第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクに重要な変更があった事項は以下の通りです。

 

重要事象等

 当社は、前連結会計年度末において、当社が取引金融機関との間で締結しているシンジケートローン契約の財務制限条項に抵触しておりましたが、当四半期報告書提出日現在においては、シンジケートローン契約を更新し、財務制限条項の抵触事由は解消しました。この結果、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は存在しておりません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

 ① 全般の概況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかに回復しており、鉱工業生産は前年同期比で増加傾向が続き、景気動向指数も改善を示しております。

 物流業界におきましては、保管残高は前年同期比やや減少、荷動きを示す回転率は緩やかに上昇しております。

 こうした経済環境の中、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績は、物流事業においては、倉庫業務において注力しているヘルスケア物流の新規取扱開始、サプライチェーンマネジメント業務の取扱増加といった、注力分野並びにM&Aを通じて拡充した物流機能における取扱が増加したことに加え、既存業務も堅調であったことから増収増益となりました。また、不動産事業は前年同期比ほぼ横ばいとなりました。

 これらの結果、連結営業収益は前年同期比59億75百万円増の1,757億86百万円、連結営業利益は同12億25百万円増の57億14百万円、連結経常利益は海外子会社が親会社から借り入れているドル建て借入金について現地通貨に対してドルが下落したことから為替差益が発生し、同32億71百万円増の58億87百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同29億85百万円増33億91百万円となりました。

 

 ② セグメントの概況

 (イ)物流事業

当第3四半期連結累計期間においては、不動産取得税等一過性の費用が発生した他、3PLにおいて取扱量の増加に伴うコスト増等があったものの、倉庫業務におけるヘルスケア物流の新規取扱開始、サプライチェーンマネジメント業務における取扱量の増加、既存業務が堅調であったことなどにより、営業収益は前年同期比62億51百万円増1,695億6百万円となり、営業利益は同13億88百万円増48億3百万円となりました。

 (ロ)不動産事業

営業収益は前期比ほぼ横ばいの68億47百万円、営業利益も前期比ほぼ横ばいの37億86百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が前年同期比で増加したものの、当四半期において取扱が増加した自動車輸送業務に係る売掛債権の増加、及び関税等立替金の増加、横浜市南本牧に建設した倉庫の建設費用支払に係る仮払消費税の増加などによる債権及びその他流動資産増加の結果、前年同期比40億60百万円減少の71億72百万円の収入となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、不要不急の投資を抑制し、保有資産の売却を行った結果、前年同期比52億1百万円減少となる58億94百万円の支出となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還及び長期借入金の返済による支出などにより前年同期比99億41百万円の支出の増加となる136億10百万円の支出となりました。

 以上の結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より120億27百万円減188億63百万円となりました。

(3)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

  ① 経営方針、経営環境及び対処すべき課題の内容

 当社グループは、2015年5月に2018年3月期を最終年度とする中期経営計画「MOVE2015」を策定し、グローバル・ロジスティクスカンパニーへの新たなステージへ向けてアジアパシフィックにおける成長領域への集中投資等様々な施策を実行してまいりました。国内外における物流施設への投資や積極的なM&Aの実施等、一連の事業拡大により、多様化するお客様のニーズに対応可能なフルスペックの物流機能の構築を完了し、根本的な課題である不動産事業への依存からの脱却に向けて着実に歩みを進めております。

 一方で、外部環境の変化やグループシナジー創出の遅れ、新規業務獲得の遅れ等により「MOVE2015」で掲げた数値目標は達成困難な状況となっており、また、2017年3月期決算において、買収した子会社の事業計画や一部物流事業用資産の回収可能価額を中長期を見据え慎重に見直したことにより、多額の減損損失を計上し自己資本を大きく毀損いたしました。

 このような状況を反転させるべく、新経営体制の下、既に様々な施策に着手を開始しつつ、2017年11月に新たな5ヵ年計画「中期経営計画2017」を策定いたしました。本計画では、事業リスクを充分に考慮し具体的な施策を着実に積み上げることで、足元の2018年3月期を含めた最初の3年間で反転を終え、残り2年間で持続的成長へとつなげてまいります。

 

<事業方針>

 反転から持続的成長

  ① 抜本的な事業収益力の強化
  ② 財務基盤の再建
  ③ グループ経営の強化による顧客起点の統合ソリューションサービスの構築

 

<数値目標(2022年3月期末)>

営業利益

100億円

有利子負債残高

1,300億円

D/Eレシオ

2.0倍以下

ROE

9.0%超

 

 まずは「抜本的な事業収益力の強化」として、聖域なきコスト削減と営業力の強化に取り組みます。また、抜本的な事業収益力の強化に加え不要不急の投資を抑制するとともに、非効率資産の見直しにより自己資本を回復し「財務基盤の再建」を図ります。さらに、グループ一丸となりソリューション提案力で各事業間の未取引事業分野へ横展開する「グループ経営の強化による顧客起点の統合ソリューションサービスの構築」を図り、更なる成長の原動力といたします。これら3つを事業運営の基本方針とし、制度改革を含めた企業風土の変革にも取り組みます。

 総合物流企業としてのフルスペックの物流機能を活かし、国や地域、業種の垣根を越えてお客様の課題解決に取り組むことで、「お客様から信頼されるファーストコールカンパニー」を目指します。

 

  ② 株式会社の支配に関する基本方針について

 会社の経営方針の決定を支配することが可能な量の株式を保有する株主についての基本的な対処方針に関して、当社は、そのような量の株式を保有しようとする者を許容するか否かは最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきと考えております。従って、新株予約権をあらかじめ発行する等のいわゆる買収防衛策の導入は現時点では予定しておりません。

当社の企業価値・株主共同の利益の確保または向上にとって不適切な者による当社の買収が試みられようとした場合には、多くの株主または投資家の皆様にとって好ましくない結果がもたらされることを防止する必要があるため、株主の皆様から負託された者の責務として、当社取締役会はこれを防止するための適切な措置をとります。その場合には、当該買付者の事業内容および将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、社内に設置する「企業価値向上委員会」(当社社外取締役・社外監査役で構成)が、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響等を、独立した立場で慎重に調査・検討します。この結果を踏まえ、取締役会は、十分な審議を行い、企業価値・株主共同の利益の観点から、株主の皆様にとっての最善策について結論を出すことといたします。