第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、円高や個人消費の回復の遅れもあり、生産や輸出は弱い動きとなり、景気回復の動きは緩やかなものとなりました。

このような環境の中、当社グループにおいては、国内貨物の取扱いは堅調に推移しましたが、輸出入貨物の取扱いや輸出車両の海上輸送の取扱いが減少し、港湾作業の取扱いも減少しました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は423億5千2百万円(前期比34億9千7百万円の減収、7.6%減)となり、営業利益は国際物流事業の売上減等により9億9千6百万円(前期比4億6千8百万円の減益、32.0%減)、経常利益は8億7千2百万円(前期比4億8百万円の減益、31.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億1千万円(前期比4億1千8百万円の減益、45.0%減)となりました。

 

当社グループのセグメント別概況は、次のとおりであります。

 

国内物流事業

国内物流事業におきましては、倉庫業は、既存施設が堅調なことに加え、大阪北摂エリアにおける茨木流通センター新設に伴う取扱い増等により、売上高は61億5千7百万円(前期比5.2%増)となり、陸上運送業は、一般貨物輸送の取扱いは減少しましたが、配送取扱い件数が増加し、売上高は144億3千万円(前期比0.7%増)、流通加工業は、取扱いの増加により、売上高は49億9千万円(前期比6.6%増)となりました。

以上の結果、国内物流事業の売上高は264億1千3百万円(前期比7億5千5百万円の増収、2.9%増)となりましたが、営業利益は新規施設の開設等に伴う一時的な固定費の増加により、17億7千8百万円(前期比2億3千9百万円の減益、11.9%減)となりました。

 

 

国際物流事業

国際物流事業におきましては、国際運送取扱業は、複合一貫輸送や海運貨物の取扱いが減少したほか、輸出車両の海上輸送の取扱いが減少し、売上高は141億1千3百万円(前期比22.0%減)となり、港湾作業は、船内荷役・沿岸荷役とも減少し、売上高は20億2千8百万円(前期比12.5%減)となりました。

一方、航空運送取扱業は、輸出入貨物の取扱いが増加し、売上高は8億4千2百万円(前期比5.0%増)となりました。

以上の結果、国際物流事業の売上高は169億8千4百万円(前期比42億3千9百万円の減収、20.0%減)となり、営業利益は輸出車両の海上輸送の取扱いが減少したこと等により、6億6百万円(前期比2億5千5百万円の減益、29.6%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが21億3千7百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが11億7千9百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが12億1千2百万円の支出となり、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額(5千2百万円の減少)を加え、全体では3億8百万円の減少となり、現金及び現金同等物の期末残高は、17億1千5百万円となりました。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益8億3千7百万円、減価償却費による資金留保18億1千4百万円等がありましたが、法人税等の支払による支出3億1千5百万円等により、21億3千7百万円の収入となりました。

前期(24億1千3百万円の収入)との比較では、2億7千6百万円の収入の減少となりました。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出11億4千9百万円等により、11億7千9百万円の支出となりました。

前期(9千3百万円の支出)との比較では10億8千6百万円の支出の増加となりました。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済等により、12億1千2百万円の支出となりました。

前期(30億4千8百万円の支出)との比較では、18億3千6百万円の支出の減少となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) セグメント別売上高

当連結会計年度におけるセグメント別売上高は次のとおりであります。

セグメントの名称

業務の種類

売上高

金額(百万円)

前年同期比(%)

国内物流事業

倉庫業

6,157

105.2

流通加工業

4,990

106.6

陸上運送業

14,430

100.7

その他

835

105.1

26,413

102.9

国際物流事業

国際運送取扱業

14,113

78.0

航空運送取扱業

842

105.0

港湾作業

2,028

87.5

16,984

80.0

セグメント間の内部売上高

△1,045

合計

42,352

92.4

 

 

(注) 1 主な相手先別の売上高および当該売上高の総売上高に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

売上高(百万円)

割合(%)

売上高(百万円)

割合(%)

日本生活協同組合連合会

5,709

12.5

5,876

13.9

 

   2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) セグメント別取扱高

当連結会計年度におけるセグメント別取扱高は次のとおりであります。

セグメントの名称

業務の種類

取扱高等

前年同期比(%)

国内物流事業

倉庫保管

保管残高
(数量・月平均)

144千トン

100.7

貨物回転率
(数量・月間平均)

67.8%

101.0

倉庫荷役

入庫高

1,178千トン

101.8

出庫高

1,175千トン

101.3

流通加工業

流通加工取扱個数

39,414千個

107.3

陸上運送業

陸上運送高

2,038千トン

96.3

配送取扱件数

12,513千件

106.1

国際物流事業

国際運送取扱業

国際運送取扱高

2,166千トン

97.8

航空運送取扱業

航空運送取扱高

3,903トン

132.4

港湾作業

港湾作業取扱高

3,296千トン

88.6

 

 

(注) 貨物回転率は貨物荷動きの状況を示すものであり、下記の算式によって算定しております。

貨物回転率(%)

(入庫高+出庫高)×1/2

×100

月末平均保管残高×12ヶ月

 

