文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、グループの存在意義である企業理念として「地域とともに生き、広く社会の発展に貢献する」を掲げております。常に新しい領域への進出の可能性を求めるとともに、進出した地域の人々や社会と融和し、地域文化の発展に尽力しております。当社グループは、お客さまの物流部門の一翼を担う企業として、お客さまに喜んでいただけるサービスを提供し続け、事業を通じて地域の社会や経済の発展に貢献してまいります。
今後のわが国経済は、新型コロナウイルスによるパンデミックの更なる長期化懸念や、地政学的リスクが高まっていることから、先行き不透明な状況が続くと予想されます。
物流業界におきましては、国内では消費関連貨物および生産関連貨物で堅調な荷動きが予想され、輸出入貨物についても堅調に推移することが予想されるものの、生産活動における在庫調整など不透明感があり、また人件費、燃料費および資材費の高騰など、物流を取り巻く環境につきましては、引き続き変化への対応を求められる状況が続くと思われます。
このような状況のなか、当社グループでは、「中期経営計画」に掲げる、スローガン『Create the Next Value』、基本方針である「グローバルなフィールドで、次世代につなげる価値を創造する」に基づき、5つの重点施策に取り組んでまいります。
<中核事業の伸張・拡充>
主力である化学品物流、自動車部品物流および消費財物流の新たな事業領域を拡大するため、組織的な営業展開を図るとともに、自動車部品物流においては新たな物流センターの取得に向け取組みを進めてまいります。また、四日市港の利便性向上に向け、四日市港のコンテナ定期航路誘致活動を継続するとともに、行政と連携して、四日市港における新たなコンテナ用耐震岸壁の拡張ならびに四日市港の総合港湾としての最適化、機能強化に向け具体的な検討を進めてまいります。
<営業基盤の強化・拡大>
グローバル物流において新たに開拓した海外の内陸輸送や越境輸送などの輸送ルートを確固たるものとするための環境整備を実施していくとともに、更なる海外事業の拡充を図るため拠点の整備などの検討を進めてまいります。また、次世代のグローバルサプライチェーンを見据えた仕組みの構築を検討してまいります。
<次世代につなげる価値の創出>
省人・省力化の専門組織を中心に、これまで研究・検証してきた最新技術を順次試験的に導入していくとともに、すでに導入した最新技術を水平展開し、次世代につなげる新たな高付加価値な物流サービスの仕組み作りに取り組んでまいります。さらに最新テクノロジーの研究を進め、抜本的な業務改革としてBPR(Business Process Re-engineering)を検討してまいります。また、次世代の柱となる新たな事業への挑戦として、特殊化学品の取扱い拡大に向け低温危険品倉庫の建設を進めてまいります。
<事業の基盤である“人財”の確保・育成>
社員一人ひとりがやりがいを持ち、能力を最大限に発揮できる環境を整える施策のひとつとして、多様性を尊重し、より透明性が高く公正な人事制度の導入を実施いたします。また、社員の健康および安全の維持、向上を図る施策を実施してまいります。
<企業文化の確立・醸成>
物流業は社会インフラであるとの認識のもと、持続可能な社会の実現に向け、サステナビリティ方針の策定およびマテリアリティの特定を行い、事業活動を通じてグローバルな領域で地域社会に貢献してまいります。
[最終年度(2022年度)数値目標]
連結売上高1,100億円、連結経常利益50億円
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営環境の変化によるリスク
当社グループでは、倉庫業、港湾運送業、陸上運送業、国際複合輸送業の4つの事業を中心とした総合物流事業を主たる事業としていることから、国内外景気の動向には、少なからず影響を受けることとなります。国内外の景気が低迷する場面においては、顧客企業による在庫調整や一般消費の落ち込みが発生することから、倉庫業では、保管貨物および取扱量が減少いたします。港湾運送業では、輸出入の落ち込みに伴い、コンテナ貨物や原料貨物等の取扱量が減少いたします。陸上運送業、国際複合輸送業においては、荷動きの停滞や輸出入の低迷に伴い全般的に貨物輸送量が減少いたします。また、荷主からの物流合理化要請や同業他社間の競争の激化により収支が悪化することが予想されるなど、当社グループの経営成績および財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、当社の取扱貨物は非常に多岐に及んでいることから、特定の業界や特定の国、地域において景況の落ち込みが発生した場合において、その影響が限定的に留まったケースも過去にはございます。
(2)規制・法令違反リスク
