文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、グループの使命・存在意義である経営理念として「安心と信頼を基礎に、世界をつなぐ心の翼で夢にあふれる未来に貢献します」を掲げています。経営の基盤である安全を堅持しつつ、数あるエアライングループのなかで、お客様に選ばれ、世界の航空業界をリードする確固たる地位を築くことを目指し、グループ経営ビジョンとして「ANAグループは、お客様満足と価値創造で世界のリーディングエアライングループを目指します」と定めています。
(2) 経営環境
航空業界は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、旅客需要が大幅に減少する等、甚大な影響を受けており、極めて厳しい経営状況が続いています。世界各国の入国制限により、海外渡航は大きく低迷している中、国内線旅客需要は5月に緊急事態宣言が解除されて以降、第3四半期にかけて需要が回復傾向にありましたが、12月以降は感染者数の増加により再び低迷する等、感染者数の動向に連動して推移しています。
資金面については、4月から6月の3か月間で、民間金融機関及び日本政策投資銀行から、合計5,350億円規模の借入を実施した他、10月に劣後特約付シンジケートローン(4,000億円)、12月から1月に公募増資及び第三者割当増資(2,976億円)により、合計1兆2,000億円以上の資金調達を実施したことから、当連結会計年度末現在においては、十分な手元流動性を確保しています。
(3) 対処すべき課題
このような状況下で当社グループは、2020年10月27日に公表した「ANAグループの新しいビジネス・モデルへの変革」に基づき、コロナがもたらす人々の行動変容に対応し、感染症の再来にも耐え得る強靭な企業グループに生まれ変わるための事業構造改革プランを着実に遂行していきます。
① 需要に合わせた航空事業の一時的な縮小
需要動向に応じた運航規模の抑制による運航関連費用の削減に加え、固定費の大幅な削減を進めていきます。具体的には大型機を中心とした航空機の大量退役を実施した他、グループ役職員の報酬・賃金・一時金の削減や、休業・休職制度の拡充、外部企業への出向等の人件費抑制策を実施していきます。
② 最適な航空事業ポートフォリオの追求
ANA、Peachに加え、エアージャパン㈱を活用した第3ブランドの設立・活用により、お客様の価格・サービスにおける幅広いニーズに対応できるエアライングループとして持続的な成長を追求します。各エアラインはコロナ後の新常態に適合した新しいサービス・モデルを展開するとともに、マーケティングにおいて連携を図り、顧客回遊を促進することにより、お客様のライフタイム・バリューを最大化します。
③ 顧客データを活用したプラットフォーム事業の確立
航空事業、旅行事業、日常的な購買を中核に、当社グループが蓄積してきた顧客データとANAアプリやホームページ等のデジタルタッチポイントを活用したプラットフォーム・ビジネスを具現化し、グループにおける非航空収益を拡大します。
(4) 今後の見通し等
大都市圏における感染拡大を背景にした外出自粛の長期化や、世界各国の入国制限が当社に与える影響は大きく、前期に引き続き業績への影響は避けられないと考えています。一方でわが国においても本年2月よりワクチン接種が開始されており、既に接種の先行している諸外国の事例からも、今後順調に接種が進めば感染拡大が沈静化し、旅客需要が急速に回復することが期待されています。
このような状況下で当社グループでは、2022年3月末に国内線旅客需要はコロナ前の水準、国際線旅客需要はコロナ前に比べて5割まで回復すると予測しています。さらに、費用面でも固定費を中心に3,000億円のコスト削減を行う等、コストマネジメントを徹底し、2021年度は黒字化の実現を目指してまいります。
(5) (参考)社会的価値と経済的価値の同時創造
地球環境や社会が抱える課題への対応が企業の長期的な成長に大きな影響を及ぼすなか、経営理念である「安心」と「信頼」を基礎としながら、「経済的価値」と「社会的価値」を同時に創出していくことを目指しています。
ANAグループでは、その具体的な取り組みとして、事業戦略や社会動向を踏まえ、社内外のステークホルダーへ配慮しつつ、「環境」「人権・ダイバーシティ&インクルージョン」「地域創生」を経営における重要課題(マテリアリティ)として特定しました。グローバルレベルの観点から国際基準に基づき、持続可能な開発目標(SDGs)をはじめとする国際的な目標も意識しながら活動を推進していきます。
「環境」についてはCO2排出量の削減のため、低燃費航空機の導入、並びに持続可能なジェット燃料導入の取り組み等を行っています。「人権・ダイバーシティ&インクルージョン」では、「ビジネスと人権に関する国連指導原則」への対応や、お客様のダイバーシティに着目したサービスの開発・導入を推進しています。また「地域創生」については、ANAグループ内リソースを戦略的に活用し、国内では、訪日需要の取り込みや地域産品の宣伝・販売をはじめとした地域活性化支援事業等を行っており、海外就航地域では、当該地域の社会課題解決に向け、次世代教育や観光資源の保全等の社会貢献活動を積極的に行っています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において当社グループが判断したものです。
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分類 |
リスクの要因 |
リスクの内容 |
リスクへの対応策 |
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外部 |
国際情勢 |
・北米、欧州、中国、アジア方面に国際線を展開しており、政情不安、国際紛争、大規模なテロ、外交関係の悪化等で需要が減少。 |
・急激な需要減退時には、機動的に運航規模の縮小を実施。 ・特定事業に過度に依存しない事業ポートフォリオ構築。 ・継続的なコスト構造改革による原価低減と固定費の流動化。 ・手元流動性の確保。 |
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景気低迷 |
・国内外の景気低迷による航空需要の減少。 |
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航空政策 |
・首都圏(羽田・成田)等の混雑空港の発着枠が他社有利に配分。 ・航空機燃料税、着陸料、航援料の軽減措置が縮小・廃止。 |
・国土交通省との協議や海外航空会社とのイコールフッティングを踏まえた要望等。 |
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市況変動 (原油・為替) |
・原油価格が短期間で高騰し、ヘッジ等の自助努力や運賃転嫁が追い付かない。 ・為替相場が急激に円安に振れて、航空機及び燃油の調達コストの高騰が自助努力の範囲を超える。 |
・計画的、継続的に原油のコモディティ・デリバティブによるヘッジ取引を実施。 ・収入で得た外貨を可能な限り外貨建て支出に充当。 ・外貨の一部について、先物為替予約及び通貨オプション取引を活用。 |
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感染症・ 大規模災害 |
・重大な感染症が蔓延し、感染地域での移動自粛や移動規制等により航空需要が激減。 ・大規模災害等により、長期間にわたって空港の運用制限や飛行経路の制限が発生、または当社施設が損壊した場合、航空需要の大幅に減少や当社グループ便の運航に影響を及ぼす。 |
