文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは経営の基本方針として、以下の経営理念を掲げております。
① 事業は人が創る新しい道である
② 事業は永遠の道である
③ 事業は人格の集大成である
④ 事業は技術に始まり営業力で開花する
⑤ 事業は社会のために存続する
⑥ 事業はより高い利益創造で発展する
(2)目標とする経営指標
当社グループは、第74期よりスタートさせた中期経営計画「明日(あす)を共創(つく)る~Leading for the Future~」(2020年10月~2023年9月)において、2023年9月期の目標数値として「連結売上高340億円以上」、「連結営業利益額17億円以上」、長期目標として「連結売上高500億円」、「自己資本利益率8%」を掲げております。また、当社グループは、安定的な株主還元を基本方針としており「配当性向20%~30%」を目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、新たな中期経営計画「明日(あす)を共創(つく)る~Leading for the Future~」を策定しました。
中期目標として収益基盤をもとに社会に貢献する「Contribution」、海外市場での事業拡大に向けて飛躍する「Globalization」、パートナー企業との連携・協業により強固な企業グループを形成する「Alliance」、日本を代表する空間情報コンサルタント企業としての「Value」を4つの柱として掲げ、グループ一丸となって企業価値の向上、業績目標の達成に向けて取り組んでまいります。
(4)対処すべき課題
今後のわが国経済の見通しにつきましては、2021年度公共事業予算が前年度予算並みの水準を保つ見込みであるものの、新型コロナウイルス感染症の経済への影響は極めて不確実性が高い状況にあり、今後も予断を許さない状況が続くものと思われます。
当建設関連業界におきましては、引き続き社会インフラ施設の維持管理や超スマート社会の構築を背景とした国土基盤情報の整備、防災・減災対策の推進等、国土強靭化やデジタル改革の加速化を背景とした公共投資により、市場は順調に推移することが予想されます。
このような事業環境のもと、当社グループは2020年10月より新しい中期経営計画「明日(あす)を共創(つく)る~Leading for the Future~」をスタートさせました。その主要戦略の総称を「AAS-DX:Asia Air Survey – Digital Transformation」とし、事業戦略から経営管理における様々な施策に取り組むことで、日本を代表する空間情報コンサルタント企業として、事業の着実な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
事業面においては、DX事業の取り組みをスタートした他、センシング技術及びAI等を活用した分析・解析技術を基盤に、3D空間情報を活用した超スマート社会の実現及び国土強靭化、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて「道路、鉄道、行政支援、エネルギー、流域マネジメント、森林、環境、復興、地籍、デフェンス&セキュリティ」の重点分野について積極的な技術開発・投資及び人財育成の強化を推進してまいります。
経営管理面においては、「コンプライアンス経営」及び「SDGs経営」を当社の全施策の前提とし、価値観・倫理観に基づいて行動するとともに、サステナビリティに関する課題への積極的かつ能動的な対応を推進してまいります。
これらの取り組みを通じて、日本を代表する空間情報コンサルタント企業として、事業の着実な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループの財政状態、及び経営成績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のものが考えられます。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 官公庁への高い受注依存
当社グループの主要顧客は国及び地方公共団体等であり、国の予算編成の転換や財政状態の悪化、それに伴う予算規模の縮小等による受注減少が、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業領域拡大に向け民間市場での受注確保にも努めてまいります。
② 高度な計測機器の損傷
当社グループの情報サービス事業においては、高精度デジタル航空カメラや高密度レーザープロファイラー等、高度な計測機器を使用して国土に関する空間情報データを取得しております。当社グループでは、これらの機材の安全な運用に向けて各種安全管理規定の遵守や安全推進委員会活動を通じた社内周知を徹底しておりますが、当該機器の故障等により使用不能等の事態が発生した場合には修理・修復に時間と費用を要する場合があり、生産性の低下や工期遅延を引き起こす可能性があります。なお、これら機器には損害保険を付保し、万一の際の損失を最小限にとどめるよう対処しております。
また、事業量の増大や要求される品質・精度如何では設備の増強や更新が必要となり、継続して多額な設備投資負担が発生する可能性があります。
③ 航空機事故
当社グループは、航空機使用事業者として、国土交通省の指導の下で関係法規の遵守に努めるとともに、整備体制の一層の充実と操縦士の安全衛生面のチェック等を含む運航管理を徹底しております。また、関係者への安全教育、乗員の定期訓練や定期審査の他、緊急事態への対応訓練も毎年行う等、安全運航には万全を期しておりますが、不可抗力等に起因する事故及び故障による事業活動の停止等により業績に影響を与える可能性があります。