当社グループでは、「企業理念」、「行動指針」および「行動規範」を定めた「日本トランスシティグループ企業倫理要綱」を役員および従業員に周知することで、法令・社会倫理の遵守を企業活動の基盤としております。また、行動規範では、「企業の事業活動に適用される日本および他の国の法令等を遵守し、また、企業活動に関わる国・地域の社会と共存していくために、その文化・慣習を尊重します。」と定めており、法令遵守の強化に努めております。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には把握できない可能性があり、当社の主たる事業である総合物流事業では、各種業法をはじめとして様々な法規制を受けていることから、法令違反等により営業停止などの処分が課せられれば、当社グループの社会的信用の失墜、企業イメージの低下ならびに発生した被害等への損害賠償の発生等が想定され、当社グループの経営成績や財務状況等に多大な影響を及ぼすこととなります。当社では、コンプライアンスを確実に実施することを支援・指導する組織として、コンプライアンス委員会を設置し、同委員会の下、コンプライアンス相談窓口の設置や社員への啓蒙活動など、コンプライアンス体制・施策等の充実を図っております。また、全国で8弁護士事務所と顧問契約を締結し法令違反リスクに対応しております。
(3)安全衛生に関するリスク
当社グループでは物流事業の遂行上で重大な労働災害が発生した場合、従業員への補償の発生はもちろんのこと、当社グループの社会的な信用を失墜することになるため、当社グループの経営成績や財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、重大な労働災害の発生を未然に防止するため、安全品質管理部を設置し、日常的な安全教育等の啓蒙活動を実施するほか、定期的なパトロールの実施や労働災害の原因究明、再発防止策の徹底、職場環境の改善を図っております。また、当社グループで伝染病の流行などにより従業員が罹患し、稼動等が困難となった場合は、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼすことが想定されます。当社グループでは定期的に安全衛生委員会を開催するとともに従業員への安全衛生管理活動の推進および教育・啓発活動を実施し、衛生管理を徹底しております。
なお、現在、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスにつきましては、当社グループでは、新型コロナウイルス対策本部を設置し、時差出勤、分散勤務、在宅勤務、テレワーク等の対策を講じております。提出日現在において、新型コロナウイルスにより経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼすような事業所の稼動停止等は発生しておりません。
(4)大規模災害等リスク
当社グループでは、倉庫業、港湾運送業、陸上運送業、国際複合輸送業の4つの事業を中心とした総合物流事業を主たる事業としており、倉庫等の物流施設のいずれかが地震や火災、伝染病の流行などの大規模災害により罹災し、稼動等が困難となった場合は、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼすことが想定されます。特に、地震等の自然災害に対しては、当社グループの倉庫等の物流施設をはじめとする経営資源が中部地区、関東地区、関西地区に集中していることから、これらの地域において発生した場合には、会社経営に多大な影響が生じる事態が想定されます。当社グループにおいては、近い将来、東海地震、東南海地震、首都直下地震、中部圏・近畿圏直下地震等の大規模地震の発生が懸念されていることも鑑み、災害発生時初動マニュアルを定め、倉庫施設や建物の耐震化、非常用電源設備の導入、災害発生時の被害報告体制の強化、防災訓練を通じて社員の意識高揚や被害の軽減を図るとともに、物流施設のスクラップ・アンド・ビルドを計画的に実施しております。
(5)財務・会計リスク
当社グループの通常の取引においては、売掛債権への担保の設定や信用保証といった債権の保全はなされていないことから、万が一、顧客に対する多額の売掛債権の回収が困難となった場合には、経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに多大な影響を及ぼすことが想定されます。当社グループにおきましては、債権の保全を図り、与信管理を強化するため、与信管理委員会を組織し、与信管理規程の定めに従い、取引先の信用情報に基づき与信ランク・与信額を設定・管理することで、不良債権の発生の防止に努めております。また、平素より売掛債権の回収サイトの短縮や立替金の早期回収に注力しており、営業債権が不良債権化しないよう管理を徹底しております。
