第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(令和元年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

当社グループは、平成29年3月期決算において254億円の減損損失を計上したことなどを受け、平成29年11月に平成30年3月期を計画初年度、令和4年3月期を計画最終年度とする5ヵ年計画「中期経営計画2017」を策定いたしております。

本計画では、新たに3つの事業運営の基本方針を定め、事業リスクを充分に考慮し、具体的な施策を着実に積み上げることで、最初の3年間で反転を終え、残り2年間で持続的成長へと繋げてまいります。

まず「抜本的な事業収益力の強化」として、聖域なきコスト削減と営業力の強化に取り組みます。また、抜本的な事業収益力の強化に加え不要不急の投資を抑制するとともに、非効率資産の見直しにより自己資本を回復し「財務基盤の再建」を図ります。さらに、グループ一丸となりソリューション提案力で各事業間の未取引事業分野へ横展開する「グループ経営の強化による顧客起点の統合ソリューションサービスの構築」を図り、更なる成長の原動力といたします。また、制度改革を含めた企業風土の変革にも取り組んでまいります。

 

<事業運営の基本方針>

反転から持続的成長

 ①抜本的な事業収益力の強化

 ②財務基盤の再建

 ③グループ経営の強化による顧客起点の統合ソリューションサービスの構築

 

<数値目標(令和4年3月期末)>

営業利益

100億円

有利子負債残高

1,300億円

ネットD/Eレシオ

2.0倍以下

ROE

9.0%超

 

 当社グループは過去に実施した国内外における物流施設への投資やM&A等、一連の積極的な事業拡大を背景に、多様化するお客様のニーズに対応可能なフルスペックの物流機能を備えるに至っております。今後は総合物流企業としてのフルスペック機能を活かし、国や地域、業種の垣根を越えてお客様の課題解決に取り組むことで、「お客様から信頼されるファーストコールカンパニー」を目指すとともに、根本的な課題である不動産事業への依存からの脱却に向けて着実に歩みを進めてまいります。

 

(2) 株式会社の支配に関する基本方針について

 会社の経営方針の決定を支配することが可能な決議数の株式を保有する株主についての基本的な対処方針に関して、当社は、そのような決議数の株式を保有しようとする者を許容するか否かは最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきと考えております。従って、新株予約権をあらかじめ発行する防衛策等のいわゆる買収防衛策の導入は現時点では予定しておりません。

 当社の企業価値・株主共同の利益の確保、または向上にとって不適切な者による当社の買収が試みられようとした場合には、多くの株主または投資家の皆様にとって好ましくない結果がもたらされることを防止する必要があるため、株主の皆様から負託された者の責務として、当社取締役会はこれを防止するための適切な措置をとります。その場合には、当該買付者の事業内容および将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、社内に設置する「企業価値向上委員会」(当社社外取締役・社外監査役で構成)が、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響等を、独立した立場で慎重に調査・検討します。この結果を踏まえ、取締役会は、十分な審議を行い、企業価値・株主共同の利益の観点から、株主の皆様にとっての最善策について結論を出すことといたします。

 

 

2【事業等のリスク】

 当社グループは、日本、北米、欧州、北東アジア、東南アジアを中心に物流事業を行い、また日本において不動産事業を行っておりますが、これらの事業活動に影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクには、以下のようなものがあります。

 なお、下記は当社グループの事業その他に関し、有価証券報告書提出日(令和元年6月26日)現在において予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。

(1) 経済環境の変化

 当社グループの主たる事業である物流事業において、荷動きは、世界各国の景気動向の影響を受け、また社会情勢の不安定化によって影響を被る可能性があります。特に、主要な輸出入国である北米、欧州、日本、中国及び東南アジアの景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、在庫の減少、域内運送の減少、国際間輸送の減少や価格競争の激しいマーケットにおける収受料金の下落を招く可能性があります。

 また、不動産事業においては、主な物件が首都圏に位置しており、特に首都圏の賃貸オフィス市場の需給バランスや市況動向の影響を受ける可能性があります。

(2) 公的規制の変化

 当社グループは、事業を展開しております各国において、事業・投資の許可を始め、保管、作業、運送、通商、独占禁止、租税、為替管理、環境、各種安全管理等の法的規制の適用を受けております。これらの規制を遵守するためコスト増加となる可能性があります。また、遵守できなかった場合は、当社グループの活動が制限され、事業及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 為替レートの変動

