今後の当社グループを取り巻く環境は、国内での製造業の縮小や人口の減少、また大型物流施設の相次ぐ開設などにより需要・供給両面に、また取扱貨物や物流形態にまで大きな変化が予想されます。
また、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大は、これまでの生活様式や企業での就労パターンに大きな変化をもたらすこととなりました。2020年3月に入り、徐々に顧客の事業活動に影響が出始めましたが、当社グループにおいては限定的な影響に留まりました。しかし、今後しばらくは荷動きの停滞が予想され、これに加えてコロナ対応として顧客が進めていくビジネスモデルの多様化は、当社グループにとって様々な影響を及ぼす可能性があります。
そして、当社グループ内においても現場作業を中心として、労働環境や働き方を再考する機会となりました。当社グループの主たる事業である物流事業は本来、顧客の荷物を保管し、流通加工や配送を行うもので、建設業や製造業と並び現場での作業が不可避となる業種であります。感染症の拡大により労働力の欠如に見舞われ荷物の流れを滞留させることは、極力避けなければなりません。現場での感染症対策のみならず、管理部門においてもテレワークの導入など多様で柔軟的な働き方を推進していく必要があります。
これらリスクを抱えながらも被害を最小限に留める方策をとり、これまでの経営方針である不動産事業の安定収益基盤を維持しながら、物流事業の基盤拡大と収益力強化することに継続して取り組み、持続的な成長の実現に努めてまいります。そのために以下の課題に対処いたします。
① 物流拠点の整備・構築、新情報システムの構築
大阪港営業所の倉庫を高機能の物流施設に建替えていくことを継続するとともに、新たな拠点の構築に挑んでまいります。また基幹情報システムについてはプロジェクトチームが中心となり、より高品位なシステムへと再構築すべく取り組んでおります。
② サービス体制の充実
当社が得意とする丁寧できめ細やかなサービスを維持しつつ、同時に品質と生産性の向上も追及いたします。またグループの連携強化、特に㈱杉村倉庫と杉村運輸㈱の連携を強化し、倉庫・配送等一貫したサービスを提供して、顧客満足度の向上を目指してまいります。
③ 顧客基盤・取扱貨物の拡大
引き続き荷主のアウトソーシング需要に対し積極的に取り込みを図るとともに、特に高付加価値の貨物へのアプローチを強化いたします。また、杉村運輸㈱が得意とするオフィス移転サービスは首都圏で需要が拡大しており、受注の強化に取り組みます。
④ 不動産事業の安定収益の維持
既存施設のメンテナンスやテナント誘致など外部とも連携し、ノウハウを蓄積してまいります。また引き続き所有不動産の有効活用の情報収集・検討を継続していきます。
⑤ 経営基盤強化
お客様の大切な貨物を安心して委託して頂けるようコンプライアンスを徹底するとともに、労働災害防止を含め未然事故防止教育を含めた活動にも取り組みます。また人材の育成に力を注ぐとともに、人材確保のためにも長時間勤務の削減など働き方改革にも取り組みます。さらに今後の投資資金確保のためにも財務基盤の強化にも取り組みます。
当社の経営理念である「常にお客様ニーズを先取りし期待に応える」、「物流業務を通じて社会に貢献する」、「株主、従業員に豊さを還元する」に則り、お客様に安心安全で高品質な物流サービスを提供することで、社会から本当に必要とされる物流企業を目指します。
当社グループの財政状態及び経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる主なリスクには次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 事業環境の変化
当社グループは、物流事業、不動産事業、その他の事業等を営んでおりますが、国内外の景気変動や顧客の経営活動に影響されます。主要顧客の物流政策の変更や賃貸不動産物件の市況の変化などにより、他社との競業が激化して当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、販売比率の高い顧客の動向によっては、影響度合いがより高まる可能性があります。当社の顧客は製造業、卸売業、サービス業等多岐にわたり、当該顧客企業は国内または海外にて当社に物流委託する貨物を生産、調達しております。国内及び海外で感染症再拡大により行動規制が発令され、顧客企業の生産、調達活動が長期に中断された場合、当社への業務委託量が減少することとなり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 法的規制の影響
当社グループの主たる事業である物流事業は、関連法規による規制を受けており、これらの法令規制の変更・強化がコストの増加につながり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 金利の動向の変化
当社グループは、事業用資産の新設や更新のため継続的に設備投資を行っており、金融機関から資金の調達を行っております。現在、取引銀行との関係は友好的に推移しており、借入金の金利も低水準であります。しかし、金融不安の再燃、インフレなどの問題が起これば当社は、資金調達に影響を受けることもあり、また、金利の上昇は業績に影響を及ぼすリスクがあります。
④ 減損損失の発生
当社の保有している土地、建物、投資有価証券等の資産の時価が下落したり、運営している事業所等の採算性が著しく悪化した場合、また、新規投資における採算性の見積りを誤った場合等には、減損処理を行う必要が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症の拡大により、将来的に不採算の事業所が出てきた場合で投資額の回収が不可能との判断がなされると、保有資産の減損処理を行う可能性があります。