なお、当社グループにおいては、多数の物流施設等を資産として保有しており、その中には特定の大口顧客専用の物流センターも存在します。当該物流センターの顧客との契約は有期契約となることもあり、万が一、契約更新がなされない場合には、収益の悪化に加え、固定資産の減損損失が発生するリスクがあります。このようなリスクに対しては、契約期間満了後の物流センターの汎用的な活用方法を含め検討してまいります。
(6)海外リスク
当社グループでは、中国、東南アジア、北中米、ヨーロッパにおいて海外拠点を有しております。物流事業をグローバルに展開していく上では、言語、地勢的要因、法・税制度を含む各種規制、自主規制期間を含む当局による監督、経済的・政治的不安、インフラ・通信環境や商慣習の違い等、様々な潜在的リスクが存在し、また、伝染病の流行、テロ行為、戦争・紛争の発生といった予測困難な事態の発生するリスクも存在します。これらのリスクに対しては、海外本部を中心にグループ内の情報収集を行い、顧問弁護士や外部コンサルタントの起用等を通じ、その予防、回避に努めておりますが、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの海外拠点では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、都市封鎖、外出制限等が実施された国、地域がありましたが、在宅勤務、テレワーク等の対策を講じ、事業活動を継続しております。提出日現在において経営成績、財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼすような事業所の稼動停止等は発生しておりません。
(7)オペレーショナル・リスク
総合物流事業を主たる事業とする当社グループは、同時に得意先のサプライチェーンの一端を担う社会的に重要な役割を果たしております。当社グループにおける物流事業の遂行上で貨物事故、交通事故、労働災害事故などの重大な事故が発生する、あるいは、事故の発生が度重なるようなことがあれば、得意先への損害賠償の発生はもちろんのこと、当社グループの社会的な信用を失墜することになるため、当社グループの経営成績や財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは物流業務全般の品質に関するリスク(オペレーショナル・リスク)を把握、分析し、適切な品質管理体制、品質管理プロセスを保持するため、品質管理委員会を常設機関として設置し、物流品質の強化に努めております。
(8)情報リスク
当社グループでは、総合物流事業を遂行する上で必要な各種物流システムの構築・運用を行っております。また関係先企業とのデータ連携や管理系システムの運用等も企業活動上不可欠となっており、情報システムの安定的な運営は当社グループの企業活動の基盤となります。当社グループにおいて、自然災害の影響やコンピュータウイルス、外部からの侵入等により、各種システムが長時間にわたり使用出来ない事態が発生した場合、企業活動の継続に大きな支障が生じるおそれがあり、当社の経営成績や財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおきましては、これらのリスクに対応するため、重要な情報資産に関してはセキュリティの確保と安全性を兼備した外部データセンターに設置し、運用しています。また情報セキュリティの維持・向上や安全性確保のため、複数段階でのウィルス対策、外部からの侵入対策を施している他、社内ネットワークの二重化や、重要データのバックアップなど、データ保全を行っております。さらに情報セキュリティ管理規程等、各種ルールを定めるとともに、情報セキュリティ委員会を設置し、当社グループ内の情報セキュリティ体制の維持・向上や社員教育等を実施しております。
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の段階的引き上げにより景気は持ち直しの動きをみせたものの、同時に原油をはじめとする資源価格は上昇し、加えて地政学的リスクからさらに資源価格が上昇するなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。
こうした経済環境下におきまして、物流業界では、消費関連貨物および生産関連貨物を中心に国内・輸出入の荷動きは増加し、全般的に回復基調を維持しました。
