文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは経営の基本方針として、以下の経営理念を掲げております。
① 事業は人が創る新しい道である
② 事業は永遠の道である
③ 事業は人格の集大成である
④ 事業は技術に始まり営業力で開花する
⑤ 事業は社会のために存続する
⑥ 事業はより高い利益創造で発展する
(2)目標とする経営指標
当社グループは、第71期よりスタートさせた中期経営計画「未来を拓け~Growth to the next Stage~」(2017年10月~2020年9月)において、2020年9月期の目標数値として「連結売上高300億円」、「連結営業利益15億円以上」、「自己資本利益率8%」を掲げております。
また、当社グループは、安定的な株主還元を基本方針としており、「配当性向20%~30%」を目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、第71期より中期経営計画「未来を拓け~Growth to the next Stage~」をスタートさせており、4つの柱として、新たな収益基盤の構築に挑戦する「Pioneering」、海外市場に向けて飛躍する「Globalization」、パートナー企業との連携による強固な企業グループを形成する「Alliance」、日本を代表する空間情報コンサルタント企業としての「Value」を掲げ、グループ一丸となって企業価値の向上、業績目標の達成に向け取り組んでまいります。
(4)対処すべき課題
今後のわが国経済の見通しにつきましては、引き続き政府や日銀の各種政策を背景とした景気回復が期待されますが、消費税増税による国内消費、海外経済の不確実性や国際金融市場の変動等の影響から、依然先行き不透明な状況が続くものと思われます。
当建設関連業界におきましては、政府の補正予算等による堅調な公共投資の推移が期待されるものの、震災復興関連事業の減少や市場競争の激化等、今後も予断を許さない状況が続くものと予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループは、将来のあるべき姿の実現のため、以下の各施策に取り組んでまいります。これらの施策を通じて、感謝・感動・信頼され続ける魅力ある企業づくりを行い、日本を代表する空間情報コンサルタント企業として、事業の着実な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
① コアビジネスにおける持続的成長
② 社会環境の変化に対応した新たな収益基盤構築への挑戦
③ 海外市場へ向けての飛躍
④ 生産構造改革の推進(生産性及び品質の向上)
⑤ 経営基盤の強化
⑥ 企業ブランドの向上
⑦ コンプライアンス経営、環境経営の推進
⑧ パートナー企業との協業・連携による企業グループの形成
当社グループの財政状態、及び経営成績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のものが考えられます。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①官公庁への高い受注依存
当社グループの主要顧客は国及び地方公共団体等であり、国の予算編成の転換や財政状態の悪化、それに伴う予算規模の縮小等による受注減少が、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
②高度な計測機器の損傷
当社グループの情報サービス事業においては、高精度デジタル航空カメラや高密度レーザープロファイラー等、高度な計測機器を使用して国土に関する空間情報データを取得しております。これらの機器が故障等により使用不能等の事態が発生した場合には修理・修復に時間と費用を要する場合があり、生産性の低下や工期遅延を引き起こす可能性があります。
また、事業量の増大や要求される品質・精度如何では設備の増強や更新が必要となり、継続して多額な設備投資負担が発生する可能性があります。
③航空機事故
当社グループは、航空機使用事業者として、国土交通省の指導の下で関係法規の遵守に努めるとともに、整備体制の一層の充実と操縦士の安全衛生面のチェック等を含む運航管理を徹底する等、安全運航には万全を期しておりますが、不可抗力等に起因する事故及び故障による事業活動の停止等により業績に影響を与える可能性があります。
④顧客からの預かり情報資産の漏洩・滅失
当社グループは、官公庁、地方自治体等の顧客より、業務遂行に必要な機密情報や個人情報が含まれた情報資産をお預かりする場合があります。これら情報資産の取扱いには従来より厳重な管理体制を施しておりますが、万一漏洩・滅失の事態が発生した場合には、資本市場での信用失墜や課徴金等の発生等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢の着実な回復や個人消費の持ち直し、設備投資の増加等に加え、政府による各種政策効果もあり、緩やかな回復基調が見られました。一方、海外経済では、米中の通商摩擦問題等の国際情勢の緊張不安や、金融資本市場の変動影響等、先行き不透明な状況で推移しました。
当建設関連業界におきましては、市場競争下において予断を許さない状況が続く中、激甚化する大規模自然災害への防災・減災対策や、国土強靭化に向けた社会インフラ施設の維持管理対策等の公共投資が、補正予算措置もあり、堅調に推移してまいりました。
