第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 ① 全般の概況

 当期におけるわが国経済は、企業業績について収益環境の改善が持続し、鉱工業生産指数もマイナス基調からプラスに転じ、企業部門を中心に回復基調が続いているものの、可処分所得の伸び悩みにより個人消費に力強さが感じられない弱さも見られます。加えて、英国のEU離脱や米国の政権交代など、外部環境も一層不透明感を増しております。

 物流業界におきましても、保管残高は数量ベースで引き続き前年同月比減少傾向にあり、また荷動きを示す回転率は前年同月比で若干持ち直す兆しが見えるものの、依然として安定した回復とは言いがたい厳しい経営環境にあります。

 こうした中、当期の当社グループの業績は、物流事業は、港湾運送業務における顧客である株式会社韓進海運が平成28年8月末に経営破綻し、その後平成29年2月に破産宣告を受けたことによる影響はあったものの、その他の既存業務が概ね堅調に推移したことに加え、前期第3四半期末より連結対象となった丸協運輸グループ各社の業績への寄与もあり増収増益となりました。また、不動産事業は減収ながら増益となりました。

 これらの結果、連結営業収益は前期比125億32百万円増の2,255億3百万円、連結営業利益は同25億35百万円増の58億23百万円、連結経常利益は同27億56百万円増の36億68百万円となりました。一方で、買収により取得した子会社の事業計画を慎重に見直したことなどにより特別損失としてのれんや有形固定資産(土地、建物等)の減損損失を254億78百万円計上したことに伴い、親会社株主に帰属する当期純損失は234億27百万円(前期は2億11百万円の純利益)となりました。

 

 ② セグメントの概況

(イ)物流事業

 当期においては、港湾運送業務において韓進海運が法的整理を申請した影響に加え日中航路が低調に推移したことによるコンテナターミナル取扱の減少があったこと、加えて前期が海外における連結子会社29社の決算日統一に伴う15ヶ月であったことの反動減の影響はあったものの、自動車関連貨物運送などが堅調に推移したほか、前期第3四半期末より連結対象となった丸協運輸グループの寄与もあり、物流事業全体としての営業収益は前期比128億84百万円増の2,167億57百万円となり、営業利益は同23億59百万円増の44億90百万円となりました。

(ロ)不動産事業

 前期に一部物件を売却したことにより、営業収益は前期比2億7百万円減の94億7百万円となったものの、既存物件の稼働率が向上したことなどから営業利益は同89百万円増の50億5百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、経常利益の増加を受け税金等調整前当期純損失に現金支出を伴わない減損損失、減価償却費、のれん償却額、及び負ののれん発生益を調整した収入が前年に比べ増加したことなどにより、前期に比べ14億25百万円増加の125億26百万円の収入となりました。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、物流事業における倉庫施設の取得や不動産事業における改修等の資産工事による支出などから128億72百万円の支出となり、複数の物流企業の株式を取得した前期に比べ231億46百万円の支出の減少となりました。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、次期々初に予定されている70億円の社債償還に備えた資金調達を今期前倒しで行ったことに伴い、60億42百万円の収入となりましたが、株式取得に伴う資金調達を行った前期に比べの227億84百万円の減少となりました。
 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末より58億90百万円増の308億91百万円となりました。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送及び国際輸送等の物流の各機能を有機的・効率的に顧客に提供する物流事業部門並びにビル賃貸業を中心とする不動産事業部門で構成されており、以下の2つを報告セグメントとしております。

・「物流事業」…倉庫保管・荷役、港湾作業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、アウトソーシング業務、サプライチェーンマネジメント支援業務、陸上貨物運送等、様々な物流サービスを提供しております。

・「不動産事業」…ビル賃貸業を中心としたサービスを提供しております。

 役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難でありますので、これに代えて、セグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。

(1)セグメント毎の主要業務の営業収益

セグメント

営業収益(百万円)

前連結会計年度比増減

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

増減額(百万円)

比率(%)

物流事業

 

 

 

 

(倉庫保管)

25,408

26,614

1,205

4.7

(倉庫荷役)

23,094

24,831

1,736

7.5

(港湾作業)

20,349

18,533

△1,815

△8.9

(運送)

91,397

103,588

12,190

13.3

(その他)

