文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社グループは、所有する外航・内航船舶の安全運航を第一の課題と位置付け、船舶管理を徹底するなど、効率的な運航管理に日々努めております。当連結会計年度は、低迷した海運市況から緩やかながらも回復基調にあり、営業収益5,011百万円、営業損失151百万円、経常損失265百万円、親会社株主に帰属する当期純損失10百万円と前連結会計年度と比較して改善しておりますが、2期連続となる経常損失の計上等で継続企業の前提に重要な疑義(当連結会計年度末において、借入金の一部について財務制限条項に抵触しておりますが、金融機関から期限の利益喪失の権利行使をしないことについて同意を得ております。)を生じさせるような状況が存在しているものと認識しております。
当社グループは、こうした状況を解消するため、外航海運業部門におきましては、現在所有する外航船5隻を主に、今後もコスト削減努力を怠ることなく、中・長期の輸送契約による安定収益の維持拡大と新規カーゴの獲得に努め、運航効率を改善させ、業績の回復に取り組んでまいります。
また、内航海運業部門におきましては、平成30年4月に老朽化した内航タンカー1隻を海外売船いたしましたが、所有する内航タンカー1隻の定期貸船収益と長期用船する内航貨物船2隻の運航収益及び国内子会社が雇用する内航船員の人材派遣業の需要増加に伴う収益拡大を目指すなど、安定収益の維持に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
1.当社の主要事業である外航海運業は、主として不定期航路事業及び船舶貸渡業であり、長期契約とスポット契約とが混在しており、ともに、その契約時点の運賃市況、用船市況などの海運市況の影響を多分に受け、また、海運市況はその時点の世界全体の船腹需給関係によって大きく変動するなど、世界経済の変化に影響を受ける事が多く、業績は比較的不安定となっております。ただし、運航船舶の中での所有船と用船とのバランス、引受け貨物のうちの長期契約とスポット契約のバランスをとることで、市況変動リスクを低減しております。
2.運賃、用船料などの収入の大部分が米ドル建ての慣行となっており、米ドル建ての費用を差し引いても収入の方が上回るため、為替が円高方向に動く局面、あるいは、円高のままで推移する局面では、その影響はデメリットとして働きます。
3.当社グループは、設備資金調達のためシンジケートローン契約を締結しております。当該契約には以下の財務制限条項が付されております。これらの条項に抵触し、当該債務の一括返済を求められた場合、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
当連結会計年度末において、借入金のうち、4,977,896千円について財務制限条項に抵触しましたが、金融機関から期限の利益喪失の権利行使猶予に対する同意を得ております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における世界経済は、前連結会計年度から更に経済状態が改善し全体として良好な経済成長が継続しました。先進国については、米国の今後の保護貿易に対する不安や、それに対する中国の対抗措置、EU圏の先行きに対する不安等があり、新興国については中国の経済発展がニューノーマル(新常態)に入っており、政策による後押しが堅調に続くと期待され、またブラジルやアルゼンチンも漸く経済状態が底を打ち、さらにインド、ロシア等の成長も力強さを増しつつあり改善してきています。また、シリア、北朝鮮、中東等の地政学的リスクもありますが、全体としては良好な拡大基調を維持しており、今後更なる成長の継続が期待されています。一方わが国の経済は、世界景気回復へ期待感もあり、以前より改善傾向にありますが、国内の政治的問題や為替に対する不安、また、世界経済悪化に対する不安も依然として残っています。
外航ドライバルク船の海運市況は、漸く底から徐々に脱出途上にありますが、本格的な回復には未だ至っておらず、今後の市況の更なる改善の為に世界経済の継続的な拡大と、老朽化した船舶のスクラップが継続的に実行に移されると共に新造船の発注が急拡大しない事等が期待されています。
この様な状況下、当社グループの外航海運部門では、安全と顧客のサービスを第一に市況リスクと運航リスクの軽減に傾注すると共に、太平洋と大西洋を結ぶトランスオーシャン輸送に当社所有の船舶を集中的に配船し、安全かつ経済的、効率的な輸送に努め新規カーゴの獲得に努力しましたが、未だ継続する市況悪化時のシップメントの実行に伴う収益の悪化、その他運航リスク等により、昨年比改善はしたものの未だ道半ばであります。
