文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、事業環境が急速に変化する状況下において更なる飛躍を遂げ、持続的な成長を果たしていくためには、企業グループとしての存在意義を見つめ直す必要があるとの認識から、2022年5月に新たに『グループ理念(Purpose、Vision、Values)』を制定するとともに、2023年3月期を初年度とし、2027年3月期を最終年度とする5ヵ年計画『中期経営計画2022』を策定いたしました。
<グループ理念>
今後はこのグループ理念を経営の最上位概念として位置付けた上で、本グループ理念のもとで新たに策定した中期経営計画を推進することで、中長期的な企業価値向上を図るとともに持続可能な社会を築き、ステークホルダーの皆様と社会の期待に応えてまいります。
Purpose(存在意義)
「社会を止めない。進化をつなぐ。」
Vision(中長期的に目指す姿)
「いつもも、いざも、これからも。共創する物流ソリューションパートナー」
Values(価値観・行動指針)
PRIDE 社会を止めないことの責任と誇り
CHALLENGE 顧客視点と社会視点の、提案力と実行力で挑む
GEMBA 現場は原点であり、進化の起点であり続ける
RESPECT 多様な個を受け入れ、新たな価値を生み出す
<中期経営計画2022>
これまでの『中期経営計画2017』では、前半3年間を反転期と位置付け事業収益力の強化と財務基盤の再建に注力し、後半2年間では持続的成長に向け、圧倒的現場力の構築、一気通貫の統合ソリューションサービスの構築、ESG経営の3点に重点的に取り組んでまいりました。その結果数値目標を全て達成、反転を成し遂げ、今後の持続的成長の礎を築くに至りました。
新たな『中期経営計画2022』ではこれまでの取組みを「深化」させることで、更なる成長を実現してまいります。今後は、お客様から信頼されるファーストコールカンパニーとして、「グループ総合力結集によるトップライン成長」、「オペレーションの競争力強化」、「深化を支える経営基盤の構築」の3つを成長戦略の柱とし、積極的な投資とともに攻勢に転じます。
成長戦略
① グループ総合力結集によるトップライン成長
当社独自のビジネスモデルである統合ソリューションサービスの深化、競争優位性のある提案力と実行力を備えたサステナビリティ対応ビジネスの拡大、グループの幅広い顧客基盤と各物流機能を最大限に活用した業際業務の深掘を推進します。
② オペレーションの競争力強化
徹底した標準化への取組みを深化させることで、人の力とテクノロジーの力を融合した「圧倒的な現場力」を実現します。業務品質の向上による競争優位性を確保し、更にはオペレーションのローコスト化による収益性向上を目指します。
③ 深化を支える経営基盤の強化
以下の4つの側面から経営基盤の強化を図ります。
DX ビジネスモデルの変革や企業風土の改革
共創 イノベーションを生み出す仕組みづくりや各種プラットフォーマーとの提携強化
事業アセット オフィスビル/物流施設の新規開発、既存施設の資産価値向上、職場環境の改善
ESG 脱炭素社会実現への取組み強化、人的資本への投資拡充、ガバナンスの強化
財務戦略
『中期経営計画2017』では財務基盤の再建を図るべく、投資を抑制し、有利子負債の圧縮に取り組んでまいりましたが、『中期経営計画2022』においては前中期経営計画で確立した財務基盤と収益性を軸に積極的な投資と株主還元強化の両立を目指します。
・総額1,300億円の投資を実施
-DX投資、新規設備投資(物流/不動産)、M&Aなど成長領域への戦略投資に1,000億円
-通常投資(既存施設の維持/更新投資)に300億円
・配当性向30%を基準とした株主還元の強化
・最適D/Eレシオ1.0倍を基準とした調達と運用
・高水準な資本効率の継続を目指し、ROE12%超を目標に設定
数値目標(2027年3月末)
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営業収益 |
3,500億円 |
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営業利益 |
230億円 |
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営業キャッシュ・フロー |
300億円 |
当社グループは、日本、北米、欧州、北東アジア、東南アジアを中心に物流事業を行い、また日本において不動産事業を行っておりますが、これらの事業活動に影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、下記は当社グループの事業その他に関し、有価証券報告書提出日(2022年6月23日)現在において予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
(1) 経済環境の変化
当社グループの主たる事業である物流事業において、荷動きは、世界各国の景気動向の影響を受け、また社会情勢の不安定化によって影響を被る可能性があります。特に、主要な輸出入国である北米、欧州、日本、中国及び東南アジアの景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、在庫の減少、域内運送の減少、国際間輸送の減少や価格競争の激しいマーケットにおける収受料金の下落を招く可能性があります。
また、不動産事業においては、主な物件が首都圏に位置しており、特に首都圏の賃貸オフィス市場の需給バランスや市況動向の影響を受ける可能性があります。