43,622

43,189

△433

△1.0

203,872

216,757

12,884

6.3

不動産事業

 

 

 

 

(不動産賃貸)

9,614

9,407

△207

△2.2

9,614

9,407

△207

△2.2

セグメント間取引消去

△515

△660

△144

合計

212,971

225,503

12,532

5.9

    (注)1 セグメント間の内部振替前の数値によっております。

   2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)セグメント毎の主要業務の取扱高等

セグメント

の名称

業務の種類

取扱高等

区分

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

物流事業

倉庫保管

平均保管残高(千トン)

935

860

貨物回転率(%)

37.9

38.7

所管面積(千㎡)

1,315

1,324

倉庫荷役

入庫高(千トン)

4,188

4,021

出庫高(千トン)

4,272

4,002

港湾作業

取扱高(千トン)

31,714

27,946

運送

(国内運送)

取扱高(千トン)

11,665

11,285

(国際運送NVOCC)

取扱高(千トン)

1,803

1,879

(3PL)

取扱高(千トン)

941

889

(サプライチェーンマネジメント支援)

販売物流入出庫高(千㎥)

403.5

400.2

(陸上貨物運送)

貸切輸送(千トンキロ)

取扱数量(千個)

303,449

4,501

741,637

20,812

不動産事業

不動産賃貸

賃貸面積(千㎡)

189

189

 

(注) 貨物回転率=

(年間入庫高+年間出庫高)×1/2

× 100

月末保管残高年間合計

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

 当社グループはグローバル・ロジスティクスカンパニーへの新たなステージへ向けて更なる成長の実現を目指し、「アジアパシフィックにおける成長領域への集中投資」、「グループシナジー創出と生産性向上」及び「資産ポートフォリオの最適化」を事業方針として定め具体的施策を実行しております。

 当期は、世界経済全般の不透明感が増す中、今後の厳しい事業環境にいち早く対応すべく、従来の施策に加えて、もう一歩踏み込んだベース業務の利益構造と事業ポートフォリオの見直しを柱とした競争力強化プロジェクトに期初より着手いたしました。その結果、営業収益、営業利益及び営業キャッシュ・フローともに伸張し、ベース収益は安定的かつ堅調に推移しております。しかしながら、国内外の弱含みのマクロ経済、消費・生産活動の鈍化等、当社グループを取り巻く経営環境の前提が大きく変化していることを踏まえ、物流事業の今後の収益性について抜本的かつ慎重に見直したことに伴う減損損失の計上により、当社の自己資本は大きく毀損いたしました。

 この状況を克服すべく、今後も総合物流企業としてのフルスペック機能という強みを活かした収益拡大に注力してまいりますが、特に自己資本の早期回復を最優先課題として以下の施策を着実に実行してまいります。

 

1.抜本的な事業収益力の強化

  ・競争力強化プロジェクトの継続・深掘・スピードアップ

  ・既存資産の徹底活用

2.財務基盤の再建

  ・事業収益力の強化に加え、投資の抑制、非効率資産の見直しによる自己資本の回復・有利子負債の削減

 

(2) 株式会社の支配に関する基本方針について

 会社の経営方針の決定を支配することが可能な決議数の株式を保有する株主についての基本的な対処方針に関して、当社は、そのような決議数の株式を保有しようとする者を許容するか否かは最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきと考えております。従って、新株予約権をあらかじめ発行する防衛策等のいわゆる買収防衛策の導入は現時点では予定しておりません。

 当社の企業価値・株主共同の利益の確保、または向上にとって不適切な者による当社の買収が試みられようとした場合には、多くの株主または投資家の皆様にとって好ましくない結果がもたらされることを防止する必要があるため、株主の皆様から負託された者の責務として、当社取締役会はこれを防止するための適切な措置をとります。その場合には、当該買付者の事業内容および将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、社内に設置する「企業価値向上委員会」(当社社外取締役・社外監査役で構成)が、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響等を、独立した立場で慎重に調査・検討します。この結果を踏まえ、取締役会は、十分な審議を行い、企業価値・株主共同の利益の観点から、株主の皆様にとっての最善策について結論を出すことといたします。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社グループは、日本、北米、欧州、北東アジア、東南アジアを中心に物流事業を行い、また日本において不動産事業を行っておりますが、これらの事業活動に影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクには、以下のようなものがあります。

