(1)業績
当連結会計年度における日本経済は、政府や日銀の様々な政策の効果などにより、企業収益や雇用環境の改善傾向が続き、国内経済は緩やかな回復基調となりました。輸出は、中国向けを中心に自動車部品など緩やかに増加いたしました。設備投資は、維持更新、都市部における再開発投資の継続、物流施設の新設など着実に増加を続けております。また、個人消費は、労働需給が引き締まり、雇用・所得環境が改善を続け、緩やかに持ち直しつつあります。
物流業界の貨物取扱量は、国内貨物は、飲料、食料工業品等が年前半増加傾向にあったものの、年後半に入り減少いたしました。また、電気機械は低調に推移していたものの、年後半に入り増加いたしました。輸出貨物は、中国向けの自動車部品や石油製品などが増加、中近東向けの完成自動車等が減少いたしました。一方、輸入貨物は、LNGや石炭等が増加、原油などが減少いたしました。在庫量は、年前半は微増傾向に推移したものの、年間では前年を下回り低調に推移いたしました。
このような事業環境のもと、企業理念である『「もの」づくり、人の「くらし」を支える』を踏まえ、社会と人々の生活に役立つことを目指し、持続的成長を続けるため、営業力の強化と業務品質の向上を図るとともに、経営の効率化を推進し経費の節減に努めてまいりました。
この結果、営業収益は25,845百万円となり、前年同期に比べ、1,042百万円(4.2%)の増収となりました。経常利益は1,060百万円となり、前年同期に比べ、146百万円(16.1%)の増益となりました。特別損益等を加減いたしました結果、親会社株主に帰属する当期純利益は736百万円となり、前年同期に比べ、104百万円(16.5%)の増益となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
①国内物流事業
国内物流事業におきましては、前期開設したみよし営業所及び小牧営業所危険品倉庫が通期にわたり業績に寄与いたしました。また、流通加工の取扱いも増加し、既存荷主への深耕営業を進める等、業容の拡大に努め増収増益となりました。
年間を通じて化学薬品、化学工業品、食料工業品の取扱いが堅調に推移いたしました。一方、飲料の取扱いは低調に推移いたしました。在庫量は、年間を通じて前年を上回る高水準で推移いたしました。
この結果、営業収益は15,865百万円となり、前年同期に比べ、1,153百万円(7.8%)の増収となりました。
②国際物流事業
国際物流事業におきましては、前期開設した酒類・消費財向けの配送センターが通期にわたり業績に寄与いたしました。また、事業の効率化を進め、経費削減に努めましたが、名古屋港における輸出入貨物の減少などもあり、減収増益となりました。
年間を通じて非鉄金属、化学工業品の取扱いが堅調に推移し、紙パルプ、化学薬品、日用品の取扱いは低調に推移いたしました。また、国際複合輸送の取扱いは堅調に推移いたしましたが、在庫量及び港湾貨物の取扱いは年間を通じて低調に推移いたしました。
この結果、営業収益は9,732百万円となり、前年同期に比べ、16百万円(△0.2%)の減収となりました。
③不動産事業
不動産事業におきましては、新名古屋ミュージカル劇場の賃貸契約の終了に伴う一時的な影響により、減収減益となりました。
この結果、営業収益は248百万円となり、前年同期に比べ、93百万円(△27.4%)の減収となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,347百万円となり、前連結会計年度末に比べ、738百万円の増加となりました。
営業活動におけるキャッシュ・フローは、1,734百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ、6百万円の収入増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、728百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ、1,163百万円の支出減少となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出が664百万円減少したこと、及び、有形固定資産の取得による支出が495百万円減少したこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、267百万円の支出(前連結会計年度は443百万円の収入)となりました。主な要因は、短期借入れによる収入が700百万円減少したこと等によるものであります。
当社及び連結子会社の当連結会計年度におけるセグメント毎の営業収益内訳及び主要業務の取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(1)セグメント毎の営業収益内訳 (単位:千円)
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内物流事業 |
15,865,495 |
107.8 |
|
(倉庫業収益) |
(4,659,035) |
109.4 |
|
(陸上運送業収益) |
(6,681,339) |
114.0 |
|
(その他の収益) |
(4,525,120) |
98.6 |
|
国際物流事業 |
9,732,524 |
99.8 |
|
(倉庫業収益) |
(1,777,635) |
100.3 |
|
(港湾運送業収益) |
(3,347,540) |
99.2 |
|
(陸上運送業収益) |
(3,299,410) |
99.1 |
|
(その他の収益) |
(1,307,938) |
102.5 |
|
不動産事業 |
247,313 |
72.4 |
|
計 |
25,845,333 |