(2) 公的規制の変化
当社グループは、事業を展開しております各国において、事業・投資の許可を始め、保管、作業、運送、通商、独占禁止、租税、為替管理、気候変動、環境、各種安全管理等の法的規制の適用を受けております。これらの規制を遵守するためコスト増加となる可能性があります。また、遵守できなかった場合は、当社グループの活動が制限され、事業及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 業界構造の変化
国内における少子高齢化に伴う労働人口の減少等に起因し、産業界全体においてサプライチェーンを維持するために必要な人的リソースの不足が深刻化しており、これを背景にIoT、AI、ロボティクスといった次世代テクノロジーの利用が拡大しております。労働集約型である我々物流業においては、デジタル化・装置産業化が進展する中で、業種間の垣根が低くなり、異業種の参入を招くリスクがあると認識しておりますが、その一方で、機械と人の融合による「現場力」、お客様のサプライチェーンの高度化に資する「ソリューション提案力」、さらには、それを支える「人材」の重要性についても強く認識しております。
当社グループでは、圧倒的な現場力の構築をすべく、業務プロセスの見える化、標準化を進めることで物流品質の改善、底上げを図り、その上でIoT、AI、ロボティクスといった次世代テクノロジーを利用した省力化、省人化にも積極的に取り組んでおります。また、グループ連携を強化し、フルスペックの物流サービスによりお客様のサプライチェーンにおける課題解決に向けたソリューション提案を通じて他社との差別化を図っております。それらを下支えする人材については、継続的かつ積極的な採用活動や、教育研修による育成を行うだけでなく、「安全、多様性、働きがいのある労働環境の実現」をESG経営の重要課題の1つに定め、従業員のモチベーション向上にも取り組んでおります。それにもかかわらず、一連の取り組みが計画通り進捗しないことで、他社に対する優位性が低下した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 為替レートの変動
当社グループの物流事業の売上のうち、国際間輸送では、US$建ての海上運賃、航空運賃が多くを占めております。従いまして、円建ての連結損益計算書では、円高は売上高の減少となります。
また、海外の連結子会社の売上高、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円貨換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨による価値が変わらなかったとしても、計上する円貨換算額が変動する可能性があります。
(5) 金利の変動
当社グループは、物流という社会インフラを支える企業の使命として、安定的に事業を継続するために、必要な設備の新規投資や更新を行っております。有利子負債の適正水準維持に努めるとともに、必要な設備資金及び運転資金は主として外部借入により調達しております。
固定金利による長期の安定的な資金調達を行っておりますが、金利の変動により、将来の資金調達コストが影響を受ける可能性があります。
(6) ESGの重要性の高まり
ESGに対する世の中の関心は年々高まっており、SDGsへの取り組みなど環境、社会、ガバナンスの3つの課題への対応は今後益々重要となります。当社グループは、「物流」という重要な社会インフラを支える企業として、新たな価値を創出することが事業を運営していく上で重要であると考え、「共創を通じた持続可能で強靭な物流サービスの提供」、「安全、多様性、働きがいのある労働環境の実現」、「積極的な環境負荷低減による脱炭素社会・循環型社会への貢献」の3つを当社グループのマテリアリティ(重要課題)として特定しております。
「共創を通じた持続可能で強靭な物流サービスの提供」については、お客様の物流を止めないこと、ソリューションを提供しお客様の課題を解決していくことが社会課題解決と企業価値向上につながると考えております。「安全、多様性、働きがいのある労働環境の実現」については、働く人からも選ばれる会社を目指し、働き方の多様化への対応や、社員やその家族を大切にする制度・環境の整備、安全確保等への取り組みの他、自社のみならずサプライチェーンも含めた人権尊重の取り組みについても積極的に推進しております。「積極的な環境負荷低減による脱炭素社会・循環型社会への貢献」については、運送等環境負荷が大きい業務を行っている我々物流事業者の取り組みは欠かせないと認識しており、CO2排出量削減など環境負荷の軽減に関する具体的取り組みや、TCFDの枠組みに沿った情報開示の充実に取り組んでおります。
このように重要課題の解決に向けグループ全体で取り組みを実施しておりますが、これらの取り組みが遅れた場合や対応を誤った場合には、レピュテーションの低下や投資対象からの除外など、当社グループの持続的成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 災害や社会インフラの障害等の発生
当社グループでは、災害、テロ、感染症、その他の要因による社会的混乱の発生等に備えて損害を最小限に留めるために、日常点検・整備の実施、発生時の対応マニュアルの作成・更新、事前の訓練等必要な措置を講じておりますが、地震、風水害等の災害の発生、あるいは停電、通信回線の不通等の障害の発生による被害を完全に防止できる保証はありません。これらの被害が発生した場合、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、情報システム技術を利用して、顧客に物流情報等を提供しておりますが、災害、障害、あるいは事故、犯罪等の発生により、これらの情報提供サービスに支障が発生する可能性があります。