⑤ 情報システムトラブルのリスク
当社グループは、在庫管理や財務情報を掌る物流情報システムを構築しております。安全対策としてウイルス対策システム等の導入により、外部からの不正アクセスやコンピュータウイルスの感染に備えておりますが、一時的なシステム障害が発生した場合、復旧までの間に業務への影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 顧客情報の漏洩
当社グループは、事業の過程において個人情報を取り扱っております。情報保護方針に基づき策定した「情報セキュリティ基本方針」に則り、すべての役職員がこれを遵守することにより、個人情報漏洩等の予防に努めております。しかし、万一予期せぬ不正アクセスやコンピュータウィルス等の不法行為により、個人情報等重要な情報が漏洩し問題が発生した場合には、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 自然現象による災害
当社グループは、物流事業や不動産事業を中心に多くの施設を保有しております。地震、台風、津波等自然現象による災害で、施設の損壊や社会インフラの障害が発生した場合、保管・荷捌・配送機能の停止に繋がります。また、今回の新型コロナウイルス感染症を含め、新型ウイルス感染症等が拡大した場合、当社グループにおいて感染者の発生により事業活動の制限から取扱貨物の滞留が生じることとなり、経営成績、財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(新型コロナウイルス感染症に対する当社グループの対応について)
当社グループは、2020年4月、5月の経営会議及び取締役会において、主要顧客の現況を情報共有しました。そして第2波の到来も予想される中、今後のライフスタイルの変化の可能性や消費動向の変化がもたらす影響について、当社グループとして柔軟に対応していく必要があるとの認識を深めました。
また、世界的な蔓延で他国の物流センターが閉鎖したことにより多大な混乱が生じたことから、経済における物流事業の重要性を再認識するとともに、顧客からの信頼と従業員を守る意味においても、今後も引続き緊張感をもって事業活動を継続していくことを念頭に、諸策を講じてまいります。倉庫内作業や配送業務が中心となり、在宅ワークが困難な当社グループでの新型コロナウイルス感染症防止策としては、出勤前や休日における検温の随時実施、通勤時のマスク着用、事務所の入室の際の手洗い・手指のアルコール消毒の徹底、大人数の会議やイベントの自粛対応等を実行しております。
なお、これらは当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性がある主なリスクを例示したものであり、これらに限定されるものではありません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億7千万円減少し、231億6千8百万円となりました。これは、流動資産において現金及び預金等が減少し、固定資産において建物及び構築物や投資有価証券が減少したことなどによります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて12億4千1百万円減少し、100億7千2百万円となりました。これは流動負債において工事等未払金が減少し、固定負債において長期借入金が減少したことなどによります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億7千万円増加し、130億9千6百万円となりました。これは、株主資本の利益剰余金が増加したことなどによります。
当連結会計年度は、前連結会計年度に引き続き新規の資金調達を実施せず、借入金の返済も進んでおり、有利子負債が減少しておりますが、設備投資費用の支出などにより現金及び預金が減少しました。既存倉庫の減価償却が進みましたが、倉庫の建替・改築工事や基幹システム開発作業も進行中です。また政策保有から純投資へと保有目的を変更した投資有価証券の売却も継続して行っております。
セグメントごとの財政状態は次のとおりであります。
(物流事業)
前連結会計年度末に比べセグメント資産は4億5千1百万円減少し、168億7千3百万円となりました。進行中の倉庫の建替・改築工事や基幹システム開発費等の内金の支出で固定資産の建設仮勘定等が増加しましたが、流動資産の現金及び預金が減少しました。また、投資その他資産においては投資有価証券が減少し、当セグメント資産は前連結会計年度に比べ減少しました。
(不動産事業)
当連結会計年度末は、前連結会計年度末に比べセグメント資産は1億8千2百万円減少し、55億1千4百万円となりました。一部物件の賃貸契約終了により、当該物件で使用した建物及び構築物などが物流事業に移管されたことなどにより固定資産が減少し、流動資産においても現金及び預金が減少して、当セグメント資産は前連結会計年度に比べ減少しました。
(その他の事業)
当連結会計年度末は、前連結会計年度末に比べセグメント資産は3千7百万円減少し、7億8千3百万円となりました。ゴルフ練習場の来場者数が増加し、流動資産の現金及び預金が増加しましたが、固定資産においてゴルフ練習場や売電事業の建物機器などの減価償却費が進行し、当セグメント資産は前連結会計年度に比べ減少しました。
(2) 経営成績
