文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営基本方針
当社グループは、『信は万事の本を為す』に則り、社業を通じて豊かな社会の実現に貢献することを企業理念としております。また、経営理念として山種経営三原則「分に応じた経営」「積み上げ主義」「予算経営」を定め、その企業理念、経営理念のもと中長期的に企業価値の向上を図ることを経営の基本方針としております。
当社グループはコーポレートメッセージとして“「続く」を支える。” を掲げており、パートナー企業として信頼の絆を深め、プロフェッショナルとして、常に最適な「解」を提供し、お客様と社会と共にまっすぐ歩み続け、顧客、株主、社員など全てのステークホルダーの「続く」を支えていくことが当社グループのミッションと考えております。
また、当社グループは、企業理念とコーポレートメッセージの考え方を基本とし、持続可能な社会の実現への貢献と持続的な企業価値の向上を目指し、「サステナビリティ方針」を策定し、4つの取り組むべき行動指針を掲げ、その実効性を高めるため当社グループが取り組むべき「環境」「社会」「ガバナンス」に関するマテリアリティ(重要課題)を特定し、2030年目標を策定しております。
<サステナビリティ方針 行動指針>
a.長期ビジョンを掲げ、その達成のために「環境」「社会」「経済」の持続可能性の側面から課題を抽出し、事
業を通じてその解決に取組みます
b.攻めと守りのガバナンス強化と多様な人財の活躍推進のため組織基盤の整備に取組みます
c.適正な情報開示を行い、ステークホルダーの皆様と積極的な対話を行います
d.パートナーシップを強固にし、バリューチェーン全体を通して持続可能な社会の実現に取組みます
<マテリアリティ 取組み重点テーマ及び2030年目標>
※1 重篤な労働災害事故
①死亡、長期療養を要する(または可能性のある)疾病、障がいの残る(または可能性のある)怪我、特定伝染病
②一時に3人以上の労働者が業務上死傷または罹病した災害(不休含む)
※2 対象範囲:株式会社ヤマタネ
(2) 経営戦略及び業績目標
当社グループは、2024年に迎える創業100周年に向け、めざすべき企業像を示した「ヤマタネ 2024ビジョン」を策定し、当ビジョンでは、3つのフェーズに分け、第1次中期経営計画(2016年4月~2019年3月)を「HOP」とし既存事業の戦略的スクラップ&ビルド中心の成長基盤構築、第2次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を「STEP」とし新規開発投資中心の成長基盤構築、第3次中期経営計画(2022年4月~2025年3月)を「JUMP」とし投資成果の刈取りと新規・既存への更なる投資による成長基盤拡大を成長戦略とし事業を推進してまいりました。しかしながら、同ビジョン策定時には想定していなかった新型コロナウイルス流行による経済、社会環境への影響は大きく、また、SDGsに対する意識の高まりなど、事業環境は大きく変化しているため、「ヤマタネ2024ビジョン」は発展的に解消し、新たな長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」を策定いたしました。
「ヤマタネ2031ビジョン」においては、当社グループの企業理念である「信は万事の本を為す」に則り、当社グループのパーパス(存在意義)を見つめ直し、9年間で目指すべきビジョンを策定いたしました。そして、当社グループのバリュー(提供する価値)を示すとともに基本戦略を策定いたしました。基本戦略では既存事業を「コア事業領域」とし、新たに進出する領域は「チャレンジ領域」と位置づけ、将来の収益源育成を図ることとし、また、攻めと守りのガバナンス体制により、社会的価値と経済的価値の両立を図ってまいります。
また、「ヤマタネ2031ビジョン」に基づき、第1フェーズとして2022年4月~2025年3月までの中期経営計画「ヤマタネ2025プラン」を策定いたしました。新中期経営計画では、スローガンを「創業100周年に向けて、豊かな社会づくりにチャレンジしていく」とし、方針を定め、事業別目標を「チャレンジ領域」と「コア事業領域」に分類し策定しております。当社グループは、変貌する外部環境の中でサステナビリティ経営の高度化を目指し、新たなビジョン実現に向け、グループ一丸となって取り組んでまいります。
「ヤマタネ2031ビジョン」の概要
a.パーパス(存在意義)
「多様な人財が集い、社会に貢献する力を生み出す」
b.ビジョン(9年間で目指す姿)
「物流と食の流通を通じ、より豊かな社会づくりにチャレンジしていく」
c.バリュー(提供する価値)
企業理念に基づく「信義・信頼・信用」のサイクルを原点に、バリューチェーン上の各ステークホルダーとの適切な連携・協働を通じて、社会に安心と安全、効率性を提供する。
d.基本戦略
<チャレンジ領域>
コア事業領域の中でも新たに取り組むサービスはチャレンジ領域とし、成長が見込まれる分野への参入を目指し、また持続可能な消費と生産に貢献する「食の安定供給ソリューション」と「循環資源ソリューション」の2つのソリューションを社会に提供することによって、今まで以上に社会から必要とされる企業を目指す。
<コア事業領域>
顧客ニーズに合わせた市場開拓を推進することで、既存の4事業(物流・食品・情報・不動産)を維持・強化し、持続可能な社会の実現に貢献する企業を目指す。
「ヤマタネ2025プラン」の概要
a.スローガン
「創業100周年に向けて、豊かな社会づくりにチャレンジしていく」
b.方針
・事業活動を「チャレンジ領域」と「コア事業領域」に分け、経営資源を適切に配分し規模を最適化すること
により効果的な業務推進を実施する。