このような事業環境のもと、当社グループは、長期ビジョンの第2フェーズとなる中期経営計画「未来を拓け~Growth to the next Stage~」の2年目として、目標達成に向けた積極的な事業投資を実行するとともに、道路、鉄道、行政支援サービス、エネルギー関連等の社会インフラマネジメント事業、河川・砂防、森林・林業支援、環境保全・復興再生等の国土保全コンサルタント事業、次世代空間情報技術の開発や新たな空間情報ビジネスを推進するセンシングイノベーション事業等、国内外で様々な事業展開に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度における業績につきましては、受注高は277億20百万円(前連結会計年度比0.1%減)、売上高は284億80百万円(同15.8%増)となりました。
利益面におきましては、営業利益は13億46百万円(前連結会計年度は9億47百万円)、経常利益は15億81百万円(前連結会計年度は10億80百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億80百万円(前連結会計年度は6億57百万円)となりました。
当社グループは、2020年9月期の目標数値として「連結売上高300億円」、「連結営業利益15億円以上」、「自己資本利益率8%」を掲げておりますが、当期の連結売上高及び連結営業利益は前期比で増加しており、また、自己資本利益率も8.4%となっており、目標達成に向け着実に進捗しております。また、配当性向(連結)は20.0%となり、目標を達成しております。
主要な事業区分別の業績は次のとおりであります。
なお、当社グループは空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載に代えて事業区分別に記載しております。
社会インフラマネジメント事業では、国の重要施策である国土強靭化基本計画や今後重要となるインフラメンテナンス分野での事業に関連して、航空レーザ計測やMMS(モービルマッピングシステム)計測、ドローン計測を実施し、画像解析技術を活用した路面調査、道路防災・構造物点検への事業展開を進めた他、鉄道関連事業についても社内に組織体系を拡充し、ビジネスの拡大に努めてまいりました。また、電力事業では電力施設点検、再生可能エネルギーの活用に向けた環境アセスメントの対応など各種コンサルティングを推進しました。その他、顧客のニーズに応じた行政支援サービスの強化に向け、操作性、拡張性、安定性を向上させた情報共有システム「ALANDIS+」をリリースしました。本システムはクラウド上でも利用可能で、統合型GISや公開型GISとして導入されました。その結果、受注高は162億17百万円、売上高は152億99百万円となりました。
国土保全コンサルタント事業では、河川・砂防分野におけるALB(航空レーザ測深機)の活用も含めたレーザ計測事業が順調に推移した他、国土強靭化に係る浸水想定や土砂災害防止等に関するサービスを拡販してまいりました。また、森林・農業分野に関しては森林レーザ計測による森林資源の把握や林業支援コンサルティングサービスの積極的な営業展開、森林情報クラウドシステム「ALANDIS+Forest」のリリース等、ICT林業に関するサービス提供を強化してまいりました。その他、相次ぐ大規模自然災害に関する緊急撮影や調査並びに復旧・復興に向けた計測・調査、防災対策立案、災害復興再生支援、自然環境保全等の事業に取り組んでまいりました。その結果、受注高は102億84百万円、売上高は118億79百万円となりました。
当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末に比較し19億28百万円増加の246億83百万円となりました。これは主として、投資有価証券が増加したことによるものであります。
負債合計につきましては、前連結会計年度末に比較し53百万円減少の106億58百万円となりました。これは主として、流動負債のその他に含まれている未払消費税等が減少したことによるものであります。
純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比較し19億81百万円増加の140億24百万円となりました。これは主として、利益剰余金が増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ7億9百万円減少し、当連結会計年度末には46億14百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、税金等調整前当期純利益16億59百万円等により、5億3百万円(前連結会計年度は6億8百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、無形固定資産の取得による支出6億37百万円等により、11億92百万円(前連結会計年度は11億84百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、リース債務の返済による支出3億44百万円等により、17百万円(前連結会計年度は2億96百万円の支出)となりました。
③ 受注及び販売の実績