④ 顧客からの預かり情報資産の漏洩・滅失
当社グループは、官公庁、地方自治体等の顧客より、業務遂行に必要な機密情報や個人情報が含まれた情報資産をお預かりする場合があります。当社グループでは、ISMS認証基準やプライバシーマークの取得の他、コンプライアンス活動等を通じてこれら情報資産の取扱いには従来より厳重な管理体制を施しておりますが、万一漏洩・滅失の事態が発生した場合には、資本市場での信用失墜や課徴金等の発生等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報セキュリティ
当社グループは、官公庁、地方自治体等の顧客より、顧客情報や事業データなど、事業運営上不可欠な情報資産を保有しています。一方、昨今のサイバー攻撃等による情報セキュリティ事故が発生した場合に、社会的信用の失墜を招く可能性があります。
当社グループでは、ISMS等の認証基準の取得及び定期的な社員への情報セキュリティ教育に加え、情報セキュリティ事故予兆発見及び万一の事故発生時の早急な事態収束を目指す専門チーム(CSIRT:シーサート)を設置し、事故対応力の向上に努めております。
⑥ 人材確保
当社グループ事業の発展のためには、そこで働く優秀な人材が必要不可欠であり、今後も高い競争力を維持していく上で計画的な人材確保はますます重要となっております。他方、当社グループを取り巻く建設関連業界におきましては、こうした人材への需要は大きく、企業間における人材の獲得競争は激しいものとなっております。
多様な働き方と職場環境の実現を推し進める等の対策を行っておりますが、需給関係の急激な逼迫により、計画的な人材の確保が困難となった場合には、受注機会の喪失や納期遅延等の問題が発生する恐れがあり、業績に影響を与える可能性があります。
⑦ 国際的な事業活動
当社グループが海外各地において展開している事業については、それぞれの地域・国において政治・経済の混乱、想定していなかったテロ・労働争議の発生また自然災害、感染症の感染拡大等のカントリーリスクが、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、外貨建債券等については、為替予約等のリスクヘッジを行っておりますが、為替の変動に伴う損失発生の可能性があります。
なお、ミャンマーの政変や経済安全保障問題による影響の拡がりについては、現地子会社と緊密な連携をとり、社員の安全を最優先としたうえで事業を継続しておりますが、不確実性が高まっていることから、依然として予断を許さない状況にあると認識しています。
⑧ 新型コロナウイルス感染症による事業への影響
新型コロナウイルス感染症の影響によるわが国の経済活動への対策実施により、国や地方自治体の税収の減少や、予算編成において公共事業費が縮小されることとなった場合、当社の受注額が減少する可能性があります。同様に、民間市場におきましても、企業業績の不振に伴い発注量が減少する可能性があります。また海外事業においても、海外への渡航制限や、現地での事業進捗の遅れ等、事業推進に悪影響を及ぼす可能性があります。
社内においては、マスクの着用や感染防止備品の配備、在宅勤務や時差出勤の推奨等で感染予防に努めている他、AIの活用による業務効率の改善やIT基盤の強化による事業環境の整備に努めておりますが、感染者が多数発生した場合、生産効率の低下を招く可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による落ち込みから回復の動きが見られたものの、世界的に変異株の流行が拡大しており、依然として先行きが不透明な状況が続きました。わが国経済においても、度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出されてまいりましたが、ワクチン接種促進等の防止策が功を奏し、企業収益等に緩やかな回復基調が見受けられました。
当社グループを取り巻く建設関連業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の直接の影響は比較的少ない状況のもと、社会インフラ施設の維持管理や国土基盤情報の整備、防災・減災等、国土強靭化に向けた公共投資により市場は順調に推移してまいりました。また、新型コロナウイルス感染症の影響は、国内事業においては、テレワーク生産への移行、オンライン商談の体制構築等により軽微であった一方、海外事業においては、海外でのロックダウンや都市封鎖及び入国制限により、販売及び生産活動に対して大きな影響を受けております。
このような事業環境のもと、当社グループは、今期策定した新たな中期経営計画「明日(あす)を共創(つく)る~Leading for the Future~」を推進させ、センシング技術を基盤に、「AAS-DX:Asia Air Survey – Digital Transformation」による超スマート社会の実現及び国土強靭化への対応に向け、道路、鉄道、行政支援サービス、エネルギー関連等の社会インフラマネジメント事業、流域マネジメント、森林・林業支援、環境保全・復興再生等の国土保全コンサルタント事業を中心に、様々な事業に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度における業績につきましては、国土強靭化関連業務及び再生可能エネルギー関連業務が堅調に推移したことから、受注高は331億60百万円(前連結会計年度比4.8%増)、売上高は325億6百万円(同7.9%増)となりました。