・環境に配慮した事業活動を推進し、社会に安心と安全、効率性を提供する。
・これまで築いてきた資本(財務、製造、知的、人的、社会関係、自然)を基盤に、長期的な展望に基づいた
事業展開を行う。
c.財務目標
d.事業別目標
チャレンジ領域
コア事業領域
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後を展望いたしますと、新型コロナウイルス流行の収束は未だ見通せないものの、感染症対策を実施しながら社会経済活動は徐々に正常化に向かうと予想されます。一方で、2月以降のウクライナ情勢等により世界的なエネルギー価格や食糧価格等が高騰し、さらに日米金利差等による急速な円安の進展による物価上昇等、日本経済への影響は先行き不透明な状況であります。
このような不透明な経済環境が続く中で当社グループの事業への影響は引き続き一定程度は避けられないものと考えております。しかしながら、当社グループが運営する事業は、社会の流通基盤を支える物流関連事業、社会の食生活の基盤であるコメの流通事業、また、首都圏を中心に人々の働く環境を支える不動産関連事業が中心となっており、持続可能な社会の実現に向けて、その基盤を担うものと認識しております。特に物流企業と流通企業の両面を併せ持つ当社グループは、多様化する“生/製・配・販”のニーズに対応した社会の「インフラストラクチャー」としての役割を果たすことが期待されていると考えております。当社グループとしては、当社グループの事業の特性を踏まえ、中長期的な視点に立ち企業価値の向上を図る基本方針のもとに成長基盤を構築することが注力すべき課題と考えており、以下5項目を対処すべき課題と考えております。なお、新中期経営計画の第1フェーズ1年目である2022年度においては、売上高521億円、営業利益28億90千万円、経常利益26億50千万円の達成を業績目標としEBITDAは62億円を予想しております。営業利益については、食品関連の印西精米センター稼働に伴う減価償却費の計上やM&Aに伴うのれんの償却計上があり減益の計画ですが、堅調な物流関連や不動産関連の増益もありEBITDAではプラスを見込んでおります。
<対処すべき課題>
a.「各事業を「チャレンジ領域」と「コア事業領域」に分類し、経営資源の配分を最適化」
b.「グループ一体運営による新たな事業領域の創出」
c.「長期的な戦略の計画的取組み」
d.「業務変革の推進と組織基盤の整備」
e.「サステナビリティ経営を通じ、持続可能な社会を実現」
「ヤマタネ2025プラン」の推進に基づき、事業戦略を新たに取組むサービス「チャレンジ領域」と既存事業の維持・強化「コア事業領域」に分類し、経営資源を適切に配分することで総資産の効率性の改善を目指します。
また、当社グループは物流・食品・情報・不動産と事業ポートフォリオは多岐にわたっており、2022年4月にはM&Aにより当社グループが保有していなかった冷凍冷蔵保管・配送の事業を展開する連結子会社が加わりました。そのような事業特性の中において、グループ一体運営により各事業のシナジーを追求し、新たな事業領域を創出することは企業価値向上のため重要課題と考えております。
長期的戦略の計画的取組みにおいては、各セグメントにおいて設備投資を計画的に実施し長期安定的な収益基盤を拡大し、確立することが重要と考えております。収益力向上のため、新倉庫の開設やリプレイス、また不動産価値を高めるための修繕を中長期計画に基づき実施することが課題となります。
業務変革の推進と組織基盤の整備においては、グループを横断した管理体制の構築、人財の効果的な育成、グループシステムの見直し、ヤマタネDXによる業務変革等を課題とし継続的に取り組んでおります。
サステナビリティ方針のもと各マテリアリティ(重要課題)の解決に向けて着実に取り組むことにより、持続可能な社会の実現への貢献とともに当社グループの持続的な企業価値向上を図れると考えております。
セグメント別の経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりであります。
(物流関連事業)
物流業界におきましては、新型コロナウイルスへの感染症対策が実施され社会経済活動が徐々に正常化に向かうと予想される中、消費、生産関連貨物輸送量は前期を上回ると見込まれますが、素材価格高騰の下押し懸念もあり、総輸送量は新型コロナウイルス流行前の水準まで回復するには至らないと見込まれます。
このような状況下で、物流関連におきましては、顧客の物流パートナーからSCM(サプライチェーンマネジメント)パートナーを担うべく物流の効率化や高度化を図ります。また、食品量販店センター運営や冷凍冷蔵倉庫・配送事業を展開する株式会社シンヨウ・ロジを2022年4月1日付で100%連結子会社としたことを足掛かりとして、新たな事業領域への進出も図ってまいります。
(食品関連事業)
コメ流通業界におきましては、新型コロナウイルス流行の影響による外食消費の減少により令和2年産米の在庫が積み上がる状況となり、令和3年産米についても、引き続きその影響を受けて取引価格が下落いたしました。感染症対策が実施され社会経済活動は徐々に正常化に向かうと予想されますが、コメ消費動向や相場動向は先行き不透明であると考えられます。
このような状況下で、食品関連におきましては、販売面では既存顧客のニーズにきめ細かく対応し、シェアの拡大を図るとともに新規顧客の開拓に最注力してまいります。仕入面では既存調達先との関係強化と新規調達先の開拓を進め、安定的な調達をめざすとともに、外部機関や産地と連携し新品種の開発にも継続して取り組んでまいります。また、千葉県印西市に新設した精米工場「印西精米センター」に生産体制を集約し、生産効率の向上、配送センター機能の拡充に取り組んでまいります。当センターでは、太陽光発電システムの利用や無洗米の製造過程で発生する排水の飼料への再利用等環境へ配慮した取り組みも実施いたします。
