(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米欧を中心とした先進国の景気が底堅く推移した反面、中国や新興国・資源国経済の低迷が長期化しており、依然として停滞感の強い展開となりました。米国は利上げ・ドル高による輸出の押し下げ、欧州は政治不安による景気への悪影響はあるものの、雇用・所得情勢の改善等が個人消費を押し上げ、景気は緩やかな回復を継続しています。一方、中国経済は実質GDP成長率が漸減、更にこの中国景気の減速を受けた新興国・資源国経済も輸出や資源価格の低迷が影響し、世界経済全体を停滞させる結果となりました。国内では雇用情勢やコスト減少を背景とした企業業績改善の動きは続いているものの、それが個人消費や設備投資等を押し上げるまでには至っておらず、景気は横ばい状態にとどまっています。
このような経済情勢の下、当社グループの物流事業分野では、新規船社の定期航路獲得や既存船社の航路拡大、新規物流センターの収益安定化や貨種入替、配送作業の効率化や単価改定等による収益構造改革に加え、海外での新規構内作業立ち上げ等を実施して参りました。一方、機工事業分野では海外の新規保全作業本格化や国内の大型改修工事の順調な受注・消化に加え、製鉄構内設備の保全作業ならびに石化設備のSDM(大型定期修理工事)拡大に注力いたしました。
当社グループでは国内外の経営環境およびお客様の変化に対応し、収益基盤となる「勝てるコストの構築」に取り組んでおります。また、お客様の利益の最大化に向けた積極的な「提案」を継続し、選ばれ続けるサービスの構築も進めて参ります。
これらの取り組み、施策の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は3,595億96百万円と前年同四半期比1.5%の増収となりました。利益面においては、営業利益が175億86百万円と18.4%の増益となりましたが、為替評価損等の計上により、経常利益は144億64百万円と4.5%の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は87億54百万円と0.6%の増益となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
① 物流事業
港湾・国際物流では、第3四半期会計期間のコンテナ取扱量が前年同四半期会計期間比で増加に転ずるなど、回復の兆しが見られ、累計取扱いも相当量が回復いたしました。加えて、継続して進めてきたターミナル作業の効率化等が作業量増加に伴い、収益に寄与する結果となりました。更に東南アジアにおける機械・設備輸送作業が引き続き順調に推移しており、全体でも増益となりました。3PL事業では国内および海外での新規物流センター作業を軌道に乗せ、貨種の入替による収益向上を図ったことに加え、国内輸送作業における燃料費の低下等もあり増収増益となりました。構内では、国内の作業単価改善や通信インフラ関連の物流作業が増加、海外でも東南アジア・中国の石化構内における作業量増加に加え、中東での石化構内新規作業の増加等により増収増益となっています。
売上高は1,927億60百万円と前年同四半期比3.4%の増収、セグメント利益(営業利益)は56億53百万円と前年同四半期比49.1%の増益となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間の売上高に占める割合は53.6%であります。
② 機工事業
設備工事関連では、前期国内における大型高炉改修工事の剥落影響はあるものの、コークス炉改修等を中心とした基盤整備や設備解体工事の受注拡大、海外大型工事の施工管理体制強化に伴う利益回復等が収益の押し上げに寄与いたしました。石油・石化構内における設備保全作業は、中東での新規作業の本格稼働や東南アジアおよび中国のSDM・日常保全作業量増加に加え、国内における製鉄構内設備の保全・修繕作業量は増加しましたが、国内SDM工事量が今年度はマイナー年であり、前期のメジャー年と比較した工事量の減少を補うまでに至らず、保全作業全体では減収減益となりました。
売上高は1,508億96百万円と前年同四半期比0.9%の減収、セグメント利益(営業利益)は110億8百万円と前年同四半期比9.0%の増益となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間の売上高に占める割合は42.0%であります。
③ その他
橋梁関連の建設・補強工事増加やシステム開発案件の受注増加等により増収増益となりました。
売上高は159億40百万円と前年同四半期比1.5%の増収、セグメント利益(営業利益)は8億52百万円と前年同四半期比7.3%の増益となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間の売上高に占める割合は4.4%であります。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は1,631億43百万円であり、前連結会計年度末に比べ83億68百万円と4.9%減少しました。主な要因は、手許資金の圧縮による現預金残高の減少によるものです。
② 固定資産
当第3四半期連結会計期間末における固定資産は2,081億99百万円であり、前連結会計年度末に比べ45億26百万円と2.2%増加しました。主な要因は、新倉庫稼働等による有形固定資産の増加によるものです。
③ 流動負債
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,244億40百万円であり、前連結会計年度末に比べ184億13百万円と12.9%減少しました。主な要因は、納税等の資金支出に係る負債の減少等によるものです。
④ 固定負債
当第3四半期連結会計期間末における固定負債は1,016億34百万円であり、前連結会計年度末に比べ146億87百万円と16.9%増加しました。主な要因は、社債発行によるものです。
⑤ 純資産
当第3四半期連結会計期間末における純資産は1,452億68百万円であり、前連結会計年度末に比べ1億15百万円と0.1%減少しました。主な要因は、利益剰余金の増加と為替換算調整勘定の減少等との差によるものです。
当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末を0.4ポイント上回る38.3%となっております。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社連結グループが対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。