 なお、下記は当社グループの事業その他に関し、有価証券報告書提出日(平成29年6月23日)現在において予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。

(1) 経済環境の変化

 当社グループの主たる事業である物流事業において、荷動きは、世界各国の景気動向の影響を受けますし、また社会情勢の不安定化によって影響を被る可能性があります。特に、主要な輸出入国である北米、欧州、日本、中国及び東南アジアの景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、在庫の減少、域内運送の減少、国際間輸送の減少や価格競争の激しいマーケットにおける収受料金の下落を招く可能性があります。

 また、不動産事業においては、主な物件が首都圏に位置しており、特に首都圏の賃貸オフィス市場の需給バランスや市況動向の影響を受ける可能性があります。

(2) 公的規制の変化

 当社グループは、事業を展開しております各国において、事業・投資の許可を始め、保管、作業、運送、通商、独占禁止、租税、為替管理、環境、各種安全管理等の法的規制の適用を受けております。これらの規制を遵守するためコスト増加となる可能性があります。また、遵守できなかった場合は、当社グループの活動が制限され、事業及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 為替レートの変動

 当社グループの物流事業の売上のうち、国際間輸送では、US$建ての海上運賃、航空運賃が多くを占めております。従いまして、円建ての連結損益計算書では、円高は売上高の減少となります。

 また、海外の連結子会社の売上高、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円貨換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨による価値が変わらなかったとしても、計上する円貨換算額が変動する可能性があります。

(4) 国際的活動及び海外進出に潜在するリスク

 当社グループは、北米、欧州、中国を始めとする北東アジア及び東南アジア、南アフリカ、南米で事業活動を行っておりますが、これらの地域への進出には以下に掲げるようなリスクが内在しております。

① 予期できない法律または規制の変更

② 事業活動に不利な政治または経済要因の発生

③ 未整備な社会インフラによる影響

④ 税制等の変更

⑤ 戦争、テロ、伝染病、その他の要因による社会的混乱

(5) 災害や社会インフラの障害等の発生

 当社グループでは、災害の発生等に備えて損害を最小限に留めるために、日常点検・整備の実施、発生時の対応マニュアルの作成・更新、事前の訓練等必要な措置を講じておりますが、地震、風水害等の災害の発生、あるいは停電、通信回線の不通等の障害の発生による被害を完全に防止できる保証はありません。これらの被害が発生した場合、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 また、当社グループは、情報システム技術を利用して、顧客に物流情報等を提供しておりますが、災害、障害、あるいは事故、犯罪等の発生により、これらの情報提供サービスに支障が発生する可能性があります。

(6) 顧客等の情報管理

 当社グループは、物流業務あるいはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業務において、顧客等の情報を取扱っております。

 当社グループ会社では、情報管理が適切に行われている事業者として、一般財団法人日本品質保証機構よりISO/IEC27001に基づく「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」の認証登録を受けたほか、一般財団法人日本情報経済社会推進協会より「プライバシーマーク」の使用許可証の交付を受けるなど、情報セキュリティ管理体制の維持・向上、コンプライアンスの強化、社員教育の徹底を図り、リスク発生を予防する一方で、リスク発生時の影響を軽減する対応策を講じております。

 しかしながら、情報の外部漏洩やデータ喪失等の事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性があります。

(7) 金利の変動

 当社グループは、物流という社会インフラを支える企業の使命として、安定的に事業を継続するために、必要な設備の新規投資や更新を行っております。有利子負債の適正水準維持に努めるとともに、必要な設備資金及び運転資金は主として外部借入により調達しております。

 固定金利による長期の安定的な資金調達を行っておりますが、金利の変動により、将来の資金調達コストが影響を受ける可能性があります。

(8) 保有資産の時価の変動

 保有資産の時価が大幅に下落し、かつ当該資産から充分なキャッシュ・フローが見込めない場合には、減損が発生する可能性があります。

 また、投資有価証券に関しましても、時価のあるものにつきましては時価が30%以上下落した場合に減損計上し、時価のないものにつきましては当該会社の純資産価額が50%以上下落し、かつ回復可能性が見込めない場合に減損処理しておりますので、将来の株式市場の変化または投資先の財務状況の悪化により減損が発生する可能性があります。