この結果、当連結会計年度の営業収益は、5,011百万円(対前連結会計年度比454百万円、10.0%増)、営業損失151百万円(前連結会計年度360百万円の営業損失)となりました。
営業外収益37百万円、営業外費用151百万円を加減し、経常損失は265百万円(前連結会計年度451百万円の経常損失)、特別利益として投資有価証券売却益117百万円などを計上しました結果、税金等調整前当期純損失は145百万円となり、法人税等、非支配株主に帰属する当期純利益を減算して、親会社株主に帰属する当期純損失は10百万円(前連結会計年度822百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
・外航海運業
支配船舶による北米からの輸入穀物や南米からの水酸化アルミや海外へのスラグ、セメントクリンカーなどの輸送を行い、運航採算の向上に努めるとともに、一部支配船舶の短期貸船により安定収益の確保を図りました。
営業収益は、前連結会計年度に比べ、航海数と短期貸船が増加し、市況も低調ながら改善し、また為替相場も円安基調で推移するなど増収要因が多く、3,937百万円(対前連結会計年度比437百万円、12.5%増)となりました。営業利益面は、航海数の増加や燃料油価格の高騰などにより運航費の増加や短期借船による借船料の増加があり、98百万円の営業利益(前連結会計年度28百万円の営業損失)となりました。
・内航海運業
定期用船2隻による水酸化アルミなどの輸送を行い、安全輸送と効率配船に努めるとともに、所有船2隻の定期貸船により安定収益の確保を図りました。また、船員を他社へ融通し派遣業収入を得ました。
営業収益は、前連結会計年度と同様に堅調に推移し930百万円(対前連結会計年度比18百万円、2.1%増)となりました。営業利益面では、子会社での船員派遣業により船員費を賄うことができたことや修繕費の減少の影響が大きく、106百万円の営業利益(同32百万円、44.1%増)となりました。
・不動産賃貸業
不動産賃貸業においては、営業収益は、144百万円(対前連結会計年度比△1百万円、1.2%減)、営業利益は、子会社での営業費用削減があり43百万円(同10百万円、33.1%増)となりました。
(営業利益は配賦不能営業費用(399百万円)控除前のものです。)
・ 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は1,544百万円で、前連結会計年度末に比べ10百万円減少いたしました。繰延税金資産が60百万円、その他流動資産が71百万円増加した一方、現金及び預金が131百万円減少したことが主な要因であります。
・ 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は11,415百万円で、前連結会計年度末に比べ1,013百万円減少いたしました。繰延税金資産が6百万円増加した一方、船舶が減価償却に伴い904百万円減少、投資有価証券が99百万円減少したことが主な要因であります。
・ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は2,879百万円で、前連結会計年度末に比べ1,085百万円増加いたしました。一年内返済予定の長期借入金が800百万円、前受金が265百万円増加したことが主な要因であります。
・ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は5,491百万円で、前連結会計年度末に比べ2,086百万円減少いたしました。長期借入金が1,999百万円減少したことが主な要因であります。
・ 純資産
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失などによる株主資本の減少10百万円とその他有価証券評価差額金の減少によるその他の包括利益累計額合計の減少20百万円と非支配株主持分の増加6百万円により、前連結会計年度末に比べ24百万円減少し、4,590百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、営業活動の結果得られた資金905百万円、投資活動の結果得られた資金358百万円、財務活動の結果使用した資金1,198百万円などを加減した結果、前連結会計年度末に比べ37百万円増加し、603百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、905百万円(前連結会計年度比350百万円の収入増)です。