文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、社名の由来である「日々新たに、また、日に新たなり」の精神を基本に、自己革新を続けながら、安全・迅速・低コストに高品質な物流・旅行サービスを提供することで、豊かな社会の実現に貢献するとともに、お客様との間に信頼を築き上げながら企業価値を高め、株主をはじめとする全てのステークホルダーのご期待に応えることを経営の基本方針としています。
この基本方針を実現するために、当社グループは、経済・社会の発展に不可欠である物流事業をはじめ旅行業などの関連事業を、企業倫理・法令遵守の徹底および地球環境保全への積極的な取組みなど企業の社会的責任(CSR)をはたしながら、グローバルに展開していくことを目指しています。
(2) 目標とする経営指標
2022年3月期を最終年度とする日新グループ第6次中期経営計画では、収益の柱である物流事業、旅行事業、不動産事業のグループシナジーを最大限に発揮し、以下の目標を達成していく所存です。
2022年3月期の連結経営指標は、以下のとおりです。
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2017年3月期(実績) |
2022年3月期(目標) |
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売 上 高 |
2,012億円 |
2,300億円 |
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営業利益 |
56億円 |
74億円 |
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経常利益 |
62億円 |
77億円 |
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当期純利益 |
44億円 |
53億円 |
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営業利益率 |
2.8% |
3.2% |
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自己資本利益率(ROE) |
8.8% |
8.0%程度 |
(3) 中長期的な会社の経営戦略
昨年4月にスタートした第6次中期経営計画(2017年4月~2022年3月)では、計画期間を従来の3年から5年に伸ばして、当社グループのテーマである「グローバル・ロジスティクス・サービス・プロバイダー(GLSP)」として世界最高品質の物流企業への更なる進化を目指しています。
第6次中期経営計画での主要な取組みは以下のとおりです。
1.重点分野への投資加速
・自動車関連物流 ~自動車関連物流における日新ブランドの確立
・化学品・危険品物流 ~危険品施設の拡充と化学品・危険品物流のグローバルネットワーク構築
・食品物流 ~食品物流機能の拡充と食品物流のグローバル展開
2.国内事業の収益力向上
・物流施設の再編
・業務効率化の追求
・物流事業・旅行事業の連携強化
・AIを活用した提案型営業の推進
3.グループ経営基盤の強化
・ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底
・人材の確保と育成
・資金の効率化などの財務体質の強化
(4) 会社の対処すべき課題
世界経済は、米国の保護主義政策やEUにおける金融政策の見直し、さらには各地の地政学リスクなど不透明な要素を抱えつつも、総じて堅調に推移することが見込まれています。日本においても安定した経済成長が見込まれる一方で、燃料高騰や労働力不足が経済に与える影響が懸念されています。
このような状況下、当社グループにおいては、海外事業で経済成長が見込まれるアジア・中国・米州での自社倉庫の建設を含めた施設の増強によりコスト競争力を高めるとともに、ガバナンス強化のために組織体制の見直しやITのグローバル標準化を目指すことにより、現地法人の収益力向上に努めます。
国内事業においては、輸出入貨物の堅調な推移が見込まれるなか集荷活動を強化し、環境に配慮した物流施設への転換・新設、業務フローの見直しによる業務削減、効率的営業組織への再編を図ることで、労働力不足への対応とコスト競争力引き上げに努め、収益力の向上を図ります。
これらを実現するためにグローバルベースでの人材育成とITセキュリティ強化を進めてまいります。
当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものを想定しています。
本項には、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成30年6月22日)現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 経済環境によるリスク
当社グループの主要事業である物流事業は、特に当社グループが得意とする自動車、電機・電子関連の取扱いにおいて、世界各国の経済状況の影響を受けやすく、各国の景気が停滞・低迷した場合、貨物取扱いが減少するなど、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 海外事業に関するリスク
当社グループの海外事業展開は、米州、欧州、アジア、中国など世界各国にわたっておりますが、これらの海外事業に関しては、政治変動やテロ・暴動、新型インフルエンザなど伝染性の高い疾病の発生等、不測の事態が生じた場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 為替レート変動によるリスク
当社グループは、米州、欧州、アジア、中国などで海外事業を展開しておりますが、為替レートが変動した場合、貨物取扱いの減少や、連結財務諸表の作成にあたり海外グループ会社の財務諸表等を円換算していることから、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 自然災害によるリスク
当社グループは、港湾部を中心に、倉庫、サイロ、埠頭施設などの物流基盤を有しております。地震、台風等自然災害の発生を想定し耐性を十分考慮の上建設しておりますが、万一、想定を超えるような自然災害が生じた場合、これら施設になんらかの損害が生じ、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 事故によるリスク
当社グループは、火災等の不測の事故の発生に備えて、倉庫などの保有施設等に対し保険を付しております。しかしながら、予測不可能な事故に起因する損害をすべて保険により填補できるとは限らないため、これらの被害の発生により当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法令遵守にかかるリスク
国内においては、通関業法をはじめ港湾運送事業法、貨物自動車運送事業法等の物流および流通に関係するあらゆる法令、規則の対象となっていると同時に、国外においては進出先・輸出先国の法律・規則の対象にもなっております。常日頃より社員教育を通じ、法令遵守を徹底しておりますが、万一法令違反が生じた場合、制裁等により日常業務が制限されたり、課徴金が課せられることも想定され、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 情報関連のリスク
当社グループは、物流および旅行業務などの受託に際し顧客などの情報を取扱っております。情報保護に関しては、その重要性を十分認識し、コンプライアンス・マニュアル等に基づき、情報管理の徹底に努めておりますが、情報の外部漏洩やデータ喪失などの事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性もあります。また、コンピュータウィルスやサイバー攻撃等により長期間情報システムに重大な障害が発生するような事態が生じた場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 事業用資産の時価下落によるリスク