利益面におきましては、売上高の増加や生産原価率の低減等により、営業利益は23億38百万円(前連結会計年度は20億73百万円)、経常利益は25億63百万円(前連結会計年度は22億84百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億29百万円(前連結会計年度は17億54百万円)となりました。
当社グループは、2023年9月期の目標数値として「連結売上高340億円」、「連結営業利益17億円以上」を掲げておりますが、当期の連結売上高及び連結営業利益は前期比で増加しており、目標達成に向け着実に進捗しております。また、配当性向(連結)は26.1%となり、当社配当の基本方針における目標を満たしております。
主要な事業区分別の業績は次のとおりであります。
なお、当社グループは空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載に代えて事業区分別に記載しております。
社会インフラマネジメント事業では、前期から継続した道路分野における3次元測量への対応や、計測データの利活用提案、MMS・画像解析技術を活用した路面調査等、またエネルギー関連分野では、陸上風力発電、洋上風力発電事業に関する環境アセスメント、風況観測等の業務について積極的に推進してまいりました。社会インフラマネジメント事業の主力である行政支援サービス分野では、固定資産評価業務や人口3万人以下の自治体からの法適用化業務の受注が堅調であった一方で、当社行政支援システム「ALANDIS+」シリーズの業務機能開発を推進し、特に災害情報システムの拡販にも注力しながら新たな市場開拓を進めました。鉄道分野では、3次元レーザ計測による鉄道ICTソリューション「RaiLis®」を軸に事業展開を図ってまいりました。その結果、受注高は213億78百万円、売上高は196億16百万円となりました。
国土保全コンサルタント事業では、河川・砂防分野において、多発する自然災害の激甚化、広域化による防災・減災を目的とした航空レーザ測量、河川管理における定期縦横断測量を目的とした航空レーザ測深(ALB)の需要拡大への対応の他、高度な計測技術を駆使した土砂災害防止、浸水想定等、国土強靭化に係るサービスへ取り組んでまいりました。森林分野では、「森林環境譲与税」の創設が契機となり、森林資源の把握や林業支援を目的とした航空レーザ測量や、森林資源解析技術を軸としたスマート林業、森林DX等に対応した森林ビジネスを拡販してまいりました。環境分野では、災害復興再生支援、自然環境保全等の事業の他、脱炭素やSDGs社会構築に向けた業務支援に取り組んでまいりました。その結果、受注高は104億44百万円、売上高は111億20百万円となりました。
当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末に比較し9億17百万円増加の289億11百万円となりました。これは主として、現金及び預金が増加したことによるものであります。
負債合計につきましては、前連結会計年度末に比較し7億17百万円減少の116億30百万円となりました。これは主として、未払法人税等が減少したことによるものであります。
純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比較し16億35百万円増加の172億81百万円となりました。これは主として、利益剰余金が増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ15億7百万円増加し、当連結会計年度末には70億71百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、税金等調整前当期純利益25億51百万円等により、31億81百万円(前連結会計年度は24億95百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、有形固定資産の取得による支出6億38百万円等により、12億99百万円(前連結会計年度は12億8百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、リース債務の返済による支出4億45百万円等により、3億78百万円(前連結会計年度は4億38百万円の支出)となりました。
③ 受注及び販売の実績
当連結会計年度における受注及び販売の実績を示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループは空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載に代えて事業区分別に記載しております。
a.受注実績
|
|
前連結会計年度 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) |
当連結会計年度 (自 2020年10月1日 至 2021年9月30日) |
比較増減 |
|||
|
事業区分 |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
|
社会インフラマネジメント |
18,375,024 |
10,852,025 |
21,378,591 |
12,614,245 |
3,003,566 |
1,762,219 |
|
国土保全コンサルタント |
11,936,167 |
6,940,396 |
10,444,598 |
6,264,655 |
△1,491,569 |
△675,740 |
|
その他 |
1,341,687 |
899,215 |
1,336,851 |
466,097 |
△4,835 |
△433,118 |
|
合 計 |
31,652,879 |
18,691,637 |
33,160,040 |