104.2 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の営業収益実績及び当該営業収益実績の総営業収益実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ユニリーバ・ジャパン株式会社 |
2,679,294 |
10.8 |
3,205,138 |
12.4 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)保管貨物期中平均月末残高
国内物流事業
|
期間 |
数量(千トン) |
前年同期比(%) |
|
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
89 |
100.5 |
|
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
95 |
106.0 |
国際物流事業
|
期間 |
数量(千トン) |
前年同期比(%) |
|
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
103 |
101.8 |
|
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
99 |
96.0 |
(3)倉庫貨物取扱高推移表
国内物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
入庫高 |
917 |
1,001 |
|
出庫高 |
914 |
996 |
|
取扱高合計 |
1,832 |
1,997 |
国際物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
入庫高 |
350 |
342 |
|
出庫高 |
349 |
357 |
|
取扱高合計 |
700 |
700 |
(4)期中平均月間回転率
国内物流事業
|
期間 |
回転率 |
|
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
85.0% |
|
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
87.4% |
国際物流事業
|
期間 |
回転率 |
|
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
28.1% |
|
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
29.3% |
|
回転率= |
(入庫数量+出庫数量)/2/12 |
×100 |
|
平均残高 |
(5)港湾貨物取扱高推移表
国際物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
取扱高合計 |
1,819 |
1,698 |
(6)陸上運送取扱高推移表
国内物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
取扱高合計 |
966 |
1,014 |
国際物流事業 (単位:千トン)
|
区分 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
取扱高合計 |
1,162 |
1,140 |
(注)陸上運送取扱高につきましては、事業の内容をより適切に表示するため、前連結会計年度の数値を修正しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、企業理念として『「もの」づくり、人の「くらし」を支える』を掲げ、社会と人々の生活に役立つ事を目指しております。
また、当社グループは、経営ビジョンとして、高品質のサービスを高能率、適正コストで提供する総合物流企業を目指し、企業理念のもと、社会から選ばれ続ける物流企業として、安全の確保と社会との共生を図りつつ、物流業務全般を受注し、業容の拡大に努めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略等
当社グループは、企業理念の下、経営ビジョンの実現を果たすため、具体的な戦略として次の3つの方策を掲げております。
①運送体制と流通拠点の強化による3PL物流の推進
②海外拠点の拡充を含めたグローバルな業務の強化
③不動産賃貸料等の安定収入の拡大
(3)目標とする経営指標
当社グループは、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に努め、収益性・財務安定性に関する経営指標として、営業収益の拡大を図るとともに、経営効率の観点から、売上高経常利益率および自己資本比率について目標値を設定、達成することに努めております。
また、株主還元については、当社グループの連結当期純利益に対する総還元性向35%を方針としております。
売上高経常利益率 5%
自己資本比率 50%
(4)経営環境
日本経済の先行きを展望してみますと、国内経済は雇用、所得環境の改善が続き、緩やかな景気回復に向かう一方、中国の景気減速、英国のEU離脱問題、米国トランプ政権の保護主義的な動きなど、海外経済を巡る不確実性が高まり、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。
(5)会社の対処すべき課題
経営の基本方針に基づき、現在取組み中の重点課題は、以下のとおりであります。
①人材の育成
②業務品質の向上
③営業力及び情報システム力の強化
④効率化の推進
⑤施設の充実
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスク回避を図ると同時に発生した場合に迅速に対応する所存であります。
なお、以下は当連結会計年度末現在において判断したものでありますが、将来に関する事項も含まれております。