これは、税金等調整前当期純損失145百万円が計上されているうえに、減価償却費935百万円の非資金費用の調整などがあり、前受金の増加額265百万円などの増加項目に、投資有価証券売却益117百万円、受取利息及び受取配当金27百万円などの減少項目を加減した結果によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果得られた資金は、358百万円(前連結会計年度比242百万円の収入増)です。これは、主に定期預金の払戻による収入269百万円、投資有価証券の売却による収入191百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、1,198百万円(前連結会計年度比66百万円の支出増)です。これは、主に長期借入金の返済による支出1,219百万円、長期借入れによる収入20百万円などによるものです。
翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、外航海運業において市況の回復等に基づき業績の回復を見込んでいることから、営業活動で得られるキャッシュ・フローは、当連結会計年度に比べ増加する見込みであります。また、投資活動においては「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」の記載のとおりであり、外航船舶の建造資金の一部前払を予定しております。また、財務活動においては、前述の外航船舶の建造資金の一部前払につきましては、銀行借入を予定しております。支出につきましては、長期借入金の一部でバルーン返済が予定されております。
当社には、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。これは、当連結会計年度末において、借入金のうち、4,977,896千円について財務制限条項に抵触したことによるものです。
当社は、金融機関から期限の利益喪失の権利行使猶予に対する同意を得ておりますが、翌連結会計年度以降においても重要事象等が発生する可能性は否定できないため、当社の主力である外航海運業を中心に、安定収益の維持拡大及びコスト削減に努め、業績の回復に取り組んでまいります。
a.運営船舶
|
区分 |
(前事業年度) 平成29年3月31日現在 |
(当事業年度) 平成30年3月31日現在 |
|||
|
|
隻数 |
重量トン数(K/T) |
隻数 |
重量トン数(K/T) |
|
|
自営 |
外航 |
5 |
262,882 |
5 |
262,882 |
|
内航 |
2 |
2,330 |
2 |
2,330 |
|
|
計 |
7 |
265,212 |
7 |
265,212 |
|
|
貸船 |
内航 |
2 |
8,599 |
2 |
8,599 |
|
計 |
2 |
8,599 |
2 |
8,599 |
|
|
計 |
9 |
273,811 |
9 |
273,811 |
|
(注) 短期用船船舶は除いております。
b.運航実績
|
区分 |
船名 |
主要就航航路 |
主要輸送貨物 |
航海数 |
|
|
(前事業年度) |
(当事業年度) |
||||
|
外航 |
NIKKEI DRAGON |
日本/UAE |
高炉スラグ |
― |
1 |
|
日本/ペルー |
セメントクリンカー |
1 |
― |
||
|
メキシコ/日本 |
石膏 |
1 |
― |
||
|
米国/日本 |
穀物 |
1 |
1 |
||
|
ブラジル/日本 |
― |
1 |
|||
|
ブラジル/日本 |
水酸化アルミ |
2 |
― |
||
|
NIKKEI VERDE |
日本/ペルー |
高炉スラグ |
― |
1 |
|
|
米国/日本 |
穀物 |
― |
2 |
||
|
日本/ペルー |
セメントクリンカー |
― |
1 |
||
|
ブラジル/日本 |
水酸化アルミ |
2 |
1 |
||
|
NIKKEI SIRIUS |
日本/コロンビア |
高炉スラグ |
― |
1 |
|
|
日本/UAE |
1 |
― |
|||
|
米国/日本 |
穀物 |
1 |
1 |
||
|
日本/ペルー |
セメントクリンカー |
― |
1 |
||
|
ブラジル/日本 |
水酸化アルミ |
1 |
1 |
||
|
NIKKEI PROGRESSO |
日本/ペルー |
セメントクリンカー |
1 |
― |
|
|
韓国/ペルー |
― |
3 |
|||
|
米国/日本 |
穀物 |
2 |
― |
||
