当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1) 業績の状況
(億円未満四捨五入)
|
|
前第3四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年12月31日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年12月31日) |
増減額 (増減率) |
|
|
売上高(億円) |
7,609 |
8,841 |
1,231 |
(16.2%) |
|
営業損益(億円) |
△347 |
71 |
418 |
( - ) |
|
経常損益(億円) |
△369 |
94 |
463 |
( - ) |
|
親会社株主に帰属する 四半期純損益(億円) |
△546 |
93 |
639 |
( - ) |
|
為替レート(¥/US$)(9ヶ月平均) |
¥106.92 |
¥111.68 |
¥4.76 |
(4.5%) |
|
燃料油価格(US$/MT)(9ヶ月平均) |
US$244 |
US$336 |
US$92 |
(37.5%) |
当第3四半期連結累計期間(平成29年4月1日から平成29年12月31日まで)(以下、「当累計期間」と表示する)における世界経済は、一部地域における地政学的緊張の高まりなどもありましたが、総じて堅調に推移しました。
米国経済は、良好な雇用・所得環境の継続を背景に個人消費は堅調に推移し、国外需要の回復や企業収益の改善を受けて設備投資の伸びも続き、景気の拡大が持続しています。一方、欧州でも、英国景気に減速が見られるものの、ユーロ圏では民間消費が高めの伸びを維持し、輸出も堅調に推移した結果、景気は緩やかに拡大しました。
中国経済は、世界経済の回復を受けた輸出及び良好な所得環境を背景とした個人消費の拡大は持続したものの、金融引き締めや環境規制の強化による工業生産の増勢鈍化などもあり、成長ペースは緩やかに減速しました。
新興国では、資源価格の上昇を背景とした資源国経済の回復、インド経済の持ち直し、ASEAN諸国の内需回復などにより、総じて好調に推移しました。
国内では、生産活動が緩やかに回復しており、輸出も堅調に推移しました。また雇用・所得も堅調を維持した結果、国内経済は総じて緩やかな回復を見せました。
一方で海運業を取りまく事業環境は、コンテナ船では東西航路で荷況が堅調に推移したものの、需給のバランスの改善には至らず、運賃市況は上値の重たい状況が続き、中国の国慶節前などの繁忙期でも力強さの欠けた展開となりました。ドライバルク船においては、大型船は中国の鋼材需要が引き続き堅調であったことに加え、中・小型船においても穀物や石炭などの堅調な荷動きを背景に市況は緩やかな回復を継続しました。当社グループでは、前々期及び前期の2期にわたり競争力強化への取組みとして行った構造改革の効果に加えて、継続したコスト削減の実施、配船効率化などの収支改善策に取り組みました。
以上の結果、当累計期間の売上高は8,840億66百万円(前年同期比1,231億33百万円の増加)、営業利益は71億48百万円(前年同期は346億82百万円の営業損失)、経常利益は93億95百万円(前年同期は369億6百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は92億95百万円(前年同期は545億78百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの業績概況は次のとおりです。
(億円未満四捨五入)
|
|
前第3四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年12月31日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年12月31日) |
増減額 (増減率) |
||
|
コンテナ船 |
売上高(億円) |
3,814 |
4,581 |
767 |
(20.1%) |
|
セグメント損益(億円) |
△239 |
70 |
310 |
( - ) |
|
|
不定期専用船 |
売上高(億円) |
3,385 |
3,922 |
536 |
(15.8%) |
|
セグメント損益(億円) |
△56 |
54 |
110 |
( - ) |
|
