前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更は次の通りです。
(5)公的規制
当社グループの主たる事業分野である外航海運業では、設備の安全性や船舶の安全運航のために、国際機関及び各国政府の法令、船級協会の規則等様々な公的規制を受けております。また、その他の事業分野も含め、事業を展開する各国において、事業・投資の許可をはじめ、運送、通商、独占禁止、租税、為替規制、環境、各種安全確保等の法規制の適用を受けております。これらの規則を遵守するためにはコストが発生しており、また、これらの規制が変更された場合、若しくは新たな規制等が導入された場合には、新たなコストが発生する可能性があります。加えて、当社グループは、これらの規制の運用状況について情報収集を行い、その遵守体制を構築しておりますが、関係当局による調査の対象となることや、その調査の結果によっては処分や処罰を受けることがあります。それらにより、当社グループの活動が制限される可能性や、事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
以上記載のもののほかは、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。また、当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
なお、文中における将来に関する事項は、当第1四半期連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間(平成29年4月1日から6月30日までの3ヶ月)における世界経済は、米国では内外需要の回復により企業収益が改善、雇用・所得環境も底堅く推移し、個人消費の回復傾向が続きました。欧州経済は、景気の先行きに対する不確実性が和らぐ中、堅調な景気回復が継続、底堅く推移する個人消費にも支えられ、緩やかながら安定的な成長が続きました。中国では、住宅投資の減速が継続、過剰設備の調整が本格化したものの、インフラ投資など財政による下支えで、景気は緩やかな減速となりました。わが国では、消費者マインドが改善傾向にあり、個人消費等の持ち直しの動きから、景気は緩やかな回復基調が続きました。
海運市況のうち、ドライバルク船市況は、東豪州で発生したサイクロンの影響長期化、ブラジル積貨物の低迷などの影響もありましたが、堅調な石炭需要、及び南米東岸穀物貨が市況を下支えし、底堅く推移しました。原油船市況は、長距離の輸送となる西アフリカからのカーゴ増により、一時的に船腹需給が引き締まったものの、春先からの不需要期とOPEC加盟国の減産の浸透を背景に低調に推移しました。コンテナ船市況については、北米航路において、堅調な米国経済に支えられアジア出し荷動きは過去最高を記録し、欧州航路においてもアジア出し荷動きが堅調に推移しました。好調な荷動き需要を受けて、スポット運賃市況は前年同期と比べ大きく改善し、年間契約運賃も概ね上昇して更改されました。
当第1四半期連結累計期間の対ドル平均為替レートは、前年同期比\0.48/US$円安の\110.79/US$となりました。また、当第1四半期連結累計期間の船舶燃料油価格平均は、前期比US$93/MT上昇しUS$319/MTとなりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高4,032億円、営業損益11億円、経常損益58億円、親会社株主に帰属する四半期純損益52億円となりました。
当第1四半期連結累計期間の連結業績及び対前年同期比較は以下のとおりです。
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前第1四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年6月30日) |
当第1四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年6月30日) |
増減額/増減率 |
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売上高 |
(億円) |
3,600 |
4,032 |
432 / 12.0% |
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営業損益 |
(億円) |
△35 |
11 |
47 / - % |
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経常損益 |
(億円) |
7 |
58 |
51 / 702.6% |
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親会社株主に 帰属する 四半期純損益 |
(億円) |
14 |
52 |
38 / 274.7% |
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為替レート |
(3ヶ月平均) |
\110.31/US$ |
\110.79/US$ |
\0.48/US$ |
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船舶燃料油価格 |
(3ヶ月平均)※ |
US$226/MT |
US$319/MT |
US$93/MT |
※平均補油価格
また、セグメントごとの売上高、セグメント損益(経常損益)及び概況は次のとおりです。
上段が売上高(億円)、下段がセグメント損益(経常損益)(億円)
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セグメントの名称 |
前第1四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年6月30日) |
当第1四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年6月30日) |
増減額/増減率 |
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ドライバルク船事業 |
630 |
693 |
63 / 10.0% |
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15 |
48 |
33 / 219.7% |
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エネルギー輸送事業 |
645 |
667 |
21 / 3.3% |
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70 |
34 |
△35 / △50.6% |
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製品輸送事業 |
コンテナ船事業 |
1,472 |
1,802 |
330 / 22.4% |
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△116 |