このような事業環境のなか、当社グループにおきましては、「中期経営計画」で掲げた経営戦略に基づき、様々な施策を実施いたしました。具体的には、中核事業の伸張・拡充といたしまして、主力である化学品物流、自動車部品物流および消費財物流において戦略的な営業展開を図ることで取扱い拡大に取り組んでまいりました。特に自動車部品物流においては取引先との合弁会社の設立ならびに新たな物流拠点の整備など取扱い拡大に向けて取り組みました。また、消費財物流においては国内外の取扱いを拡大するため、グループ全体で横断的に営業を統括する組織として昨年6月に第三営業推進室を新設し、積極的な営業を展開してまいりました。営業基盤の強化・拡大といたしまして、コロナ禍の影響によりコンテナ不足および海外の港での船混みなどグローバル物流が混乱する中、海外における内陸輸送・越境輸送などの新たな輸送ルートを開拓することで得意先のグローバルサプライチェーンの維持・向上に努めました。また、グローバル事業拡大に向け、昨年6月に既存の組織を国際本部および国際事業統括室へと改編し、更なる機能強化を図ってまいりました。次世代につなげる価値の創出といたしまして、省人・省力化の取り組みの一環として、作業の現場における省人・省力化にかかる物流機器を導入するとともに、事務の現場においてもAI技術を活用した仕組みを導入・拡充することで、生産性および品質の向上を図ってまいりました。また、次世代の中核事業への挑戦として、特殊化学品の取扱い拡大に向け、施設の整備を実施するとともに積極的な営業展開を図ってまいりました。事業の基盤である“人財”の確保・育成といたしまして、社員一人ひとりがやりがいを持ち、能力を最大限に発揮できる環境を整えるため、人事評価制度などの人事制度の見直しを実施するとともに従業員満足度調査を実施しました。企業文化の確立・醸成といたしまして、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、昨年12月にサステナビリティ委員会およびサステナビリティ推進委員会、下部組織として環境分科会、社会分科会、ガバナンス分科会を発足するとともに、より実効性ある活動とするため、社員に対してサステナビリティ教育を実施しました。また、コミュニケーションの変革および働き方改革を推進するため、通信環境含め職場の環境改善に順次取り組んでまいりました。
当期の事業の概況は、総合物流業におきましては、倉庫業では、期中平均保管残高は減少したものの、貨物回転率は上昇し、入出庫にかかる取扱量は前年同期に比べ増加しました。港湾運送業では、四日市港における完成自動車の取扱量は、半導体および部品の供給不足などにより減少しました。一方、海上コンテナ、原料関係、石炭・オイルコークスの取扱量は前年同期に比べ増加しました。陸上運送業では、鉄道輸送の取扱量は減少したものの、主力のトラック輸送およびバルクコンテナ輸送の取扱量は、国内貨物の荷動きの回復により好調に推移し、前年同期に比べ増加しました。国際複合輸送業では、世界的経済活動の回復を背景に、海上輸送の取扱量は前年同期に比べ増加、航空輸送の取扱量は前年同期に比べ大幅に増加し、海外現地法人における取扱量も大幅に増加しました。このような状況により、総合物流事業全体の売上高は、前年同期比15.3%増の1,155億2千5百万円となりました。
その他の事業におきましては、前期に引き続き、依然として厳しい環境下ではありましたが、業務の効率化や収支改善に努めました。
以上の結果、当期の連結売上高は、倉庫業の取扱いが順調に推移したこと、港湾運送業および陸上運送業の取扱いが好調に推移したこと、そして国際複合輸送業の取扱いが極めて好調に推移したことなどから、前年同期比15.4%増の1,167億5千万円となりました。連結経常利益は、売上高を大幅に伸ばすなか、継続的な業務効率化や原価低減、持分法による投資利益ならびに為替差益の寄与もあり、前年同期比58.2%増の83億6千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比20.7%増の55億9千7百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
① 総合物流事業
総合物流事業全般の外部顧客への売上高は、1,155億2千5百万円と前年同期に比べ153億4千5百万円(15.3%)の増収、セグメント利益(営業利益)は63億2千9百万円と前年同期に比べ、19億2千8百万円(43.8%)の増益となりました。
<倉庫業>
当部門におきましては、期中平均保管残高は前年同期比2.7%減の51万9千トンとなりました。期中貨物入出庫トン数につきましては、前年同期比1.5%増の875万9千トンとなり、保管貨物回転率は69.4%(前年同期67.5%)となりました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比5百万円減の422億2千8百万円の計上となりました。
<港湾運送業>
当部門におきましては、四日市港において、完成自動車の取扱量は、輸出は増加したものの国内は減少し、全体としては減少しました。バイオマス燃料の取扱量は減少したものの当初の計画通り堅調に推移しました。また、海上コンテナの取扱量は、前年同期比2.1%増の20万3千本(20フィート換算)となり、石炭の取扱量も増加しました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比7.3%増の227億9千3百万円の計上となりました。
<陸上運送業>
