油製品の輸入減少等から、輸送需要が伸び悩み、秋口以降は軟化傾向となりました。LPG船市況は、米国LPG輸出ターミナルの新規稼働やインド向け輸送需要の増加等の好材料を背景に、夏場まで高い水準で推移していました。その後、東西間の貨物価格差縮小により裁定取引が減少したことや、新造船竣工が影響し、冬場にかけて下降線を辿りましたが、総じて堅調に推移しました。このような市況環境下、油送船部門は、プール運航による運航効率の改善やコスト削減にも継続して努めた結果、前年同期比で大幅な増益となりました。

LNG船市況は、新規プロジェクト立ち上がりの停滞と新造船の竣工による供給過剰傾向が継続する中、短期・中期貸船とも低迷が続きました。このような市況下においても、LNG船部門では長期輸送契約による安定収益を引き続き確保し、前年同期比で増益となりました。

 

<自動車船>

自動車船部門については、好調な経済が続く米国向けの完成車輸送が堅調に推移しました。一方、原油価格下落等により経済不振に陥った一部資源国・新興国向けの輸送が落ち込んだものの、トレードパターンの変化に対応した運航効率改善に取り組んだ結果、自動車船部門の損益は前年同期とほぼ同水準となりました。

②コンテナ船事業

北米航路においては、中国国慶節直後の季節性要因による落ち込みを除き、アジアからの荷動きは西岸、東岸向けとも堅調に推移した一方、運賃市況は記録的な水準まで下落しました。欧州航路においては、アジアからの荷動きが低迷し、当社が属するG6アライアンスの毎週減便を通じた供給スペースの削減に努めたものの需給ギャップは縮まらず、運賃市況は低迷しました。南米航路においては、ブラジル経済の急激な減速とレアル安により、低迷していたアジアからの荷動きが更に急減、これに伴い運賃市況は記録的な安値水準となりました。アジア域内航路においても荷動きは伸び悩み、運賃市況は低迷しました。このような事業環境下、更なる航路の合理化や減便等を通じ運航コストの削減に努めた結果、燃料油価格の低下もあって前年同期比で損益は改善したものの、損失を計上しました。

 

③フェリー・内航事業

フェリー事業については、商船三井フェリー㈱の大洗~苫小牧航路就航船が、7月末に発生した車輛甲板火災事故からの復旧工事の為休航していた影響で、旅客及び貨物輸送量が減少しました。その他の航路については、旅客、貨物輸送量共に堅調に推移しました。内航事業については、在庫調整が続いている等の影響で鋼材の輸送量が軟調に推移しました。その結果、フェリー・内航事業全体では、前年同期比では減収となったものの、燃料油価格の低下等にも支えられ、増益となりました。

 

④関連事業

客船事業では、にっぽん丸において堅調な集客を続け、損益を改善させました。不動産事業においては、首都圏を中心に賃貸オフィスマーケットの改善傾向が続く中、当社グループの不動産事業の中核であるダイビル㈱は安定的な売上を維持しましたが、昨年3月に竣工した新ダイビルに関する一時費用の増加等により、前年同期比で減益となりました。燃料油価格下落により商社事業の売上が減少、また、一部の土木事業において採算が悪化した一方、曳船等の業績は総じて堅調に推移しました。その結果、関連事業セグメント全体では前年同期比で減益となりました。

 

⑤その他

主にコストセンターであるその他の事業には、船舶運航業、船舶管理業、貸船業、金融業、造船業などがありますが、前年同期比では減益となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ64億円増加し、1,352億円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

    (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって得られた資金は861億円(前年同期比445億円の収入増)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益が275億円、減価償却費が692億円、関係会社株式評価損が262億円となった一方、為替差益が191億円、仕入債務の減少額が414億円となったことによるものであります。

 

    (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって支出された資金は349億円(前年同期比656億円の支出減)となりました。これは主に船舶を中心とした有形及び無形固定資産の取得による支出が1,074億円、長期貸付けによる支出が273億円となった一方、有形及び無形固定資産の売却による収入が560億円、長期貸付金の回収による収入が384億円となったことによるものであります。

 

    (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって支出された資金は428億円(前年同期は264億円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が1,117億円となった一方、長期借入れによる収入が712億円となったことによるものであります。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。

(4)研究開発活動

  当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は122百万円となっております。

   なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発の状況に重要な変更はありません。