文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針・経営戦略等
① 会社の経営の基本方針
当社グループの営んでおります倉庫業を中心とする総合物流業は、経済活動に不可欠な公共性の高い事業であると認識し、事業を通じて顧客のために、また、顧客とともに物流システムの合理化及び効率化をすすめることにより、社会と経済の発展に貢献することを基本方針としております。
そのため、事業の安定的な経営基盤を拡充することにより、株主と顧客及び従業員の満足度を高めていくことを目標としております。
② 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2019年度から2021年度までを対象期間とする、第6次3カ年中期経営計画「CHANGE!to2021」を策定し、最終年度である2021年度において、営業収益28,760百万円、営業利益1,760百万円、経常利益1,880百万円、営業利益率6.1%、自己資本比率80%程度、ROIC(投下資本利益率)4.5%を連結業績目標としております。
第6次中期経営計画「CHANGE!to2021」の内容につきましては、以下のとおりであります。
(3つの「CHANGE」)
・スピード・生産性重視の視点を持ちながら新しいことに「挑戦」する「意識のCHANGE」
・高い専門性でお客様の要求に応える「知識のCHANGE」
・独自性を発揮しつつグループ力を結集して課題解決を目指す「組織のCHANGE」
(グループ経営中長期ビジョン)
・お客様の満足を得るソリューションを提案できる企業
・多様な物流サービスが提供できる総合物流会社
・収益力、健全な財務バランスと高度な品質に支えられた信頼感のある企業
・ESG(環境・社会・ガバナンス)に取組む企業
・未来志向で創造力ある人材が育つ風土を持つ企業
(戦略基本方針)
当社は、第6次中期経営計画「CHANGE!to2021」の最終年度である2021年度において、
・変化するお客様の要求に高い水準で応えられる企業
・将来を展望し、新分野に挑戦する企業
・優れた業務品質と高い効率性を提供できる企業
・ステークホルダーから信頼される企業
・強固な財務基盤に支えられた信用力のある企業
を目指してまいります。
(具体的取組み)
第6次中期経営計画「CHANGE!to2021」では以下の課題に取組んでまいります。
・変化するマーケットへの対応
・新分野への挑戦
・高い生産性に向けた改革
・業務品質向上への取組み
・人材の確保と育成への取組み
・コンプライアンスの徹底とガバナンスの強化
・財務戦略の高度化
・働き易い職場環境づくり
(2) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の見通しにつきましては、世界的な新型コロナウイルス感染症の収束時期が不透明であり、また日本国内の製造・販売・消費等の動きについて予測しづらい状況が続くものと思われます。
物流業界におきましてもこのような経済情勢を受けて、荷動きに大きな変調も予測され、また、恒常的な人手不足も続く等、非常に厳しい経営環境が続くものと予想されます。
このような状況のもと、当社グループは、物流事業は社会基盤を支える重要な産業であるとの信念のもと、新型コロナウイルス感染拡大防止と従業員の安全を第一に考えつつ、第6次中期経営計画「CHANGE!to2021」のスローガンである「CHANGE」を今まで以上に推し進め、一層の経営の効率化と従業員が働き易い職場環境づくりを目指してまいります。
また、このような時期だからこそ、取引先のニーズをしっかりと把握し、それにお応えすることで、社会的使命を果たしたいと考えております。
新型コロナウイルス感染症による影響については、未確定要素が多く存在しますが、収束に至った際には、速やかに営業活動における十分な施策展開ができるよう準備を進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境のリスクについて
① 営業基盤を取巻く環境のリスク
当社グループの事業であります倉庫業を中核とする物流事業は、国内のみならず海外の景気動向や顧客企業の経営判断・物流合理化・事業再編等の影響を受けております。また、当社グループの主要取扱貨物の市場が縮小すること等により、当社グループの貨物取扱量が減少することが想定されます。そのような要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループは、広いエリアで多様な業種の顧客企業の様々な品目の貨物を取り扱うことでリスクの分散を図っており、また、環境問題に代表されるような社会問題にも目を向けて貨物構成を変えていくこと等により、リスクの低減を図っております。
② 他社との競合のリスク
当社グループの事業は同業者が多く厳しい競合状態にあります。その競合の結果、価格引き下げや過剰なサービス競争となることで収益や利益率が低下する等の要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、真の顧客志向は、双方が適切なメリットを享受し取引が維持・継続できることとの信念のもと、変化する顧客企業の要求に最適な水準で応えるサービスを提供すること等により、リスクを回避してまいります。
③ 新規事業の立上げのリスク