|
海洋資源開発及び重量物船 |
売上高(億円) |
149 |
70 |
△80 |
(△53.4%) |
|
セグメント損益(億円) |
△32 |
△6 |
25 |
( - ) |
|
|
その他 |
売上高(億円) |
261 |
268 |
8 |
(2.9%) |
|
セグメント損益(億円) |
19 |
25 |
6 |
(33.9%) |
|
|
調整額 |
セグメント損益(億円) |
△61 |
△49 |
12 |
( - ) |
|
合計 |
売上高(億円) |
7,609 |
8,841 |
1,231 |
(16.2%) |
|
セグメント損益(億円) |
△369 |
94 |
463 |
( - ) |
|
①コンテナ船セグメント
[コンテナ船事業]
当社累計積高(往航)について、北米航路においては前年同期比約1%の増加、欧州航路は同約14%の増加となりました。アジア航路では旺盛な荷動きに支えられ前年同期比約10%増加しましたが、南北航路では約3%の減少となりました。運賃市況は、当初の想定水準には達しなかったものの、復航も含めた総積高は堅調な荷動きを反映し、前年同期比約4%の増加となりました。これらの結果、前年同期比で増収となり、第3四半期以降、北米航路をはじめとして市況は想定を下回り、利益は減少したものの黒字に転換しました。
[物流事業]
国内物流は、倉庫業及び内陸輸送などが堅調に推移し、前年同期比増収増益となりました。国際物流においても、航空貨物取扱量の増加、地域密着型サービスの拡充、バイヤーズコンソリデーションにおける新規顧客開拓などが寄与し、同じく増収増益となりました。これらの結果、物流事業全体では、増収増益となりました。
以上の結果、コンテナ船セグメント全体では、前年同期比で増収となり黒字に転換しました。
②不定期専用船セグメント
[ドライバルク事業]
大型船市況は、中国の環境対策による規制により高品位鉄鉱石需要の高まりもあり、主要5航路平均レートが日額3万ドル台となる場面も一時見られるなど、上昇基調を維持しました。中・小型船市況についても、中国における冬場の石炭需要の高まりや旺盛な穀物需要に加え、堅調なマイナーバルク荷動きもあり、緩やかな上昇基調を維持しました。また堅調な市況により解撤量は前年同期比で大きく減少しましたが、需給ギャップは解消の方向に向かいました。当社グループでは、運航コストの削減、効率的配船に努めた結果、前年同期比で増収となり損失が縮小しました。
[自動車船事業]
当累計期間の完成車荷動きは、アジア出し中近東、中南米、アフリカなどの資源国向け貨物が引き続き低調に推移したものの、欧州出し北米向けや欧州域内貨物の積み取りが好調に推移した結果、当社グループの総輸送台数は前年同期比で約15%の増加となりました。当社グループでは輸送台数の増加を図る一方で配船及び運航効率の改善に継続的に取り組み、前年同期比で増収増益となりました。
[エネルギー資源輸送事業(液化天然ガス輸送船事業・油槽船事業・電力炭船事業)]
LNG船、大型原油船、LPG船、電力炭船ともに、中長期の期間傭船契約のもとで順調に稼働しました。一部市況の影響を受ける契約については軟化したマーケットの影響を受けたものの、エネルギー資源輸送事業全体では、前年同期比で増収減益となりました。
[近海・内航事業]
近海・内航事業においては、燃料油価格の上昇による影響を受けたものの、近海船での市況の改善と内航船での堅調な荷動きにより、近海・内航事業全体では前年同期比で増収増益となりました。
以上の結果、不定期専用船セグメント全体では、前年同期比で増収となり黒字に転換しました。
③海洋資源開発及び重量物船セグメント
[海洋資源開発事業(エネルギー関連開発事業・オフショア支援船事業)]
ドリルシップ(海洋掘削船)は順調に稼働し、長期安定収益の確保に貢献しましたが、オフショア支援船事業においては、海洋資源開発の停滞により軟調な市況が継続しました。海洋資源開発事業全体では、前年同期比で増収となり、為替の影響もあり損失は縮小しました。
[重量物船事業]
当社は平成29年7月に公表しました「連結子会社の異動を伴う出資持分譲渡に関するお知らせ」に記載のとおり、当該事業を担うSAL Heavy Lift GmbHの全出資持分につきましてSALTO Holding GmbH & Co. KGに譲渡いたしました。