 当社グループの物流事業の売上のうち、国際間輸送では、US$建ての海上運賃、航空運賃が多くを占めております。従いまして、円建ての連結損益計算書では、円高は売上高の減少となります。

 また、海外の連結子会社の売上高、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円貨換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨による価値が変わらなかったとしても、計上する円貨換算額が変動する可能性があります。

(4) 国際的活動及び海外進出に潜在するリスク

 当社グループは、北米、欧州、中国を始めとする北東アジア及び東南アジア、南アフリカ、南米で事業活動を行っておりますが、これらの地域への進出には以下に掲げるようなリスクが内在しております。

① 予期できない法律または規制の変更

② 事業活動に不利な政治または経済要因の発生

③ 未整備な社会インフラによる影響

④ 税制等の変更

⑤ 戦争、テロ、伝染病、その他の要因による社会的混乱

(5) 災害や社会インフラの障害等の発生

 当社グループでは、災害の発生等に備えて損害を最小限に留めるために、日常点検・整備の実施、発生時の対応マニュアルの作成・更新、事前の訓練等必要な措置を講じておりますが、地震、風水害等の災害の発生、あるいは停電、通信回線の不通等の障害の発生による被害を完全に防止できる保証はありません。これらの被害が発生した場合、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 また、当社グループは、情報システム技術を利用して、顧客に物流情報等を提供しておりますが、災害、障害、あるいは事故、犯罪等の発生により、これらの情報提供サービスに支障が発生する可能性があります。

(6) 顧客等の情報管理

 当社グループは、物流業務あるいはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業務において、顧客等の情報を取扱っております。

 当社グループ会社では、情報管理が適切に行われている事業者として、一般財団法人日本品質保証機構よりISO/IEC27001に基づく「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」の認証登録を受けたほか、一般財団法人日本情報経済社会推進協会より「プライバシーマーク」の使用許可証の交付を受けるなど、情報セキュリティ管理体制の維持・向上、コンプライアンスの強化、社員教育の徹底を図り、リスク発生を予防する一方で、リスク発生時の影響を軽減する対応策を講じております。

 しかしながら、情報の外部漏洩やデータ喪失等の事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性があります。

(7) 金利の変動

 当社グループは、物流という社会インフラを支える企業の使命として、安定的に事業を継続するために、必要な設備の新規投資や更新を行っております。有利子負債の適正水準維持に努めるとともに、必要な設備資金及び運転資金は主として外部借入により調達しております。

 固定金利による長期の安定的な資金調達を行っておりますが、金利の変動により、将来の資金調達コストが影響を受ける可能性があります。

(8) 保有資産の時価の変動

 保有資産の時価が大幅に下落し、かつ当該資産から十分なキャッシュ・フローが見込めない場合には、減損が発生する可能性があります。

 また、投資有価証券に関しましても、時価のあるものにつきましては時価が30%以上下落した場合に減損計上し、時価のないものにつきましては当該会社の純資産価額が50%以上下落し、かつ回復可能性が見込めない場合に減損処理しておりますので、将来の株式市場の変化または投資先の財務状況の悪化により減損が発生する可能性があります。

(9) 退職給付債務

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は退職給付債務については即時に認識され、退職給付費用は将来にわたって規則的に認識されるため、将来の費用に影響を及ぼします。

 また、当社は、退職給付会計が導入された平成13年3月期に退職給付信託の設定を行っており、毎期末の信託している株式の時価の変動により発生する数理計算上の差異につきましても、退職給付債務は即時に認識され、退職給付費用は将来にわたって規則的に認識されております。

 従いまして、割引率の低下、運用利回りの悪化、あるいは信託株式の時価の低下は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 減損会計適用に関するリスク

 当社グループは、のれんをはじめとする有形・無形の固定資産を所有しております。

 これらの資産については、その価値が下落した場合や期待通りの将来キャッシュ・フローが見込めない状況となった場合、減損処理が必要となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(11)借入金の財務制限条項

 当社グループの借入金の一部については、シンジケートローン契約を締結しております。当該契約には、融資契約上の債務について期限の利益を喪失する財務制限条項が定められており、これに抵触した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当期におけるわが国経済は、鉱工業生産指数は前年同期比を上回る傾向が続いているものの、足元の景気動向指数は下方への局面変化を示すなど、不透明感が増しております。物流を取り巻く環境は、保管残高が前年同期比で増加傾向にありますが、荷動きを示す回転率は低下基調にあり、人手不足による人件費の上昇や米中通商政策の動向が不透明であることから、引き続き厳しい事業環境が続いております。

