第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

当社グループは、「信は万事の本を為す」の理念のもとに、社業を通じて豊かな社会の実現に貢献することを基本方針としております。顧客、株主、社員など全てのステークホルダーにとって価値のある企業となるべく、誠意ある対応で信用信頼を蓄積し永続的な発展をめざしております。

グループ全体で常に研鑽に努め、ハイレベルのサービス体制を整え、顧客のニーズに合った当社グループ独自のサービスを提供し、その信用をもって着実に基盤を拡充していくことを行動の指針として活動しております。

「ヤマタネ 2024ビジョン」の実現に向けて、平成28年度より新3ヵ年計画として「ヤマタネ中期経営計画2019プラン」をスタートし、最終年度の平成30年度において営業利益50億円、経常利益45億円の達成を業績目標としております。今後を展望いたしますと、わが国の経済は東京オリンピック・パラリンピックや首都圏再開発に向けた需要が追い風になることに加え、企業業績の拡大や雇用情勢の改善を背景とした設備投資や個人消費等の国内民需が景気を下支えし景気の拡大基調が続くと見込まれます。

そのような状況下におきまして、「ヤマタネ中期経営計画2019プラン」の最終年度となります平成31年3月期の連結業績予想につきましては、不動産部門における販売用不動産の売却による営業収入の増加を主因に、売上高は543億30百万円(前期比1.3%増)、営業利益は53億80百万円(同16.6%増)、経常利益は50億20百万円(同15.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は29億90百万円(同17.5%増)を予想し、営業利益、経常利益共に業績目標を上回る見込みです。

また、「ヤマタネ 2024ビジョン」の実現に向けて、新3ヵ年計画として「ヤマタネ中期経営計画2022プラン」を策定する予定にしております。

新3ヵ年計画では、成長基盤の整備に最注力してまいります。物流部門におきましては、千葉県印西市事業用地の開発を推進し、営業拠点の新設に取組みます。食品部門におきましては、産地と連携し仕入ルートの拡大・強化に取組みます。また、不動産部門におきましては、日本橋兜町での再開発計画の本格化に伴う既存賃貸ビルの閉鎖・解体により、営業収入が数年にわたり減少することとなりますが、本再開発計画は東京圏国家戦略特別区域における認定を受けており、再開発完了時点には、これまで以上に業績に寄与することが期待されます。

「ヤマタネ 2024ビジョン」につきましては、刻々と変化する環境等に機動的かつ柔軟に対応しながら、その実現に向けて邁進してまいります。

 

平成30年度の経営方針及び各部門重点施策は下記のとおりであります。

 

経営方針

イ.「ヤマタネ中期経営計画 2019プラン」の完遂

ロ.ベース収益の増強

ハ.中長期戦略への計画的取組み

ニ.グループ一体運営による企業価値の向上

ホ.組織基盤の整備

 

各部門重点施策

① 物流関連

<倉庫・輸送部門>

イ.物流アウトソーシング受託業務の拡大

ロ.アーカイブズ事業の推進

ハ.物流品質の向上と人材の育成

ニ.国内輸配送の強化

 

<物流不動産部門>

イ.既存物流施設の有効活用とリーシングビジネスの拡大

ロ.印西不動産開発の推進

<国際営業部門>

イ.国際営業統合による効率的な業務推進体制の構築

ロ.大型新規顧客の獲得と主要顧客取引拡大

ハ.業務プロセスの見える化による作業品質の向上

<港運通関部門>

イ.業法改正を受けた通関業務運営の見直し

ロ.通関士の育成・レベルアップによる通関品質の向上

 

② 食品関連

イ.信頼されるヤマタネブランドの確立

ロ.顧客のシェア拡大と柱となる新規顧客の開拓

ハ.新規調達ルートの開拓及び産地連携事業による調達拡大

ニ.生産管理体制の強化による安全・品質の追求と効率改善

ホ.ヤマタネ基準に基づく品質管理体制の強化と顧客満足度の向上

 

③ 情報関連

イ.グループ一体運営によるIT基盤の高度化と情報セキュリティ体制の強化

ロ.多機能端末及びクラウド型システムを活用したレンタルビジネスの拡大

 

