第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループでは、グループの存在意義である企業理念として「地域とともに生き、広く社会の発展に貢献する」を掲げております。常に新しい領域への進出の可能性を求めるとともに、進出した地域の人々や社会と融和し、地域文化の発展に尽力しております。当社グループは、お客さまの物流部門の一翼を担う企業として、お客さまに喜んでいただけるサービスを提供し続け、事業を通じて地域の社会や経済の発展に貢献してまいります。

 

 当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大し、その影響はあらゆる分野に及んでおります。物流業界におきましては、輸出の取扱いが大幅に減少しており、輸入の取扱いにつきましても中国における生産活動再開による増加傾向が見られるものの、世界的には先行き不透明な状況が続いております。また、国内物流では、新型コロナウイルスによる生活様式の変化により、消費関連貨物をはじめとするあらゆる分野の貨物の取扱いに変化が生ずるものと予測され、当社グループでは総合物流事業において、これらの物流を取り巻く環境の動向に影響を受けることが見込まれます。このような状況のなか、当社グループでは、新型コロナウイルス対策本部のもと、顧客、取引先、従業員の安全を第一に考え、できうる限りの対策を講じながら、感染拡大防止に努めるとともに当社の中核事業である総合物流事業の維持・継続に全力を注いでまいります。創業以来、長い歴史のなかで、伊勢湾台風、オイルショック、リーマンショックや阪神・淡路大震災、東日本大震災等、数々の大きな変化や災害に見舞われてまいりましたが、モノを運ぶ活動はいかなる時においても社会生活にとって不可欠であることから、困難な状況下においても、物流を絶やさず維持し続けることに全力を注いでまいりました。現在も全世界が新型コロナウイルス感染拡大という大きな災厄に見舞われておりますが、顧客との連携をより一層深め、グループ一丸となって社会に対する物流業者としての責任を果たしてまいります。

 

 なお、当社グループは、2020年度を初年度とする新中期経営計画の公表に向けて準備してまいりましたが、世界的な雇用環境・経営環境の変化により、今後の当社グループの事業活動に与える影響につきまして適正かつ合理的な情報収集が困難な状況であるため、公表を見送りさせていただきました。今後、当社グループでは、様々な事業環境の変化に対応し、社会的責任を果たしていくため、重点的に取組む経営戦略を検討し、次世代に繋がる新中期経営計画を策定してまいります。また、引き続き、国内外における営業基盤の強化、中核事業である総合物流事業の更なる拡充、省人化・省力化に向けた新技術の研究、事業継続として大規模災害を含むリスク管理体制の強化に取り組んでまいります。

 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標は、新中期経営計画のなかで数値目標を設定する予定であるため、現時点では未定といたします。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境の変化によるリスク

 当社グループでは、倉庫業、港湾運送業、陸上運送業、国際複合輸送業の4つの事業を中心とした総合物流事業を主たる事業としていることから、国内外景気の動向には、少なからず影響を受けることとなります。国内外の景気が低迷する場面においては、顧客企業による在庫調整や一般消費の落ち込みが発生することから、倉庫業では、保管貨物および取扱量が減少いたします。港湾運送業では、輸出入の落ち込みに伴い、コンテナ貨物や原料貨物等の取扱量が減少いたします。陸上運送業、国際複合輸送業においては、荷動きの停滞や輸出入の低迷に伴い全般的に貨物輸送量が減少いたします。また、荷主からの物流合理化要請や同業他社間の競争の激化により収支が悪化することが予想されるなど、当社グループの経営成績および財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、当社の取扱貨物は非常に多岐に及んでいることから、特定の業界や特定の国、地域において景況の落ち込みが発生した場合において、その影響が限定的に留まったケースも過去にはございます。

 