19,344,997 |
1,507,161 |
653,359 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
|
|
前連結会計年度 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) |
当連結会計年度 (自 2020年10月1日 至 2021年9月30日) |
比較増減 |
|||
|
事業区分 |
金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
増減率 (%) |
|
社会インフラマネジメント |
18,148,669 |
60.3 |
19,616,372 |
60.4 |
1,467,702 |
8.1 |
|
国土保全コンサルタント |
10,828,305 |
35.9 |
11,120,339 |
34.2 |
292,033 |
2.7 |
|
その他 |
1,143,037 |
3.8 |
1,769,970 |
5.4 |
626,932 |
54.8 |
|
合 計 |
30,120,012 |
100.0 |
32,506,681 |
100.0 |
2,386,668 |
7.9 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、必要に応じて会計上の見積りを行っております。この会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況に応じて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性を有しているために実際の結果とは異なる可能性があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積りは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が会計上の見積りに与える影響については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 経営成績等の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財務政策について
当社グループでは2001年6月より資金効率を最大限に高めるようキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しております。
また、当社は資金調達の機動性及び長期的な安定性の確保を目的に2020年12月25日付けで、取引金融機関7社との間で80億円の長期コミットメントライン契約(2021年4月~2024年3月)を締結いたしました。当連結会計年度の運転資金及び設備投資資金については内部資金又は短期の借入れにより調達しており、健全な財務状態を維持しております。
当社グループの成長を維持するための将来必要な運転資金及び設備投資資金は手許金及び営業キャッシュ・フローにより生み出すことが可能であると考えております。
該当事項はありません。
当社グループの基礎研究、生産性及び品質の向上のための技術開発、及び新事業展開のための商品開発は、社会基盤システム開発センターを中心とする各技術部門で実施しており、全社事業戦略に基づく開発課題に対し、重点的に研究開発活動を行いました。新規商品開発だけでなく、既存商品の品質向上、価格競争力の向上にも積極的に取り組んできました。特に、近年話題となっているDX(デジタルトランスフォーメーション)の基盤技術として欠かせない3次元空間情報については、より効率的・効果的なデータ整備や可視化を実現するため、AIによる地物の自動抽出の技術やAR(仮想現実)/MR(複合現実)を利用したシステム開発等に取り組みました。
当連結会計年度における研究開発費は
なお、当社グループは空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(研究開発)
(1)主力ソフトウエアの開発・強化
当社の主力商品の開発では、近年のクラウドサービス化への市場対応力の強化を目的に、次世代Webシステム「ALANDIS+」を開発しております。研究開発では、行政支援サービスにおけるより細かいニーズに対応するため、「ALANDIS+」の追加機能開発、及び業務支援システムの操作性向上開発に取り組みました。また、多様な自治体業務支援に対応するために、新たに「ALANDIS+固定資産税」、「ALANDIS+建築」及び「ALANDIS+窓口」の商品開発を実施しました。さらに、近年の技術動向や施策動向に沿った機能強化に備え、「ALANDIS+」を3次元表示や都市OSに対応させるためのPoC(概念実証)に取り組みました。
(2)3次元空間情報技術の向上
新しいセンシング技術の事業開拓を目標として、既存の2次元ベクトルデータと3次元点群を用いた3次元都市空間モデルの自動生成技術の開発、3次元点群データの種別(道路、建物、樹木、電線、鉄塔等)を認識する深層学習アルゴリズムの開発、AR/MRを利用した可視化・情報共有システムの開発、設備のロボット点検技術の開発、衛星画像を利用したAIによる被災箇所の自動抽出技術等の研究開発に取り組みました。
(3)新規ビジネスの創出
空間情報技術を活用した新たな事業領域への挑戦として、社内ベンチャー制度を設置して新規ビジネスの開発に取り組んでおります。独立第一号として、2020年11月にクロスセンシング株式会社を設立し、スポーツ分野で自社開発のウェアラブルデバイスを活用した新たなサービス提供を開始しました。これに続く独立第二号を目指し、現在、多様なテーマで複数の社内ベンチャー事業に取り組んでおります。