④ 不動産関連

イ.長期保守計画に基づく設備更新・修繕の実施

ロ.テナント動向の把握と稼働率の維持

ハ.再開発計画の着実な推進

 

その他の課題

①内部統制システムの整備

会社法に対応して「内部統制システムの整備に関する基本方針」を制定し、毎期、内部統制システムの運用状況について検証を行っております。なお、その概要につきましては当社ホームページにおいて「業務の適正を確保するための体制及び当該体制の運用状況」として開示しておりますのでご参照ください。今後も内部統制システムの整備、運用に努めてまいります。

 

②コーポレートガバナンス・コードへの対応

コーポレートガバナンス・コードに対応して、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を制定しております。本コードに掲げられた各原則の実施状況について検証を行い、「コーポレートガバナンス報告書」にて開示しております。今後もコーポレートガバナンスの整備に努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。

なお、文中に記載されている将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の変動について

当社グループは、物流関連事業、食品関連事業、情報関連事業、不動産関連事業の各事業を営んでおります。

物流関連事業においては、荷主企業の在庫動向、物流拠点の見直し等により稼働率が変動し、業績に影響を与える場合があります。

 食品関連事業においては、米の作況動向により仕入・販売価格が変動し、業績に影響を与える場合があります。また、期末の在庫については価格変動の影響を受ける場合があります。さらに、「安心・安全」をモットーに品質管理には万全の体制で臨んでおりますが、当社固有の品質問題のみならず、産地において品質問題が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。

情報関連事業においては、大型のシステム開発受託案件の受注動向により、業績に影響を与える場合があります。また予期せぬコンピュータプログラムのバグ(不具合)による損害が発生する可能性があります。

不動産関連事業においては、テナントの入替による空室の発生により、賃貸料収入に影響を与える場合があります。

 

(2) 財政状態の変動について

当社グループは、有利子負債の削減を進めるとともに、変動金利借入の金利変動リスクを低減するため、主に固定金利による調達を図ってまいりました。しかしながら、変動金利借入利息及び借換時における資金調達に関しては、金利情勢の影響を受け、業績が変動する可能性があります。

 

(3) 情報セキュリティについて

情報セキュリティに対しては、社内情報管理体制の整備に努め、情報流出の防止、社内情報システムへの外部からの侵入防御等適切な対応をしております。また、個人情報の取扱についてもプライバシーマークの認証を取得する等適切な対応をしております。しかしながら、情報システムの一時的な操作不能状態や情報流出、喪失等の事態が生じた場合には当社グループのみならず取引先企業等への影響が予想され、当社グループの信用低下並びに業績への影響を招く可能性があります。

 

 (4)自然災害等について

大規模地震等の自然災害や新型インフルエンザ等感染症につきましては、対応策を検討し、対応マニュアルを整備し、事業継続計画(BCP)を策定しておりますが、当社グループのみならず取引先企業等に多大な被害が発生した場合には、業績への影響を招く可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況)

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。作成にあたっての方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

(2) 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善を背景として、個人消費と設備投資を中心とした内需の拡大により、堅調に推移いたしました。

このような状況下におきまして、当連結会計年度の連結業績は、食品部門の増収を主因として、売上高は536億7百万円(前期比6.8%増)となり、営業利益は46億14百万円(同0.7%増)となりました。また、経常利益は受取配当金の増加と支払利息の減少に加え、テナント都合の退去による違約金収入もあり43億30百万円(同6.0%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、再開発に伴う賃貸ビル解体による固定資産除却損の計上により25億44百万円(同2.9%減)となりました。

「ヤマタネ中期経営計画2019プラン」の2年目となります当連結会計年度の中期業績計画は、営業利益46億円、経常利益41億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円としておりましたが、いずれも計画を上回る堅調な業績結果となりました。

 

物流関連

物流業界におきましては、内需の拡大を背景に国内貨物が堅調な荷動きを見せ、倉庫保管残高や貨物輸送量は前年を上回って推移しました。また、国際貨物についても世界経済の拡大基調のもとで前年に引続き堅調な荷動きとなりました。 
  このような状況下で、物流部門では、堅調な荷動きを背景に配送センター業務が好調に推移したこと等から、陸上運送料が増収となりました。しかしながら、一部大口先の入替えや取引内容の見直し等による減収が影響し、売上高は208億98百万円(前期比0.4%減)となり、営業利益は30億35百万円(同3.4%減)となりました。

