(1)業績
当連結会計年度における日本経済は、政府の経済政策や日銀の金融政策により、企業収益や雇用環境の改善傾向が続き、国内経済においては、年度前半は緩やかな回復基調で推移しました。輸出は、米国向けを中心に増加基調で推移し、設備投資も幅広い業種で維持・更新や新製品・省力化対応を中心に増加いたしました。また、個人消費は、雇用・所得環境が改善する中、一部に鈍さが窺われるものの緩やかに持ち直しつつありました。しかし、年度後半は中国を始めとする新興国や資源国の景気減速、日銀によるマイナス金利の導入等の影響もあり、個人消費の停滞、円高による輸出の低迷や株価の下落等も見受けられ、経済環境は依然として厳しさの残る状況で推移いたしました。
物流業界の貨物取扱量は、国内貨物は、年前半が電気機械などを中心に取扱いが低調に推移いたしました。年後半は電気機械、化学工業品の取扱いが堅調に推移したものの、飲料などの荷動きが低調に推移いたしました。輸出貨物は、中国向けの完成自動車や鋼材などが減少したものの、中近東向けの完成自動車等が増加いたしました。一方、輸入貨物は、LNGや鉄鉱石などが減少し、さらに、衣類などの身の回り品、自動車部品なども減少いたしました。在庫量は、年前半高水準に推移したものの、年後半に入り減少傾向にありました。
このような事業環境のもと、当社グループは、企業理念である『「もの」づくり、人の「くらし」を支える総合物流企業』として、社会と人々の生活に役立つことを目指し、持続的成長を続けるため、営業力の強化と業務品質の向上を図るとともに、経営の効率化を推進し経費の節減に努めてまいりました。
この結果、営業収益は24,803百万円となり、前年同期に比べ、1,681百万円(7.3%)の増収となりました。経常利益は913百万円となり、前年同期に比べ、39百万円(4.6%)の増益となりました。特別損益等を加減いたしました結果、親会社株主に帰属する当期純利益は631百万円となり、前年同期に比べ、43百万円(7.4%)の増益となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
①国内物流事業
国内物流事業におきましては、平成27年4月に総合通信会社向け配送センターとして橋本営業所を開設、平成27年6月に小牧営業所に危険品倉庫を新設、平成27年10月に食品・消費財の配送センターとしてみよし営業所を開設、平成28年1月に書類保管センターを増設と物流施設の拡充を行ってまいりました。また、昨年開設したコンビニエンスストア向け配送センターである豊田営業所が通期にわたり業績に寄与しました。
年間を通じて化学薬品、食料工業品、化学工業品の取扱いが堅調に推移いたしました。一方、飲料の取扱いは年間を通じて低調に推移いたしました。在庫量は、年度後半に入り高水準で推移いたしました。
この結果、営業収益は14,712百万円となり、前年同期に比べ、1,683百万円(12.9%)の増収となりました。
②国際物流事業
国際物流事業におきましては、平成27年7月に酒類・消費財向けの配送センターを開始、平成27年12月にタイに第二現地法人を設立いたしました。また、既存荷主への深耕営業により、輸出入貨物の取扱いに加え国内品の取扱いを開始、料金改定等行ってまいりました。
年間を通じて紙パルプ、食料工業品の取扱いが堅調に推移いたしました。一方、非鉄金属、化学薬品の取扱いは年間を通じて低調に推移いたしました。在庫量は、年度前半は高水準に推移いたしましたが、年度後半に入り漸減傾向にありました。また、国際複合輸送の取扱いは堅調に推移いたしましたが、港湾貨物の取扱いは年間を通じて低調に推移いたしました。
この結果、営業収益は9,749百万円となり、前年同期に比べ、30百万円(0.3%)の増収となりました。
③不動産事業
不動産事業におきましては、賃貸料金の改定、請負工事の受注など営業強化を努めてまいりました。一方、納屋橋東地区再開発事業の開始による時間貸駐車場の閉鎖が大きな減収要因となりました。
この結果、営業収益は342百万円となり、前年同期に比べ、53百万円(△13.4%)の減収となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,609百万円となり、前連結会計年度末に比べ、278百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,728百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、390百万円の収入増加となりました。主な要因は、売上債権の増加額が530百万円減少したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,892百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ、1,365百万円の支出増加となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出が632百万円増加したこと、及び、有形固定資産の取得による支出が332百万円増加したこと、並びに、貸付金の回収による収入が231百万円減少したこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、443百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、1,621百万円の収入増加となりました。主な要因は、長期借入れによる収入が1,400百万円増加したこと等によるものであります。