(2)規制・法令違反リスク

 当社グループでは、「企業理念」、「行動指針」および「行動規範」を定めた「日本トランスシティグループ企業倫理要綱」を役員および従業員に周知することで、法令・社会倫理の遵守を企業活動の基盤としております。また、行動規範では、「企業の事業活動に適用される日本および他の国の法令等を遵守し、また、企業活動に関わる国・地域の社会と共存していくために、その文化・慣習を尊重します。」と定めており、法令遵守の強化に努めております。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には把握できない可能性があり、当社の主たる事業である総合物流事業では、各種業法をはじめとして様々な法規制を受けていることから、法令違反等により営業停止などの処分が課せられれば、当社グループの社会的信用の失墜、企業イメージの低下ならびに発生した被害等への損害賠償の発生等が想定され、当社グループの経営成績や財務状況等に多大な影響を及ぼすこととなります。当社では、コンプライアンスを確実に実施することを支援・指導する組織として、コンプライアンス委員会を設置し、同委員会の下、コンプライアンス相談窓口の設置や社員への啓蒙活動など、コンプライアンス体制・施策等の充実を図っております。また、全国で8弁護士事務所と顧問契約を締結し法令違反リスクに対応しております。

 

(3)大規模災害等リスク

 当社グループでは、倉庫業、港湾運送業、陸上運送業、国際複合輸送業の4つの事業を中心とした総合物流事業を主たる事業としており、倉庫等の物流施設のいずれかが地震や火災、伝染病の流行などの大規模災害により罹災し、稼動等が困難となった場合は、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼすことが想定されます。特に、地震等の自然災害に対しては、当社グループの倉庫等の物流施設をはじめとする経営資源が中部地区、関東地区、関西地区に集中していることから、これらの地域において発生した場合には、会社経営に多大な影響が生じる事態が想定されます。当社グループにおいては、近い将来、東海地震、東南海地震、首都直下地震、中部圏・近畿圏直下地震等の大規模地震の発生が懸念されていることも鑑み、災害発生時初動マニュアルを定め、倉庫施設や建物の耐震化、非常用電源設備の導入、災害発生時の被害報告体制の強化、防災訓練を通じて社員の意識高揚や被害の軽減を図るとともに、物流施設のスクラップ・アンド・ビルドを計画的に実施しております。

 なお、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスにつきましては、当社グループでは、新型コロナウイルス対策本部を設置のもと、時差出勤、分散勤務、在宅勤務、テレワーク等の対策を講じております。提出日現在において従業員への罹患は確認されておらず、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼすような事業所の稼動停止等は発生しておりません。

 

(4)財務・会計リスク

 当社グループの通常の取引においては、売掛債権への担保の設定や信用保証といった債権の保全はなされていないことから、万が一、顧客に対する多額の売掛債権の回収が困難となった場合には、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに多大な影響を及ぼすことが想定されます。当社グループにおきましては、債権の保全を図り、与信管理を強化するため、与信管理委員会を組織し、与信管理規程の定めに従い、取引先の信用情報に基づき与信ランク・与信額を設定・管理することで、不良債権の発生の防止に努めております。また、平素より売掛債権の回収サイトの短縮や立替金の早期回収に注力しており、営業債権が不良債権化しないよう管理を徹底しております。

 なお、当社グループにおいては、多数の物流施設等を資産として保有しており、その中には特定の大口顧客専用の物流センターも存在します。当該物流センターの顧客との契約は有期契約となることもあり、万が一、契約更新がなされない場合には、収益の悪化に加え、固定資産の減損損失が発生するリスクがあります。このようなリスクに対しては、契約期間満了後の物流センターの汎用的な活用方法を含め検討してまいります。

(5)海外リスク

 当社グループでは、中国、東南アジア、北中米、ヨーロッパにおいて海外拠点を有しております。物流事業をグローバルに展開していく上では、言語、地勢的要因、法・税制度を含む各種規制、自主規制期間を含む当局による監督、経済的・政治的不安、インフラ・通信環境や商慣習の違い等、様々な潜在的リスクが存在し、また、伝染病の流行、テロ行為、戦争・紛争の発生といった予測困難な事態の発生するリスクも存在します。これらのリスクに対しては、海外本部を中心にグループ内の情報収集を行い、顧問弁護士や外部コンサルタントの起用等を通じ、その予防、回避に努めておりますが、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループの海外拠点では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、都市封鎖、外出制限等が実施された国、地域がありましたが、在宅勤務、テレワーク等の対策を講じ、事業活動を継続しております。提出日現在において従業員への罹患は確認されておらず、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼすような事業所の稼動停止等は発生しておりません。

 

