文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社企業グループの事業基盤である新潟は、国際港湾や国際空港、高速道路網といった多様な交通インフラを備えた対岸諸国の玄関口として優れた拠点性を有しているだけでなく、農業分野でも今後大きな可能性を秘めております。当社企業グループは、こうした新潟の優位性を活かしながら地域社会に貢献し、更にグローバルな企業を目指しております。
よって、当社企業グループは、全体の総合的価値を高めながら安定的な発展を遂げるため「統一された意思を持った強い企業集団」となるべく、以下の「リンコーグループ経営理念」を定めております。
「リンコーグループ経営理念」
① 顧客・株主・社員とその家族・地域社会に信頼され、その全ての人々に貢献する企業集団を目指します。
② 新潟を基盤とした事業展開を図りつつも、常に視野を世界に拡げグローバル化を意識し、進取の精神でビジネスに挑戦します。
③ 総合物流事業、ホテル事業、不動産事業、各種販売代理店業及び環境事業を通じて、安全かつホスピタリティーの精神に基づき様々なサービスを社会に提供するとともに各事業分野に於いて地域NO.1企業を目指します。
④ 効率的な経営とコスト競争力のある企業体質を保持しつつ、常に良質なサービスを提供し続けることによって安定した成長を目指します。
(2)目標とする経営指標
経済情勢は、緩やかな景気回復基調にあるものの先行き不透明な状況が続き、新潟港における輸出入貨物の伸び悩みの影響等により当社を取巻く環境は厳しい状況にあるものと認識しております。
これらを踏まえ、当社企業グループは平成27年12月に「リンコーグループ中長期経営計画」を策定し、この中で、1)連結営業利益7億円 2)有利子負債残高100億円以下 3)連結利益剰余金30億円以上 を、5年後の経営目標数値として設定いたしました。
(3)中長期的な会社の経営戦略
上記「リンコーグループ中長期経営計画」で設定した5年後の目標を達成するため、以下の課題に取組んで参ります。
① 収益基盤の見直し:事業環境の変化に対応できる収益力の確保
② 財務基盤の安定 :企業活動の持続可能性を向上させる安定した財務基盤の構築
③ 資産効率の安定 :事業効果の最大化に向けた資産効率の向上
④ 経営基盤の強化 :持続的な成長・時代に合致した経営基盤の強化
(4)対処すべき課題
当社企業グループは、「リンコーグループ経営理念」、「リンコーグループ行動規範」のもと、顧客・株主・社員とその家族・地域社会に信頼され、その全ての人々に貢献し、社会的な規範と法令順守の浸透を図るとともに、コーポレートガバナンスの充実により、経営の透明性と総合的価値の向上を目指し、持続的な成長と安定的な発展を実現して参ります。
また、平成27年12月に「リンコーグループ中長期経営計画」を策定し、5年後に 1)連結営業利益7億円 2)有利子負債残高100億円以下、3)連結利益剰余金30億円以上 を達成することを目標に取組んで参りました。2年目にあたる平成29年度は、2)の有利子負債残高について、当年度におきまして財務体質の強化のため保有資産を見直し、固定資産を売却した結果、97億円(リース債務除く)となりました。引き続き財務基盤の安定強化に努め、将来の事業の発展につながる積極的な設備投資について、検討を進めて参る方針であります。
これらを踏まえて、以下の課題に積極的に取組んで参ります。
① 増収・増益に向けた取組み
当社企業グループの中核であります運輸部門におきまして、伸び悩む貨物量の打開と多様化するお客様のニーズに対応した経営戦略を踏まえ、同部門内の営業情報の集積・共有化により当社及び運輸系子会社が一体となった営業を展開して既存顧客の維持・強化と新規貨物の獲得を図ります。また、労務管理の徹底により競争力のある高い物流サービスを提供することで増収・増益を図って参ります。
なお、当社は平成30年内の竣工を目指して、東港支社に隣接する当社所有地に危険物倉庫(平倉庫1棟、約300坪)の建設計画を進めております。新潟港エリアでは、初めての本格的な営業用危険物倉庫となるため、今後、安全面に十分配慮し、新潟港の輸出の利便性向上に貢献して参ります。
また、新潟県外での積極的な営業活動を展開して参ります。
② 安全衛生の取組み
当社企業グループにおきまして、現場作業における労働災害の撲滅と快適な職場環境の実現は経営の要であると認識しており、災害ゼロを目指して安全教育を徹底し、社員各々の安全意識の底上げを図り、安全な職場環境の構築と維持に継続して取組んで参ります。
また、過重労働防止のため社内で制定した「事務職員の過重労働防止のためのガイドライン」に基づき、労働時間の管理を徹底して参ります。更に、社内コミュニケーションの活性化を推し進め、産業カウンセラー等の活用、ストレスチェックの実施を継続し、職場環境の整備に一層努めて参ります。
③ コンプライアンス・内部統制強化の取組み
当社企業グループは、日頃からコンプライアンス意識を高く持って業務にあたることが重要であることを認識し、社員に対するコンプライアンス研修を定期的に実施するとともに、法令違反や企業倫理違反、更に職場におけるハラスメントを早期に発見するため啓蒙活動の充実を図っております。また、適切な業務遂行のため、これまで以上に内部統制の強化策を実施し、その内部統制の運用が各部署で適正に行われているか確認することで、グループ全体でリスク管理を遂行しております。
④ 人材の活用と育成・労働環境整備の取組み
当社企業グループでは、人的資源の有効活用を推進するため、社員一人ひとりの職位階層別の社員教育を充実させ、人材育成を継続して行って参ります。