・急激な需要減退時には、機動的に運航規模の縮小を実施。 ・継続的なコスト構造改革による原価低減と固定費の流動化。 ・手元流動性の確保。 ・当社グループ便の運航に関わる主要機能が喪失しないように事前に施設・設備面の対策を実施。 ・国土交通省が2019年度に策定したガイドライン(A2-BCP)に基づき、空港運営会社と連携して空港全体での災害対策の強化を図る。 |
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内部 |
経営戦略 (事業構造) |
・競争激化や消費者の行動変容による従来型ビジネスモデルの陳腐化。 ・特定事業への収益依存。 |
・将来の需要動向や社会環境変化を見据えた、事業ポートフォリオ及びコスト構造の見直し。 ・各事業セグメントにおける競争優位を確保する差別化戦略。 |
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航空安全 (航空機事故等) |
・航空機事故が発生した場合、お客様への信頼や社会的評価が失墜し、グループ経営に大きな影響を及ぼす。 |
・安全リスクマネジメント体制の構築、専門組織による安全監査、安全に関する最新情報の収集と社内共有等、組織的な対応策の構築と実施。 ・運航に直接従事しているグループ社員への訓練や、全グループ社員に対して体験型の研修も含めた安全教育等、継続的な訓練・啓発の実施。 ・損害賠償や運航機材の修復・買換えに対して航空保険による補填。 |
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分類 |
リスクの要因 |
リスクの内容 |
リスクへの対応策 |
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内部 |
IT(システム障害)・ サイバー攻撃・ 情報漏洩 |
・システム依存度が高いため、システム障害やサイバー攻撃により、運航維持やサービスに大きな影響を及ぼす。 ・個人情報の漏洩が、法令違反による多額の制裁金等の支払いや、信用失墜による顧客流出に繋がる。 |
・多層防御(入口対策、出口対策、ウイルス侵入対策)と、その防御を24時間365日で監視。 ・システム面、運用面での情報漏洩防止対策の実施。 ・社員のセキュリティリテラシー教育の実施。 |
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損益構造 |
・需要が大きく減少した場合に、固定費やオペレーションコストが硬直的であるため、損益に与える影響が大きい。 ・特に、夏場の需要が大きく減少した場合は、業績への影響が大きい。 |
・需要規模や予約動向に応じて最適機材を投入し、機動的な需給適合を推進。 ・継続的なコスト構造改革による原価低減と固定費の流動化。 |
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財務 |
・各事業収支が悪化した場合あるいは資産売却を決定した場合等に、固定資産や投資有価証券の減損または売却損が計上される。 ・事業収支の悪化等により将来の課税所得の見込額が低下した場合、繰延税金資産の取り崩しが発生し損失が計上される。 |
・中期経営戦略および利益計画の立案と遂行。 ・利益計画の進捗モニタリング。 |
上記の主要なリスクを加えた、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えています。
(1) 重要事象等について
当社グループは新型コロナウイルス感染症の拡大により、売上高が減少する等、甚大な影響を受けました。
このような未曾有の状況下で当社グループは、航空事業において運航規模を抑制し、燃油費等の運航関連費用を削減しています。また、役員報酬・従業員の賃金・一時金等の減額や、グループ外に委託していた整備業務の内製化による固定費の削減に加え、航空機等の設備投資を精査・抑制し、実施時期も見直しています。
民間金融機関及び日本政策投資銀行から、合計9,350億円規模の借入を実施した他、公募及び第三者割当増資により2,976億円の資金を調達しました。また、融資枠としてコミットメントライン契約を締結しています。今後も必要に応じて適宜新規借入等の資金調達を行い、グループ各社の手元流動性の確保に努めてまいりますことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。
(2) 国際情勢等の影響によるリスク
現在、当社グループは北米・欧州・中国・アジア方面を中心に国際線を展開しています。今後、当社グループ便の就航地域や事務所等の拠点が所在する地域で政情不安、国際紛争、大規模なテロ事件が発生した場合や、就航国との外交関係が悪化した場合には、当該地域路線の需要減少等により当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制に関するリスク
当社グループは、航空運送事業者として航空事業関連法規の定めに基づき事業運営を行っています。また、旅客・貨物を含めた国際線事業においては、条約、二国間協定、IATA(国際航空運送協会)及びICAO(国際民間航空機関)の決定事項その他の国際的取決めに従った事業運営が求められています。これらの規制により、当社グループの事業における運賃、飛行空域、運航スケジュール、安全管理等について様々な制約を受けます。更に、当社グループの事業は、運賃及び料金の設定につき独占禁止法その他諸外国の類似の法令の制約を受ける可能性があります。
(4) 環境規制に関するリスク
近年、地球環境保全の一環として、航空機による騒音、温室効果ガス(CO2等)の排出量、環境汚染物質の使用及び処理、主な事業所におけるエネルギー使用等に関する数多くの国内・海外法規制が導入、または強化されつつあります。当社グループは、これらの法規制を遵守するため多額のコストを負担していますが、2021年から導入された国際航空における温室効果ガス抑制に関わる排出権取引及び削減スキームに加えて、世界共通の環境税等の新たな規制が導入された際には、事業活動が制限され、または多額の追加的費用を負担しなければならない可能性があります。
(5) 航空業界を取り巻く環境のリスク
各国における航空政策や、日本国内における交通政策の変更、有力な競合他社の合併や相互資本提携等、今後、現在の競争環境や事業環境が大幅に変化した場合、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
①発着枠に関わるリスク
現在、新型コロナウイルスの影響による需要減退が継続しているものの、今後の需要回復時には、首都圏(羽田空港・成田空港)をはじめとした混雑空港の発着枠の割当て数や、時期等が当社グループの想定と異なった場合、当社グループの経営計画の達成に影響を及ぼす可能性があります。
②公租公課に関わるリスク
航空事業に関する公租公課として航空機燃料税や着陸料、航行援助施設利用料等があげられますが、現在、日本国内をはじめとしてこれらの公租公課に関して時限的な軽減措置を受けており、今後、軽減措置の縮小・廃止が行われた場合、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 景気が低迷するリスク
航空事業は、景気動向の影響を受けやすい事業であり、国内外の景気が低迷すると、個人消費の落ち込みや企業収益の悪化による航空需要の減少または単価の下落といった影響を受ける可能性があります。
(7) 原油価格変動によるリスク