当部門におきましては、主力のトラック輸送の取扱量は、前年同期比1.9%増の682万5千トン、鉄道輸送の取扱量は前年同期比3.1%減の15万5千トン、バルクコンテナ輸送の取扱量は前年同期比1.6%増の22万1千トンとなりました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比4.4%増の189億6千2百万円の計上となりました。
<国際複合輸送業他>
当部門におきましては、海上輸送における輸出入の取扱量は前年同期比3.8%増の176万1千トンとなり、航空輸送における輸出入の取扱量は前年同期比82.2%増の3,538トンとなりました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比70.1%増の315億4千万円の計上となりました。
② その他
その他の事業では、自動車整備業における車検取扱台数は前年同期比2.1%の減少、ゴルフ場の入場者数は前年同期比37.0%の増加、不動産事業の完成工事件数は前年同期比0.3%の減少となりました。
以上の結果、当部門の外部顧客への売上高は、12億2千5百万円と、前年同期に比べ2億3千万円(23.2%)の増収、セグメント利益(営業利益)は3億6千6百万円と前年同期に比べ、3億2千9百万円(901.7%)の増益となりました。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ43億5千9百万円増加し、1,298億8千6百万円となりました。流動資産は、売上債権の増加24億5百万円を主な要因として48億5千7百万円増加し、固定資産は、有形固定資産の減価償却による減少を主な要因として4億9千7百万円減少しました。
負債は、固定負債の長期借入金の減少等により14億3千7百万円減少し、571億7百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末に比べ57億9千6百万円増加し、727億7千8百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の51.5%から54.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、長期借入金の返済による支出33億7千2百万円などがあったものの、税金等調整前当期純利益80億7千2百万円、減価償却費45億1千6百万円の資金留保等による増加により、前連結会計年度末に比べ14億2千3百万円増加し、当連結会計年度末には137億3千7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果増加した資金は、72億6千1百万円(前年同期比13億6千2百万円の収入減)となりました。これは主に、売上債権の増加額21億6千6百万円による減少、法人税等の支払額16億6千9百万円などがあったものの、税金等調整前当期純利益80億7千2百万円、減価償却費45億1千6百万円の資金留保等による増加の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果減少した資金は、25億1千8百万円(前年同期比9億5千9百万円の支出減)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出25億8千5百万円等による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果減少した資金は、35億9千3百万円(前年同期比1億8千1百万円の支出増)となりました。これは主に、配当金の支払額6億4千2百万円、長期借入金の返済による支出33億7千2百万円等による支出増加と長期借入れによる収入9億円による収入増加の結果であります。
(4)生産、受注および販売の実績
セグメント別営業概況
① 総合物流事業
最近における倉庫保管貨物入出庫高ならびに期末保管残高を示せば次のとおりであります。
|
期間 |
入庫高 |
出庫高 |
期末保管残高 |
|||
|
屯数(屯) |
金額 (百万円) |
屯数(屯) |
金額 (百万円) |
屯数(屯) |
金額 (百万円) |
|
|
2021年4月1日から 2022年3月31日まで |
4,405,631 |
1,087,342 |
4,353,577 |
1,070,291 |
540,027 |
155,768 |
|
前年同期比増減(%) |
2.5 |
7.1 |
0.4 |
4.5 |
10.7 |
12.3 |
保管貨物残高を品目別に示せば次のとおりであります。
|
品目 |
2022年3月31日現在 |
|||
|
屯数(屯) |
前年同期比増減 (%) |
金額(百万円) |
前年同期比増減 (%) |
|
|
農水産品 |
43,122 |
36.0 |
8,725 |
34.6 |
|
金属 |
7,209 |
52.9 |
2,757 |
158.1 |
|
金属製品・機械 |
