第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

 

(1) 業績の状況

(億円未満四捨五入)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

    至 平成27年6月30日)

当第1四半期連結累計期間

(自 平成28年4月1日

    至 平成28年6月30日)

増減額 (増減率)

売上高(億円)

3,355

2,446

△909

(△27.1%)

営業損益(億円)

112

△148

△261

( - )

経常損益(億円)

146

△225

△371

( - )

親会社株主に帰属する

四半期純損益(億円)

102

△268

△370

( - )

 

為替レート(¥/US$)(3ヶ月平均)

¥120.97

¥111.12

△¥9.85

(△8.1%)

燃料油価格(US$/MT)(3ヶ月平均)

US$366

US$208

△US$158

(△43.3%)

 

当第1四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年6月30日まで)(以下、「当累計期間」と表示する)における世界経済は、まだら模様のなか全体としては緩やかな回復基調を見せたものの、英国のEU離脱問題に関する国民投票の結果により国際金融市場は一時混乱が生じ、円高の進行など不確実性が増しました。

米国経済は、足元では個人消費が増加し、失業率が低水準で推移するなど緩やかな回復を続けました。欧州経済は、金融市場の混乱に加え、テロや難民問題における不確実性が高まり、景気の先行き懸念が強まる状況となりました。また、ブラジルなど新興国においては、依然、資源価格の下落の影響が継続し、本格的な回復の兆しは見えませんでした。中国では経済成長ペースの減速基調が顕著となる一方で、インドでは民間消費が経済成長をけん引しました。

国内経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続きましたが、民間消費の低迷や円高・株安の影響を受けたことで不安定な景況感となりました。

海運業を取りまく事業環境は、コンテナ船では、荷動きが緩やかに伸びる一方で新造大型船の竣工による供給圧力が継続した結果、船腹需給のギャップは縮小せず、北米航路などにおいて運賃市況は低迷しました。また、ドライバルク船においても、一部荷動きの回復が見られたものの、船腹需給バランスの改善には至らず、市況は低水準で推移しました。当社グループでは、配船効率化などの収支改善策への取組みや運航コストの削減に努めましたが、円高進行に伴う為替差損に加え、構造改革に伴う特別損失を計上したこともあり、前年同期比で業績は悪化しました。

 

以上の結果、当累計期間の売上高は2,445億93百万円(前年同期比908億64百万円の減少)、営業損失は148億36百万円(前年同期は112億43百万円の営業利益)、経常損失は225億15百万円(前年同期は145億87百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は267億93百万円(前年同期は101億94百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 

セグメントごとの業績概況は次のとおりです。

(億円未満四捨五入)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

  至 平成27年6月30日)

当第1四半期連結累計期間

(自 平成28年4月1日

  至 平成28年6月30日)

増減額 (増減率)

コンテナ船

売上高(億円)

1,717

1,222

△495

(△28.8%)

セグメント損益(億円)

41

△123

△165

( - )

不定期専用船

売上高(億円)

1,462

1,092

△371

(△25.3%)

セグメント損益(億円)

104

△73

△177

( - )

海洋資源開発及び重量物船

売上高(億円)

81

46

△35

(△42.8%)

セグメント損益(億円)

5

△18

△22

( - )

その他

売上高(億円)

94

85

△8

(△8.9%)

セグメント損益(億円)

6

1

△6

(△91.9%)

調整額

セグメント損益(億円)

△11

△12

△1

( - )

合計

売上高(億円)

3,355

2,446

△909

(△27.1%)

セグメント損益(億円)

146

△225

△371

( - )

 

  ①コンテナ船セグメント

 

  [コンテナ船事業]

米国経済指標は底堅いものの、景況感は力強さに欠け、北米航路全体の荷動きは前年同期比で微増に留まる一方で供給増に伴う需給悪化により市況は低迷、往復航全体の積高は前年同期比約4%の減少となりました。欧州航路は、欧州経済の回復鈍化懸念に対処し当社はスペースを抑制した結果、積高は前年同期比約4%の減少となりました。アジア航路も荷動きは力強さを欠き、供給増による需給悪化で積高は前年同期比約7%の減少となるも、南北航路ではマーケット回復の兆しも見られ前年同期比約9%の増加となりました。この結果、当社グループ全体の積高は前年同期比約3%の減少となりました。

当社平均運賃は、グローバルな需給悪化に伴い全航路にわたり前年を下回りました。大型船投入とアライアンスを通じた競争力強化や不採算航路からの撤退、各種コスト削減にも引き続き取り組みましたが、前年同期比で減収となり損失を計上しました。

 

  [物流事業]

内陸輸送及び倉庫業をはじめとする物流事業において、国内物流の需要は前年同期比でやや弱含みに推移しました。国際物流も昨年度初頭の北米・タイでの航空輸送特需が収束し、その後の円高の影響を受けた結果、物流事業全体では前年同期比で減収減益となりました。

 

以上の結果、コンテナ船セグメント全体では、前年同期比で減収となり損失を計上しました。

 

 

  ②不定期専用船セグメント

 

   [ドライバルク事業]