航空機燃料は原油精製による製品のため、その価格は原油価格に連動する傾向があります。中東産油国での政情不安、米国でのシェールオイル生産体制、新興国の急激な経済成長に伴う原油需要の増加、石油備蓄量または埋蔵量の減少、原油への投機的な投資行動、自然災害等の要因により原油価格が当社グループの予測を超えて変動した場合、当社グループの経営に以下のような影響を及ぼす可能性があります。
①原油価格が上昇した場合のリスク
原油価格が上昇すると、航空機燃料の価格も上昇するため、当社グループの大きな費用負担となります。このため、航空機燃料の価格変動リスクを緩和し、営業利益の安定化を図ることを目的として原油及び航空機燃料のコモディティ・デリバティブを利用して計画的、継続的にヘッジ取引を実施していますが、原油価格が短期間で高騰した場合、自助努力によるコスト削減や運賃及び料金等への転嫁には限界があるため、ヘッジポジションの状況等によっては価格高騰の影響を完全には回避できない可能性があります。
②原油価格が急落した場合のリスク
上記の通り、当社グループは原油価格の変動リスクを緩和するためヘッジ取引を実施しており、原油価格が短期間で急落した場合、航空機燃料価格に応じて設定している燃油サーチャージ収入が減少または消滅する一方で、ヘッジポジションの状況等によっては燃油費が即座には減少せず、価格下落の効果を享受できない可能性があります。
(8) 為替変動によるリスク
当社グループは、外貨収入よりも外貨支出の方が多く、円安になった場合には収支に与える影響は少なくありません。為替相場変動による収支への影響を緩和するため、同種通貨間においては収入で得た外貨を可能な限り外貨建て支出に充当しつつ、航空機及び航空機燃料の調達に必要な外貨の一部については、円貨換算ベースでの支払額の平準化ならびに抑制を図ることを目的として先物為替予約及び通貨オプション取引を活用しています。しかし、為替相場が短期間で急激に円安になった場合、自助努力によるコスト削減や運賃及び料金等への転嫁には限界があるため、ヘッジポジションの状況等によっては当社グループの収支に影響を及ぼす可能性がある一方、為替相場が短期間で急激に円高になった場合、ヘッジポジションの状況等によっては外貨建て支出が円貨換算ベースで即座には減少せず、円高の効果を享受できない可能性があります。
(9) 競合リスク
今後、燃油費、資金調達コスト、環境規制への対応またはその他の要因により、当社グループ事業のコストが上昇する可能性があり、その場合、当社グループが利益を確保するためには、間接固定費等のコスト削減を実施するとともに、当該コストを運賃・料金等に転嫁する必要があります。しかしながら、当社は国内外の同業他社やLCCの他、国内線の一部路線においては新幹線等の代替交通機関とも競合関係にあるため、コスト転嫁が大きく制約を受け、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 感染症の発生・蔓延に関するリスク
現在、当社グループは新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により甚大な影響を受けていますが、今後も新たな感染症が発生・蔓延した場合、各国政府による各種規制や移動自粛等の大幅な需要の減少により、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
また、大規模に社員・委託先での罹患者が発生した場合、事業継続面で影響を及ぼす可能性があります。
(11) 災害等リスク
地震、津波、洪水、台風、積雪、火山噴火等により、長期間にわたって空港の運用制限や飛行経路の制限が発生、または当社グループ便の運航に関する主要な機能が喪失する等した場合、航空需要の大幅な減少や、当社グループ便の運航への影響等を通じ、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社グループがデータセンターを首都圏に設置していることや、国内線・国際線全便の運航管理を羽田空港にて実施していること等により、首都圏で大規模な地震や台風等の被害が発生した場合、当社グループの運航そのものが長期間停止し、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 経営戦略に関するリスク
①フリート戦略に関するリスク
当社グループは、航空事業において、経済性の高い機材の導入や需給適合の推進を軸としたフリート戦略に則ってボーイング社、エアバス社、デハビランドカナダ社、三菱航空機㈱から航空機の導入を進めていますが、納期が財務上やその他の理由により遅延した場合、当社グループの事業に支障を及ぼす可能性があります。
更に、かかる戦略は以下の要因により奏功せず、また、その所期する効果が減殺される可能性があります。
1)ボーイング社への依存
当社は、上記のフリート戦略に沿って導入を計画している機材の多くをボーイング社に対して発注しています。したがって、ボーイング社が財政上その他の理由により当社または同社製品の保守管理等を行う会社との間の契約を履行できない場合、当社グループのフリート戦略に沿った機材の調達または保守管理等ができず、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
2)三菱航空機㈱による機材開発計画の進行遅延等
当社は、三菱航空機㈱が開発中の「三菱スペースジェット」の導入を決定していますが、開発活動は一旦立ち止まることが公表されており、今後の開発方針によっては、当社グループの事業に支障をきたす可能性があります。
②事業構造に関するリスク
連結売上高の大半を航空事業及び航空関連事業が占めていることに加えて、旅行事業や商社事業も航空事業と密接に関連している等、当社グループの事業構造は航空事業に多くを依存しています。したがって、航空事業全体に影響を及ぼす事象が発生した場合、他の事業セグメントの収益による補完ができず、当社グループの経営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
③投資に関するリスク
当社グループは、更なる成長に向けて、海外諸国を含め、新たな事業への進出または他企業等への出資や企業買収を行う可能性がありますが、これら出資等が所期する効果を得られない可能性や、各出資会社等の利害が一致せず、当社が適切と考える方法による事業運営ができない可能性、出資等の対象とした企業の経営が悪化した場合に当社が経済的負担を負う可能性及び当社以外の出資会社等が事業から離脱する可能性があります。
(13) 提携戦略が奏功しないリスク
当社グループは、スターアライアンスに加盟しています。また、ATI(独占禁止法適用除外)認可に基づき、アジア米州間ネットワークにおいてはユナイテッド航空と、日欧間ネットワークにおいてはルフトハンザドイツ航空、ルフトハンザグループであるスイスインターナショナル エアラインズ、オーストリア航空、ルフトハンザカーゴAGとの共同事業を実施しています。加えて、アジアを中心に、アライアンスの枠を超えた個別提携を推進しています。しかしながら、各国の独占禁止法の制約等によりアライアンスの解体を余儀なくされた場合や、他のアライアンスパートナーが、スターアライアンスを脱退した場合、個別2社間提携の解消や提携先の経営悪化・再編・信用力の低下等が発生した場合、または外的要因で提携活動に対する規制が強化されるようなことがあった場合等には、提携効果が低下し、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 航空安全に関するリスク
①航空機事故等