(情報関連事業)
情報サービス業界におきましては、大企業を中心に企業競争力を高めるためDX投資が加速する中でAIによるビッグデータ活用や5Gの普及によるIoTの進展等デジタル化への投資は継続して増加すると見込まれますが、一方で、IT人材不足も更に進むと考えられます。
このような状況下で、情報関連におきましては、新技術への対応を強化し技術者の確保を進め、既存顧客の多様なニーズに対応したシステムサービスの向上を図ります。また、棚卸機器レンタルサービスをスマホアプリサービスへ転換し、更に提供サービスの拡張を図ります。また、グループのシステムにおいては、事業戦略に基づくDXを更に推進してまいります。
(不動産関連事業)
不動産業界におきましては、賃貸オフィスビル市場は、在宅勤務の浸透等によるオフィス縮小の動きが継続して見込まれるものの、社会経済活動が徐々に正常化に向かうと予想される中、都心部の利便性の高い物件を中心に空室率の変動や賃料への影響は小幅なものと想定されます。
このような状況下で、不動産関連におきましては、中長期計画修繕に基づき、物件の付加価値や安全性の向上を図るとともに再生可能エネルギーの積極的な活用等、環境に配慮したビル運営により、既存物件の品質、サービスの高度化を図り、高稼働率の維持を図ってまいります。また、グループの倉庫事業運営のノウハウを活用し、物流不動産等の仲介ビジネスの強化を図ります。さらに、プロパティマネジメント業務の高度化も推進してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる主な事項は、以下のようなものがあります。当社グループにおいては、事業に関連する様々なリスクを適切に管理し、事業の遂行とリスク管理のバランスを取りながら持続的成長による企業価値向上をめざしております。このため、取締役会が決定した「内部統制システムの整備に関する基本方針」に基づき、リスクマネジメント方針を制定し、全社的なリスクマネジメントを計画・実行するために「リスクマネジメント委員会」を設置しております。事業を遂行していく上で生じる可能性のある様々なリスクへ適切な対応を行うために、現状を正しく評価し、発生可能性とその影響度を分析し、リスク対策の実施等を行い、リスクマネジメントの継続的な改善に努めてまいります。
なお、文中に記載されている将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 事業セグメントごとの経営成績の変動リスク
当社グループは、物流関連事業、食品関連事業、情報関連事業、不動産関連事業の各事業を営んでおり、各セグメントの主要なリスクは以下のとおりです。
(物流関連事業のリスク)
当社グループの主要顧客基盤は大手の食品、家電、医療分野と生活必需品となっております。しかしながら、顧客の市場環境は様々であり、市場環境に対応し各顧客の物流戦略が変わる可能性があります。その影響を受け、当社グループでの取扱量の変動による収益への影響、運営方法の変動による運営コストへの影響、また、運営拠点の見直し等、事業採算が悪化するリスクが考えられます。当社グループとしては、顧客との連携を図り顧客ニーズを速やかにとらえ、採算と顧客ニーズのバランスを考慮した提案を行うことにより、リスクの低減を図れると考えております。
(食品関連事業のリスク)
人口減少や消費者の消費性向の変動により米の消費量は減少していくことが想定されます。この市場環境の影響により競合との価格競争リスクが高まることが考えられます。一方で米の生産地における高齢化の進展と昨今の気候変動の影響により生産量が減少していくことも想定され、調達価格の変動リスクも高まることが考えられます。当社グループとしては、生産地との協業を強化していくことによって調達力を高めていくことにより、販売、調達両面での価格リスクの低減を図れると考えております。製造している商品につきましては、品質管理の徹底を目的とした「品質管理委員会」を設置し、商品管理を徹底しておりますが、万が一製品の表示や品質に問題があった場合には社会的信用の低下を招くとともに商品回収や交換、弁金等大きな損失が発生する可能性があります。
(情報関連事業のリスク)
当社グループは汎用系システムを主力事業としてまいりました。しかしながら、AI、IoT等の先端IT技術が急速に進展する中で、汎用系システム事業は一定程度の需要は見込まれるものの、技術競争力が低下していくリスクが考えられます。当社グループとしては、専門部署において先端技術をキャッチアップすると共に外部システム会社との連携を強化していくことにより、リスクの低減が図れると考えております。
(不動産関連事業のリスク)
当社グループは首都圏を中心に保有しているオフィスビルの賃貸事業を主力事業としております。しかしながら、首都圏では大型オフィスビルの供給が続いており、テナント退去による空室リスクや価格競争リスクが考えられます。当社グループとしては計画的な修繕や再開発により競争力を維持し、リスクの低減を図れると考えております。
(各事業に共通するリスク)
取引をしている顧客の属する業界の環境変化あるいは顧客独自の理由による事業の状況変化により取引を継続することができない事態になる可能性があります。また、その様な際には、突然の取引停止により損失を被る可能性もあります。
(2) 新型コロナウイルス感染症によるリスク