また、女性が活躍できる職場環境の拡大に努め、多様性のある働き方の検討、育児・介護等の事情を抱える社員に対する柔軟な労働環境の整備にも継続して取組んで参ります。
⑤ 財務基盤の安定に向けた取組みと将来を切り拓くための設備投資の検討
当社企業グループは、リース債務を除いた有利子負債残高100億円以下、連結利益剰余金30億円以上を目指して、持続的成長と安定した財務基盤の構築に向けて取組んで参りましたが、当連結会計年度におきまして有利子負債残高は97億円となりました。
引き続き財務基盤の安定強化に努め、将来の事業の発展に結び付く積極的な設備投資の計画を検討して参ります。
⑥ 環境保全への取組み
当社企業グループは、環境保全を重要な経営課題の一つとして捉え、海洋環境の保全及び近隣住民に配慮した港湾荷役作業の実施、輸送車両のアイドリングストップ等により環境負荷の低減に努めるとともに、木材リサイクル事業を通じて廃材資源の利活用を継続して取組み、環境に配慮した事業活動を推進して参ります。
⑦ 臨港地区(臨港埠頭)の有効活用について
臨港地区全体の有効活用は、当社企業グループにおきまして重要課題であると認識しており、社内に設けた「臨港地区(埠頭)将来構想検討委員会」での検討を継続し、一方で、専門業者による臨港埠頭の施設の診断結果を参考にして、中期の臨港埠頭の維持管理を計画し実行に移すとともに、関係機関との協議・連結を深め、臨港地区の将来構想を策定して参ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
(1)労働災害、安全衛生、重大な事故の発生について
当社企業グループは労働災害、安全衛生、重大な事故の発生を未然に防止するための取組みを最重要課題として位置づけておりますが、不測の事故が発生した場合、事故に伴う補償、風評被害、現場作業に従事する従業員の士気低下等により、当社企業グループの財政状態、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)自然災害の発生等について
火災、水害、強風、地震など今後発生が想定される自然災害に備えるため、当社企業グループ各社は危機管理委員会を設け、迅速に対応できる危機管理体制の整備、管理に努めております。
ただし、当社企業グループの運輸部門の事業基盤である臨港埠頭や新潟東港周辺において大規模な災害が発生した場合には、当社企業グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、最近は自然災害により観光業者や事業者が受ける風評被害が長期に及ぶ傾向があることから、ホテル事業を営む当社の子会社2社においては自然災害の発生後、間接的に事業活動に影響が及ぶ可能性があります。
(3)経済環境について
当社企業グループの主力事業である運輸部門は、国際物流の一部を担う港湾運送事業を営んでおり、国内外の経済環境や顧客企業の物流戦略、為替の変動、エネルギー価格の上昇等により、当社企業グループが取扱う貨物量が減少する場合には、当社企業グループの財政状態、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(4)金融市場の動向について
当社企業グループが保有している有価証券は、株式市況により時価が変動することから、当社企業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、支払利息に関しても、昨今の日銀による金融政策の効果により国内長期金利が低位で安定的に推移しておりますが、日本の財政再建の道筋に対する信認が低下するような場合には、国内長期金利の上昇懸念も予想されるため、今後の金利動向の影響を受ける可能性があります。
(5)固定資産の減損損失について
当社企業グループは、運輸部門では臨港埠頭、倉庫・上屋などの港湾施設、また、不動産部門では賃貸用不動産、機械営業部門やホテル事業部門も数多くの土地、建物、構築物を保有しております。
これらの固定資産について、経営環境の変化等に伴う収益性の低下によって投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。その結果、減損損失を認識した場合には、当社企業グループの財政状態、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)繰延税金資産の取崩しについて
当社企業グループは、将来の課税所得の見積もりや会計と税務の一時差異が解消される時期を基準に繰延税金資産の回収可能性を検討しております。
収益性の低下に伴い、将来において十分な課税所得が確保できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生することになり、当社企業グループの財政状態、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社企業グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日)におけるわが国経済は、輸出、生産活動の緩やかな拡大に加え、企業収益や雇用・所得環境の改善が続く中、個人消費に足取りが重いながらも持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調を辿りました。
一方、新潟県内の経済は、回復の動きにやや足踏みの感がありましたが、新潟港のコンテナ貨物の数量が日用品関連製品の輸入が好調で4年ぶりに増加し、港勢が上向く兆しをを見せました。