当社グループ運航便及びコードシェア便で航空機事故が発生した場合、当社グループに対するお客様の信頼や社会的評価が失墜し、事故直後から中長期的に需要が減少して当社グループの経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、他社において大規模な航空機事故が発生した場合においても、同様に航空需要が減少して当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。なお、航空機事故が発生した場合、損害賠償や運航機材の修復・買換え等に多額の費用が発生しますが、これらの直接的費用のすべてが航空保険にて填補されるわけではありません。
②航空法違反等
当社の事業運営においては航空法や管轄官庁からの通達等の遵守が求められていますが、これら航空法等への重大な違反は、航空法上の不利益処分等(行政処分、行政指導)を受ける可能性があり、過去においても整備不備や運航乗務員等による飲酒行為等の通達違反により、事業改善命令を受けています。このような不利益処分等は当社グループの運航の安全性への信用に影響を及ぼすことに加え、更なる再発や違反の重大性によっては、業務停止や事業免許の取り消し措置を受け、当社グループの経営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
③耐空性改善通報等
航空機の安全性を著しく損なう問題が発生した場合、法令に基づき国土交通大臣から耐空性改善通報等が発出され、機体や装備品に対し指示された改善策を施すまで同型式機材の運航が認められない可能性があります。
また、法令に基づく耐空性改善通報等が発出されない場合であっても、技術的見地から安全性が確認できない場合、自主的に当該型式機材の運航を見合わせ、点検等の整備を行うことがあります。このような事態が発生した場合、当社グループの航空機の安全性に関する信用及び経営に影響を及ぼす可能性があります。特に、ボーイング777型機、同787型機、同767型機、同737型機、エアバスA320型機、同A321型機等、当社グループの主力となる機種において重要・中長期的な不具合や技術的な問題が発生した場合、当社グループの経営により深刻な影響を及ぼす可能性があります。
(15) 顧客情報等漏洩リスク
当社グループは、ANAマイレージクラブの会員数約3,744万人(2021年3月末日現在)に関わる会員情報をはじめ、膨大な顧客等に関する情報を保持しており、個人情報保護法やその他諸外国の類似法令により、これらの個人情報を適切に管理することが求められています。当社グループでは、プライバシーポリシーを定め、個人情報の取扱いに関する当社グループの姿勢・考え方を広くお客様に告知するとともに、システム対策を含め情報セキュリティについては想定しうる対策を講じています。また、セキュリティホールをなくすべく、業務手順の改定やシステム改修を継続的に実施していますが、不正アクセスや業務上の過失等、何らかの原因により大規模な個人情報漏洩事故が発生した場合、多額の損害賠償費用が発生し、また、信用失墜により、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
(16) IT(システム障害)リスク
当社グループは、お客様へのサービス及び運航に必要な業務等、システム依存度が高い業種といえます。自然災害、事故、コンピュータ・ウィルス、不正アクセス、電力供給の制約や大規模停電、故障や不具合等によりかかるシステムあるいは通信ネットワークに重大な障害が発生した場合、お客様へのサービス及び運航の維持が困難になるとともに、信用失墜により当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのシステムは他提携航空会社においても使用されており、その影響範囲は当社グループ内にとどまらなくなる可能性があります。
(17) 人事・労務に関するリスク
当社グループの従業員の多くは労働組合に所属しており、当社グループの従業員が集団的にストライキ等を行った場合、当社グループの航空機の運航が影響を受ける可能性があります。
(18) 人材確保に関するリスク
現在、新型コロナウイルスの影響により需要減退が継続しているものの、今後の需要回復時には、LCCの運航規模拡大等により運航乗務員等に対する需要が再び高まることが想定されます。一方で、運航乗務員等の育成には一定期間の教育訓練等が必要であり、当社グループが適時に適切な員数の適正能力を有する運航乗務員等を確保できない場合、当社グループの経営が影響を受ける可能性があります。また、労働市場における需給バランスの変化によって、空港ハンドリング等の人材不足、または賃金水準の高騰が発生する可能性があります。
(19) 損益構造に関するリスク
当社グループは、航空機材費ならびに機種によって定まる燃油費及び空港使用料等、搭乗率の影響を受けない費用が全体のコストに占める割合が高く、経済状況に即応した事業規模調整の自由度が低位なため、旅客数または貨物輸送量が減少した場合、損益に与える影響が大きくなる可能性があります。
また、当社グループの航空旅客事業は夏場に売上が増加する傾向があるため、当該時期において需要が大きく減少した場合、その事業年度における当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(20) 財務に関するリスク
①資金調達コストの増加
当社グループは、機材調達等のため銀行借入・社債発行等により資金調達を行っています。しかしながら、今後、航空業界の事業環境が悪化した場合、金融市場が混乱した場合、税制、政府の金利政策や政府系金融機関の保証制度等が変更された場合、もしくは当社の信用格付けが格下げされた場合等においては、当社にとって有利な条件による資金調達が困難または不可能となる結果、資金調達コストが増加し、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
また、多額の有利子負債による調達については、金利負担や返済資金を要する結果として、運転資金や投資資金の確保に悪影響を及ぼす可能性があります。
②資産減損等のリスク
当社グループは、その事業の性質上多くの固定資産を保有していますが、今後各種事業収支が悪化した場合、もしくは資産売却を決定した場合等には、固定資産や投資有価証券の減損または売却損の計上が必要となる可能性があります。
③繰延税金資産に関するリスク
事業収支の悪化等により、将来の課税所得の見込額が低下した場合、繰延税金資産の取り崩しが発生し、損失を計上する可能性があります。
(21) 訴訟に関するリスク
当社グループは事業活動に関して各種の訴訟に巻き込まれるおそれがあり、これらが当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日、以下「当期」という)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にある中、企業の生産活動や設備投資等において持ち直しの動きが続いていますが、個人消費等の弱さがみられます。
航空業界は、各国の入国規制や外出自粛等により人の移動が激減したことから世界的に厳しい状況にあります。
このような経済情勢の下、当社においても売上高が大きく減少したことから、民間金融機関及び日本政策投資銀行から、合計9,350億円規模の借入を実施した他、公募及び第三者割当増資(2,976億円)により、合計1兆2,000億円以上の資金調達を実施し、手元資金の確保と財務基盤の強化を図りました。コスト面においては、運航規模の抑制による変動費の削減に加え、固定費についてもあらゆるコスト削減策を実行しましたが、売上高の減少が非常に大きかったことから、多額の損失を計上しました。