当社グループは、収益基盤の多様化と持続的な成長を実現していくために新規事業への取組みが重要であると認識しております。しかし、新規事業の立上げにあたっては、設備費等の先行投資が発生し利益率が低下する可能性があり、新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間を要することも想定されます。また、契約上の問題など新規事業に固有のリスク要因が加わるとともに、事業環境の急激な変化や不測の事態等により、想定した売上が見込めない、または、想定していなかった多額の費用が発生する等、当初の計画どおりに進捗しない場合には、投資の回収が遅れる、または、回収できない等の要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、新規事業については、社外専門家の調査等も踏まえた高度で多面的なリスクの検証を行い、様々な専門スキルを有するメンバーが参画する当社のコーポレートガバナンス委員会や取締役会での議論を重ねることで、リスクをコントロールしております。
④ 公的規制・制度変更のリスク
当社グループの事業は、関連法規による規制を受けておりますが、法令改正・制度の変更等により、それを遵守するための費用の増加や事業戦略の変更等が発生した場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、法令・制度等改正監視に係る諸規定を定め、当社グループ企業に関わる法令・制度等の改正等の情報を適確且つ早期に把握し、十分な時間を持って準備を行い適切に対処できる体制を整えることにより、リスクの低減を図っております。
(2)事業継続に関するリスクについて
① 自然災害・インフラ障害等のリスク
地震・台風などの自然災害や火災あるいは事故等が発生することにより、当社グループの施設等資産の損壊等や道路・鉄道・空港・港湾施設といった社会インフラの障害等が発生した場合、当社グループの通常の業務遂行が困難となること等の要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、地震・風水害の対策マニュアルを策定し、安否確認や避難訓練を定期的に行うなど社員の安全を第一に考慮した事業継続計画を策定しており、加えて、緊急事態の際には相互に機能を補完し合えるよう業務提携先である安田倉庫等との間で災害時における事業継続相互協力協定を締結する等を行い、リスクの低減を図っております。
② 感染症の発生・拡大に関するリスク
当社グループが営んでおります物流事業は社会基盤を支える重要な事業であり、感染症流行時等の非常時においても事業を可能な限り継続していくことが社会的責任であると考えております。しかしながら、感染拡大により当社グループ従業員が感染するリスクは否定できず、その場合には、通常の業務の遂行、事業継続が困難となり、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、感染症の感染拡大発生時には正確な情報収集を可能な限り行い、適切な感染防止策及び感染拡大防止策を実施し、社員並び取引先等関係者の安全を第一に考慮した上で、適正な業務の継続に努めてまいります。また、今回の新型コロナウィルス感染拡大の経験より、平時においての感染症感染防止要綱を定め、必要な備蓄品を備えるとともに、今後の感染拡大の際に向けての情報収集体制の整備と「感染症感染拡大時の対応マニュアル」の策定を行い、今後のリスクに備えます。
なお、新型コロナウィルス感染症の世界的規模での流行が継続しておりますが、当社グループでは、事業所に消毒液を備え置き手洗い・消毒を徹底するとともに、従業員にはマスクを配布し着用を義務付ける等の対策を行っております。また、発熱者が出た場合には自宅待機を命じ適時状況の報告を義務付け、発熱者が出た営業所においては全員に検温を行う等、体調管理を徹底しました。また、全国的な感染拡大の状況を踏まえ、営業や会食等の自粛及び移動を伴う会議のオンライン化、時差出勤やテレワークの実施等の対策を行い、感染拡大防止と事業継続に努めました。
(3)情報システム及び情報管理のリスクについて
① システム障害のリスク
当社グループは、業務の遂行・取引先とのデータ交換や財務情報作成等を正確かつ効率的に行うため、基幹業務システム等の情報システムを利用しております。しかしながら、ハードウェア・ソフトウェア等のダウン・誤作動等のシステムの不備、コンピューターウィルス感染・外部からの不正アクセス等の情報セキュリティの不備や停電などが発生すること等で情報システムが使用できなくなった場合、それらの復旧に係る直接・間接費用の発生のみならず、基幹業務システムが使用出来なくなることで当社グループ及び取引先等の通常業務の遂行が困難となること、及びそれによる取引先の当社グループへの信用失墜等の要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、情報システム管理規程及び関連諸規定を定め、情報システムの適正な運用・管理を図っており、加えて、データー管理の一層の強化のためにクラウド化や営業所間のバックアップ体制の強化を図っております。また、外部からのコンピューターウィルス等の攻撃に関しては、社内の基幹業務システムは専用のオペレーションシステムを使用しており、外部からの情報セキュリティについては二重の防御体制を敷いております。加えて、停電対策として主要事業所に小型発電機を設置するなどの対策を実施し、リスクの低減を図っております。
② 情報技術が時代遅れになるリスク