当連結会計年度における受注及び販売の実績を示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループは空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載に代えて事業区分別に記載しております。
a.受注実績
|
|
前連結会計年度 (自 2017年10月1日 至 2018年9月30日) |
当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
比較増減 |
|||
|
事業区分 |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
|
社会インフラマネジメント |
14,889,594 |
9,344,506 |
16,217,493 |
10,262,132 |
1,327,899 |
917,626 |
|
国土保全コンサルタント |
11,596,750 |
7,320,345 |
10,284,432 |
5,725,748 |
△1,312,317 |
△1,594,597 |
|
その他 |
1,255,432 |
784,145 |
1,218,306 |
700,565 |
△37,126 |
△83,580 |
|
合 計 |
27,741,776 |
17,448,997 |
27,720,232 |
16,688,446 |
△21,544 |
△760,551 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
|
|
前連結会計年度 (自 2017年10月1日 至 2018年9月30日) |
当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
比較増減 |
|||
|
事業区分 |
金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
増減率 (%) |
|
社会インフラマネジメント |
15,067,393 |
61.3 |
15,299,867 |
53.7 |
232,474 |
1.5 |
|
国土保全コンサルタント |
8,497,848 |
34.5 |
11,879,029 |
41.7 |
3,381,181 |
39.8 |
|
その他 |
1,028,530 |
4.2 |
1,301,886 |
4.6 |
273,355 |
26.6 |
|
合 計 |
24,593,772 |
100.0 |
28,480,784 |
100.0 |
3,887,011 |
15.8 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、貸倒引当金、退職給付債務、繰延税金資産等の計上について必要に応じて会計上の見積りを行っております。この会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況に応じて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性を有しているために実際の結果とは異なる可能性があります。
② 経営成績等の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財務政策について
当社グループでは2001年6月より資金効率を最大限に高めるようキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しております。
また、当社は資金調達の機動性及び長期的な安定性の確保を目的に2018年3月28日付けで、取引金融機関8社との間で50億円の長期コミットメントライン契約(2018年4月~2021年3月)を締結いたしました。当連結会計年度の運転資金及び設備投資資金については内部資金又は短期の借入れにより調達しており、健全な財務状態を維持しております。
当社グループの成長を維持するための将来必要な運転資金及び設備投資資金は手許金及び営業キャッシュ・フローにより生み出すことが可能であると考えております。
該当事項はありません。
当社グループの基礎研究、生産性及び品質の向上のための技術開発、新事業展開のための商品開発は、主に社会基盤システム開発センターと各技術部門で実施しており、全社事業戦略に基づく開発課題に重点を集約し研究開発活動を行いました。
当連結会計年度における研究開発費は
なお、当社グループは空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(研究開発)
(1)国土保全コンサルタント事業の推進を目的として、「ALANDIS+FOREST」シリーズの商品開発、スマート林業、農業等の研究開発の対応を実施しました。
(2)当社の主力商品であるALANDIS NEOに関する研究開発では、昨期リリースした次世代Webシステム「ALANDIS+」の追加機能開発、及び業務支援システムの操作性向上開発に取り組みました。
(3)新しいセンシング技術の事業開拓を目標としてAIによる固定資産異動判読の自動化、個々の人を認識する深層学習アルゴリズムの開発や衛星画像を利用したAIによる被災箇所の自動抽出技術、市街地デジタルツイン構想に向けた基礎研究等の研究開発に取り組みました。