|
ブラジル/日本 |
水酸化アルミ |
1 |
2 |
||
|
ZEN-NOH GRAIN |
日本/ペルー |
高炉スラグ |
1 |
1 |
|
|
米国/日本 |
穀物 |
4 |
3 |
||
|
短期用船船舶 |
日本/米国 |
高炉スラグ |
1 |
― |
|
|
米国/日本 |
穀物 |
1 |
1 |
||
|
ブラジル/日本 |
水酸化アルミ |
― |
1 |
||
|
計 |
21 |
23 |
|||
|
内航 |
第35千代丸 |
沿海区域 |
水酸化アルミ他 |
63 |
62 |
|
第5稲宝山丸 |
沿海区域 |
水酸化アルミ他 |
85 |
87 |
|
|
計 |
148 |
149 |
|||
(注) 貸船中の船舶あるいは貸船中の航海に係るものについては、記載を省略しております。
|
積荷別 |
前事業年度 |
当事業年度 |
|||||
|
外航 |
内航 |
合計 |
外航 |
内航 |
合計 |
||
|
水酸化アルミ |
(M/T) |
270,048 |
― |
270,048 |
224,600 |
― |
224,600 |
|
高炉スラグ |
(M/T) |
142,658 |
― |
142,658 |
157,980 |
― |
157,980 |
|
石膏 |
(M/T) |
44,615 |
― |
44,615 |
― |
― |
― |
|
穀物 |
(L/T) |
426,918 |
― |
426,918 |
433,372 |
― |
433,372 |
|
セメントクリンカー |
(M/T) |
86,205 |
― |
86,205 |
213,355 |
― |
213,355 |
|
水酸化アルミ |
(K/T) |
― |
129,012 |
129,012 |
― |
129,934 |
129,934 |
|
船名 |
重量トン数 |
前事業年度 (自 平成28年4月 至 平成29年3月) |
当事業年度 (自 平成29年4月 至 平成30年3月) |
||
|
稼働率(%) |
備考 |
稼働率(%) |
備考 |
||
|
(外航長期用船) |
|
|
|
|
|
|
NIKKEI DRAGON |
52,950 |
100.0 |
|
95.2 |
入渠 |
|
ZEN-NOH GRAIN PEGASUS |
54,958 |
100.0 |
|
97.0 |
入渠 |
|
NIKKEI VERDE |
51,658 |
88.3 |
入渠等 |
100.0 |
|
|
NIKKEI SIRIUS |
51,658 |
100.0 |
|
100.0 |
|
|
NIKKEI PROGRESSO |
51,658 |
97.7 |
入渠 |
100.0 |
|
|
(内航所有船) |
|
|
|
|
|
|
こすも丸 |
2,999 |
97.8 |
入渠 |
98.4 |
入渠 |
|
第二鶴玉丸 |
5,600 |
98.4 |
入渠 |
99.1 |
入渠 |
|
(内航長期用船) |
|
|
|
|
|
|
第5稲宝山丸 |
700 |
98.9 |
入渠 |
100.0 |
|
|
第35千代丸 |
1,630 |
100.0 |
|
98.1 |
入渠 |
c.収益実績
当連結会計年度における収益実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
外航海運業 |
3,937,471 |
12.5 |
|
内航海運業 |
930,299 |
2.1 |
|
不動産賃貸業 |
144,077 |
△1.2 |
|
合計 |
5,011,848 |
10.0 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の収益実績及びその総営業収益に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
相手先 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
||
|
全国農業協同組合 |
1,638,626 |
36.0 |
全国農業協同組合 |
1,899,824 |
37.9 |
|
日本軽金属㈱ |
1,481,576 |
32.5 |
日本軽金属㈱ |
1,348,066 |
26.9 |
|
鶴見サンマリン㈱ |
564,541 |
12.4 |
鶴見サンマリン㈱ |
568,344 |
11.3 |
3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。