当社グループは、基幹業務システム等の情報システムを利用しておりますが、デジタル技術の急速な進歩や市場の変化、顧客企業のニーズ等に適確に対応できなかった場合、将来において当社グループの情報システムが陳腐化し、適正かつ効率的な事業の遂行に支障をきたしたり、顧客の要請に応えられず機会損失を起こす等の要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、従来より、基幹業務システムについては当社スタッフによる自社開発を行っており、システムの所謂「ブラックボックス化」を回避してまいりました。加えて、システム改修計画を策定し、機器の定期的な改修・更新を行っており、さらに、基幹業務システムのクラウド化や各業務システムの導入を図ることで、リスクの低減を図っております。
また、2020年4月より企画管理本部情報システム課を情報システム部に昇格させ、今後予想されるデジタルトランスフォーメーションにも積極的に対応してまいります。
③ 個人情報管理のリスク
当社グループは、事業活動の過程において個人情報を扱っており、その情報の外部漏洩やデータの喪失等が発生した場合、当社グループの信用の失墜、または損害賠償等の要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、個人情報保護方針及び関連諸規定を定め、社内で個人情報の重要性の認識を高め、その厳格な管理に努めております。
(4)様々な時価変動のリスク
① 固定資産の減損処理のリスク
当社グループは、倉庫・土地等の事業用の有形固定資産を有しておりますが、資産の時価の下落や収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上することになり、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループは、重要な設備投資に対して価格の妥当性や投資における将来の収支について社内及び取締役会において厳格に検証しております。また、事業所単位での経営成績管理についても、月次で分析を行い、都度、取扱貨物の構成や料金、人員配置等の適正化を図ることで、リスクの低減を図っております。
② 投資有価証券の時価変動のリスク
当社グループは、営業上の取引関係や情報交換等の協力関係の維持・強化を主な目的として投資有価証券を保有しておりますが、株式相場の変動や投資先企業の財政状態の悪化等により資産価値が下落した場合、評価損の発生により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、保有する投資有価証券について保有目的と定性的な評価、資本コストより算出される定量的な評価等に基づく検証を定期的に行っており、保有の合理性が欠ける・乏しいと判断されたものについては、一定の期間内に売却することにより、リスクの低減を図っております。
③ 退職給付債務のリスク
当社グループの従業員の退職給付費用及び債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の前提条件によって算出されていますが、これらの数値は将来の予測に基づくものであり、今後の割引率や年金資産の運用実績の変動等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループは、年金資産の運用内容・方針等を定期的に確認し検討を加え、必要と認められる対応を適宜行うことによりリスクの低減を図っております。
(5)企業イメージに関するリスクについて
① 重要な訴訟によるリスク
現在、当社グループに関して、経営に大きく影響を及ぼす重要な訴訟等は提起されておりません。しかし、将来におきまして重要な訴訟等が発生した場合、その判決結果如何によっては、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、適正なコンプライアンスとガバナンス体制の構築に努めており、法的に問題となる懸念がある案件については、事前に弁護士等に確認するなどの体制を敷いております。また、仮に訴訟等が発生した場合には、速やかにその分野での専門性の高い弁護士に相談できる体制とすることなどで、リスクの低減を図っております。
② 深刻なレピュテーションリスク
当社グループ、当社グループ従業員及び協力会社等が、国内外において遵守すべき法令等に違反するような行為を行った場合、また、当社グループにとって事実の有無にかかわらず好ましくない風評や信用情報が広まること等によって深刻なレピュテーション上の問題が発生すること等の要因により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、内部監査室において定期的なコンプライアンス研修を実施し、内部通報体制を整備するとともに、内部業務監査において定期・不定期のモニタリング調査を行っております。また、内部統制委員会において管理体制の評価や不正防止策の検討等、常に内部管理体制の強化に取り組んでおります。ハラスメントについても、基本方針及び関連諸規定を定めるとともに、ハラスメント対応専用相談窓口として人事部内にハラスメントヘルプラインを設置する等、管理体制の一層の強化に取り組んでおります。その上で、何か有事の際には、「正しい情報を速やかに開示」する体制を整えることで、リスクの低減を図っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中間の貿易摩擦に加え、中国経済の減速により、輸出入が弱含んだ上に、2019年10月からの消費税増税の影響を受けて、国内消費が低迷し、また、年度終盤からの新型コロナウィルス感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞もあり、厳しく、かつ、先行きが非常に不透明な状況となりました。
