当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1) 業績の状況
(億円未満四捨五入)
|
|
前第1四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年6月30日) |
当第1四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年6月30日) |
増減額 (増減率) |
|
|
売上高(億円) |
2,446 |
2,874 |
428 |
(17.5%) |
|
営業損益(億円) |
△148 |
39 |
187 |
( - ) |
|
経常損益(億円) |
△225 |
60 |
285 |
( - ) |
|
親会社株主に帰属する 四半期純損益(億円) |
△268 |
85 |
353 |
( - ) |
|
為替レート(¥/US$)(3ヶ月平均) |
¥111.12 |
¥111.48 |
¥0.36 |
(0.3%) |
|
燃料油価格(US$/MT)(3ヶ月平均) |
US$208 |
US$326 |
US$118 |
(57.0%) |
当第1四半期連結累計期間(平成29年4月1日から平成29年6月30日まで)(以下、「当累計期間」と表示する)における世界経済は、地政学的リスクを抱え不安定な状況にあるものの、総じて緩やかに回復しました。米国経済は、個人消費が引き続き堅調で設備投資や住宅投資も増加し、底固く推移しました。仏大統領選などの政治イベントが大きな混乱なく終わった欧州経済は、一時的に政治リスクへの警戒が和らぎ、国ごとにばらつきがあるものの設備投資を中心に全体的に回復基調を維持しました。政策支援の下支えにより一時持ち直しの動きを見せた中国経済は、金融や不動産市場の景気過熱を警戒する政府が再び構造調整に踏み切るリスクを嫌気し、やや減速気味に推移しました。高額紙幣廃止もあり成長率が一時的に伸び悩んだインド経済は、足元で消費が持ち直している一方で、回復基調にあった資源価格が一服し低調に推移したことで、資源国経済成長の重石となり、新興国経済は全体として力強さを欠く展開となりました。
国内経済は、世界経済回復に伴う輸出増加により緩やかな回復が続きました。雇用・所得の改善を背景とした個人消費や設備投資など、国内需要も持ち直しの動きを見せました。
海運業を取りまく事業環境は、コンテナ船では、東西航路及びアジア域内航路の荷況が好調に推移し、運賃市況は回復を見せました。一方、ドライバルク船においては、中・小型船で一部市況の持ち直しが見られたものの、船腹需給ギャップの改善には今しばらく時間を要する見込みです。当社グループでは、前々期及び前期の2期にわたり、ドライバルク事業、コンテナ船事業、海洋資源開発及び重量物船事業において競争力強化への取組みとして構造改革を実施しました。この構造改革の効果に加えて、継続したコスト削減の実施、配船効率化などの収支改善策に取り組みました。
以上の結果、当累計期間の売上高は2,873億75百万円(前年同期比427億82百万円の増加)、営業利益は38億78百万円(前年同期は148億36百万円の営業損失)、経常利益は59億70百万円(前年同期は225億15百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は85億23百万円(前年同期は267億93百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの業績概況は次のとおりです。
(億円未満四捨五入)
|
|
前第1四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年6月30日) |
当第1四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年6月30日) |
増減額 (増減率) |
||
|
コンテナ船 |
売上高(億円) |
1,222 |
1,472 |
249 |
(20.4%) |
|
セグメント損益(億円) |
△123 |
61 |
184 |
( - ) |
|
|
不定期専用船 |
売上高(億円) |
1,092 |
1,264 |
172 |
(15.8%) |
|
セグメント損益(億円) |
△73 |
4 |
76 |
( - ) |
|
|
海洋資源開発及び重量物船 |
売上高(億円) |
46 |
49 |
2 |
(4.4%) |
|
セグメント損益(億円) |
△18 |
△2 |
16 |
( - ) |
|
|
その他 |
売上高(億円) |
85 |
89 |
4 |
(4.8%) |
|
セグメント損益(億円) |
1 |
10 |
10 |
(1,892.3%) |
|
|
調整額 |
セグメント損益(億円) |
△12 |
△13 |
△1 |
( - ) |
|
合計 |
売上高(億円) |
2,446 |
2,874 |
428 |
(17.5%) |
|
セグメント損益(億円) |
△225 |
60 |
285 |
( - ) |
|
①コンテナ船セグメント
[コンテナ船事業]
当社積高は、東西航路及びアジア域内航路の荷況が好調に推移し、北米航路では前年同期比約6%増加、欧州航路では前年同期比約9%の増加、アジア域内航路では前年同期比約17%増加しました。一方、南北航路の積高は、当社南米東岸サービスの休止の影響により、前年同期比で約5%の減少となりました。これらの結果、総積高は前年同期比約7%の増加となりました。堅調な荷動きを背景に、運賃市況は回復を見せており、前年同期比で増収となり、黒字に転換しました。
[物流事業]
内陸輸送及び倉庫業を中心に、国内物流における貨物取扱量は前年同期並みで推移しました。一方で、国際物流は、航空貨物の取扱量が増加し、アジア地域における地域密着型サービスの拡充、バイヤーズコンソリデーションでの新規顧客の獲得などの取組みにより、物流事業全体では前年同期比で増収増益となりました。
以上の結果、コンテナ船セグメント全体では、前年同期比で増収となり黒字に転換しました。
②不定期専用船セグメント
[ドライバルク事業]