新型コロナウイルス感染症の流行においては、感染対策を実施しながら社会経済活動は徐々に正常化に向かうと予想されますが、収束は未だ見通せない状況です。再び感染が拡大した場合、緊急事態宣言の発出や渡航制限等により物流関連事業の海外引越サービスにおいて、取扱い件数が減少するリスクがあります。食品関連事業においては、外食産業の需要が減少することにより商流変更となり競合との価格競争リスクが高まる可能性があります。また、不動産関連事業においては、テレワークの普及によるオフィスビル需要の減少により、空室リスクや価格競争リスクが高まる可能性があります。
(3) 財政状態の変動について
当社グループは、有利子負債の削減を進めるとともに、変動金利借入の金利変動リスクを低減するため、主に固定金利による調達を図ってまいりました。しかしながら、変動金利借入利息及び借換時における資金調達に関しては、金利情勢の影響を受け、業績が変動する可能性があります。また、当社グループが保有する資産について、今後経済価値が低下した場合には必要な減損処理を実施する必要が生じ、財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 情報セキュリティについて
情報セキュリティに対しては、社内情報管理体制の整備に努め、情報流出の防止、社内情報システムへの外部からの侵入防御等適切な対応をしております。また、個人情報の取扱いについてもプライバシーマークの認証を取得する等適切な対応をしております。しかしながら、情報システムの一時的な操作不能状態や情報流出、喪失等の事態が生じた場合には当社グループのみならず取引先企業等への影響が予想され、当社グループの信用低下並びに業績への影響を招く可能性があります。
(5) 自然災害等について
大規模地震等の自然災害や新型インフルエンザ等の感染症につきましては、対応策を検討し、対応マニュアルを整備し、事業継続計画(BCP)を策定しておりますが、当社グループのみならず取引先企業等に多大な被害が発生した場合には、業績への影響を招く可能性があります。
(6) コンプライアンスについて
当社グループにおいては、企業の社会的使命を認識し、関係法令及び社内規程遵守の徹底により全ての企業活動が健全な商習慣と企業倫理に適合するよう、「コンプライアンス推進委員会」を設置し、コンプライアンス・マニュアルを作成するとともに、行動規範、行動原則を制定しています。しかしながら、この様な活動を実施していても、関連法令、規制などに抵触する事態が発生する可能性があり、その場合には社会的信用の低下と多額の費用発生あるいは損害賠償が請求されるなど、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 人財について
当社グループにとって人財は重要な経営資源であり、グループの成長のためには、人財の活用が大きな課題となります。またグループではそれぞれ異なる事業を展開しており、様々な人財を必要としております。この様な状況において、優秀な人財の採用、確保と人財の育成が出来ない場合、あるいは人財の流出等を防止できない場合には当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。また、適切な労務管理ができない等により従業員に重大な労働災害が発生した場合など社会的信用の低下などの問題が生じる可能性があります。
(8) エネルギー価格等の高騰について
ウクライナ情勢の長期化や円安の進行等によりエネルギー価格等の高騰が更に進み、長期化する可能性があります。当社グループでは、物流事業での運送事業コスト等の上昇や食品事業での製造コストの上昇、また、設備投資額の上昇等により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは可能な限り顧客への価格転嫁を進め、また、効率的な事業運営や生産工程の効率化等により、業績への影響の低減を図ってまいります。
(9) 気候変動に伴うリスクについて
近年、地球温暖化が進み、多発する豪雨や台風、猛暑などの異常気象による気候変動の具体的な影響が生じており、脱炭素化やESG投資など、気候変動に対する環境対策の取組みが企業に大きく求められており、企業経営にもたらす影響は一層増大していくことが予想されます。このような経営環境であることを踏まえ、 当社グループでは、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題への対応は重要な経営課題であると認識し、基本方針を定め、これらの課題に対して積極的に検討の上、適切に対応し、その状況についても具体的に開示していきます。TCFD提言では、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの項目に沿って開示することを推奨しており、当社グループも気候関連の情報についてTCFD提言の4つの項目に沿って開示することとしております。
a.ガバナンス
当社グループは、気候変動に関して取締役会による監督と環境管理委員会を中心とする全社横断的な組織体によるガバナンス体制を構築しております。
取締役会では、気候変動に関するリスクと機会については少なくとも年1回、環境管理委員会より報告を受け、取組み状況については四半期に一度リスクマネジメント委員会の報告を通してモニタリングしております。さらに、経営会議から報告される経営戦略、経営計画、事業報告などの重要項目について、気候変動に関するリスクと機会を適宜検討し決裁しており、取締役会の議長である代表取締役社長はEMS(エコステージ認証ステージ2)の枠組みに沿って環境管理委員会の活動の実効性及び気候変動についてのリスクと機会を把握するため少なくとも年1回マネジメントレビューを実施しております。
□推進体制

b.戦略
気候変動に関するリスクと機会のインパクト評価に向けて、シナリオを選択し、そのシナリオに基づいた分析を実施いたしました。シナリオについては2030年時点での当社グループへの影響を想定し、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と国際エネルギー機関(IEA)の情報を参照し2℃と4℃の2つのシナリオを選択いたしました。