以上の結果、当期の財政状態及び経営成績等は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ6,477億円増加し、3兆2,078億円となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ7,042億円増加し、2兆1,955億円となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ565億円減少し、1兆123億円となりました。
b.経営成績
当期における売上高は7,286億円(前期比63.1%減)、営業費用は1兆1,934億円(前期比37.6%減)となり、営業損失は4,647億円(前年同期 営業利益608億円)、経常損失は4,513億円(前年同期 経常利益593億円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,046億円(前年同期 親会社株主に帰属する当期純利益276億円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは2,704億円の支出となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは5,957億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは1兆981億円の収入となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べて2,343億円増加し、3,703億円となりました。
③生産及び販売の実績
a.セグメント別売上高
最近2連結会計年度のセグメント別売上高は次のとおりです。
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前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
航空事業 |
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国際線 |
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|
|
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旅客収入 |
613,908 |
25.9 |
44,726 |
4.5 |
|
貨物収入 |
102,697 |
4.3 |
160,503 |
16.2 |
|
郵便収入 |
4,764 |
0.2 |
2,948 |
0.3 |
|
小計 |
721,369 |
30.4 |
208,177 |
21.0 |
|
国内線 |
|
|
|
|
|
旅客収入 |
679,962 |
28.7 |
203,119 |
20.6 |
|
貨物収入 |
25,533 |
1.1 |
20,881 |
2.1 |
|
郵便収入 |
3,136 |
0.1 |
2,550 |
0.3 |
|
小計 |
708,631 |
29.9 |
226,550 |
23.0 |
|
航空事業収入合計 |
1,430,000 |
60.3 |
434,727 |
44.0 |
|
LCC収入 |
81,953 |
3.5 |
22,071 |
2.2 |
|
その他の収入 |
225,784 |
9.5 |
147,216 |
14.9 |
|
航空事業小計 |
1,737,737 |
73.3 |
604,014 |
61.1 |
|
航空関連事業 |
|
|
|
|
|
航空関連収入 |
299,433 |
12.6 |
222,139 |
22.5 |
|
航空関連事業小計 |
299,433 |
12.6 |
222,139 |
22.5 |
|
旅行事業 |
|
|
|
|
|
パッケージ商品収入(国内) |
112,711 |
4.8 |
38,530 |
3.9 |
|
パッケージ商品収入(国際) |
20,925 |
0.9 |
492 |
0.1 |
|
その他の収入 |
10,360 |
0.4 |
6,028 |
0.6 |
|
旅行事業小計 |
143,996 |
6.1 |
45,050 |
4.6 |
|
商社事業 |
|
|
|
|
|
商社事業収入 |
144,750 |
6.1 |
79,958 |
8.1 |
|
商社事業小計 |
144,750 |
6.1 |
79,958 |
8.1 |
|
報告セグメント計 |
2,325,916 |
98.1 |
951,161 |
96.3 |
|
その他 |
|
|
|
|
|
その他の収入 |
44,223 |
1.9 |
36,643 |
3.7 |
|
その他小計 |
44,223 |
1.9 |
36,643 |
3.7 |
|
営業収入合計 |
2,370,139 |
100.0 |
987,804 |
100.0 |
|
セグメント間取引 |
△395,923 |
- |
△259,121 |
- |
|
営業収入(連結) |
1,974,216 |
- |
728,683 |
- |
(注)1.セグメント内の内訳は内部管理上採用している区分によっています。
2.各セグメントの営業収入はセグメント間の売上高を含みます。
3.LCC収入は、Peach Aviation㈱及びバニラ・エア㈱の収入の合計です。なお、バニラ・エア㈱はPeach Aviation㈱との事業統合のため、2019年10月に運航終了しており、前期の収入のみ含まれます。
4.上記の金額には、消費税等は含みません。
b.セグメント別取扱実績
① 航空事業
イ.ANAブランド輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
|
項目 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|
|
国際線 |
|
|
|
|
旅客数 |
(人) |
9,416,415 |
427,392 |
|
座席キロ |
(千席キロ) |
68,885,746 |
14,465,583 |
|
旅客キロ |
(千人キロ) |
50,219,355 |
2,840,451 |
|
利用率 |
(%) |
72.9 |
19.6 |
|
有効貨物トンキロ |
(千トンキロ) |
7,354,438 |
4,588,226 |
|
貨物輸送重量 |
(トン) |
866,821 |
655,019 |
|
貨物トンキロ |
(千トンキロ) |
4,222,117 |
3,251,280 |
|
郵便輸送重量 |
(トン) |
22,065 |
13,686 |
|
郵便トンキロ |
(千トンキロ) |
120,449 |
71,766 |
|
貨物重量利用率 |
(%) |
59.0 |
72.4 |
|
国内線 |
|
|
|
|
旅客数 |
(人) |
42,916,334 |
12,660,650 |
|
座席キロ |
(千席キロ) |
58,552,753 |
26,896,624 |
|
旅客キロ |
(千人キロ) |
39,502,036 |
11,567,744 |
|
利用率 |
(%) |
67.5 |
43.0 |
|
有効貨物トンキロ |
(千トンキロ) |
1,705,379 |
708,266 |
|
貨物輸送重量 |
(トン) |
373,176 |
218,032 |
|
貨物トンキロ |
(千トンキロ) |
387,038 |
240,422 |
|
郵便輸送重量 |
(トン) |
29,308 |
23,458 |
|