△62 |
53 / - % |
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自動車船・フェリー・内航RORO船事業 |
610 |
626 |
16 / 2.6% |
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7 |
13 |
5 / 71.4% |
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関連事業 |
298 |
297 |
△1 / △0.6% |
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31 |
37 |
6 / 21.8% |
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その他 |
62 |
57 |
△4 / △7.6% |
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7 |
11 |
4 / 53.6% |
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(注)売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
① ドライバルク船事業
ケープサイズ市況は、3月末に一時20千ドル/日に達しましたが、以降は、東豪州で発生したサイクロンの影響長期化、ブラジル積航路の市況低迷などの影響により6月は7千ドル台/日まで下落が継続して、平均では12千ドル台/日にて推移しました。パナマックス船型以下の市況は、南米東岸穀物貨が安定した荷動きを見せたこと、また悪天候の影響で積揚各地において滞船が発生し供給が締まったこともあり概して底堅く推移しました。パナマックスでは4月中旬に12千ドル台/日に上昇、船腹余剰により5月から6月中旬にかけては一旦低迷したものの、6月中旬以降は石炭需要の増加や南米東岸穀物貨が市況を下支えし、平均では8千ドル台後半/日にて推移しました。このような市況環境の中、構造改革の成果でとりわけ中小型バルカー事業の損益が改善、ドライバルク船部門では前年同期比で増益となりました。
② エネルギー輸送事業
<油送船>
原油船市況は、西アフリカからのカーゴ増によるトンマイル伸長等により、一時的に船腹需給が引き締まったものの、春先からの不需要期とOPEC加盟国の減産の浸透を背景に下落しました。石油製品船市況は、東西の荷動きの低迷や、製油所の定期修繕、新造船供給圧力等により、低調に推移しました。LPG船市況は、米国からアジア向けの裁定取引が継続し、中東出しインド向け荷動きも堅調に推移しましたが、高い船舶供給圧力により、引き続き低位で推移しました。このような市況環境下において、油送船部門は、長期契約の安定的な履行に加え、プール運航による運航効率の改善やコスト削減にも継続して努めましたが、前年同期比では減益となりました。
<LNG船・海洋事業>
LNG船市況は、マーケットの船腹過剰が解消せず総じて低調に推移しましたが、LNG船部門は期中の新規稼働船2隻も含め長期契約による安定収益を引き続き確保し、前年同期比で増益となりました。また、海洋事業部門においてもFPSO等の安定稼働により前年同期比で増益となりました。
③ 製品輸送事業
<コンテナ船>
北米航路においては、堅調な米国経済に支えられアジア出し荷動きは過去最高を記録し、欧州航路においてもアジア出し荷動きが堅調に推移、また欧州出しアジア向け復航荷動きが増加しました。船腹大型化による供給増加もある中、スポット運賃市況は前年同期と比べ大きく改善した水準にて推移しました。南米東岸航路においては、アジア出し荷動きが回復傾向にあることから船腹需給は引き締まり、スポット運賃市況は一段と上昇し高値にて推移しました。好調な荷動き需要を受け年間契約運賃は概ね上昇して更改されました。このような事業環境下、コンテナ船部門は、イールドマネジメント強化による空コンテナ回送費等の運航コスト削減にも努めたことから、前年同期比で損失が縮小しました。
<自動車船>
完成車の荷動きは、米国向けが堅調に推移しましたが、一方で資源価格下落等を背景に経済不振が続く資源国・新興国向けは引き続き低迷しました。自動車船部門は、継続して減船やトレードパターンの変化に対応した運航効率の改善による収支の向上に努め、前年同期比で損益は改善し、黒字を計上しました。
<フェリー・内航RORO船>
フェリー・内航RORO船事業は、トラックドライバー不足を背景にした貨物輸送需要が継続しており、荷動きは堅調に推移しました。旅客についても本年5月に大洗~苫小牧航路で新造船が就航した効果などで順調に推移しました。この結果、営業収益は前年同期を上回り、燃料費の上昇や新造船竣工に伴う一時費用の増加等あるなか、前年同期並みの利益を確保しました。
④ 関連事業
客船事業は、にっぽん丸の好調な集客は継続しているものの、前年同期比では減益となりました。不動産事業においては、首都圏を中心に堅調な賃貸オフィスマーケットに支えられ、当社グループの不動産事業の中核であるダイビル㈱の売上が増加したこと等により、前年同期比で増益となりました。その他曳船や商社等の業績は総じて堅調に推移し、関連事業セグメント全体では前年同期比で増益となりました。
⑤ その他
主にコストセンターであるその他の事業には、船舶運航業、船舶管理業、貸船業、金融業、造船業などがありますが、前年同期比では増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ19億円減少し、1,848億円となりました。当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は277億円(前年同期比234億円の収入増)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益が91億円、減価償却費が209億円となった一方、法人税等の支払額が63億円となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出された資金は200億円(前年同期比51億円の支出増)となりました。これは主に船舶を中心とした有形及び無形固定資産の取得による支出が388億円、長期貸付による支出が44億円となった一方、有形及び無形固定資産の売却による収入が217億円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出された資金は84億円(前年同期は911億円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が242億円、短期借入金の純減額が26億円となった一方、長期借入れによる収入が195億円となったことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は69百万円となっております。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発の状況に重要な変更はありません。