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「歓迎され、信頼される物流サービスの提供を通じて、広く国際社会に貢献するとともに、企業の安定した発展をはかり、あわせて企業に関係する人々の人間性豊かな生活を確保する。」を経営理念としており、この経営理念の下、お客様に優れた物流サービスを提供してまいります。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

今後の国内景気動向につきましては、生産や輸出に持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調で推移するものと予想されます。

このような状況の中、当社グループは、国内物流事業においては顧客ニーズに対応した質の高いサービスを提供することにより倉庫・流通加工・陸上運送での付加価値の高い新規顧客の獲得と安定的な貨物取扱いの確保に努め、国際物流事業においては国内と海外現地法人との連携による国際複合輸送やプロジェクト貨物輸送の取扱い拡大、輸出車両輸送事業における三国間輸送の取扱い拡大を推進するほか、海外を含む有力拠点への施設の拡充も視野に入れ、収益向上を図るとともに、組織体制の見直しによる業務の効率化を進め、事業基盤の強化を行い業績の回復に努めてまいります。

なお、「環境問題への取り組み」と「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」は下記のとおりであります。

 

① 環境問題への取り組み

当社グループは、環境問題への取り組みを重要な経営課題の一つとして捉え、平成15年に環境方針を策定するとともに、環境に配慮した事業活動を推進し、地球環境の保全に取り組んでおります。

具体的な取り組みとして、これまで、倉庫業・トラック運送事業の全事業所において「グリーン経営認証」を取得し、環境負荷低減の取り組みを推進するとともに、設備面では、倉庫施設トランスの高効率省エネ型への更新や冷蔵倉庫における外断熱の全面改修等を実施、さらに大黒埠頭流通センター(横浜市)において太陽光発電設備(発電容量200kW)を設置したほか、各施設においてLED照明等の高効率照明器具や省エネ型空調設備への更新を実施するなど、積極的にCO2削減に取り組んでおります。

 

② 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えます。したがって、当社の財務および事業の方針の決定を支配することが可能な量の株式を取得する買付提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えます。 

しかし、株式の大規模買付行為の中には、①買収の目的や買収後の経営方針等に鑑み、企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、②株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、③対象会社の取締役会や株主が買付の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることにはならないものも存在します。当社は、このような不適切な大規模買付行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えます。

そのような大規模買付行為を行おうとする者に対しては、情報開示を積極的に求め、当社取締役会の判断、意見などとともに公表するなど、株主の皆様が適切な判断を行うための情報と時間の確保に努めるとともに、必要に応じて、会社法その他関係法令の許容する範囲内において適切な対応をしてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 事業環境の変動リスク

当社グループは、倉庫、流通加工、陸上運送等の国内物流事業および国際運送、航空運送、港湾作業等の国際物流事業を行っており、荷動きは、国内外の景気動向や在庫調整の影響を受け、また、売上高は、価格競争等の物流市場動向や顧客企業の物流合理化の影響を受けるなど、事業環境の変動の影響を受けます。

 

(2) 自然災害によるリスク

当社グループは、東京、横浜、名古屋、大阪および神戸に倉庫を中心とする物流施設を有しており、これら施設は地震、台風等の自然災害の発生を想定し、耐性を十分考慮して建設しておりますが、万一、想定を超えるような自然災害が発生し、これら施設に損害が生じた場合には、業績に相当の影響が生じる可能性があります。

 

(3) 海外事業に関するリスク

当社グループは、シンガポール、フィリピン、香港および台湾等において国際運送取扱等の物流事業を行っておりますが、海外の事業展開にあたっては、予期しない法令・規制等の変更、急激な政治・経済変動、戦争・テロ・伝染病その他の要因による社会的混乱等により、業績に影響を受ける可能性があります。

 

(4) 情報ネットワーク等に関するリスク

当社グループの情報ネットワークに、インターネットを通じて外部から侵入された場合には、情報ネットワークシステムに障害が生じる可能性がありますので、ファイアウォールを設置する等の厳重な管理を実施するとともに、IT賠償責任保険を付保しております。

また、当社グループは、物流業務において個人情報を含む顧客等の情報を取扱っております。これら情報の外部漏洩やデータ喪失等の問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用の低下を招き、損害賠償請求を受ける可能性があります。

 

(5) 為替レートの変動リスク

当社グループの海外進出国・地域における取引ならびに国際物流事業における海外法人等との取引において、収益・費用・資産を含む現地通貨やUSドル建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。換算時の為替レートの変動により、これらの項目は現地通貨における価値が変わらないとしても、円換算後の価値に影響を受ける可能性があります。

 

(6) 金利の変動リスク

当社グループの必要な設備資金等は、固定金利による長期の安定的な資金調達を基本としておりますが、一部の変動金利による調達資金については金利変動の影響を受けることとなります。また、今後の金利変動により、将来の資金調達コストに影響を受ける可能性があります。

 