当社及び連結子会社の当連結会計年度におけるセグメント毎の営業収益内訳及び主要業務の取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(1)セグメント毎の営業収益内訳 (単位:千円)
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内物流事業 |
14,712,062 |
112.9 |
|
(倉庫業収益) |
(4,260,371) |
106.8 |
|
(陸上運送業収益) |
(5,860,034) |
107.2 |
|
(その他の収益) |
(4,591,656) |
128.5 |
|
国際物流事業 |
9,749,370 |
100.3 |
|
(倉庫業収益) |
(1,771,712) |
98.0 |
|
(港湾運送業収益) |
(3,373,042) |
103.2 |
|
(陸上運送業収益) |
(3,328,004) |
98.4 |
|
(その他の収益) |
(1,276,610) |
101.3 |
|
不動産事業 |
341,730 |
91.2 |
|
(不動産賃貸業等収益) |
(341,730) |
91.2 |
|
計 |
24,803,163 |
107.3 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の営業収益実績及び当該営業収益実績の総営業収益実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ユニリーバ・ジャパン株式会社 |
2,381,651 |
10.3 |
2,679,294 |
10.8 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)保管貨物期中平均月末残高
国内物流事業
|
期間 |
数量(千トン) |
前年同期比(%) |
|
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
89 |
104.2 |
|
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
89 |
100.5 |
国際物流事業
|
期間 |
数量(千トン) |
前年同期比(%) |
|
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
101 |
115.1 |
|
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
103 |
101.8 |
(3)倉庫貨物取扱高推移表
国内物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
入庫高 |
877 |
917 |
|
出庫高 |
872 |
914 |
|
取扱高合計 |
1,749 |
1,832 |
国際物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
入庫高 |
382 |
350 |
|
出庫高 |
370 |
349 |
|
取扱高合計 |
753 |
700 |
(4)期中平均月間回転率
国内物流事業
|
期間 |
回転率 |
|
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
81.6% |
|
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
85.0% |
国際物流事業
|
期間 |
回転率 |
|
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
30.8% |
|
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
28.1% |
|
回転率= |
(入庫数量+出庫数量)/2/12 |
×100 |
|
平均残高 |
(5)港湾貨物取扱高推移表
国際物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
取扱高合計 |
1,958 |
1,819 |
(6)陸上運送取扱高推移表
国内物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
取扱高合計 |
819 |
802 |
国際物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
取扱高合計 |
1,190 |
1,157 |
日本経済の先行きを展望してみますと、国際金融資本市場が不安定な動きを示す中、新興国経済の減速、資源価格の変動などの影響もあり、依然として先行き不透明な状況が続くものと思われます。
当社グループは、安定した経営基盤を構築し、持続的成長と企業価値の向上を図るため、成長戦略の柱として、①運送体制と流通拠点の強化による3PL物流の推進、②海外拠点の拡充を含めたグローバルな業務の強化、③不動産賃貸料等の安定収入の拡大に取り組んでまいります。
また、人材の育成と経営資源の効率化を推進するとともに、更なる業務品質の向上を図る考えでおります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスク回避を図ると同時に発生した場合に迅速に対応する所存であります。