(6)オペレーショナル・リスク

 総合物流事業を主たる事業とする当社グループは、同時に得意先のサプライチェーンの一端を担う社会的に重要な役割を果たしております。当社グループにおける物流事業の遂行上で貨物事故、交通事故、労働災害事故などの重大な事故が発生する、あるいは、事故の発生が度重なるようなことがあれば、得意先への損害賠償の発生はもちろんのこと、当社グループの社会的な信用を失墜することになるため、当社グループの経営成績や財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは物流業務全般の品質に関するリスク(オペレーショナル・リスク)を把握、分析し、適切な品質管理体制、品質管理プロセスを保持するため、品質管理委員会を常設機関として設置し、物流品質の強化に努めております。

 

(7)情報リスク

 当社グループでは、総合物流事業を遂行する上で必要な各種物流システムの構築・運用を行っております。また関係先企業とのデータ連携や管理系システムの運用等も企業活動上不可欠となっており、情報システムの安定的な運営は当社グループの企業活動の基盤となります。当社グループにおいて、自然災害の影響やコンピュータウイルス、外部からの侵入等により、各種システムが長時間にわたり使用出来ない事態が発生した場合、企業活動の継続に大きな支障が生じるおそれがあり、当社の経営成績や財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおきましては、これらのリスクに対応するため、重要な情報資産に関してはセキュリティの確保と安全性を兼備した外部データセンターに設置し、運用しています。また情報セキュリティの維持・向上や安全性確保のため、複数段階でのウィルス対策、外部からの侵入対策を施している他、社内ネットワークの二重化や、重要データのバックアップなど、データ保全を行っております。さらに情報セキュリティ管理規程等、各種ルールを定めるとともに、情報セキュリティ委員会を設置し、当社グループ内の情報セキュリティ体制の維持・向上や社員教育等を実施しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

(1)経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、天候不順や自然災害、消費増税などの影響を受け、設備投資や個人消費が落ち込んだことに新型コロナウイルスの感染拡大の影響が加わり、景気の先行きは不透明な状況となりました。一方で世界経済は、米国経済が堅調に推移しましたが、米中貿易摩擦の影響による中国経済の減速、英国のEU離脱などの諸問題に加え、新型コロナウイルスの感染拡大により、減速感が強まりました。

 こうした経済環境のなか、物流業界におきましては、輸出を中心に停滞が続き、人手不足を背景としたコストの増加や消費増税による民需の下押しなど、厳しい状況で推移しました。国内物流では自然災害や消費増税前の駆け込み需要の反動に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を懸念し、設備投資や個人消費が伸び悩むなかで、生産財や消費財などの荷動きが低調に推移しました。

 このような事業環境のなか、当社グループにおきましては、「中期経営計画」で掲げた経営戦略に基づき、様々な施策を実施いたしました。具体的には、国内ロジスティクス事業の強化策といたしまして、バイオマス燃料を専用に取り扱う施設をはじめ、顧客の需要に応じた特定貨物専用の倉庫を建設してまいりました。グローバルロジスティクス事業展開の加速といたしまして、アジア域内における物流ネットワークの拡充を図る目的で、GMS(大メコン圏)越境交通ライセンスを活用し、事業化を進めてまいりました。さらに、ベトナムでは保税倉庫の建設への取組みを進めております。グループ経営基盤の強化といたしまして、生産性向上・現場の負担軽減を実現する機器の導入や技術の研究を行い、省人化・省力化に取り組んでまいりました。また、グループCSR経営の推進といたしまして、大規模災害へのリスク管理体制の強化の一環として、新施設において自家発電設備を設置したほか、災害の発生を想定した各種訓練の見直しを行ってまいりました。

 当期の事業の概況は、総合物流事業におきましては、倉庫業では、期中平均保管残高は前年同期に比べ微減となりましたが、保管貨物回転率は上昇し、入出庫にかかる取扱量は前年同期に比べ増加しました。港湾運送業では、四日市港において新たにバイオマス燃料の取扱いを開始したものの、海上コンテナおよび石炭の取扱量は前年同期に比べ減少しました。完成自動車につきましては、輸出の取扱量は増加しましたが、国内の取扱量は減少しました。陸上運送業では、バルクコンテナ輸送の取扱量は前年同期に比べ増加しましたが、トラック輸送および鉄道輸送の取扱量は前年同期に比べ減少しました。国際複合輸送業では、海上・航空輸送ともに輸入の取扱量は前年同期に比べ増加しましたが、輸出の取扱量は減少しました。