大型船市況は、鉄鉱石の荷動きが前年に続き堅調だったものの、中国の金融及び不動産市場の引き締めリスクなどが懸念材料となり、鉄鋼原料需要の見通しにも不透明感が見られたことから軟化を続けました。中・小型船市況は、春先から船腹量をカバーするだけの貨物供給がなく下落を続けていましたが、足元では南米出し穀物や豪州出し石炭の荷動きが活発で市況は持ち直しました。中古船売買とスポット傭船市況が前年同期比で高い水準で推移したことで解撤が進まなかったことに加え、新造船はほとんど遅延なく竣工したことから、船腹需給ギャップの改善には至りませんでしたが、当社グループでは運航コストの削減、効率的配船に努めた結果、前年同期比で増収となり損失は縮小しました。
[自動車船事業]
当累計期間の完成車荷動きは、資源価格下落の影響を受けたアジア出し中近東・中南米・アフリカなどの資源国向け貨物が引き続き低調に推移したものの、極東アジア出し欧州向け貨物や、特に大西洋域内及び欧州域内の貨物積み取りが好調に推移しました。その結果、当社グループの総輸送台数は前年同期比で約15%の増加となりました。当社グループでは配船及び運航効率の改善に継続的に取り組み、前年同期比で増収増益となりました。
[エネルギー資源輸送事業(液化天然ガス輸送船事業・油槽船事業)]
LNG船、大型原油船、LPG船は市況が軟化したものの、中長期の期間傭船契約が順調に稼働したため、エネルギー資源輸送事業全体では、前年同期比で増収増益となりました。
[近海・内航事業]
近海船では市況の低迷が続き、内航船では燃料油価格の上昇に伴う費用の増加などがあったものの、全体として安定した輸送量を確保したことで、前年同期比で増収となり黒字に転換しました。
以上の結果、不定期専用船セグメント全体では、前年同期比で増収となり黒字に転換しました。
③海洋資源開発及び重量物船セグメント
[海洋資源開発事業(エネルギー関連開発事業・オフショア支援船事業)]
ドリルシップ(海洋掘削船)は順調に稼働し、長期安定収益の確保に貢献しましたが、オフショア支援船事業においては、海洋資源開発の停滞により軟調な市況が継続しました。海洋資源開発事業全体では、前年同期比で減収となりましたが、為替の影響もあり、損失は縮小しました。
[重量物船事業]
当社は、7月26日に公表しました「連結子会社の異動を伴う出資持分譲渡に関するお知らせ」に記載のとおり、当該事業を担うSAL Heavy Lift GmbHの全出資持分につきましてSALTO Holding GmbH & Co. KGに譲渡することを決定しました。
以上の結果、海洋資源開発及び重量物船セグメント全体では、前年同期比で増収となり損失は縮小しました。
④その他
その他には、船舶管理業、旅行代理店業、不動産賃貸・管理業等が含まれており、当累計期間の業績は前年同期比で増収増益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて、46億25百万円増加して、1,614億17百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が138億74百万円となったこと等から、89億48百万円のプラス(前第1四半期連結累計期間は、126億89百万円のマイナス)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入等により61億80百万円のプラス(前第1四半期連結累計期間は、94億35百万円のマイナス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金返済等に係る支出等により105億12百万円のマイナス(前第1四半期連結累計期間は、4億17百万円のマイナス)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は4百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
第2四半期以降の世界経済は、全体として緩やかな拡大を維持するものの、回復基調にある資源価格や原油価格も上値が重く、拡大のペースはしばらく緩慢なものにとどまるものと思われます。また、米政権の政策実現遅れなどの政治的リスク、中東や北朝鮮情勢の緊迫化など地政学的リスクも高まっており、しばらく不安定な状況が続くものと思われます。
このような事業環境のもと、コンテナ船事業においては、昨年度に歴史的低迷を記録した運賃市況は反転し、今年度の市況は長期契約・短期契約ともに改善が見られます。一方で加速化する同業他社の合併・統合などの動きに伴う事業環境の変化や、主要国の地政学的リスクによる消費動向、荷動きへの影響など注視すべき懸案が残ります。当社グループは平成29年度よりサービスを開始したザ・アライアンスのもと、多様化する顧客ニーズに対応することに加え、よりきめ細かなコスト削減を通じて、収益構造の強化に努めるとともに、邦船3社によるコンテナ船事業統合に向けた準備に着実に取り組んでまいります。
ドライバルク事業では、緩やかな回復基調を維持するものの、余剰船腹の調整にはしばらく時間を要することが見込まれるため、上値の重い展開が継続することが予想されます。当社グループは引き続き運航効率の改善とコスト削減に取り組むとともに、強みを活かした中長期契約の拡充を目指し、収益の安定化に努めます。
自動車船事業では、中東諸国をはじめとした資源国やロシアなど新興国の景気不透明感は継続するものの、完成車の海上輸送需要は世界的に堅調に推移するものと予想します。各社生産拠点は「適地量産」、「適地適産」へとシフトしつつあり、複雑化が進むトレード構造の変化へ今後柔軟に対応すべく、適切な船隊整備を進め、事業基盤の強化を継続するとともに、重建機類・鉄道車両などの積載能力向上に対応し省燃費性能を追求した次世代大型船を最大限に活用して収益基盤の拡充に努めます。また、運航経費などの削減にも取り組んでまいります。
エネルギー資源輸送事業においては、LNG船、大型原油船、LPG船を中心とした、中長期の傭船契約のもとで安定収益の確保に努めます。
海洋資源開発事業においては、市況回復には今しばらく時間を要する見込みですが、引き続きコスト削減等により収支の改善に努めます。
物流事業においては、国内需要は、陸送と倉庫事業をはじめとして安定的に推移すると予想しています。国際物流では堅調な航空貨物輸送需要が継続し、また、タイ・ベトナムなど地域に密着したサービス拡充効果が現れつつあります。更にグローバルネットワークの強化、フォワーディング、バイヤーズコンソリデーションの事業を強化することで収益性の改善を図ってまいります。
近海・内航事業においては積極的な営業展開を継続します。