(8) 国際的活動及び海外進出に潜在するリスク
当社グループは、北米、欧州、中国を始めとする北東アジア及び東南アジア、南アフリカ、南米で事業活動を行っておりますが、これらの地域への進出には以下に掲げるようなリスクが内在しております。
① 予期できない法律または規制の変更
② 事業活動に不利な政治または経済要因の発生
③ 未整備な社会インフラによる影響
④ 税制等の変更
⑤ 戦争、テロ、感染症、その他の要因による社会的混乱
(9) 顧客等の情報管理
当社グループは、物流業務あるいはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業務において、顧客等の情報を取扱っております。
当社グループ会社では、情報管理が適切に行われている事業者として、一般財団法人日本品質保証機構よりISO/IEC27001に基づく「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」の認証登録を受けたほか、一般財団法人日本情報経済社会推進協会より「プライバシーマーク」の使用許可証の交付を受けるなど、情報セキュリティ管理体制の維持・向上、コンプライアンスの強化、社員教育の徹底を図り、リスク発生を予防する一方で、リスク発生時の影響を軽減する対応策を講じております。
しかしながら、情報の外部漏洩やデータ喪失等の事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性があります。
(10) 特定の取引先への依存
当社グループの不動産事業においては、特定の賃貸ビルにおけるテナントからの収入が事業全体の大きな割合を占めております。当社グループは賃貸ビルへのバリューアップ投資を継続的に行うなど、高付加価値なオフィスビルとしての機能を維持するための施策を実施しておりますが、それにもかかわらず当該テナントとの賃貸借契約期間が満了し、再度更新されなかった場合、代替テナントによる補完等の可能性は十分あるものの、当社グループの業績及び財務状況に一時的な悪影響を及ぼす可能性があります。
(11) 保有資産の時価の変動
保有資産の時価が大幅に下落し、かつ当該資産から十分なキャッシュ・フローが見込めない場合には、減損が発生する可能性があります。
また、投資有価証券に関しましても、上場株式につきましては時価が30%以上下落した場合に減損計上し、非上場株式につきましては当該会社の純資産価額が50%以上下落し、かつ回復可能性が見込めない場合に減損処理しておりますので、将来の株式市場の変化または投資先の財務状況の悪化により減損が発生する可能性があります。
(12) 退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は退職給付債務については即時に認識され、退職給付費用は将来にわたって規則的に認識されるため、将来の費用に影響を及ぼします。
また、当社は、退職給付会計が導入された2001年3月期に退職給付信託の設定を行っており、毎期末の信託している株式の時価の変動により発生する数理計算上の差異につきましても、退職給付債務は即時に認識され、退職給付費用は将来にわたって規則的に認識されております。
従いまして、割引率の低下、運用利回りの悪化、あるいは信託株式の時価の低下は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13) 固定資産の減損
当社グループは、のれんをはじめとする有形・無形の固定資産を所有しております。
これらの資産については、その価値が下落した場合や期待通りの将来キャッシュ・フローが見込めない状況となった場合、減損処理が必要となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(14)借入金の財務制限条項
当社グループの借入金の一部については、シンジケートローン契約を締結しております。当該契約には、融資契約上の債務について期限の利益を喪失する財務制限条項が定められており、これに抵触した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月23日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化しているものの、鉱工業生産指数が持ち直しの動きを見せ、経済社会活動は正常化に向かっています。一方、物流を取り巻く環境については、輸出入は前期と比較し回復傾向にあるものの、世界的なサプライチェーンの混乱は収束を見通しにくい状況となっております。
こうした経済環境の中、当社グループは、『中期経営計画2017』の最終年度となる当期において、持続的成長に向けた圧倒的現場力の構築、一気通貫の統合ソリューションサービスの構築に取り組み、顧客のサプライチェーン見直しニーズに対応してきたことで、先行き不透明な環境においても収益を大きく伸ばす結果となりました。