郵便トンキロ |
(千トンキロ) |
29,030 |
23,203 |
|
貨物重量利用率 |
(%) |
24.4 |
37.2 |
ロ.ANAブランド運航実績
最近2連結会計年度の運航実績は次のとおりです。
|
項目 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
||
|
国際線 |
国内線 |
国際線 |
国内線 |
|
|
運航回数(回) |
66,733 |
380,575 |
26,632 |
212,145 |
|
飛行距離(km) |
317,940,700 |
323,310,351 |
146,710,038 |
178,966,221 |
|
飛行時間(時間) |
427,721 |
565,397 |
191,600 |
306,540 |
(注)1.国内線旅客実績には、アイベックスエアラインズ㈱、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績及びオリエンタルエアブリッジ㈱との一部のコードシェア便実績を含みます。
2.国内線、国際線ともに不定期便実績を除きます。
3.国際線貨物及び郵便実績には、コードシェア便実績、エアラインチャーター便実績、ブロック・スペース契約締結便実績及び地上輸送実績を含みます。
4.国内線貨物及び郵便実績には、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア、オリエンタルエアブリッジ㈱及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績、エアラインチャーター便実績及び地上輸送実績を含みます。また、2020年 11月1日からPeach Aviation㈱とのコードシェア便実績を含みます。
5.座席キロは、各路線各区間の有効座席数(席)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
6.旅客キロは、各路線各区間の旅客数(人)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
7.有効貨物トンキロは、各路線各区間の有効貨物重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。なお、旅客便については、床下貨物室(ベリー)の有効貨物重量に各区間距離を乗じています。また、床下貨物室の有効貨物重量には、貨物・郵便の他、搭乗旅客から預かる手荷物搭載の有効搭載重量も含まれています。
8.貨物トンキロ及び郵便トンキロは、各路線各区間の輸送重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
9.貨物重量利用率は、貨物トンキロと郵便トンキロの合計を有効貨物トンキロで除した数値です。
ハ.LCC輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
|
項目 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|
|
旅客数 |
(人) |
7,288,641 |
2,080,931 |
|
座席キロ |
(千席キロ) |
11,076,179 |
4,932,786 |
|
旅客キロ |
(千人キロ) |
9,202,033 |
2,403,357 |
|
利用率 |
(%) |
83.1 |
48.7 |
(注)1.座席キロは、各路線各区間の有効座席数(席)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
2.旅客キロは、各路線各区間の旅客数(人)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
3.LCC実績は、Peach Aviation㈱及びバニラ・エア㈱の実績の合計です。なお、バニラ・エア㈱はPeach Aviation㈱との事業統合のため、2019年10月に運航終了しており、前期の実績のみ含まれます。
② 航空関連事業
航空関連事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
③ 旅行事業
旅行事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
④ 商社事業
商社事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
⑤ その他
その他に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当期末時点において判断したものです。
①財政状態
<資産の部>
流動資産は、資金調達により現預金や譲渡性預金が増加したことから、前期末に比べて6,551億円増加し、1兆2,263億円となりました。
固定資産は、売却および減損損失の計上に伴い航空機が減少したこと等により、前期末に比べ86億円減少し、1兆9,795億円となりました。
以上により、当期末における総資産は前期末に比べて6,477億円増加し、3兆2,078億円となりました。
<負債の部>
負債合計は、発売未決済が671億円減少した一方で、資金調達により借入金が増加したことから、前期末に比べて7,042億円増加し、2兆1,955億円となりました。
なお、有利子負債は前期末に比べて8,125億円増加し、1兆6,554億円となりました。
<純資産の部>
株主資本は、事業構造改革の加速や財務基盤の強化等を目的とした公募及び第三者割当増資により、資本金及び資本剰余金が合計2,976億円増加した一方で、当期純損失の計上により利益剰余金が減少したことから、前期末に比べて1,079億円減少し、9,606億円となりました。
その他の包括利益累計額はその他有価証券評価差額金や繰延ヘッジ損益の増加等により、前期末に比べて541億円増加し、465億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前期末に比べて565億円減少し、1兆123億円となりました。
なお、自己資本比率は31.4%(前期末41.4%)となり、有利子負債と自己資本の比率を示すD/Eレシオは1.6倍(前期末0.8倍)となりました。
②経営成績
新型コロナウイルス感染症の影響により、航空事業を中心にすべてのセグメントで甚大な影響を受けたことから、当期の売上高は大幅に減少し、7,286億円(前期比63.1%減)となりました。運航規模の抑制による変動費の削減に加え、人件費等の固定費を削減し5,900億円のコスト削減策(雇用調整助成金434億円の効果を含む)を実行しましたが、売上高の減少が非常に大きかったことから、営業損失は4,647億円(前期 営業利益608億円)、経常損失は4,513億円(前期 経常利益593億円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,046億円(前期 親会社株主に帰属する当期純利益276億円)となりました。なお、収支改善を進めるために、大型機を中心とした早期退役(28機)を含む航空機の大量退役を実施し、減損損失等の事業構造改革費用863億円を特別損失に計上しました。