□シナリオ分析と対応策
※2℃・4℃シナリオ:IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等から発行される気候関連シナリオの俗称で、各シナリオが示す温度に気温上昇を
抑えるために必要な経済施策、またその温度上昇時に想定される環境被害などを示しています。
シナリオでの影響評価はリスクに対してのみ実施。
◎:影響大 、〇:影響中、 △:影響小
当連結会計年度におきましては、リスク及び収益機会の影響に係る開示の範囲を、物流事業に限定しております。今後、気候変動が与える当社グループへの影響について、必要なデータの収集と分析を行い、開示の範囲の拡大や充実を進めてまいります。
c.リスク管理
気候変動に関する事項を所管する環境管理委員会は各セグメントにおける気候変動に関するリスクと機会の特定を主導し、状況を把握しております。さらに各セグメントと連携し事業インパクトを発生頻度と被害の大きさで重要度を評価し、重要度の大きなものはマネジメントレビューで報告しております。
また、代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント委員会が全社的なリスク管理を所管しており、環境管理委員会はこのリスクマネジメント委員会の分科会的機能を持ち、四半期に一度リスクマネジメント委員会へ検討・対応内容の報告を実施しております。
d.指標と目標
当社グループは「温室効果ガス排出量削減」を事業活動のマテリアリティの1つとして特定しており、GHGプロトコルに沿ってScope1~3までの排出量の算定を実施し、目標としてGHG排出量(Scope1・2)を「2030 年までに2013年度対比50%削減」を掲げております。
□GHG排出量実績
(単位:t-CO2)
□GHG排出量削減目標(Scope1・2)
2030年までに2013年度対比50%削減
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの概要は次のとおりであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
この結果、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して大きく減少しており、以下の経営成績に関する説明の売上高については、増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経営成績の状況については、次のとおりであります。
当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が長引く中で、感染対策を進めながら経済社会活動の正常化が図られていくことにより、景気の持ち直しの動きが見られました。一方で、2月以降はウクライナ情勢等の影響により原材料価格の上昇等による景気の下振れリスクをかかえ、先行きは極めて不透明な状況となりました。
このような状況下におきまして、当連結会計年度の連結業績は、新型コロナウイルス流行の影響を受けて、食品関連での外食需要の落込みや販売価格の下落により減収となりましたが、不動産関連では再開発物件の開業等により堅調な業績となり、物流関連では国内物流が堅調であったことに加え、海外引越等の国際物流も回復基調となり営業利益は減益ではあるものの、業績計画どおりとなりました。
この結果、売上高は467億65百万円(前期は486億90百万円)となり、営業利益は30億2百万円(前期比9.1%減)、経常利益は26億55百万円(同15.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億32百万円(同10.3%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は13億62百万円減少しております。
当社グループのセグメントごとの業績は以下のとおりであります。
(物流関連事業)
売上高は219億9百万円(前期は223億6百万円)となり、営業利益は23億60百万円(前期比3.4%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は5億89百万円減少しております。
(食品関連事業)
売上高は195億58百万円(前期は214億84百万円)となり、営業利益は1億43百万円の損失(前期は3億3百万円の利益)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は5億45百万円減少しております。
(情報関連事業)
売上高は16億26百万円(前期は16億29百万円)となり、営業利益は93百万円(同63.0%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は17百万円増加しております。
(不動産関連事業)
売上高は36億70百万円(前期は32億70百万円)となり、営業利益は16億45百万円(同18.9%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は2億44百万円減少しております。
当連結会計年度末における財政状態の状況については、次のとおりであります。