 その他の事業におきましては、前期に引き続き、依然として厳しい環境下ではありましたが、業務の効率化や収支改善に努めてまいりました。

 以上の結果、当期の連結売上高は、倉庫業の取扱いが堅調に推移したことなどから、前年同期比1.5%増1,016億2千万円となりました。連結経常利益は、前年同期比1.7%増44億9千1百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失や法人税等が前年同期に比べ減少したことなどから、前年同期比14.2%増30億3千4百万円となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

① 総合物流事業

 総合物流事業全般の外部顧客への売上高は、1,005億3千3百万円と前年同期に比べ14億5千3百万円1.5%)の増収、セグメント利益(営業利益)は32億6百万円と前年同期に比べ、4千7百万円△1.4%)の減益となりました。

 

<倉庫業>

 当部門におきましては、期中平均保管残高は前年同期比0.6%減の52万6千トンとなりました。期中貨物入出庫トン数につきましては、前年同期比7.3%増の911万8千トンとなり、保管貨物回転率は72.2%(前年同期67.0%)となりました。

 以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比5.3%増419億1百万円の計上となりました。

 

<港湾運送業>

 当部門におきましては、四日市港における海上コンテナの取扱量は、前年同期比4.4%減の21万7千本(20フィート換算)となり、完成自動車の取扱量は、輸出車は増加しましたが、国内車は減少しました。また、輸入原料の取扱量につきましては、新たにバイオマス燃料の取扱いを開始しましたが、石炭ならびにサイロ貨物は減少しました。

 以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比1.7%減215億2千6百万円の計上となりました。

 

<陸上運送業>

 当部門におきましては、バルクコンテナ輸送にかかる取扱量は前年同期比7.0%増の22万トンとなりましたが、トラック輸送の取扱量は前年同期比3.0%減の714万3千トン、鉄道輸送の取扱量は前年同期比12.1%減の17万3千トンとなりました。

 以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比0.9%減189億9千6百万円の計上となりました。

 

<国際複合輸送業他>

 当部門におきましては、海上・航空輸送における輸入の取扱量は前年同期に比べ増加しましたが、輸出の取扱量は前年同期に比べ減少しました。

 以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比0.6%減181億8百万円の計上となりました。

 

② その他

 その他の事業では、自動車整備業における車検取扱台数は前年同期比1.3%の増加、ゴルフ場の入場者数は前年同期比6.3%の減少、不動産事業の完成工事件数は前年同期比22.0%の増加となりました。

 以上の結果、当部門の外部顧客への売上高は、10億8千7百万円と、前年同期に比べ7千2百万円7.2%)の増収、セグメント利益(営業利益)は1億6千6百万円と前年同期に比べ、4千7百万円39.9%)の増益となりました。

 

(2)財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5億5百万円減少し、1,211億7千5百万円となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び営業未収金の減少を主な要因として24億1千3百万円減少し、固定資産は、新倉庫の建設等による有形固定資産の増加を主な要因として19億8百万円増加しました。

負債は、流動負債のその他に含まれる設備電子記録債務の減少等により18億8千万円減少しました。

また、純資産は前連結会計年度末に比べ13億7千4百万円増加し、609億9千8百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の47.3%から48.5%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益43億2千2百万円、減価償却費41億2千8百万円等により営業活動によるキャッシュ・フローが70億9千8百万円となったものの、新倉庫の建設等による有形及び無形固定資産の取得による支出72億9千万円、配当金の支払額6億4千1百万円、リース債務の返済による支出6億5百万円等により、前連結会計年度末に比べ13億6千9百万円減少し、当連結会計年度末には106億4千万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果増加した資金は、70億9千8百万円(前年同期比9億3千6百万円の収入減)となりました。これは主に、法人税等の支払額15億5千1百万円などがあったものの、税金等調整前当期純利益43億2千2百万円、減価償却費41億2千8百万円の資金留保等による増加の結果であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動の結果減少した資金は、74億6千9百万円(前年同期比52億3百万円の支出増)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出72億9千万円等による減少の結果であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動の結果減少した資金は、10億2千4百万円(前年同期比22億3千4百万円の支出減)となりました。これは主に、配当金の支払額6億4千1百万円、長期借入金の返済による支出78億4千8百万円等による減少と長期借入れによる収入82億円等による増加の結果であります。

 

 