当連結会計年度における当社グループの営業収益は、102億6千6百万円となり、前連結会計年度に比べ9千1百万円(0.9%)の増収となりました。営業原価は81億7千1百万円となり、前連結会計年度に比べ7千1百万円(0.9%)増加し、販売費及び一般管理費は8億9千万円となって、前連結会計年度に比べ4百万円(0.5%)減少しました。この結果、営業利益は12億4百万円となり、前連結会計年度に比べ2千4百万円(2.1%)の増益となりました。経常利益は11億3千7百万円となり、前連結会計年度に比べ2千7百万円(2.5%)の増益となりました。特別利益に投資有価証券売却益2億4千8百万円を計上し、特別損失に固定資産除却損1千3百万円等を計上し、法人税等4億4千8百万円を差し引くと、親会社株主に帰属する当期純利益は9億2千4百万円となり、前連結会計年度に比べ1千6百万円(1.7%)の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(物流事業)
当連結会計年度は、倉庫業務は前連結会計年度に比べ輸入雑貨の取扱が減少したものの、電気機械や日用品などの取扱が増加しました。運送業務は期中での配送は好調でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により期末需要期での伸びが例年より減少しました。この結果、外部顧客に対する営業収益は86億4千6百万円となり、前連結会計年度に比べ1億円(1.2%)の増収となりました。費用面では賃借使用料や減価償却費が減少し、セグメント利益は7億9百万円となり、前連結会計年度に比べ1億2百万円(17.0%)の増益となりました。
倉庫の稼働状況は、貨物入庫高が35万1千トンとなって前連結会計年度に比べ6.5%の増加となりました。貨物出庫高は35万6千トンとなり7.6%の増加となり、期末在庫残高は3万9千トンとなり11.2%の減少となりました。運送においては取扱トン数が16万8千トンとなって、1.0%の減少となりほぼ前期並みとなりました。
当連結会計年度は、新規顧客の契約や既存顧客の取扱増加により倉庫稼働率が上昇し、倉庫部門の業績に寄与しました。しかし期末にかけ新型コロナウイルス感染症拡大により荷動きの停滞が見られ、顧客動向の先行きが不透明となりました。そのような情勢のなか、今後の収益水準確保のため、倉庫内作業及び事務業務の効率化により更なる生産性の向上が必要となっており、それに取り組む人材の育成も課題となっております。
(不動産事業)
新規物件の賃貸を開始しましたが、既存物件の料金改定や一部のテナントとの契約の終了が有りましたので、外部顧客に対する営業収益は12億9千9百万円となり、前連結会計年度に比べ2千2百万円(1.7%)の減収となりました。費用面で修繕費や賃借使用料が増加し、セグメント利益は9億6千3百万円となり、前連結会計年度に比べ9千5百万円(9.0%)の減益となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により訪日外国人数が激減し、ホテル需要に低下が見られますが、オフィスビルの賃料相場は現在も高止まりしております。しかし、物流不動産については、需要を牽引するEコマース関連が堅調で低い空室率を維持しているものの、大規模施設の供給増が継続しており、荷主企業の物流コスト削減意識も根強いことから、賃料の値上げは今後も見込めそうにありません。当連結会計年度においては新規物件の稼働が開始されましたが、賃料値下げと一部物件の契約終了があり、その減収額が増収額を上回る結果となりました。
(その他の事業)
ゴルフ練習場の入場者数は暖冬の影響などにより大幅な増加となりました。その結果、営業収益が2億4千万円となり、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。
売電事業は営業収益が7千9百万円となり、前連結会計年度には及びませんでしたが、減価償却費が減少しましたので、減収増益となりました。
以上により、その他の事業の営業収益は3億2千万円となり、前連結会計年度に比べ1千4百万円(4.6%)の増収となりました。セグメント利益は1億6百万円となり、前連結会計年度に比べ1千6百万円(18.7%)の増益となりました。
ゴルフ練習場の入場者数は、前年比6.2%増、使用球数は7.0%増となりました。毎年、台風の到来や天候不順による休業がありますが、稼働日はほぼ前年並みとなりました。ゴルフ人口が高齢化してきていると言われる現在、来場者に満足していただくサービスの向上に取り組んでまいります。また、売電事業は、1号機を2013年に新設以降、安定した発電を続けております。
当社グループは、2017年に2021年度を最終年度とする中期経営計画を策定しており、営業収益114億円、営業利益12億円の達成目標を掲げております。
しかし当面の間、新型コロナウイルス感染症の完全な収束は期待できず、消費活動の低迷により当社グループの物流事業においては一部顧客の取扱貨物が減少することが予想され、2021年3月期中は経営成績への影響が生じるものと思われます。今後の経済情勢の推移を注視しながら、公表すべき事項が生じた場合には速やかに開示いたします。
該当事項がないため記載しておりません。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績(セグメント間の取引を含んでおりません。)は次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2 上記金額には消費税等は含んでおりません。
また、物流事業における取扱実績等は以下のとおりであります。
① 物流事業(倉庫)