総資産は前連結会計年度末比1億46百万円増の1,234億25百万円 (0.1%増)となりました。負債は前連結会計年度末比24億88百万円減の778億67百万円 (3.1%減)となりました。純資産は前連結会計年度末比26億34百万円増の455億58百万円 (6.1%増) となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、長期借入による収入60億56百万円等がありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出99億91百万円や長期借入金の返済による支出52億74百万円等があり、前連結会計年度より90億69百万円減少し、当連結会計年度末には74億59百万円となりました。
当社グループの業種・業態は多分野にわたっており、また、取引形態も一様ではないので、セグメントごとに生産・受注及び販売の規模については金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」における各セグメントの経営成績の分析に関連付けて示しております。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(注)2.合同会社西友は、2022年1月6日に株式会社西友に変更しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の状況に関する認識及び分析・検討は以下のとおりであります。
当連結会計年度の経営成績は、不動産関連では再開発を進めていた兜町再開発案件KABUTO ONE(2021年8月一部開業)、一昨年のヤマタネ五反野ビル(2020年12月開業)の順調な稼働により増収、増益となりました。一方で物流関連では新型コロナウイルス流行の影響を受け減少していた海外引越を中心とした国際関連業務の取扱いの復調や物流不動産の新規顧客の獲得はあったものの、収益認識会計基準の影響による売上高減少や2021年3月に竣工した印西アーカイブズセンターの償却費増加により減収、減益となりました。また、食品関連においては、新型コロナウイルス流行の影響により外食関連の消費が大きく落ち込み、在庫が積み上がる状況となり、このため販売競争の激化により販売価格が下落し、食品関連では大幅な減収、減益となりました。結果、グループ全体では、食品関連での減収の要因が大きく売上高467億65百万円(前期は486億90百万円)となりました。利益面においては、不動産関連の増益要因はあったものの、食品関連の減益の要因が大きく営業利益はグループで30億2百万円(同9.1%減)となりました。また、経常利益は前期に計上した受取補償金の減少や設備投資の資金調達に伴うシンジケートローン手数料の増加等により26億55百万円(同15.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上した建物解体決定に伴う減損損失の減少といった要因により18億32百万円(同10.3%減)となりました。
当連結会計年度においては「安全で高品質な商品・サービスの提供による顧客満足度向上によるベース収益の増強」の方針のもと物流関連では新サービスの提供や顧客ニーズを捉えた営業活動により新規顧客を獲得、またグループ一体運営を進め業務管理体制や業務効率の改善を推進し、採算性を向上させてまいりました。今後につきましてもDXの推進等、業務変革を進め高品質な物流サービスを提供しながら生産性を向上させるとともに、新たな事業領域におけるサプライチエーンへの対応力を向上させる必要があります。食品関連では新型コロナウイルス流行の影響は引き続き継続しておりますが、生産地と協働で取り組んでいる多収穫米は、今後も競争力のある商品として利益の確保に貢献すると考えており、生産地との協業を拡大強化することにより顧客ニーズに対応した商品を提供できる体制をより強固にしてまいります。「長期戦略への計画的取組」においては、食品関連の新精米工場である印西精米センターが2022年2月に稼働し、安全・品質・効率を重視した生産管理を強化しております。不動産関連では再開発を進めていた東京都中央区日本橋の再開発計画「KABUTO ONE」が2021年8月に順調に開業し、長期安定的な収益向上に貢献しております。「グループ一体運営による企業価値の向上」「業務変革の推進と組織基盤の整備」においては、業務変革を継続的に推進するためグループを横断したDXプロジェクト体制を構築するとともに、連結子会社であるヤマタネシステムソリューションズにDX専門の組織体制を整備し、グループ一体となり改善に取り組んでおります。「ESG活動への取組み強化による持続的成長基盤の強化」においては、物流関連では関東6拠点の購入電力を100%再生可能エネルギーに切り替えております。食品関連では印西精米センターにて最新の機械設備導入や無洗米の製造過程で発生する排水の飼料原料としての再利用などエネルギー及びCO2削減に寄与しております。なお、印西アーカイブズセンター及び印西精米センターは「建築物省エネルギー性能表示制度」(BELS)の最高ランク5つ星を獲得しております。
前ビジョンであるヤマタネ2024ビジョンの「STEP」と位置付ける第2次中期計画の3年目であった当連結会計年度は計画的に成長投資を実施してまいりました。投資計画については計画どおりに進捗し、不動産関連を中心に収益基盤を構築しております。物流関連では顧客ニーズに対応しながらコスト競争力を向上させるため業務改善を進め着実に成果はでていると考えております。一方で、新型コロナウイルス流行の影響は回復傾向にあるものの、食品関連を中心に事業環境を変化させており、消費形態や経済情勢、さらには持続可能な社会の実現に向けた取組みの要請等様々な課題に対応していくことが求められております。グループを横断したDXを通じ業務変革を推進することによりコスト競争力を向上させるのみならず、中長期の視点でのビジネスモデルの変革を推進し、2024年に迎える創業100周年と、さらに次の100年を見据え、新たな長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」を策定し基本戦略として「チャレンジ領域」と「コア事業領域」を設定いたしました。