物流業界におきましても、人手不足による人件費の増加が続く中、上記の経済環境の影響を大きく受け、荷動きが大きく変調をきたす等、引き続き厳しい経営環境で推移しました。
このような事業環境のもと、当社グループは、当連結会計年度よりスタートした第6次中期経営計画「CHANGE!to2021」の具体的取組を着実に実行に移し、また「CHANGE(意識・知識・組織)」の考え方の浸透を推し進めて参りました。また、顧客ニーズへの的確な対応と業務の効率化を図るため、既存設備の改修を進めるとともに、2019年5月にさらなる事業拡大のため滋賀県大津市に倉庫施設建築用地を取得し、2019年11月には北陸支店金沢営業所において倉庫の増築工事が完成・稼働しました。加えて、新分野への取組みと位置付けている梅小路地区資産有効活用計画については、その計画の一環として当社本社および京都支店梅小路営業所の隣接地である京都市市有地を2019年8月に取得し、2019年12月には計画の内容(建築建物の内容、建築時期、運営事業者等)について決定、2020年3月より施設建築工事を開始しました。
また、2019年7月に業務部を新設し、全社の業務の効率化、システム化およびガバナンスの強化を推し進めております。また、環境に配慮したグリーン経営やESGの推進に取り組むとともに経営の効率化に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,261,130千円増の48,290,246千円となりました。
負債については、前連結会計年度末に比べ、1,274,452千円増の9,630,301千円となりました。
純資産については、前連結会計年度末に比べ、13,321千円減の38,659,944千円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度の営業収益は26,475,432千円(前年同期比0.9%増)、営業利益は1,587,810千円(前年同期比3.1%増)、経常利益は1,793,890千円(前年同期比3.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,210,035千円(前年同期比46.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
倉庫業におきましては、営業収益は6,532,744千円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益は827,822千円(前年同期比10.3%増)となりました。
運送業におきましては、営業収益は12,721,639千円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益は1,062,472千円(前年同期比7.7%増)となりました。
国際貨物取扱業におきましては、営業収益は7,366,992千円(前年同期比0.9%増)、セグメント利益は465,254千円(前年同期比5.8%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで3,031,216千円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローで7,198,565千円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで1,054,593千円の増加となり、前連結会計年度末に比べ3,112,782千円(46.9%)減少し、当連結会計年度末には3,529,082千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、主に、税金等調整前当期純利益及び減価償却費によるものであり、3,031,216千円と前年同期と比べ656,986千円(27.7%)の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、主に、定期預金の預入による支出及び有形固定資産の取得による支出によるものであり、7,198,565千円と前年同期と比べ3,844,953千円(114.7%)の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、主に、長期借入れによる収入によるものでありますが、長期借入金の返済及び配当金の支払いによる減少もあり、1,054,593千円(前期は705,491千円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの主たる事業は、倉庫業を中心とした総合物流業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難であります。
これに代えて、当連結会計年度におけるセグメントごとの営業収益及び主要業務の取扱高等を示すと、次のとおりであります。
a.セグメントごとの営業収益
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (2019年4月1日~2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
倉庫業(千円) |
6,532,744 |
103.2 |
|
運送業(千円) |
12,721,639 |
99.8 |
