文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(a)経営成績
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、輸出を中心に弱さが続いているものの、企業収益は高い水準で底堅く推移し、雇用情勢も着実に改善していることから、個人消費は持ち直し、景気は緩やかに回復しています。一方、通商問題を巡る緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方等、海外経済の動向は先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境は、原油価格の動向や当社の航路に大きな影響を及ぼす度重なる台風や低気圧の発生、また、国内外旅行先としての東京諸島と他地域との競合の激化などがあり、依然として厳しい状況が続いております。さらに、東京諸島においては、少子高齢化の波は本土より進み、人口減少に歯止めがかからない状況となっております。
このような状況の下、本年11月に創立130周年の節目を迎える当社および当社グループは、事業の活性化策として、当社グループや東京諸島の「強みや魅力」の原点に目を向け、2013年より施策の方向性をスローガンとして掲げ取り組んでまいりました。2019年は「Revolution 2019 ~新時代への変革」を掲げ、急速に変化する社会情勢に順応し、過去にとらわれず変革し、そして粘り強くチャレンジしていく年としており、2020年6月の三代目となる新造貨客船「さるびあ丸」と7月の新造高速ジェット船「セブンアイランド 結(ゆい)」の就航に向け、東京諸島の島や海などの豊かな自然と星空の魅力を一層広め、1人でも多くのお客様にお越しいただき、リピーターとなって長期滞在していただけるよう、グループ一丸となって活動を続けております。主力の海運関連事業においては、よりお客様のニーズに合った「東京の島」ならではの企画商品の造成に努めて、営業活動と宣伝活動を拡大し強化を図りましたが、梅雨明けの遅れや度重なる台風・低気圧の影響により、夏場の最多客期の定期航路、東京湾納涼船共に、旅客数は大きく減少しました。また、公共工事の遅れ・減少に伴い貨物輸送量も伸び悩みました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、旅客部門において旅客数が減少し、売上高は86億5千2百万円(前年同期88億3千4百万円)、営業利益は6千万円(前年同期2億9百万円)、経常利益は1億3千8百万円(前年同期2億8千8百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億3千9百万円(前年同期2億2千6百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
《海運関連事業》
主力の海運関連事業の旅客部門は、東京諸島の島や海などの豊かな自然と、よりお客様のニーズに合った「東京の島」ならではの企画商品並びに会社創立130周年に向けた各種記念プランを造成し、営業・宣伝活動に取り組みました。大島の最大イベント「椿まつり」においては、大島町と連携し、「国際優秀つばき園」と伊豆方面の花のイベントをつないだ「海のフラワーライン」の営業展開を引き続き図りました。また、千葉港と江の島から「椿まつり」の大島への臨時船を運航し、4月以降も江の島、清水、木更津から臨時船を運航したほか、GW10連休に向け営業・宣伝活動を強化して集客に努めました。夏場の最多客期には、「プラネタリウム・アイランド」として注目されている東京諸島の星空をテーマにしたキャンペーン展開に取り組みましたが、梅雨明けの遅れや8月のお盆時期及び9月の三連休に影響した度重なる台風・低気圧の影響により、定期航路の旅客数は大きく減少しました。また、東京湾納涼船も乗船時の利便性向上などサービス向上と集客に努めましたが、定期航路同様の理由により、計画した乗船客数には届きませんでした。この結果、全航路の旅客数は伸び悩み、70万1千人(前年同期71万1千人)となりました。
一方、貨物部門は、貨物輸送のホームページ上で、各種問い合わせに対する自動応答システムの導入や運賃のシミュレーション、生鮮食料品の受付状況の案内、東京諸島への引越しの案内など、お客様の利便性向上と集荷効率の引き上げを図りました。また、各島の公共工事等の動向を注視し、集荷に遺漏がないように取り組みました。しかしながら、公共工事の遅れ・減少に伴い輸送量が伸び悩み、貨物取扱量は全島で20万2千トン(前年同期21万トン)となりました。
この結果、当事業の売上高は、65億2千3百万円(前年同期66億7千6百万円)、営業利益は3億7千5百万円(前年同期5億2千8百万円)となりました。
《商事料飲事業》
当事業の中心となる商事部門は、貨物部門並びに島内外の取引先との連携を密にして情報共有を図ったことにより、島嶼向けセメントの販売が堅調に推移しました。一方、料飲部門は、東京湾納涼船の乗船客数が伸び悩み、売上が減少しました。この結果、当事業の売上高は11億3千6百万円(前年同期11億4千8百万円)、営業利益は9千9百万円(前年同期9千4百万円)となりました。
《レストラン事業》
東京湾周遊のレストランシップ事業は、営業活動や広報宣伝活動の強化・既存プランの充実・航路の見直し等行いましたが、梅雨明けの遅れや度重なる台風等の天候不順の影響により、団体客・個人客ともに伸び悩み、全クルーズでの利用客数は7万8千人(前年同期8万5千人)となりました。この結果、当事業の売上高は6億4千2百万円(前年同期7億2百万円)、営業損失は7千万円(前年同期営業損失2千3百万円)となりました。
《ホテル事業》
大島温泉ホテル事業は、大島の豊富な海の幸の料理・良質の源泉掛け流し温泉・露天風呂からの三原山の眺望やホテル屋上に星空を観望できる「三原山テラス」の施設など、「島の魅力」を前面に押し出した営業活動を行ったほか、閑散期に130周年特別プランで集客した結果、「椿まつり」期間中から夏期を通して、宿泊および日帰りの利用は順調に推移し、稼働率が向上しました。この結果、当事業の売上高は3億3百万円(前年同期2億9千1百万円)となり、費用面で料理材料原価の見直し・低減等により、営業利益は2千4百万円(前年同期営業損失6百万円)となりました。
《旅客自動車運送事業》
当事業の中心となる大島島内におけるバス部門は、貸切バス安全性評価制度三ッ星認定のもと、安全運行に努めてまいりました。「国際優秀つばき園」を巡る「椿まつり」の人気定番コースのほか、フォトスポットである通称「バームクーヘン」と呼ばれている「地層大切断面」へ案内するバスツアーや130周年記念バスプランなどの企画商品の充実を図り、夏期には海水浴場への路線バスの運行で団体客・個人客の獲得に注力しました。この結果、当事業の売上高は2億5千3百万円(前年同期2億3千3百万円)、営業利益は2百万円(前年同期営業損失2千7百万円)となりました。
(b)財政状態
当第3四半期連結会計期間末の総資産は190億4千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億6千万円増加しました。その主な要因は、建造中の船舶に係る建設仮勘定が29億7千5百万円増加したことなどによるものです。
負債は136億4千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億8百万円増加しました。その主な要因は、借入金の増加19億4千万円、建造中の船舶の固定資産圧縮未決算勘定の増加7億5千5百万円などによるものです。
純資産は54億円となり、前連結会計年度末に比べ5千2百万円増加しました。その主な要因は、利益剰余金の増加9千6百万円、非支配株主持分の減少4千6百万円などによるものです。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については前期を遡及適用後の数値で比較を行っております。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
当第3四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
(注)投資額には、消費税等は含まれておりません。