 こうした経済環境の中、当社グループは、「中期経営計画2017」で定めた抜本的事業収益力の強化に関する各種施策の実行及び物流事業において業務全般が好調に推移したことにより、連結営業収益は前年同期比86億9百万円増2,418億52百万円、連結営業利益は同49億90百万円増119億86百万円、連結経常利益は同45億66百万円増110億87百万円、親会社株主に帰属する当期純利益については、7億83百万円増51億90百万円となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(イ)物流事業

 当社グループは「中期経営計画2017」の下、物流事業における抜本的事業収益力の強化を目指し、販管費等のコスト削減、粗利益改善施策の実行等、各種施策の実施に取り組みました。これら施策の実行に加え、国内外フォワーディング業務の好調な推移、現在注力しているヘルスケア貨物の保管荷役業務の取扱伸張、家電量販向け輸配送業務における取扱量の増加などにより、営業収益は前年同期比85億61百万円増2,334億4百万円となり、営業利益は同39億88百万円増98億44百万円となりました。

(ロ)不動産事業

 営業収益は前年同期比14百万円増91億70百万円、営業利益は同69百万円増51億14百万円といずれもほぼ横ばいとなりました。

 

 当期末の総資産は「中期経営計画2017」の下、財務基盤の再建を目指し、手元資金を圧縮し有利子負債の返済に充てたことによる現預金減少のほか、償却の進行に伴う固定資産の減少、株式相場の低下に伴う時価のある投資有価証券の減少などから、前連結会計年度末より106億56百万円減少し、2,520億78百万円となりました。

 純資産は、株式相場の低下に伴うその他有価証券評価差額金の減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により前連結会計年度末より38億46百万円増加し、522億43百万円となりました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

 当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、物流事業が好調だったことによる税金等調整前当期純利益の増加などから、前年同期比62億90百万円増加の184億98百万円の収入となりました。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、「中期経営計画2017」の下、不要不急の投資は抑制する方針としている中、今期は維持更新に係る設備投資等に支出を抑制した結果、前年同期比17億62百万円支出減少の40億43百万円の支出となりました。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還及び借入金の返済により、前年同期比44億37百万円支出増加の166億18百万円の支出となりました。
 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より22億91百万円減の230億4百万円となりました。

 

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

③生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送及び国際輸送等の物流の各機能を有機的・効率的に顧客に提供する物流事業並びにビル賃貸業を中心とする不動産事業で構成されており、以下の2つを報告セグメントとしております。

・「物流事業」…倉庫保管・荷役、港湾作業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、サプライチェーンマネジメント支援業務、陸上貨物運送等、様々な物流サービスを提供しております。

・「不動産事業」…ビル賃貸業を中心としたサービスを提供しております。

 役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難でありますので、これに代えて、セグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。

(1)セグメント毎の主要業務の営業収益

セグメント

営業収益(百万円)

前連結会計年度比増減

前連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成30年4月1日

至 平成31年3月31日)

増減額(百万円)

比率(%)

物流事業

 

 

 

 

(倉庫保管)

28,332

31,763

3,431

12.1

(倉庫荷役)

26,894

28,732

1,837

6.8

(港湾作業)

17,109

18,162

1,053

6.2

(運送)

110,142

112,578

2,436

2.2

(その他)

42,363

42,166

△197

△0.5

224,842

233,404

8,561

3.8

不動産事業

 

 

 

 

(不動産賃貸)

9,155

9,170

14

0.2

9,155

9,170

14

0.2

セグメント間取引消去

△755

△721

33

合計

233,243

241,852

8,609

3.7

    (注)1 セグメント間の内部振替前の数値によっております。

   2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)セグメント毎の主要業務の取扱高等

セグメント

の名称

業務の種類

取扱高等

区分

前連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成30年4月1日

至 平成31年3月31日)

物流事業

倉庫保管

国内平均保管残高(千トン)

490

489

国内貨物回転率(%)

30.2

30.1

所管面積(千㎡)

1,351

1,314

倉庫荷役

国内入庫高(千トン)

1,782

1,767

国内出庫高(千トン)

1,749

1,768

港湾作業

CT作業取扱高(TEU)

798,981

898,136

運送

(国内運送)

国内コンテナ運送取扱高(本数)