営業の状況といたしましては、輸出入の回復に伴うフォワーディング業務及び港湾運送業務におけるコンテナ荷役の取扱量の増加に加え、海上コンテナ不足を背景とした海上輸送から航空輸送へのシフトによる取扱増加や、顧客の生産維持のための部品調達等にかかる航空輸送及び海外保管・運送業務の取扱増加等がございました。これらの結果、連結営業収益は前年同期比474億62百万円増の3,010億22百万円、連結営業利益は同82億78百万円増の259億39百万円、連結経常利益は同83億12百万円増の255億53百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同29億54百万円増の145億3百万円となり、2期連続で過去最高益を更新する結果となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(イ)物流事業
輸出入の回復に伴うフォワーディング業務及び港湾運送業務におけるコンテナ荷役の取扱量の増加に加えて、海上コンテナ不足を含むサプライチェーンの混乱に伴う海上輸送から航空輸送へのシフトや航空運賃の高騰、顧客の生産維持のための部品調達等にかかる航空輸送及び海外保管・運送業務の取扱増加があったほか、注力しているソリューション型物流業務の新規取扱開始や、ヘルスケア物流における新規業務の開始がございました。また、東京オリンピック・パラリンピック需要等を背景とした家電関連物流の取扱増加もあり、営業収益は前年同期比475億68百万円増の2,922億13百万円となり、営業利益は同87億49百万円増の237億34百万円となりました。
(ロ)不動産事業
営業収益は前年同期比46百万円減の95億74百万円、営業利益は同34百万円減の57億98百万円といずれもほぼ横ばいとなりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りです。
当期末の総資産は、営業収益の増加に伴う売上債権の増加や、有形固定資産の取得により、前連結会計年度末より199億25百万円増加し、2,582億97百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により前連結会計年度末より201億1百万円増加し、886億31百万円となりました。
『中期経営計画2017』における経営上の数値目標の達成状況
|
|
目標(2022年3月末) |
実績(2022年3月末) |
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営業利益 |
100億円 |
259億39百万円 |
|
有利子負債残高 |
1,300億円 |
939億96百万円 |
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ネットD/Eレシオ |
2.0倍以下 |
0.89倍 |
|
ROE |
9.0%超 |
20.4% |
当社グループは、2027年3月期を最終年度とする5ヵ年計画『中期経営計画2022』を策定しております。
目標達成に必要な対応につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加により、前年同期比18億65百万円増加の231億23百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、当社が注力する分野のヘルスケア物流専用の新設倉庫である関東P&MセンターB棟の建設代金の一部を支払ったことから、前年同期比78億53百万円支出増加の70億49百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済及び配当金の支払いなどにより、前年同期比44億65百万円支出減少の172億18百万円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より1億4百万円増加の228億22百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りです。
(イ)契約債務
2022年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
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|
年度別要支払額(百万円) |
||||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超 2年内 |
2年超 3年内 |
3年超 4年内 |
4年超 5年内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
2,049 |
2,049 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
66,947 |
9,630 |
8,309 |
4,929 |
6,924 |
11,881 |
25,273 |
|
社債 |
25,000 |
- |
- |
14,000 |
- |
- |
11,000 |
|
リース債務 |
5,397 |
1,223 |
973 |
502 |
423 |
387 |
1,886 |
当社グループの第三者に対する保証は、従業員に対する銀行の住宅ローンに関する債務保証などであります。保証した借入金の債務不履行が保証契約期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2022年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計額は20百万円であります。
このほか、一部の物流施設の調達をオペレーティング・リース取引によって行っており、これに関する未経過リース料は409億64百万円(1年内88億34百万円、1年超:321億30百万円)であります。