土地・建物等の時価下落や収益性低下等が生じた場合、固定資産の減損会計に伴い、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 退職給付債務の変動リスク
当社は、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度を設けておりますが退職給付債務の割引率および年金資産の運用実績等により数理計算上の差異が変動し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 人材確保のリスク
当社グループの主要事業である物流事業および旅行事業は、質の高い人材の確保や適正な人員配置が重要であり、人材を継続的に採用し、労働環境の整備や教育体制の充実等を図っておりますが、労働需給が逼迫し、人材を十分に確保できなかった場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当期における世界経済は、アジア新興国の景気が持ち直し、中国、米国および欧州でも個人消費が緩やかな成長を続けました。日本では、輸出入が増加したことなどから企業収益は底堅く推移し、雇用・所得環境の改善が続くなか、緩やかな景気回復が持続しました。
このような状況下、当社グループでは昨年4月にスタートした第6次中期経営計画において、「グローバル・ロジスティクス・サービス・プロバイダー」への更なる進化を目指し、成長分野への戦略的投資加速、地域ごとの事業基盤の最適化と収益性の向上、グループ経営基盤の強化に取組みました。
これらの結果、当期における売上高は、前期比7.8%増の216,924百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前期比13.9%増の6,389百万円、経常利益は前期比9.6%増の6,869百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比16.9%増の5,210百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 物流事業
日本では、海上輸送において電子部品の取扱いを増加させたほか、自動車関連貨物や化学品関連の輸出入も堅調に推移しました。また、食品の輸出入、設備機械輸出も収益に寄与しました。
航空貨物は、自動車関連貨物や電子部品の輸出、食品やアパレルの輸入が増え、物流事業を牽引しました。
国内倉庫では、雑貨、食品等の輸入品、危険品の保管取扱いが増加し、収益に貢献しました。
港湾運送事業では、特に中国向けコンテナ取扱量が増加に転じ、在来船積み貨物も増加しました。また、ターミナル集約による生産性の向上や、寄港船舶誘致に注力した結果、収益が改善されました。
海外では、アジアにおいて自動車、二輪車関連貨物がアセアン域内を中心として活発な荷動きを見せました。また、食品、電子部品、設備資材の取扱いも堅調に推移しました。
中国では、航空、海上運賃の上昇がコスト押上げ要因となるなか、食品、電子部品などの航空輸入貨物取扱いが堅調に推移したほか、日本向け家具の海上輸出など新規案件の受注で取扱物量の増加を図りました。
北米では、DC業務が堅調に推移したことに加え、自動車部品の梱包業務が売上の増加に貢献しました。
欧州では、自動車関連貨物の取扱いが安定して推移したほか、倉庫事業も堅調に推移しました。
この結果、売上高は前期比7.9%増の154,177百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比15.4%増の4,749百万円となりました。
② 旅行事業
主力の業務渡航ではマーケティングの強化や、航空会社との協働セールスにより取扱いを増加させました。また、ホールセールやインバウンドの取扱いも拡大しました。
この結果、売上高は前期比7.4%増の61,668百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比21.3%増の799百万円となりました。
③ 不動産事業
京浜地区などで展開する不動産事業は、前年と比較して大型案件がやや減少したものの、商業用地が引き続き安定した収益を確保しました。
この結果、売上高は前期比1.5%減の1,598百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比1.5%増の845百万円となりました。
(3) 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べ7,616百万円増加の120,030百万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,703百万円増加の58,988百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ5,913百万円増加の61,041百万円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末より1.8%増の48.8%となりました。
なお、各セグメント毎の資産の状況も前期比で増加しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は17,106百万円で、前連結会計年度に比べ1,169百万円の資金の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは7,142百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ1,225百万円収入が減少しました。その主な要因は、法人税等の支払額が増加したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは3,131百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ987百万円支出が増加しました。その主な要因は、固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは3,050百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ1,586百万円支出が減少しました。その主な要因は、借入による収入が増加したこと等によるものであります。
キャッシュ・フロー指標の状況
自己資本比率及び時価ベースの自己資本比率、債務償還年数、インタレスト・カバレッジ・レシオは次のとおりであります。
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平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
45.2 |
47.0 |
48.8 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
28.3 |
32.7 |
46.2 |
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債務償還年数(年) |
5.0 |
3.4 |
3.7 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
13.9 |
22.3 |
20.4 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
② 資金の流動性について
当社グループは、主要な連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、日本国内のグループ内資金を当社が一元管理しております。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、金融負債の極小化を図っております。
③ 資金の調達
現在そして将来の営業活動及び債務の返済等の資金需要に備え十分な資金を確保するために、資金調達及び流動性の確保に努めております。必要な資金は、主に営業活動によって得られるキャッシュ・フローの他、金融機関等からの借り入れ及び社債発行によって調達しております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。