220,181

227,485

(国際運送NVOCC)

取扱高(TEU)

49,402

40,840

(陸上貨物運送)

貸切輸送(千トンキロ)

取扱数量(千個)

677,760

27,644

620,439

32,791

(航空貨物輸送)

取扱高(トン数)

59,709

57,540

(3PL)

取扱個数(千個)

139,655

139,202

(サプライチェーンマネジメント支援)

販売物流入出庫高(千㎥)

389.7

410.7

不動産事業

不動産賃貸

賃貸面積(千㎡)

172

172

 

(注) 貨物回転率=

(年間入庫高+年間出庫高)×1/2

× 100

月末保管残高年間合計

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(令和元年6月26日)現在において判断したものであります。

 ① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

当社経営陣は連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び評価を行わなければなりません。経営陣は、たな卸資産、貸倒れ、有価証券、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産、法人税等、繰延税金資産、財務活動、退職給付、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる基準・要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断基礎となります。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当期の事業全体及びセグメント別の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りです。

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りです。

 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等について、当社グループは平成29年11月に策定・公表した「中期経営計画2017」において、令和4年3月期末に営業利益100億円、有利子負債残高1,300億円、ネットD/Eレシオ2.0倍以下、ROE9.0%超の達成を目指しております。

 本計画期間2年目である当連結会計年度における営業利益は119億86百万円(前年同期比49億90百万円増)、有利子負債残高は1,424億71百万円(同151億33百万円減)、ネットD/Eレシオは2.51倍(同0.49ポイントの改善)、ROEは11.4%(同0.7ポイントの改善)であります。目標達成に必要な対応につきましては、「(3)次期の見通し」に記載の通りです。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りです。

① キャッシュ・フロー

 当期のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。

 

② 契約債務

 平成31年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超

2年内

2年超

3年内

3年超

4年内

4年超

5年内

5年超

短期借入金

1,864

1,864

長期借入金

100,607

12,672

16,097

13,594

9,676

5,209

43,356

社債

40,000

10,000

10,000

20,000

リース債務

1,726

714

502

235

114

97

62

 

 当社グループの第三者に対する保証は、同業者で共同出資しているターミナル運営会社の銀行借入等に対する債務保証、従業員に対する銀行の住宅ローンに関する債務保証などであります。保証した借入金の債務不履行が保証契約期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。平成31年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計額は1億59百万円であります。

 このほか、一部の物流施設の調達をオペレーティング・リース取引によって行っており、これに関する未経過リース料は255億67百万円(1年内71億53百万円、1年超:184億14百万円)であります。

 

③ 財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または社債及び借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については期限が一年以内の短期借入金で、当社及び関係会社の一部が調達しております。これに対して、倉庫施設などの長期資金は、固定金利の社債及び長期借入金で調達しております。平成31年3月31日現在、長期借入金の残高は1,006億7百万円であり、無担保普通社債の残高は400億円であります。

 当社グループは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加え、約120億円の実行を確約していない未使用の借入枠もあり、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能と考えております。

 

(3) 次期の見通し

足元のわが国経済は、緩やかな回復基調にあるものの輸出や生産の一部に弱さが見られ、景気動向は下方への局面変化を見せております。物流を取り巻く事業環境は、人手不足による人件費上昇に加え、米中通商政策の動向や令和元年10月に控えている消費増税等により荷動きの不透明感が増し、依然厳しい環境が続くことが見込まれております。

こうした中、当社グループにおきましては、5ヶ年計画である「中期経営計画2017」における前半3年間の「反転期」最終年度となる次期においても、引き続き抜本的事業収益力の強化を目指し、適正料金収受を始めとする粗利益改善施策の実行、コスト削減を推し進めてまいります。

物流事業における次期見通しについては、航空輸送業務を中心に電子部品、半導体の取扱減少を見込んでおります。物流事業におけるその他の業務については個別案件の増減はございますが、全体としては概ね当期と同等の取扱となることを見込んでおります。

不動産事業については、主要テナントとの契約更改に伴い、不動産収入が増加いたします。

 結果、航空輸送業務の取扱減少を主な要因として、次期の連結営業収益は2,380億円(前期比1.6%減)、連結営業利益は100億円(同16.6%減)、連結経常利益は89億円(同19.7%減)となる一方、親会社株主に帰属する当期純利益は当期に計上したのれん減損損失の反動により当期比増益となる57億円(同9.8%増)を見込んでおります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。