(ロ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金や社債及び借入により調達することとしております。借入による調達のうち、運転資金については期限が1年以内の短期借入金であり、当社及び一部の子会社が調達しております。これに対し、倉庫施設などの長期資金は、固定金利の社債及び長期借入金で調達しております。2022年3月31日現在、長期借入金の残高は669億47百万円であり、無担保普通社債の残高は250億円であります。また、当社グループは、グループ会社が保有する資金をグループ内で効率よく活用するため、キャッシュマネジメントシステムを構築し運用しております。
当社グループは、営業キャッシュ・フローに加え、当座借越契約、コミットメントライン契約を締結し資金流動性を確保しており、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能と考えております。
『中期経営計画2022』における財務戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、最適DEレシオ1.0倍を財務規律とし、適切な財務レバレッジのもとで積極的な投資と株主還元強化の両立を目指します。
投資については、設備の維持更新等の通常投資に加え、DXや新規設備投資、M&Aなど成長領域への戦略投資を積極的に行ってまいります。
株主還元については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載の通り、連結配当性向30%を基準とする業績に連動した機動的な配当を実施する方針です。
また、経営指標としてROEを設定し、目標数値を12%超とすることで、現在の高水準な資本効率の維持を目指してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況」に記載しております。
当社経営陣は連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び評価を行わなければなりません。経営陣は、棚卸資産、貸倒れ、有価証券、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産、法人税等、繰延税金資産、財務活動、退職給付、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる基準・要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断基礎となります。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当期の連結財務諸表を作成するにあたり、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産等については、会計上の見積りを行う上で将来キャッシュ・フロー、資産の回収可能性等を検討するにあたり、入手可能な外部の情報等に基づき新型コロナウイルス感染症の影響を勘案したうえで見積りを行っております。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送及び国際輸送等の物流の各機能を有機的・効率的に顧客に提供する物流事業並びにビル賃貸業を中心とする不動産事業で構成されており、以下の2つを報告セグメントとしております。
・「物流事業」…倉庫保管・荷役、港湾作業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、サプライチェーンマネジメント支援業務、陸上貨物運送等、様々な物流サービスを提供しております。
・「不動産事業」…ビル賃貸業を中心としたサービスを提供しております。
役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難でありますので、これに代えて、セグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(イ)セグメント毎の主要業務の営業収益
|
セグメント |
営業収益(百万円) |
前連結会計年度比増減 |
||
|
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
増減額(百万円) |
比率(%) |
|
|
物流事業 |
|
|
|
|
|
(倉庫保管) |
35,500 |
35,037 |
△462 |
△1.3 |
|
(倉庫荷役) |
31,090 |
31,603 |
512 |
1.6 |
|
(港湾作業) |
15,720 |
17,019 |
1,298 |
8.3 |
|
(運送) |
123,359 |
164,367 |
41,007 |
33.2 |
|
(その他) |
38,974 |
44,185 |
5,210 |
13.4 |
|
計 |
244,645 |
292,213 |
47,568 |
19.4 |
|
不動産事業 |
|
|
|
|
|
(不動産賃貸) |
9,621 |
9,574 |
△46 |
△0.5 |
|
計 |
9,621 |
9,574 |
△46 |
△0.5 |
|
セグメント間取引消去 |
△706 |
△765 |
△59 |
- |
|
合計 |
253,559 |
301,022 |
47,462 |
18.7 |
(注) セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(ロ)セグメント毎の主要業務の取扱高等