以上の結果、海洋資源開発及び重量物船セグメント全体では、前年同期比で減収となりましたが損失は縮小しました。
④その他
その他には、船舶管理業、旅行代理店業、不動産賃貸・管理業等が含まれており、当累計期間の業績は前年同期比で増収増益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて、80億90百万円減少して、1,487億1百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が189億5百万円となったこと等から、96億85百万円のプラス(前第3四半期連結累計期間は、265億12百万円のマイナス)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により189億61百万円のマイナス(前第3四半期連結累計期間は、183億39百万円のマイナス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金返済等に係る支出等により17億63百万円のマイナス(前第3四半期連結累計期間は、44億55百万円のマイナス)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は29百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
第4四半期以降の世界経済は、中国経済の減速傾向は見られるものの、欧州・米国経済が牽引役となり、全体としては緩やかな回復基調を維持すると見られます。他方で地政学的緊張の高まりや各国の金融緩和縮小へ向けた動きがリスク回避志向を誘発し、景気減速への引き金になる恐れもあることから、注意が必要な状況が続くと予想されます。
コンテナ船事業においては、今年度の運賃市況は昨年度の歴史的低レベルからの改善は見られるものの、需給バランスの本格的な改善には未だ一定の時間を要するものと見られ、燃料油価格の上昇もあり、船社間の統合や吸収が進む中、当面厳しい事業環境が続くものと見られます。当社はこの環境下において、平成30年4月に予定されているOCEAN NETWORK EXPRESS事業開始を万全の体制で支援し、規模の拡大によるシナジー効果取込みにより高い競争力とサービス品質の構築を通じ、収支改善に努めてまいります。
ドライバルク事業では、海上輸送需要は微増が続いており市況は回復傾向にあります。世界的な余剰船腹の調整には時間を要することが見込まれるものの、船腹需給バランスは回復の方向に向かう見通しです。当社グループでは引き続き運航効率の改善とコスト削減などの収支改善策に取り組むとともに、強みを活かした中長期契約の拡充を目指し、安定収益拡充に努めます。
自動車船事業では、資源国、新興国及び中東を主とした産油国経済の先行きに不透明感は依然としてあるものの、完成車の全世界海上輸送需要は世界の自動車販売の増加と歩調を合わせるかたちで中長期的には堅調に推移するものと予想します。他方、自動車メーカー各社の生産拠点が、「EV推進」「地産地消」「適地量産」「適地適産」の流れの中で多様化しつつあり、トレード構造の変化や複雑化に今後タイムリーかつ柔軟に対応すべく、航路ネットワークの改編並びに船隊整備を適切に進めます。また、欧米荷主を中心に平成30年以降の新規輸送契約を獲得するなど、事業基盤の強化に取り組んでおります。重建機類・鉄道車両などの積載能力が高く省燃費性
能を備えた次世代大型船を最大限に活用して、収益基盤の拡充に努めます。船舶経費・運航経費の低減にも引き続き鋭意取り組んでまいります。
エネルギー資源輸送事業においては、LNG船、大型原油船、LPG船、電力炭船ともに、中長期の傭船契約のもとで安定収益の確保に努めます。
海洋資源開発事業の市況回復には今しばらく時間を要する見込みですが、引き続きコスト削減などにより収支の改善に努めます。
国内における物流需要は、倉庫業及び内陸輸送などを中心に引き続き堅調に推移し、安定的な収益を確保する見込みです。国際物流においては、航空機部品及び半導体などを中心とした航空貨物の取扱量は依然堅調に推移すると見込んでおります。地域に密着したサービスの拡充に加えて、コンテナ船事業で培ったグローバルネットワークの強化などを通して、国際物流部門における利益最大化を図ります。
近海・内航事業においては、既存事業の拡充及びオフショア事業など、事業の多角化を図り営業基盤の強化を図ってまいります。