当社は、事業における安全と品質の追求や環境効率性の追求等の取り組みが評価され、米国S&P Global社の「Sustainability Awards 2021」において、最高格付であるゴールドクラスに航空会社として唯一選定された他、世界の代表的な社会的責任投資の指標である「Dow Jones Sustainability World Index」の構成銘柄に4年連続で選定されました。今後も社会的価値と経済的価値の同時創造による持続的な成長を目指してまいります。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。(なお、各事業における売上高はセグメント間内部売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。)
◎航空事業
新型コロナウイルスの世界的な流行により、旅行需要が著しく減退し、売上高は前期を大幅に下回り6,040億円(前期比65.2%減)となりました。国内線では旅客需要は徐々に回復に向かっていたものの、感染者数の増加に伴い12月からは再び減少に転じました。国際線では旅客需要の低迷が続く一方で、貨物においては経済活動の再開や海上輸送の混雑等によって高まった需要を積極的に取り込んだ結果、貨物収入は過去最高となりました。当社グループでは、需要の減退に合わせて運航規模を大幅に抑制し燃油費・空港使用料等を削減した他、役員報酬や給与・一時金等の人件費の削減に取り組みましたが、営業損失は4,478億円(前期 営業利益495億円)となりました。
当社グループでは、コロナ禍においてもお客様に航空機をより安心・安全にご利用いただくために、空港や機内等の清潔・衛生的な環境づくりに対する取り組み(ANA Care Promise等)を行ってまいりました。その結果、英国SKYTRAX社から新型コロナウイルス対策において最高評価の「5スター」に認定されました。また、当社グループでは、過去10年間における様々な取り組みが評価され、英国の航空専門誌Flight Global社における「Decade of Airline Excellence Awards 2020」のアジア太平洋部門で「最優秀賞」を受賞しました。
<国際線旅客(ANAブランド)>
国際線旅客では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界各国での入国規制により、需要が著しく低迷したことで旅客数・収入ともに前期を大幅に下回りました。
路線ネットワークでは、大規模な運休・減便を継続する中でも、海外赴任・帰任等の需要動向を見極め、運航継続路線の選択や臨時便の設定等に努めました。また、貨物輸送を中心に需要が一定程度見込まれることから、12月から日本の航空会社として初めて成田=深圳線を開設した他、羽田=サンフランシスコ線の運航を開始しました。この結果、当期における運航規模は前期比で21.0%となりました。
営業・サービス面では、8月から日本発片道割引運賃を販売し、海外赴任や留学等の需要の取り込みを図った他、本年1月より、帰国時の行動制限に際してご利用いただけるホテルや交通手段を容易に手配できる「ご帰国あんしんサービス」サイトを新設しました。
以上の結果、当期の国際線旅客数は42万人(前期比95.5%減)となり、収入は447億円(同92.7%減)となりました。
<国内線旅客(ANAブランド)>
国内線旅客では、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、旅客数・収入ともに前期を大幅に下回りました。5月の緊急事態宣言解除以降、需要は回復傾向にありましたが、12月から感染者数の増加に伴い再び減少に転じる等、感染者数の動向に連動して推移しました。
路線ネットワークでは、第1四半期の運航規模は前年同期比26.7%でしたが、需要の回復に合わせて運航便数を増やし、第2四半期(7月~9月)は同50.7%、第3四半期(10月~12月)は「Go Toトラベルキャンペーン」の効果もあり同61.4%となりました。しかし、第4四半期(本年1月~3月)は需要の減退に対して運航便を抑制した結果、同44.7%となる等、需要動向を注視しながら機動的に運航規模を調整しました。
営業・サービス面では、7月から日程や行先の変更の際に手数料がかからない「あんしん変更キャンペーン」を実施した他、MaaS(Mobility as a Service)に対応した当社グループ独自の経路検索サービスである「空港アクセスナビ」において、航空便の運航情報と連携した鉄道やバス・タクシー等の地上交通機関の経路の検索から予約・決済まで一気通貫して行える機能を拡充しました。今後も旅の始まりから終わりまでのシームレスな移動の実現に向けた取り組みを進め、利便性向上に努めてまいります。
以上の結果、当期の国内線旅客数は1,266万人(前期比70.5%減)となり、収入は2,031億円(同70.1%減)となりました。
<貨物(ANAブランド)>
国際線貨物では、新型コロナウイルスの影響により世界的に旅客便の運休・減便が発生し、貨物搭載スペースの供給量が低位に推移する中、第1四半期にマスク等の緊急物資の輸送需要が増加し、8月以降は自動車関連部品や半導体・電子機器等の需要の回復に加え、特に第4四半期(本年1月~3月)において海上輸送が混雑した結果、需給の逼迫は継続しました。このような状況において、当社グループでは、10月に成田=フランクフルト線、12月に成田=バンコク線に大型貨物機ボーイング777F型機を就航させた他、貨物専用機による臨時便や旅客機を使用した貨物臨時便を大幅に増やす等、積極的に需要の取り込みを図りました。
以上の結果、当期の国際線貨物輸送重量は655千トン(前期比24.4%減)となり、収入は過去最高の1,605億円(同56.3%増)となりました。
また、当社グループでは本年2月よりファイザー社製の新型コロナワクチンの輸送を開始しました。ワクチンの普及により安心して生活できる社会の実現に貢献すべく、厳密な温度管理のもと万全の態勢で輸送を行ってまいります。
<LCC>
LCCでは、新型コロナウイルスの影響により需要が大きく減退した結果、旅客数・収入ともに前期を大幅に下回りました。5月の緊急事態宣言解除以降、国内線の旅客需要は徐々に回復していたものの、感染者数の増加に伴い12月からは減少に転じています。
路線ネットワークでは、第1四半期の国内線の運航規模は前年同期比42.0%でしたが、旅客需要の増加に合わせたネットワークの回復に加えて、8月に成田=釧路線、成田=宮崎線、10月に新千歳=那覇線、仙台=那覇線、12月に中部=新千歳線、中部=仙台線を新規開設した結果、第2四半期(7月~9月)は同112.4%、第3四半期(10月~12月)は同132.2%となりました。第4四半期(本年1月~3月)には、本年1月に中部=那覇線、中部=石垣線、本年2月に成田=女満別線、成田=大分線を新規開設しましたが、旅客需要の減少に合わせて運休・減便を実施した結果、運航規模は前年同期比78.9%となりました。国際線では、全路線で運休が続いていましたが、入国制限の緩和等に伴い、10月より台北(桃園)への運航を部分的に再開しました。
営業・サービス面では、お客様に安心してご利用いただくために、11月から国内線の一部路線で航空券予約と新型コロナウイルス感染症の検査を同時に申込みできるサービスを実施しました。
以上の結果、当期のLCC旅客数は208万人(前期比71.4%減)となり、収入は220億円(同73.1%減)となりました。
<その他>
航空事業におけるその他の収入は1,472億円(前期比34.8%減)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、機内販売収入、整備受託収入等が含まれています。
◎航空関連事業
新型コロナウイルスの感染拡大による航空各社の運休・減便の影響により、旅客の搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務の受託及び、機内食関連業務の受託が減少したこと等により、売上高は2,221億円(前期比25.8%減)となり、営業利益は36億円(同79.7%減)となりました。