(1)経済情勢等の影響について
当社グループの保管・取扱品目は、国内外の生産活動、消費活動に直結する貨物であり、経営体質と営業力の強化を図っておりますが、アメリカ、中国を始めとする国際情勢の変化及び国内の景気動向により、当社グループの業績に影響を及ぼすことがあります。
(2)物流サービスへのクレームについて
当社グループは、従業員及び協力会社等の教育訓練を常時行っておりますが、物流サービスに対するクレーム事故の発生する可能性がないとはいえません。クレーム事故発生の場合、クレーム処理費用と信用問題の発生が考えられます。
(3)個人情報関係のリスクについて
当社は個人情報の取扱を適切に行う体制を整備し、管理が一定レベル以上の水準であることが認められ、プライバシーマークの認定を取得しております。そして、この状態を維持向上させる為、常時関係者の教育訓練とセキュリティ体制の点検と整備を行っております。
万一、個人情報にかかわる事故が発生した場合、その処理費用と信用問題の発生が考えられます。
(4)災害等のリスクについて
当社グループの営業拠点等は、災害による損害防止の努力をしておりますが、地震等の自然災害、火災事故、及び環境問題によって損害を受けることも考えられます。拠点のいずれかが損害を被った場合、その程度により、操業の中断等による取扱貨物への影響、営業体制回復のための費用を要することがあります。
(5)特有の法的規制等について
当社グループは、物流業務を主な事業としており、倉庫業法、貨物自動車運送事業法、港湾運送事業法及び通関業法等に基づく登録、免許、許可等が事業遂行の前提となっております。そのため、今後の物流施設の新設などの事業拡大において、こうした法的規制の改定による影響を受けることがあります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、現金及び預金、受取手形及び営業未収入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ、1,722百万円(23.0%)増加し、9,220百万円となりました。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、投資有価証券等が増加したものの、有形固定資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ、254百万円(△0.9%)減少し、29,707百万円となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、短期借入金、支払手形及び営業未払金の増加等により、前連結会計年度末に比べ、668百万円(9.0%)増加し、8,084百万円となりました。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、繰延税金負債が増加したものの、長期借入金、退職給付に係る負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ、207百万円(△1.6%)減少し、12,966百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、利益剰余金が497百万円、その他有価証券評価差額金が389百万円、退職給付に係る調整累計額が114百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ、1,007百万円(6.0%)増加し、17,877百万円となりました。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の営業収益は、国内物流事業の荷役料及び陸上運送料等の増加により、前連結会計年度に比べ、1,042百万円(4.2%)増加し、25,845百万円となりました。
倉庫貨物における期中平均月末残高は194千トンとなり、前連結会計年度より0.6%の増加となりました。入庫高は1,343千トンとなり、前連結会計年度より6.0%の増加、出庫高は1,354千トンとなり、前連結会計年度より7.1%の増加となりました。
港湾貨物取扱高(船内荷役、沿岸荷役等)は輸出入ともに取扱いが減少し、1,698千トンとなり、前連結会計年度より6.7%の減少となりました。
陸上運送取扱高は倉庫貨物取扱高及び期中平均月間回転率の増加等により、2,154千トンとなり前連結会計年度より1.2%の増加となりました。なお、陸上運送取扱高につきましては、事業の内容をより適切に表示するため、前連結会計年度の数値を1,959千トンから2,129千トンへ修正しております。
当連結会計年度の営業利益は、事業の効率化をより一層推進したこと等により、前連結会計年度に比べ、161百万円(22.5%)増加し、877百万円となりました。
当連結会計年度の経常利益は、持分法による投資利益が減少したものの、支払利息の減少等により、前連結会計年度に比べ、146百万円(16.1%)増加し、1,060百万円となりました。
特別利益につきましては、固定資産売却益等により、20百万円となりました。
特別損失につきましては、固定資産除売却損により、129百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ、104百万円(16.5%)増加し、736百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローの増加(収入増)、投資活動によるキャッシュ・フローの増加(支出減)、財務活動によるキャッシュ・フローの減少(支出増)により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は2,347百万円(前連結会計年度末は1,609百万円)となり、738百万円の増加となりました。