|
国際貨物取扱業(千円) |
7,366,992 |
100.9 |
|
合計(千円) |
26,621,377 |
100.9 |
(注)上記の営業収益にはセグメント間の内部営業収益145,945千円を含んでおります。
b.セグメントごとの主要業務の取扱高等
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (2019年4月1日~2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
倉庫業 |
保管残高 (数量・月末平均) |
240千トン |
100.7 |
|
入庫高 |
1,217千トン |
93.7 |
|
|
出庫高 |
1,223千トン |
94.6 |
|
|
貨物回転率 (数量・月末平均) |
42.3% |
93.6 |
|
|
運送業 |
運送取扱高 |
1,932千トン |
95.5 |
|
国際貨物取扱業 |
輸出入取扱高 |
525千トン |
96.3 |
|
梱包取扱高 |
93千m3 |
90.7 |
|
|
|
|
|
(年間入庫高+年間出庫高) |
× |
1 |
|
|
|
(注) |
貨物回転率 |
= |
2 |
× |
100 |
||
|
月末保管残高年間合計 |
|||||||
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
|
|
前連結会計年度 (2019年3月31日) |
当連結会計年度 (2020年3月31日) |
前連結会計年度比 |
|
流動資産(千円) |
12,766,717 |
12,619,797 |
△146,919 |
|
固定資産(千円) |
34,262,398 |
35,670,448 |
1,408,049 |
|
流動負債(千円) |
6,616,593 |
6,761,995 |
145,402 |
|
固定負債(千円) |
1,739,255 |
2,868,305 |
1,129,050 |
|
純 資 産(千円) |
38,673,266 |
38,659,944 |
△13,321 |
流動資産の減少要因は、受取手形及び営業未収入金が76,139千円増加しましたが、現金及び預金が162,782千円減少したこと等によるものです。固定資産の増加要因は、評価益が減少したこと等により投資有価証券が1,010,484千円減少しましたが、北陸支店金沢営業所倉庫増築工事が完成・稼働したこと等により建物及び構築物が1,363,061千円、滋賀県大津市および京都市下京区の土地を取得したこと等により土地が1,761,138千円それぞれ増加したこと等によるものです。
流動負債の増加要因は、北陸支店金沢営業所倉庫増築工事が完成しその支払が完了したこと等によりその他に含まれております未払金が206,559千円、設備関係支払手形が239,572千円それぞれ減少しましたが、支払手形及び営業未払金が150,552千円、新規借り入れにより一年内返済予定の長期借入金が317,111千円、課税所得の増加等により未払法人税等が126,783千円それぞれ増加したこと等によるものです。固定負債の増加要因は、投資有価証券評価益の減少等により繰延税金負債が293,144千円減少しましたが、設備投資資金等の新規借り入れにより長期借入金が1,241,832千円増加したこと等によるものです。
以上の結果、1株当たりの純資産額は2,026.47円と前連結会計年度2,022.27円に比し、4.2円増加し、自己資本比率は79.6%と前連結会計年度81.8%に比し2.2ポイント減少しました。
財政状態につきましては、総資産の回転率を如何に高めて、利益を生み出すかがこれからの大きな経営の課題と考えております。今後も収益性の高い貨物へのシフトや資産をより有効に活用することに努めてまいります。
b.経営成績
|
|
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前連結会計年度比 |
|
営業収益 (千円) |
26,241,273 |
26,475,432 |
234,158 |
|
営業利益 (千円) |
1,540,087 |
1,587,810 |
47,723 |
|
経常利益 (千円) |
1,736,387 |
1,793,890 |
57,503 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益(千円) |
825,213 |
1,210,035 |
384,822 |
営業収益の増加要因は、運送業で21,254千円減少しましたが、倉庫業で189,508千円、国際貨物取扱業で65,905千円それぞれ増加したことによるものです。
営業利益の増加要因は、国際貨物取扱業で28,719千円減少しましたが、倉庫業で77,047千円、運送業で76,370千円それぞれ増加したことによるものです。
経常利益の増加要因は、営業外収益の持分法による投資利益が5,027千円減少し、営業外費用の支払利息が5,652千円増加しましたが、営業利益が47,723千円増加したことに加え、営業外費用のシンジケートローン手数料が3,000千円減少し、営業外収益の受取配当金が9,944千円増加したこと等によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益の増加要因は、前連結会計年度に特別損失に計上しておりました梅小路地区の資産有効活用計画に伴う一部既存倉庫設備の減損損失147,774千円と解体工事費用240,000千円がなくなったこと、及び、前連結会計年度に計上しておりました投資有価証券評価損98,045千円が当連結会計年度は8,833千円と減少したこと等によるものです。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(倉庫業)