当社グループのセグメントごとの経営成績の分析は以下のとおりであります。
(物流関連事業)
物流業界におきましては、新型コロナウイルス流行の影響はありましたが、総じて復調傾向となり、国内貨物の総輸送量は消費関連、生産関連貨物を中心に増加いたしました。また、国際貨物の総輸送量も輸出入ともに増加いたしました。
このような状況下で、物流関連におきましては、国内物流では、新型コロナウイルス流行の影響により業務用飲料等の荷動きは引き続き低調となり、また、巣ごもり需要が一巡したため家電製品等の荷動きも減少しましたが、新規顧客の獲得に加え、作業費用や運送費用の削減等採算向上に努めました。国際物流では、海外引越を中心に取扱い案件は回復傾向にあり前期を上回って推移いたしました。また、物流不動産では新規顧客の獲得により稼働率は向上いたしました。この結果、物流関連では売上高は219億9百万円(前期は223億6百万円)となり、営業利益は印西アーカイブズセンター稼働による減価償却費の計上があり23億60百万円(前期比3.4%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は5億89百万円減少しております。
(食品関連事業)
コメ流通業界におきましては、新型コロナウイルス流行の影響による外食消費の減少により令和2年産米の在庫が積み上がる状況となり、このため、米穀卸売業者間では販売競争が激化し、販売価格が下落する状況となりました。また、令和3年産米についても、その影響が続き取引価格が下落いたしました。
このような状況下で、食品関連におきましては、外食や事業所給食向けの販売が減少し、さらに量販店向けの販売競争激化の影響もあり精米販売は56千玄米トン(前期比7.5%減)となりました。一方で玄米販売については、一般小売店や他卸売業者が令和3年産米の取引価格の下落を受けて調達を積極的に行ったこと等により22千玄米トン(同49.0%増)となり、総販売数量は78千玄米トン(同3.5%増)となりました。この結果、売上高は195億58百万円(前期は214億84百万円)となりました。営業利益は販売価格の下落により令和2年産米の棚卸資産評価損の計上をしたこともあり、1億43百万円の損失(前期は3億3百万円の利益)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は5億45百万円減少しております。
(情報関連事業)
情報サービス業界におきましては、新型コロナウイルス流行の影響を受け、人と人との接触が制限され、テレワークやオンラインでの会議の定着化が急速に進む等、社会のデジタル化への重要性が高まり、クラウドサービスの活用やDXへの取り組みが加速する状況となりました。
このような状況下で、情報関連におきましては、新型コロナウイルス流行の影響により棚卸機器レンタル事業において棚卸の縮小や中止がありましたが、システム開発請負案件は順調に増加いたしました。この結果、売上高は16億26百万円(前期は16億29百万円)となり、営業利益は外注コストの削減や販売管理費の計上戻入があり93百万円(同63.0%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は17百万円増加しております。
(不動産関連事業)
不動産業界におきましては、新型コロナウイルス流行の影響が徐々に和らぐ中で地価の回復傾向が見られ、公示地価は全国全用途平均、地方圏ともに2年ぶりに上昇しました。一方で、都心部の賃貸オフィスビル市場は、在宅勤務の浸透等によるオフィス縮小の動きが継続しており、前年度に引き続き空室率が上昇し賃料も下落傾向となりました。
このような状況下で、不動産関連におきましては、新型コロナウイルス流行の影響等で期首には既存物件の空室率が高まっておりましたが、テナント誘致を積極的に進めビル稼働率は期末に向けて徐々に回復いたしました。また、昨年8月に兜町再開発案件「KABUTO ONE」が稼働し、一昨年12月に稼働した五反野物件も通年で業績に寄与いたしました。この結果、売上高は36億70百万円(前期は32億70百万円)となり、営業利益は16億45百万円(同18.9%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は2億44百万円減少しております。
財政状態の状況に関する認識及び分析・検討は以下のとおりであります。
(資 産)
当連結会計年度末における流動資産は200億25百万円となり、前連結会計年度末比77億79百万円減少いたしました。これは主に設備投資資金の支払い及び有利子負債の返済等により現金及び預金が90億69百万円減少したことによるものであります。固定資産は1,032億39百万円となり、前連結会計年度末比79億93百万円増加いたしました。これは主に食品関連での精米工場の新設及び不動産関連での再開発案件(KABUTO ONE)の稼働等により有形固定資産が59億53百万円増加したこと、時価評価による投資有価証券の増加等により投資その他の資産が20億41百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は1,234億25百万円となり、前連結会計年度末比1億46百万円増加いたしました。
(負 債)