コロナ禍における新たな取り組みとして、12月よりANA国際線エコノミークラスの機内食等のインターネット販売を開始しました。旅行気分を味わうことができる商品として好評をいただいており、商品ラインアップを拡充しながら増収に努めてまいります。
◎旅行事業
新型コロナウイルスの感染拡大により、旅行事業は海外旅行・国内旅行ともに大きな影響を受けました。海外旅行は渡航制限の影響により、当社グループが主催する全ツアーの催行を中止しました。国内旅行は7月からの「Go Toトラベルキャンペーン」の後押し等により、第3四半期(10月~12月)にはインターネット販売のダイナミックパッケージ商品の取扱高は前年同期を上回る等、需要は徐々に回復しましたが、感染者数増加の影響により12月からは減少に転じました。
以上の結果、当期の旅行事業における売上高は450億円(前期比68.7%減)、営業損失は50億円(前期 営業利益13億円)となりました。
新型コロナウイルスの影響が続く中、新たな需要を取り込むため、11月より「ANAトラベラーズ オンラインツアー」の設定を開始しました。また、当社グループならではの企画として、ハワイ路線に投入しているエアバスA380型機「FLYING HONU」を使用した国内遊覧飛行を実施した他、本年3月には羽田空港に駐機する国際線機材でファーストクラス・ビジネスクラスのお食事やサービスを提供する「翼のレストラン HANEDA」を開始しました。
◎商社事業
新型コロナウイルスの感染拡大により、リテール部門の空港免税店「ANA DUTY FREE SHOP」や空港物販店「ANA FESTA」を中心に大きく影響を受けました。「ANA FESTA」の取扱高は、国内線旅客数の増加に伴い徐々に回復していましたが、12月からは減少に転じています。また、生活産業部門では、機内で提供する飲料・食品やアメニティ等の機用品の取り扱いが大幅に減少しました。
以上の結果、当期の商社事業における売上高は799億円(前期比44.8%減)、営業損失は42億円(前期 営業利益29億円)となりました。
◎その他
不動産関連事業の収入が堅調に推移した一方で、新型コロナウイルスの影響により、ラウンジの閉鎖に伴う受付管理業務の受託が減少した他、講師派遣等の研修事業の収入が減少しました。
以上の結果、当期のその他の売上高は366億円(前期比17.1%減)、営業損失0億円(前期 営業利益35億円)となりました。
なお、4月に新たなビジネスモデルの創出を目的に「avatarin(アバターイン)㈱」を設立し、遠隔操作ロボットであるアバターを観光やショッピング等で利用するサービスの検証を実施しました。サービスの普及・拡充やアバターの性能向上に取り組み、新しい社会インフラを創造してまいります。
③キャッシュ・フローの状況
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
税金等調整前当期純損失5,453億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは2,704億円の支出となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
設備投資を抑制したものの、譲渡性預金の預け入れを行ったことから、投資活動によるキャッシュ・フローは5,957億円の支出となりました。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは8,662億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
借入や公募及び第三者割当増資等の資金調達を行ったことから、財務活動によるキャッシュ・フローは1兆981億円の収入となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金(主に航空機等)につきましては、自己資金または銀行借入、および社債発行により資金調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
当期においては、運転資金及び航空機等の設備投資資金手当てのため5,356億円の借入を実施した他、事業構造改革の加速並びに財務基盤の強化等を目的として、2,976億円の公募及び第三者割当増資と、4,000億円の劣後特約付シンジケートローンの借入を実施しました。
当期末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、1兆6,554億円となっています。また、現金及び預金に有価証券を加えた手元流動性は9,657億円となりました。
なお、2021年3月31日現在、複数の金融機関との間で合計1,486億円のコミットメントライン契約を締結しています。
⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
|
指標 |
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
|
売上高 (百万円) |
2,058,312 |
1,974,216 |
728,683 |
|
営業利益又は営業損失(△)(百万円) |
165,019 |
60,806 |
△464,774 |
|
売上高営業利益率 (%) |
8.0 |
3.1 |
△63.8 |
|
株主資本利益率(ROE) (%) |
10.6 |
2.6 |
△39.1 |
|
総資本利益率(ROA)(%) |
6.4 |
2.4 |
△16.0 |
|
自己資本比率 (%) |
40.9 |
41.4 |
31.4 |
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大により甚大な影響を受けておりますが、「ANAグループの新しいビジネス・モデルへの変革」に基づき、コロナがもたらす人々の行動変容に対応し、感染症の再来にも耐え得る強靭な企業グループに生まれ変わるための事業構造改革プランを着実に遂行してまいります。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」 及び「(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
(1) 営業に関する重要な契約
|
契約会社名 |
契約の種類 |
契約先 |
対象区間 |
|
|
全日本空輸㈱ |
スターアライアンスへの加盟 |
スターアライアンス |
|
|
|
Joint Venture契約 |
旅客分野 |
ルフトハンザグループ |
日本~欧州 |
|
|
ユナイテッド航空 |
アジア~米州 (北米・カリブ・南米諸国) |
|||
|
シンガポール航空・シルクエアー |
日本~シンガポール・オーストラリア・インド・インドネシア・マレーシア |
|||
|
貨物分野 |
ルフトハンザカーゴAG. |
日本~欧州 |
||
|
ユナイテッド航空 |
アジア・日本~北中南米 |
|||
(2) 航空機のリース契約
航空機のリース契約については「第3 設備の状況 2 主要な設備の状況 (2) 航空機」に記載しております。
航空事業セグメントにおいては、より安全で快適かつ効率的な航空事業を提供するための多様な改良・改善活動を推進しています。
また、航空事業をはじめ各セグメントにおける事業活動が及ぼす環境負荷の逓減活動も推進しています。
なお、上記活動に関して「研究開発費等に係る会計基準」に定義する研究開発費に該当するものはありません。