(4)生産、受注および販売の実績

セグメント別営業概況

① 総合物流事業

 最近における倉庫保管貨物入出庫高ならびに期末保管残高を示せば次のとおりであります。

期間

入庫高

出庫高

期末保管残高

屯数(屯)

金額

(百万円)

屯数(屯)

金額

(百万円)

屯数(屯)

金額

(百万円)

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

4,555,208

1,349,640

4,562,879

1,363,911

525,850

147,240

前年同期比増減(%)

6.8

3.5

7.7

6.2

△1.4

△8.8

 

 保管貨物残高を品目別に示せば次のとおりであります。

品目

2020年3月31日現在

屯数(屯)

前年同期比増減

(%)

金額(百万円)

前年同期比増減

(%)

農水産品

30,289

△22.3

7,878

△3.1

金属

8,060

△18.9

1,759

△32.2

金属製品・機械

59,784

△9.4

22,150

△25.8

窯業品

209

△11.4

44

40.5

化学工業品

220,786

△3.6

74,589

△5.9

紙・パルプ

7,083

4.2

4,350

△2.3

繊維工業品

2,321

△42.7

830

△64.1

食料工業品

31,909

△1.5

8,318

1.6

雑工業品

62,690

△13.8

17,408

2.0

雑品

102,719

39.9

9,914

3.8

合計

525,850

△1.4

147,240

△8.8

 

 港湾運送業の最近の貨物取扱高を示せば次のとおりであります。

期間

船内荷役(屯)

前年同期比増減

(%)

沿岸荷役

(内 輸出貨物)

(屯)

前年同期比増減

(%)

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

12,841,988

△4.8

4,303,091

(1,124,143)

△2.2

(△7.2)

 

 貨物自動車運送業および鉄道利用運送業の最近の貨物取扱高を示せば次のとおりであります。

期間

貨物自動車運送業

(屯)

前年同期比増減

(%)

鉄道利用運送業

(屯)

前年同期比増減

(%)

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

7,143,209

△3.0

173,154

△12.1

 

② その他

 保険代理店の契約実績を示せば次のとおりであります。

期間

契約件数(件)

前年同期比増減

(%)

契約保険金額

(千円)

前年同期比増減

(%)

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

3,599

△1.2

466,885

4.0

 

 ゴルフ場の入場者数を示せば次のとおりであります。

期間

メンバー(人)

前期比増減

(%)

ビジター(人)

前年同期比増減

(%)

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

7,195

△5.6

20,851

△6.6

 

 自動車整備台数を示せば次のとおりであります。

期間

車検台数(件)

前年同期比増減

(%)

2019年4月1日から

2020年3月31日まで

1,300

1.3

 

③ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示せば次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(百万円)

前年同期比増減(%)

総合物流事業

倉庫業

41,901

5.3

港湾運送業

21,526

△1.7

陸上運送業

18,996

△0.9

国際複合輸送業他

18,108

△0.6

その他

1,087

7.2

合計

101,620

1.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)今期の経営成績の分析

 (営業収益)

 当期の事業全体及びセグメント別の分析につきましては、「経営成績等の状況の概要(1)経営成績の状況」に記載の通りです。

 (売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)

 売上原価は、取扱量の増加に伴い、作業諸費が増加したことに加え新倉庫建設等、設備投資に伴う減価償却費や不動産取得税の増加等により、921億4千5百万円(前年同期比1.6増)となり、販売費及び一般管理費は、人手不足に伴うコストの増加等により、61億3千8百万円(前年同期比1.6%増)となりました。以上の結果、営業利益は、営業収益が増加したものの、33億3千7百万円(前年同期比0.3減)となりました。

 (経常利益)

 経常利益は、持分法による投資利益等の増加により、44億9千1百万円(前年同期比1.7増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失や法人税等が前年同期に比べ減少したことなどから、30億3千4百万円(前年同期比14.2増)となりました。

 

 なお、当社グループは、2020年3月期が3ヵ年の『中期経営計画』の最終年度となりますが、計画期間中の2017年に取締役会の監督機能強化、経営意思決定および業務遂行の効率化、迅速化を図るため、執行役員制度を導入しました。当社グループは新しい執行役員体制のもと、『中期経営計画』の4つの経営戦略として、「国内ロジスティクス事業の強化」、「グローバルロジスティクス事業展開の加速」、「国内外におけるグループ経営基盤の強化」、「グループCSR経営の推進」に取り組んでまいりました。