85,654 |
27.4 |
25,427 |
10.1 |
|
窯業品 |
166 |
△14.0 |
11 |
△78.4 |
|
化学工業品 |
218,309 |
13.5 |
78,840 |
14.5 |
|
紙・パルプ |
11,874 |
18.9 |
5,563 |
24.8 |
|
繊維工業品 |
5,737 |
39.8 |
445 |
△26.9 |
|
食料工業品 |
28,214 |
△12.6 |
8,459 |
△4.8 |
|
雑工業品 |
74,447 |
6.9 |
17,751 |
3.9 |
|
雑品 |
65,295 |
△13.7 |
7,784 |
△4.1 |
|
合計 |
540,027 |
10.7 |
155,768 |
12.3 |
港湾運送業の最近の貨物取扱高を示せば次のとおりであります。
|
期間 |
船内荷役(屯) |
前年同期比増減 (%) |
沿岸荷役 (内 輸出貨物) (屯) |
前年同期比増減 (%) |
|
2021年4月1日から 2022年3月31日まで |
12,629,123 |
3.2 |
4,594,648 (1,156,277) |
8.2 (3.7) |
貨物自動車運送業および鉄道利用運送業の最近の貨物取扱高を示せば次のとおりであります。
|
期間 |
貨物自動車運送業 (屯) |
前年同期比増減 (%) |
鉄道利用運送業 (屯) |
前年同期比増減 (%) |
|
2021年4月1日から 2022年3月31日まで |
6,825,821 |
1.9 |
155,758 |
△3.1 |
② その他
保険代理店の契約実績を示せば次のとおりであります。
|
期間 |
契約件数(件) |
前年同期比増減 (%) |
契約保険金額 (千円) |
前年同期比増減 (%) |
|
2021年4月1日から 2022年3月31日まで |
3,360 |
△1.8 |
435,217 |
2.8 |
ゴルフ場の入場者数を示せば次のとおりであります。
|
期間 |
メンバー(人) |
前年同期比増減 (%) |
ビジター(人) |
前年同期比増減 (%) |
|
2021年4月1日から 2022年3月31日まで |
7,593 |
△2.9 |
26,801 |
55.0 |
自動車整備台数を示せば次のとおりであります。
|
期間 |
車検台数(件) |
前年同期比増減 (%) |
|
2021年4月1日から 2022年3月31日まで |
1,309 |
△2.1 |
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示せば次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
売上高(百万円) |
前年同期比増減(%) |
|
|
総合物流事業 |
倉庫業 |
42,228 |
△0.0 |
|
港湾運送業 |
22,793 |
7.3 |
|
|
陸上運送業 |
18,962 |
4.4 |
|
|
国際複合輸送業他 |
31,540 |
70.1 |
|
|
その他 |
1,225 |
23.2 |
|
|
合計 |
116,750 |
15.4 |
|
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)今期の経営成績の分析
(営業収益)
当期の事業全体およびセグメント別の分析につきましては、「経営成績等の状況の概要(1)経営成績の状況」に記載の通りです。
(売上原価)
取扱量の増加に伴い、港湾運送業、陸上運送業および国際複合輸送業における作業諸費が増加したことなどから、1,037億7千5百万円(前年同期比14.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
WEB会議に代表されるIT技術の利用促進など、継続的な業務改善に取り組んだ結果、一般管理費の増加抑制に寄与したことなどから、63億5百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
(営業利益)
営業収益が大幅に増加した一方で、売上原価や一般管理費の増加率を抑制したことから、66億6千9百万円(前年同期比50.2%増)となりました。
(経常利益)
持分法による投資利益ならびに為替差益の寄与もあり、営業外収益は増加しました。また、支払利息等が減少したことにより営業外費用は減少しました。結果としましては、営業利益が大幅に増加したこともあり、83億6千8百万円(前年同期比58.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当期は前期に発生した子会社の組織再編に伴う税金費用の減少がなく、営業利益が大幅に増加したことなどにより、税金費用が増加したため、55億9千7百万円(前年同期比20.7%増)となりました。