大型船市況は、春先にかけ中国の粗鋼生産量が回復するなど鉄鉱石輸送需要の増加により一時的に上昇に転じましたが、係船が解除される動きもあり需給バランスの改善に至らず、上値の重い展開が続きました。中・小型船市況についても南米穀物輸送の需要増加を受け底打ちしたものの、船腹余剰の状態が継続し、低迷しました。当社グループでは構造改革における傭船解約や売船処分などによるフリー船及び高コスト船の削減に加え、運航コストの節減、効率的配船に努めましたが、市況低迷の影響を受け前年同期比で減収となり損失を計上しました。

 

   [自動車船事業]

当累計期間の完成車荷動きは、中国経済の減速を背景に欧州・北米出しのアジア向け貨物や、資源価格下落の影響を受けたアジア出し中近東、中南米、アフリカなど資源国向け貨物が軟調に推移し、ロシア経済の低迷により欧州域内の荷動きも減少しました。その結果、大西洋域内貨物や、北米向け日本出し貨物などの増加が下支えしたものの、当社グループの総輸送台数は前年同期比で約5%の減少となりました。当社グループでは配船及び運航効率の改善に継続的に取り組みましたが、前年同期比で減収減益となりました。

 

   [エネルギー資源輸送事業(液化天然ガス輸送船事業・油槽船事業)]

LNG船、大型原油船、LPG船は、中長期の期間傭船契約のもとで順調に稼働しましたが、エネルギー資源輸送事業全体では、為替の影響などにより前年同期比で減収減益となりました。

 

   [近海・内航事業]

近海・内航事業においては、前年同期並みの輸送量を確保しましたが、近海船の市況低迷や内航船の新規航路開設に係る費用などにより、前年同期比で減収となり損失を計上しました。

 

以上の結果、不定期専用船セグメント全体では、前年同期比で減収となり損失を計上しました。

 

 

  ③海洋資源開発及び重量物船セグメント

 

   [海洋資源開発事業(エネルギー関連開発事業・オフショア支援船事業)]

ドリルシップ(海洋掘削船)は順調に稼働し、長期安定収益の確保に貢献しましたが、オフショア支援船事業においては、原油価格低迷に起因する海洋開発停滞により軟調な市況が継続しました。海洋資源開発事業全体では、前年同期比で減収となり、オフショア支援船事業の海外子会社における外貨建て債務の為替評価損の影響もあり損失を計上しました。

 

   [重量物船事業]

重量物船事業においては、前年同期と比べて市況は弱含みで推移しましたが、フリート削減によるコスト削減を図ったことにより、前年同期比で減収となるものの、損失が縮小しました。

 

以上の結果、海洋資源開発及び重量物船セグメント全体では、前年同期比で減収となり損失を計上しました。

 

 

  ④その他

その他には、船舶管理業、旅行代理店業、不動産賃貸・管理業等が含まれており、当累計期間の業績は前年同期比で減収減益となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて、268億10百万円減少して、1,719億34百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純損失が261億81百万円となったこと等から、126億89百万円のマイナス(前第1四半期連結累計期間は、198億26百万円のプラス)となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により94億35百万円のマイナス(前第1四半期連結累計期間は、109億20百万円のマイナス)となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金返済等に係る支出等により4億17百万円のマイナス(前第1四半期連結累計期間は、154億48百万円のマイナス)となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は4百万円です。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

第2四半期以降の世界経済は、中国の経済成長減速の鮮明化や、新興国の景気低迷など予断を許さない状況が続くなか、英国のEU離脱決定による国際金融市場の先行き不透明感の影響や欧州の地政学的リスクの高まりにより、米国をはじめとする先進国においても経済成長の鈍化が懸念されます。

このような事業環境のもと、コンテナ船事業において、前年同期比で供給が減少している欧州航路においては、荷動きの回復に伴い第2四半期以降は運賃水準に回復の兆しが見られ、下期に向かって修復基調が継続するものと思われます。また、北米航路では需給バランスの悪化の影響を受けた年初の年間契約の更改により運賃水準は下落したものの、夏場の繁忙期に入り短期運賃市況は回復する動きが見られます。当社は引き続き需要変動に合わせた柔軟な減便対応、IT活用による空コンテナ回送費削減をはじめとしたコスト削減などにより、一層のきめ細かなコストセーブ活動を強化し、収支改善に努めます。

ドライバルク事業では、中国経済の減速により海上荷動きの大きな需要増加は期待できませんが解撤処分の進展もあり、歴史的な低水準の市況から緩やかな回復を見るものの上値は重い展開が予想されるなか、構造改革を進めることで競争力を確保し、市況の影響を受けにくい収益構造の強化に努めます。

自動車船事業では、資源国向けの貨物が低迷するなか、トレード構造の変化に対応した東南アジア諸国出し及び大西洋域内貨物獲得などの事業基盤の強化を継続するとともに、順次竣工する重建機類・鉄道車両などの積載能力向上に対応し省燃費性能を追求した次世代大型船を最大限に活用して、配船効率化とともに収益基盤の拡充に努めます。

エネルギー資源輸送事業においては、LNG船、大型原油船、LPG船は中長期の傭船契約を背景に安定収益の確保を進めます。

海洋資源開発事業・重量物船の市況は、原油価格の影響を受け、回復には今しばらく時間を要する見込みですが、効率配船等により収支改善に努めます。

物流事業・内航事業については、積極的な事業展開を図ります。