(7) 保有資産の時価の変動リスク

今後、事業用資産(土地・建物等)の時価が大幅に下落し、かつ当該資産から充分なキャッシュ・フローが見込めない場合には、減損処理をする可能性があります。

また、投資有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落した場合にも、減損処理が発生する可能性がありますので、当社グループの業績および財政状況に影響する可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、財政状態及び経営成績の分析については、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は420億5千7百万円と前期と比較して3億9千8百万円増加いたしました。流動資産は、3億6千3百万円増加の83億8千1百万円、固定資産は、1千2百万円増加の336億1千3百万円となりました。

流動資産の増加の主な要因は、受取手形及び営業未収金が増加したことによります。

固定資産のうち、有形固定資産は、259億1百万円と前期と比較して4億9百万円減少いたしました。この内訳は、既存設備の改修に係る設備投資などによる増加と減価償却費の計上によるものであります。無形固定資産は、15億5千7百万円と前期と比較して1千万円増加いたしました。この内訳は、ソフトウエアの取得および減価償却費の計上によるものであります。

投資その他の資産は、61億5千4百万円と前期と比較して4億1千1百万円増加いたしました。増加の主な要因は、市場価格のある株式の評価益の増加により、投資有価証券が増加したことによるものであります。

当連結会計年度末の負債合計は、264億円と前期と比較して4億2千6百万円減少いたしました。減少の主な要因は、借入金が減少したことによるものであります。なお、借入金および社債の総額は164億5百万円となり、前期と比較して6億1千9百万円減少いたしました。

当連結会計年度末の純資産合計は、156億5千6百万円と前期と比較して8億2千5百万円増加いたしました。

株主資本は、148億5千4百万円と前期と比較して1億8千4百万円増加いたしました。増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したことによります。また、その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金、退職給付に係る調整累計額の増加と、為替換算調整勘定の減少により、前期と比較して6億4千1百万円増加いたしました。

この結果、自己資本比率は、前期末の35.6%から37.2%に増加し、1株当たり純資産額は前期末の227円15銭から239円79銭に増加いたしました。

 

 

(2) 経営成績

当連結会計年度の経済環境ならびに当社グループの経営成績や事業部門の業績は、「1 業績等の概要」に記載のとおりであります。

 

当連結会計年度の売上高は、貨物取扱いの減少により、423億5千2百万円(前期比34億9千7百万円の減収、7.6%減)となりました。

売上原価は、貨物取扱いの減少に伴い作業費等が減少したことにより、394億9千8百万円(前期比31億2千5百万円の減少、7.3%減)となり、売上総利益は28億5千4百万円(前期比3億7千2百万円の減益、11.5%減)となりました。

一般管理費は、18億5千7百万円と前期比9千6百万円増加し、営業利益は9億9千6百万円(前期比4億6千8百万円の減益、32.0%減)となりました。

経常利益は、8億7千2百万円(前期比4億8百万円の減益、31.9%減)となりました。売上高経常利益率は2.1%となり、前期と比較して0.7%低下しております。

特別損失は、3千5百万円と前期比5千5百万円減少し、税金等調整前当期純利益は8億3千7百万円(前期比3億5千8百万円の減益、30.0%減)となりました。

また、法人税、住民税及び事業税および法人税等調整額を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は5億1千万円(前期比4億1千8百万円の減益、45.0%減)となり、1株当たり当期純利益は、7円82銭(前期比6円41銭の減少)となりました。

 

 

(3) 流動性および資金の源泉

① キャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益8億3千7百万円、減価償却費による資金留保18億1千4百万円等がありましたが、法人税等の支払による支出3億1千5百万円等により、前期と比較して2億7千6百万円のキャッシュ・インの減少となり、21億3千7百万円の収入となりました。

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却による収入の減少等により、前期と比較して10億8千6百万円のキャッシュ・アウトの増加となり、11億7千9百万円の支出となりました。

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、借入による収入の増加等により、前期と比較して18億3千6百万円のキャッシュ・アウトの減少となり、12億1千2百万円の支出となりました。

これらの結果、現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前期と比較して3億8百万円減少の17億1千5百万円となりました。

② 資金政策

当社グループにおける主な資金需要は、各種物流サービス提供のための営業費用等に係る運転資金と、売上高の根幹をなす物流施設の維持・更新等の設備資金であります。

これらの需要に対しまして、自己資金のほか、運転資金については短期借入金による資金調達を、設備資金については長期借入金による資金調達を基本として対応しております。

また、新規大型物流施設投資につきましては、資金回収に相応の期間が必要でありますので、社債による資金調達を基本として対応しております。

 

平成29年3月31日現在の借入金および社債の概要は下記のとおりであります。

 

区分

年度別返済予定額

合計

1年以内

1年超2年以内

2年超3年以内

3年超4年以内

4年超

短期借入金
(百万円)

2,009

2,009

長期借入金
(百万円)

10,396

3,878

2,540

1,492

1,376

1,108

社債
(百万円)

4,000

1,000

1,000

2,000

 

 

当社グループは、お客様の要望される物流サービスの提供を通じて引き続き営業キャッシュ・フローを高めるとともに、借入金削減による財務体質の改善を図ることにより、当社グループの社業発展に必要な資金確保は可能と考えております。