上記のとおり、当期の当社グループの経営成績につきましては、営業収益は増収、営業利益は2期連続の増益、経常利益および親会社帰属当期純利益は4期連続の増益となり、収益・利益ともに過去最高となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループの資金調達は、安定的な資金調達と調達コストの抑制を両立させ、自己資本比率や資産構成ならびに営業キャッシュ・フローの各種指標に配慮して、財務リスクを最小化することを基本方針としております。この基本方針に則り、資金調達の手段はその時々の市場環境を考慮したうえで、当社グループにとって最善の手段を選択しております。この結果、当連結会計年度においては、間接金融により9億円を調達し、主に事業用資産の維持更新に充当いたしました。
当社は長年にわたり、主要な取引先金融機関と良好な関係を維持しており、経常的な資金調達の他、当座貸越契約により、緊急時の流動性を確保しております。また、多様な調達手段を確保するため、直接金融による資金調達も見据え、格付投資情報センターの格付けを取得、維持しており、現時点において、Aマイナス(安定的)となっております。
この他、流動性マネジメントの一環として、キャッシュ・マネジメント・システムを国内で導入し、グループ内の企業相互間の余剰資金を当社が集中管理することで資金の効率化を推進しております。一方、海外拠点における資金需要に対応するため、当社を起点にしたグループ内金融により必要な資金を機動的に供給する体制を構築しております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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2018年 3月期 |
2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
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自己資本比率 |
(%) |
46.8 |
47.3 |
48.5 |
51.5 |
54.1 |
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時価ベースの自己資本比率 |
(%) |
24.9 |
23.4 |
24.7 |
28.7 |
30.0 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
(年) |
12.7 |
4.3 |
5.0 |
3.8 |
4.2 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ |
(倍) |
17.6 |
47.2 |
44.0 |
60.8 |
62.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金等を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当連結会計年度末の有利子負債残高は303億2千2百万円となりました。借入金の計画返済が進んだ結果、前連結会計年度末に比べて借入金が24億7千2百万円減少したこと等により、有利子負債残高は25億5千6百万円の減少となっております。
(3)重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社においては、従業員の退職給付に備えるため、確定給付型の退職給付制度を設けておりますが、将来の退職給付見込額は、割引率や予想される昇給及び従業員の退職率、死亡率など、さまざまな変動要因を加味して見積られております。これらのうち、昇給及び退職率や死亡率は経済情勢による大きな変動は予想されませんが、割引率については、退職給付の支払見込期間を反映した国債の利回りに基づき決定しておりますので、外部の経済環境により大きく変動する要素だと考えております。
割引率の変動による感応度は次のとおりです。
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当連結会計年度末における退職給付債務への影響額 |
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割引率が0.1%上昇した場合 |
85百万円の減少 |
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割引率が0.1%下降した場合 |
87百万円の増加 |
なお、当連結会計年度末前後の経営状況等も勘案して会計上の見積りを行っておりますが、新型コロナウイルス感染症に関する影響は、当社グループの見積もりの要素を大きく変更する状況ではないと考えております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。