国内ロジスティクス事業の強化策といたしましては、霞北埠頭流通センター、幸手物流センター、霞バイオマスセンター、河原田倉庫低温危険品倉庫を新設し、幅広くお客様のニーズにお応えできるよう体制を強化してまいりました。

グローバルロジスティクス事業展開の加速といたしましては、2018年に同事業の中核を担う海外本部を設置し、同本部指導のもとGMS(大メコン圏)越境交通ライセンスを取得し、事業化を進めるなど、アジア域内におけるロジスティクス機能の強化を図ってまいりました。さらに、タイにおいて営業拡大を見据えた機能強化を図るため、当社グループ2社目となる現地法人を設立し、拡大を図ってまいりました。。

国内外におけるグループ経営基盤の強化策といたしましては、労働力不足を背景として、生産性向上・現場の負担軽減を実現する機器の導入や技術の研究を行い、省人化・省力化に取り組んでまいりました。

グループCSR経営の推進といたしまして、コーポレートガバナンスの強化ならびに大規模災害へのリスク管理体制の強化を図ってまいりました。また、事業所周辺地域の清掃活動や企業・団体などで行う奉仕活動への参加等を通じて、地域・社会貢献を行ってまいりました。

3年間様々な施策を行ってまいりましたが、国内外における競争激化や人手不足や車輛確保のためのコストが上昇したことなどから、最終年度の数値目標(連結売上高1,100億円、連結経常利益55億円)に対し、当連結会計年度の経営成績は、連結売上高1,016億2千万円、連結経常利益44億9千1百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報

 当社グループの資金調達は、安定的な資金調達と調達コストの抑制を両立させ、自己資本比率や資産構成および営業キャッシュ・フローの各種指標に配慮して、財務リスクを最小化することを基本方針としております。この基本方針に則り、資金調達の手段はその時々の市場環境を考慮したうえで、当社グループにとって最善の手段を選択しております。この結果、当連結会計年度においては、間接金融により82億円を調達し、主に倉庫建設等の支払いと事業用資産の維持更新に充当いたしました。当社は長年にわたり、主要な取引先金融機関と良好な関係を維持しており、多様な調達手段を確保しております。なお、直接金融による資金調達も見据え、格付投資情報センターの格付けを取得、維持しており、現時点において、Aマイナス(安定的)となっております。

 また、流動性マネジメントの一環として、キャッシュ・マネジメント・システムを国内で導入し、グループ内の企業相互間の余剰資金を当社が集中管理することで資金の効率化を推進しております。一方、海外拠点における資金需要に対応するため、当社を起点にしたグループ内金融により必要な資金を供給する体制を構築しております。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2016年

3月期

2017年

3月期

2018年

3月期

2019年

3月期

2020年

3月期

自己資本比率

(%)

50.7

48.1

46.8

47.3

48.5

時価ベースの自己資本比率

(%)

24.8

26.5

24.9

23.4

24.7

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

(年)

4.3

5.1

12.7

4.3

5.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

26.3

35.8

17.6

47.2

44.0

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金等を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

 当連結会計年度末の連結ベースの有利子負債残高は356億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べて借入金3億4千6百万円増加、IFRS第16号「リース」の適用を主な要因としてリース債務10億7千2百万円増加したことにより、14億1千9百万円の増加となっております。

 

(3)重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、第一部[企業情報]第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。

 なお、当連結会計年度末前後の経営状況等も勘案して会計上の見積りを行っておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大に関する影響は、当社グループの見積もりの要素を大きく変更する状況には至っていないと考えております。

 また、当社においては、従業員の退職給付に備えるため、確定給付型の退職給付制度を設けておりますが、将来の退職給付見込額は、割引率や予想される昇給および従業員の退職率、死亡率など、さまざまな変動要因を加味して見積られております。これらのうち、昇給および退職率や死亡率は経済情勢による大きな変動は予想されませんが、割引率については、退職給付の支払見込期間を反映した国債の利回りに基づき決定しておりますので、外部の経済環境により大きく変動する要素だと考えております。

 

割引率の変動による感応度は次のとおりです。

 

当連結会計年度末における退職給付債務への影響額

割引率が0.1%上昇した場合

99百万円の減少

割引率が0.1%下降した場合

101百万円の増加

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。