当連結会計年度末における流動負債は173億39百万円となり、前連結会計年度末比40億19百万円減少いたしました。これは主に有利子負債が24億39百万円減少したこと、設備投資資金の未払金の減少等によりその他流動負債が9億56百万円減少したことによるものであります。当連結会計年度末における固定負債は605億27百万円となり、前連結会計年度末比15億31百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券の時価評価により繰延税金負債が4億32百万円増加したこと、受取補償金(前受金)等によりその他固定負債が13億74百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は778億67百万円となり、前連結会計年度末比24億88百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は455億58百万円となり、前連結会計年度末比26億34百万円増加いたしました。これは主に剰余金の配当7億94百万円はあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益18億32百万円やその他有価証券評価差額金が13億円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は34.5%(前連結会計年度末は32.7%)となりました。
当連結会計年度は、長期的戦略への計画的な取組みに基づき物流関連、不動産関連において新規開発投資を前期に引き続き実施した結果、資産は増加いたしましたが、有利子負債の返済により負債は減少し自己資本比率は向上いたしました。各投資計画の稼働により、減価償却費負担は増加するものの、EBITDA等キャッシュベースの収益力は向上しており、企業価値の向上に寄与するものと考えております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払い12億17百万円や利息の支払い5億54百万円等がありましたが、税金等調整前当期純利益28億56百万円や減価償却費19億78百万円等があったことから、42億42百万円の収入(前期比1億97百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入2億87百万円等はありましたが、食品関連での新精米工場の竣工や不動産関連での再開発の稼働等により有形及び無形固定資産の取得による支出99億91百万円等があったことから、97億25百万円の支出(前期比33億91百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、食品関連及び不動産関連での設備投資資金に充当するための長期借入による収入60億56百万円等がありましたが、長期借入金の返済による支出52億74百万円や社債の償還による支出41億86百万円等があったことから、35億85百万円の支出(前連結会計年度は89億24百万円の収入)となりました。
「STEP」と位置付ける第2次中期経営計画の3年目であった当連結会計年度は長期的戦略の計画的な取組みに基づく成長投資の実施や有利子負債の返済等により、現金及び現金同等物は前期比90億69百万円減少いたしました。
資本の財源及び資金の流動性についての情報については以下のとおりであります。
(資金需要)
当社グループの資金需要の主なものは、各セグメント事業活動に必要な営業費用(コメ仕入資金含む)、設備維持更新資金、販売費及び一般管理費等の各運転資金及び成長設備投資資金があります。また、銀行借入金及び社債の返済資金があります。
(資金調達方法)
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、営業キャッシュ・フローに加え銀行借入金並びに社債の発行による資金を調達しております。また、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関と当座貸越契約を締結しており、一部成長投資資金の効率的な資金調達のためコミットメントライン契約を締結しております。一部借入金については、将来の金利上昇リスクを避けるため、金利スワップ契約を締結しております。
(財務方針)
当社グループでは、不動産関連の連結子会社では一部個別に資金調達を行っておりますが、それ以外の連結子会社は当社において資金調達を一元管理しております。当社グループは、基本的に営業キャッシュ・フローにより設備維持更新資金を含む各事業資金を賄っており、一部余剰資金については信用力向上のため、銀行借入金等の有利子負債の返済資金に充当しております。また、成長投資資金については、案件ごとに採算管理を行い、調達した銀行借入金等の有利子負債は個別に管理する体制を取っております。また、株主還元支出については、安定配当の基本方針のもと連結配当性向目標を25%~35%程度としております。なお、2024年の創業100周年に向けて、段階的に増配していく「累進配当」を行うこととしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、物流関連、不動産関連においては複数の事業用物件を所有し事業を運営しており、食品関連においても工場を所有し生産・販売を行っております。所有する固定資産の減損損失の認識においては、物流、不動産関連においては主に個々の事業用物件を資産グループとして捉え、また、食品関連では事業全体を資産グループとして捉えております。当社グループでは、長期戦略のもと新規物件投資を進めており、また、総資産に占める有形及び無形固定資産割合は71.0%となっており、固定資産の減損損失の認識の判定に係る会計上の見積りは経営上重要と考えております。なお、当該見積りに用いた仮定等については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」をご参照ください。
該当事項はありません。
該当事項はありません。