(9) 退職給付債務

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は退職給付債務については即時に認識され、退職給付費用は将来にわたって規則的に認識されるため、将来の費用に影響を及ぼします。

 また、当社は、退職給付会計が導入された平成13年3月期に退職給付信託の設定を行っており、毎期末の信託している株式の時価の変動により発生する数理計算上の差異につきましても、退職給付債務は即時に認識され、退職給付費用は将来にわたって規則的に認識されております。

 従いまして、割引率の低下、運用利回りの悪化、あるいは信託株式の時価の低下は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 減損会計適用に関するリスク

 当社グループは、のれんをはじめとする有形・無形の固定資産を所有しております。

 これらの資産については、その価値が下落した場合や期待通りの将来キャッシュ・フローが見込めない状況となった場合、減損処理が必要となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(11)借入金の財務制限条項

 当社グループの借入金の一部については、シンジケートローン契約を締結しております。当該契約には、融資契約上の債務について期限の利益を喪失する財務制限条項が定められており、これに抵触した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12)重要事象等

 当社は、当連結会計年度末において、当社が取引金融機関との間で締結しているシンジケートローン契約の財務制限条項に抵触しておりますが、アレンジャー各行から全面支援をいただきながら取引金融機関と当該条項の見直しについて協議をしております。

 当該状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析」に記載の通り、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

当社経営陣は連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び評価を行わなければなりません。経営陣は、貸倒れ、有価証券、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産、法人税等、繰延税金資産、財務活動、退職給付、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる基準・要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断基礎となります。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2) 業績報告

 当期の業績の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載の通りです。

 

(3) 流動性および資金の源泉

① キャッシュ・フロー

 当期のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。

 

② 契約債務

 平成29年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超

2年内

2年超

3年内

3年超

4年内

4年超

5年内

5年超

短期借入金

6,058

6,058

長期借入金

115,820

14,972

26,651

11,088

14,328

10,952

37,827

社債

47,000

7,000

10,000

10,000

10,000

10,000

リース債務

2,144

992

603

279

177

80

10

 

 当社グループの第三者に対する保証は、同業者で共同出資しているターミナル運営会社の銀行借入等に対する債務保証、従業員に対する銀行の住宅ローンに関する債務保証などであります。保証した借入金の債務不履行が保証契約期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。平成29年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計額は3億17百万円であります。

 このほか、一部の物流施設の調達をオペレーティング・リース取引によって行っており、これに関する未経過リース料は229億35百万円(1年内49億79百万円、1年超:179億56百万円)であります。

 

③ 財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または社債及び借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については期限が一年以内の短期借入金で、当社及び関係会社の一部が調達しております。これに対して、倉庫施設などの長期資金は、固定金利の社債及び長期借入金で調達しております。平成29年3月31日現在、長期借入金の残高は1,158億20百万円であり、無担保普通社債の残高は470億円であります。

 当社グループは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加え、120億円の実行を確約していない未使用の借入枠もあり、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能と考えております。

 

 

(4) 次期の見通し

 足元のわが国経済は、企業部門を中心に緩やかな回復基調にあるものの、消費の回復は鈍く、加えて外部環境も一層不透明感を増しております。

 こうした中、当社グループにおきましては、最優先課題である事業収益力の強化と財務基盤の再建に向けた取り組みを進めることにより、次期の連結営業収益は2,250億円(前期比0.2%減)、連結営業利益は65億円(同11.6%増)、連結経常利益は55億円(同49.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億円(前期は234億27百万円の損失)を見込んでおります。

 また、営業活動によるキャッシュ・フローは、次期の純利益や減価償却、のれん償却による資金の留保などから135億円を予定しております。現金及び現金同等物の期末残高につきましては、当期調達した資金を社債の償還に充当する予定であることから当期末より減少するものと見込んでおります。

 

(5)事業等のリスクに記載した重要な事象等についての検討内容及び解消、改善するための対応策

当社は、当連結会計年度末において、当社が取引金融機関との間で締結しているシンジケートローン契約の財務制限条項に抵触しておりますが、アレンジャー各行から全面支援をいただきながら取引金融機関と当該条項の見直しについて協議をしております。

当該状況より、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、このような状況を早期に解消すべく、当社グループは「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の二つの骨子をもとに対応策を実施してまいります。

 これらのことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。