|
セグメント の名称 |
業務の種類 |
取扱高等 |
||
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
物流事業 |
倉庫保管 |
国内平均保管残高(千トン) |
491 |
475 |
|
国内貨物回転率(%) |
26.3 |
28.8 |
||
|
所管面積(千㎡) |
1,261 |
1,238 |
||
|
倉庫荷役 |
国内入庫高(千トン) |
1,544 |
1,646 |
|
|
国内出庫高(千トン) |
1,561 |
1,628 |
||
|
港湾作業 |
CT作業取扱高(TEU) |
874,892 |
946,724 |
|
|
運送 |
(国内運送) |
|
|
|
|
国内コンテナ運送取扱高(本数) |
199,564 |
221,340 |
||
|
(国際運送NVOCC) |
|
|
||
|
取扱高(TEU) |
38,608 |
50,087 |
||
|
(陸上貨物運送) |
|
|
||
|
貸切輸送(千トンキロ) |
556,532 |
539,351 |
||
|
取扱数量(千個) |
29,977 |
33,832 |
||
|
(航空貨物輸送) |
|
|
||
|
取扱高(トン数) |
48,290 |
68,693 |
||
|
(3PL) |
|
|
||
|
取扱個数(千個) |
131,588 |
117,621 |
||
|
(サプライチェーンマネジメント支援) |
|
|
||
|
販売物流入出庫高(千㎥) |
601.9 |
523.8 |
||
|
不動産事業 |
不動産賃貸 |
賃貸面積(千㎡) |
158 |
160 |
|
(注) 貨物回転率= |
(年間入庫高+年間出庫高)×1/2 |
× 100 |
|
月末保管残高年間合計 |
(2) 次期の見通し
当社グループは新たな5カ年計画『中期経営計画2022』(2023年3月期~2027年3月期)のもと、初年度である次期からは積極的な投資とともに攻勢に転じ、更なる成長を実現してまいります。
事業環境といたしましては、世界的なサプライチェーンの混乱に伴う海上輸送からのシフトによる航空輸送の取扱増加や需給逼迫に伴う運賃高騰といった特殊要因は、期末に向けて徐々に収束して行くことを見込んでおります。一方で、当期に新設したヘルスケア物流専用倉庫や、同じく当期に新設のEC・家電量販店向け物流センター通期寄与による増益を見込んでいるほか、経済社会活動の正常化が進むことを背景とした堅調な荷動きによる取扱増加を見込んでおります。また、DX投資の実行に伴う先行費用の発生もあり、これらの結果、次期の連結営業収益は2,900億円(前期比3.7%減)、連結営業利益は210億円(同19.0%減)、連結経常利益は203億円(同20.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は118億円(同18.6%減)を見込んでおります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、次期の純利益、減価償却費、のれん償却による資金の留保などから260億円を見込んでおります。現金及び現金同等物の期末残高につきましては、当期末とほぼ同水準になることを見込んでおります。
連結営業利益における当期実績および次期見通しの増減要因 (単位:億円)
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2022年3月期連結営業利益 |
259 |
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特殊要因収束 |
サプライチェーン混乱に伴う航空輸送増加、運賃高騰の収束 |
▲59 |
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小計 |
▲59 |
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戦略投資案件 |
EC・家電量販店向け新設物流センター通期寄与 |
+3 |
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ヘルスケア物流専用新設倉庫通期寄与 |
+2 |
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小計 |
+5 |
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その他 |
堅調な荷動きによる定常的な輸送業務取扱増加 |
+11 |
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DX投資に伴うシステム関連先行費用の発生 |
▲7 |
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その他 |
+1 |
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小計 |
+5 |
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2023年3月期連結営業利益(予想) |
210 |
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該当事項はありません。
特記事項はありません。