自社倉庫における入出庫高及び貨物回転率は前年同期に比し減少しましたが、再寄託先も含めた保管残高は前年同期に比し増加したため、営業収益が増加となりました。また、料金改定の取組みを進めたこと等により、セグメント利益は増加しました。
(運送業)
取扱数量が減少したことにより営業収益は減少しましたが、人件費が増加したものの配車・配送の効率化や料金改定交渉及び収益性の高い新規開発等の営業活動に注力したこと等によりセグメント利益は増加しました。
(国際貨物取扱業)
米中間の貿易摩擦や新型コロナウィルスの感染拡大による中国を中心とした世界的な経済活動の停滞による影響等により、通関業の取扱数量は輸入・輸出ともに減少し、梱包業の取扱数量も減少しましたが、三国間貿易の取扱いが増加したこと等もあり、営業収益は微増となり、セグメント利益は減少しました。
経営成績につきましては、米中貿易摩擦や年度末の新型コロナウィルス感染症の影響があったとしても、営業収益の伸び率の低さは大きな課題を残したと考えております。今後、引き続き本部営業力の強化や新分野への取り組みを図り、営業基盤の拡充に努めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フロー状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資等資金につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、事業用地取得、物流施設建築・改修等の設備投資等であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、必要な資金を調達してまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や現時点における客観的情報、将来の計画事項等を合理的・総合的に判断し会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる可能性があります。なお、当社グループが採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、会計上の見積りにおける一定の仮定のうち、新型コロナウィルス感染症による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等
第6次中期経営計画「CHANGE!to2021」の初年度である2019年度の進捗状況は以下のとおりであります。
営業収益は計画比525百万円(1.9%)減、営業利益は計画比163百万円(9.3%)減、経常利益は計画比107百万円(5.6%)減となりました。また、営業利益につきましては計画値6.5%を下回る6.0%となり、ROIC(投下資本利益率)については4.1%となりました。
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指標 |
第6次中期経営計画 (2019年度~2021年度) 最終年度目標値 |
2019年度 (計画) |
当連結会計年度 (2019年度) 実績 |
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営業収益 |
28,760百万円 |
27,000百万円 |
26,475百万円 |
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営業利益 |
1,760百万円 |
1,750百万円 |
1,587百万円 |
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経常利益 |
1,880百万円 |
1,900百万円 |
1,793百万円 |
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営業利益率 |
6.1% |
6.5% |
6.0% |
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自己資本比率 |
80%程度 |
- |
79.6% |
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ROIC(投下資本利益率) |
4.5% |
- |
4.1% |
※ROIC:(営業利益+受取利息・配当)÷(純資産+有利子負債)
以上の結果を踏まえて、米中貿易摩擦や年度末に発生した新型コロナウィルス感染拡大による影響があったとはいえ、中期経営計画初年度として、営業収益及び営業利益において計画を達成できなかったことは、大きな課題を残したと考えております。特に、計画比の未達成幅の大きかった運送業と国際貨物取扱業のなかの梱包部門に対しては、営業面で組織的なてこ入れを図ってまいります。また、withコロナの環境下、顧客が考えられる「サプライチェーンの見直し」や「ビジネスモデルの転換」にしっかり対応できるように努めてまいります。
特記事項はありません。
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