なお、以下は当連結会計年度末現在において判断したものでありますが、将来に関する事項も含まれております。
(1)経済情勢等の影響について
当社グループの保管・取扱品目は、国内外の生産活動、消費活動に直結する貨物であり、経営体質と営業力の強化を図っておりますが、アメリカ、中国を始めとする国際情勢の変化及び国内の景気動向により、当社グループの業績に影響を及ぼすことがあります。
(2)物流サービスへのクレームについて
当社グループは、従業員及び出入業者の教育訓練を常時行っておりますが、物流サービスに対するクレーム事故の発生する可能性がないとはいえません。クレーム事故発生の場合、クレーム処理費用と信用問題の発生が考えられます。
(3)個人情報関係のリスクについて
当社は個人情報の取扱を適切に行う体制を整備し、管理が一定レベル以上の水準であることが認められ、プライバシーマークの認定を取得しております。そして、この状態を維持向上させる為、常時関係者の教育訓練とセキュリティ体制の点検と整備を行っております。
万一、個人情報にかかわる事故が発生した場合、その処理費用と信用問題の発生が考えられます。
(4)災害等のリスクについて
当社グループの営業拠点等は、災害による損害防止の努力をしておりますが、地震等の自然災害、火災事故、及び環境問題によって損害を受けることも考えられます。拠点のいずれかが損害を被った場合、その程度により、操業の中断等による取扱貨物への影響、営業体制回復のための費用を要することがあります。
(5)特有の法的規制等について
当社グループは、物流業務を主な事業としており、倉庫業法、貨物自動車運送事業法、港湾運送事業法及び通関業法等に基づく登録、免許、許可等が事業遂行の前提となっております。そのため、今後の物流施設の新設などの事業拡大において、こうした法的規制の改定による影響を受けることがあります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、受取手形及び営業未収入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ、1,091百万円(12.5%)増加し、9,841百万円となりました。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、有形固定資産が減少したものの、海外子会社の設立による投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ、287百万円(1.0%)増加し、29,962百万円となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、短期借入金、及び、支払手形及び営業未払金の増加等により、前連結会計年度末に比べ、1,513百万円(18.4%)増加し、9,759百万円となりました。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、退職給付に係る負債が増加したものの、繰延税金負債、及び、長期借入金、並びに、長期リース債務の減少等により、前連結会計年度末に比べ、52百万円(△0.4%)減少し、13,174百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、利益剰余金が増加したものの、退職給付に係る調整累計額、及び、その他有価証券評価差額金の減少等により、前連結会計年度末に比べ、81百万円(△0.5%)減少し、16,870百万円となりました。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の営業収益は、国内物流事業の物流管理料及び陸上運送料等の増加により、前連結会計年度に比べ、1,680百万円(7.3%)増加し、24,803百万円となりました。
倉庫貨物における期中平均月末残高は193千トンとなり、前連結会計年度より1.2%の増加となりました。入庫高は1,267千トンとなり、前連結会計年度より0.6%の増加、出庫高は1,264千トンとなり、前連結会計年度より1.7%の増加となりました。
港湾貨物取扱高(船内荷役、沿岸荷役等)は輸出入ともに取扱いが減少し、1,819千トンとなり、前連結会計年度より7.1%の減少となりました。
陸上運送取扱高は期中平均月間回転率減少の影響もあり、1,959千トンとなり前連結会計年度より2.5%の減少となりました。
当連結会計年度の営業利益は、新規配送センターにおける初期費用等の増加等により、前連結会計年度に比べ、50百万円(△6.5%)減少し、716百万円となりました。
当連結会計年度の経常利益は、持分法による投資利益の増加、及び、支払利息の減少等により、前連結会計年度に比べ、39百万円(4.6%)増加し、913百万円となりました。
特別利益につきましては、補助金収入等により、57百万円となりました。
特別損失につきましては、固定資産除売却損等により、57百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ、43百万円(7.4%)増加し、631百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローの増加(収入増)、投資活動によるキャッシュ・フローの減少(支出増)、財務活動によるキャッシュ・フローの増加(収入増)により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は1,609百万円(前連結会計年度末は1,331百万円)となり、278百万円の増加となりました。