 

食品関連

コメ流通業界におきましては、3年連続で生産調整目標が達成されコメ取引の需給が締まり、平成29年産米の価格は引続き上昇しました。中でも業務用を中心とした低価格帯米の価格上昇が大きくなっております。

このような状況下で、食品部門では、一般小売店や他卸売業者向けである玄米販売は、取引価格の高騰から取扱数量が22千玄米トン(前期比0.9%減)と減少しましたが、量販店・外食向けである精米販売は74千玄米トン(同6.6%増)と増加し、総販売数量は97千玄米トン(同4.8%増)となりました。売上高は、販売数量の増加に加え、取引価格の上昇により269億83百万円(前期比15.2%増)となりました。営業利益は、精米販売が好調だったことに加え、業務効率化等によるコスト削減効果も加わり6億20百万円(同109.6%増)となりました。

 

情報関連

情報サービス業界におきましては、企業において生産性向上や情報セキュリティー強化のために、AIやクラウドサービス等の最新IT技術を活用した生産管理システム刷新や情報系システム再構築の動きが強まり、IT関連投資は順調に推移しました。

このような状況下で、情報部門では、基幹系システムを中心とした開発・保守業務が堅調に推移し、売上高は22億76百万円(前期比0.3%増)となりましたが、営業利益につきましては、棚卸用ハンディターミナルのレンタル事業での減収等により2億45百万円(同21.9%減)となりました。

 

 

不動産関連

不動産業界におきましては、都市部を中心に活発な取引が続き、三大都市圏においては5年連続で地価が上昇しました。また、都心部の賃貸オフィスビル市場も空室率の低下が続き、賃料水準も底堅い動きとなりました。

このような状況下で、不動産部門では、大口テナント退去の影響や再開発に伴う賃貸ビルの閉鎖等により、売上高は34億49百万円(前期比2.3%減)となり、営業利益は15億13百万円(同10.0%減)となりました。

 

(3) 財政状態の状況

当連結会計年度末の資産合計は、有形固定資産の建物及び構築物や土地が減少しましたが、現金及び預金や投資有価証券が増加したこと等により前期末比32億68百万円増加し973億22百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、営業未払金や短期借入金等の有利子負債が増加したこと等により前期末比10億42百万円増加し588億28百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金やその他有価証券評価差額金が増加したこと等により前期末比22億25百万円増加し384億94百万円となりました。

この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は36.8%(前期は35.7%)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業債権やたな卸資産の増加、投資有価証券や有形固定資産の取得による支出等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益38億61百万円や減価償却費14億28百万円等もあり、前連結会計年度末より8億43百万円増加し、当連結会計年度末には31億38百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益38億61百万円や減価償却費14億28百万円がありましたが、営業債権やたな卸資産の増加や法人税等の支払による支出もあり42億35百万円の収入(前期比4億31百万円の収入増)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、不動産部門における賃貸オフィスビルSPC持分追加取得による支出や物流・不動産部門における設備の維持更新による有形固定資産の取得支出等があったことから29億70百万円の支出(前期比3億81百万円の支出増)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債による収入2億97百万円(前期は24億41百万円の支出)がありましたが、配当金の支払による支出等から4億21百万円の支出(前期比29億76百万円の支出減)となりました。

 

(5) 生産、受注及び販売の状況

当社グループの業種・業態は多分野にわたっており、また、取引形態も一様ではないので、セグメントごとに生産・受注及び販売の規模については金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営成績の状況」における各セグメント業績に関連付けて示しております。

(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

合同会社西友

6,488

12.9

7,937

14.8

 

(注)2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金及び設備資金は、主に営業キャッシュ・フローと銀行借入金で賄っております。当連結会計年度は、営業キャッシュ・フロー及び銀行からの新規調達により、有形固定資産や投資有価証券の取得、また社債等の有利子負債の返済資金に充てております。

キャッシュ・フローにつきましては、「(4)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。