イ 保管面積利用率
ロ 貨物入出庫高及び保管残高
② 物流事業(運送)
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べて4億5千4百万円減少し、41億3千9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、16億6百万円の収入超過(前連結会計年度は13億9千8百万円の収入超過)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益13億7千2百万円、減価償却費7億6千9百万円でありましたが、投資有価証券売却益2億4千7百万円、法人税等の支払額2億9千5百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億8千2百万円の支出超過(前連結会計年度は1億1千8百万円の支出超過)となりました。
これは主に投資有価証券の売却による収入3億2千2百万円、有形固定資産の取得による支出6億6千3百万円、無形固定資産の取得による支出3億3千万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、13億7千8百万円の支出超過(前連結会計年度は14億2千3百万円の支出超過)となりました。
これは主に長期借入金の返済による支出12億7百万円等によるものであります。
当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおける税金等調整前当期純利益や減価償却による資金の留保等に対し、投資活動によるキャッシュ・フローが倉庫の建替・改築工事費用や、基幹システム開発費用の支出により支出超過となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて今期、新規の借入金が発生せず返済が進んだことにより、支出超過となって現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末を下回りました。
なお、キャッシュ・フローの次期の見通しについては、計画的に売却している投資有価証券の売却収入が引き続き発生するものの、倉庫の建替え工事や基幹システム開発終了後の費用の清算により、現金及び現金同等物の期末残高は当連結会計年度末を下回ると予想しております。
資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの事業活動における資本の財源は、新規の投資や設備の維持・更新などに多大な費用を費やすことから、内部資金に加え金融機関からの借入金により資金を調達しております。資金の調達に関しては、将来の金利上昇リスクを回避するため、一部金利スワップを利用しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来の課税所得を減少させることにより、将来の税負担を軽減することが認められることを条件に資産計上が認められます。したがって、繰延税金資産の計上は、将来の税金負担額を軽減できる効果を有するかどうかで判断し、現段階で入手可能な証拠に基づき、合理的な見積可能期間(当社は5年以内)において回収可能と判断できる将来減算一時差異のスケジューリング(一時差異の解消時期を見込むこと)等の結果に基づき計上しております。
繰延税金資産の回収可能性の検討は、①将来加算一時差異の十分性、②収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、③タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性のいずれかを満たすかどうかで判断いたします。
課税所得は、年度毎の予算数字をベースに中期経営計画等の前提数字を参考にして、相応の利益率を達成できるものと仮定した上で見積り策定いたしました。
今回の新型コロナウイルス感染症の影響により、今後、当社グループの物流セグメントにおいて業績が低迷した場合、当該見積りに大きな変動要因が発生し、繰延税金資産の取崩しの必要性が生じる可能性があります。その場合、翌連結会計年度以降において認識する法人税等調整額に影響して当期純利益が減少することとなります。
・固定資産の減損判定における将来キャッシュ・フロー
当社グループは固定資産の減損判定を行う際、対象物件の定期的な時価評価に加えてこれを保有する事業所が将来的に獲得できる収益額の見積りを合理的な方法で算定する必要があります。
業績の低迷している事業所グループにおいて投資金額を回収できないと判断された場合、保有資産の減損処理を行う必要があります。減損損失の認識の判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローの見積りは、今後予想しうる経営環境などの外的要因をふまえた上での、一定期間にわたる収益予想をもとにリスクディスカウントを加味して作成します。しかし、経営環境は様々な要因により変化しますので、当社グループにおいては四半期毎に見積りを見直しすることとしております。
今回、全事業所において減損損失を認識するかどうかの判定を行った結果、減損損失を計上する必要のある事業所は存在しませんでした。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、今後、当社グループにおいて業績が低迷した場合、将来キャッシュ・フローの算定の見積りに影響が出る場合があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。