このような中にあって当社企業グループは、主力である運輸部門におきまして、貨物取扱数量、売上高ともに前連結会計年度比で微増となりましたが、減価償却費や下払いなどが嵩み減益となりました。一方、ホテル事業部門におきましては、増収増益となり、引き続きグループ収益を下支えしました。
この結果、当連結会計年度の当社企業グループの売上高は161億5千1百万円(前連結会計年度比1.2%の増収)、営業利益は4億5千5百万円(前連結会計年度比2.6%の減益)、経常利益は4億5千万円(前連結会計年度比1.7%の減益)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、平成14年3月に「土地の再評価に関する法律」に基づき土地の再評価を行った当社保有の事業用土地の一部を平成30年1月に売却したことに伴い、当該土地に係る土地再評価差額金を取り崩したため、税務上の繰越欠損金が生じ、当該繰越欠損金に係る繰延税金資産が増加したことから、4億4千5百万円(前連結会計年度比40.7%の増益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[運輸部門]
既存貨物の取扱拡充や新規貨物の獲得など増収に努め、当社運輸部門及び運輸系子会社4社を合わせた港湾運送事業における船内取扱数量は、555万8千トン(前連結会計年度比0.4%の増加)、売上高は97億4千6百万円(前連結会計年度比0.2%の増収)となりました。
一方、経費面では、作業用大型機械の入替に伴う減価償却費の増加や下払作業費の増加に加え、今年の大雪の影響により荷役作業や貨物輸送に予想以上の障害が発生し、コストが増加いたしました。
その結果、同部門のセグメント利益は6千2百万円(前連結会計年度比37.9%の減益)となりました。
[不動産部門]
短期の不動産賃貸契約の減少等により、同部門の売上高は3億1千万円(前連結会計年度比1.9%の減収)となりましたが、賃貸物件について大規模な修繕等が発生しなかったことや減価償却費の減少などにより、セグメント利益は1億9千2百万円(前連結会計年度比2.7%の増益)となりました。
[機械販売部門]
建設機械販売での既存取引の拡充により販売件数、売上が増加したことに加え、建設機械整備においても部品供給の充実等による現地整備の増収効果から、同部門の売上高は14億3千5百万円(前連結会計年度比5.2%の増収)となりました。また、整備作業の効率化に継続的に取組み、セグメント損失は2百万円(前連結会計年度は9百万円のセグメント損失)と損失幅が縮小しました。
[ホテル事業部門]
株式会社ホテル新潟では、新潟市内において大規模なイベントが少なかったものの、宿泊部門が堅調に推移したほか、宴会部門も小規模の婚礼宴会を中心に件数を増やし、また、各レストランも様々な企画により集客に努めた結果、前連結会計年度比で増収増益となりました。
株式会社ホテル大佐渡では、年間を通して宿泊客数は堅調に推移いたしましたが、水道光熱費や料理原材料の調達コストが増加した結果、前連結会計年度比で増収減益となりました。
これらの結果、同部門の売上高は29億5千1百万円(前連結会計年度比2.6%の増収)、セグメント利益は1億6千1百万円(前連結会計年度比5.7%の増益)となりました。
[商品販売部門]
貿易代行に係る売上は減収となったものの、主力の建設資材販売において新潟県外の取引エリアの拡大等に取組み、工事現場向けセメント系資材が堅調に推移いたしました。一方、差益面で建設資材販売における価格競争の影響から利益率が低下したことなどにより、同部門の売上高は15億4千1百万円(前連結会計年度比4.6%の増収)、セグメント利益は2千7百万円(前連結会計年度比10.4%の減益)となりました。
[その他]
保険代理店業、産業廃棄物の処理業、OA機器販売を合わせたその他の売上高は3億9百万円(前連結会計年度比4.2%の減収)、セグメント利益は1千4百万円(前連結会計年度比350.4%の増益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローは12億3千5百万円の収入超過となりましたが、投資活動によるキャッシュ・フローが1億1千6百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが9億9千4百万円、それぞれ支出超過となったことにより、前連結会計年度末に比べて1億2千3百万円の増加し、5億3千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益3億7千3百万円、減価償却費6億9千7百万円、減損損失1億7千8百万円等の資金の増加要因が、利息の支払額8千8百万円、法人税等の支払額1億1千8百万円等の資金の減少要因を上回り、12億3千5百万円の収入超過(前連結会計年度比0.9%の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形及び無形固定資産の取得による支出4億7千7百万円、投資有価証券の取得による支出1億3百万円等の資金の減少要因が、有形固定資産の売却による収入5億5百万円等の資金の増加要因を上回ったことなどにより、1億1千6百万円の支出超過(前連結会計年度は4億1千8百万円の支出超過)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期及び長期の借入金の純減額6億9千1百万円、社債の償還による支出1億円、リース債務の返済による支出1億2千2百万円、親会社による配当金の支払額8千万円等により、9億9千4百万円の支出超過(前連結会計年度は10億4百万円の支出超過)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
37.6 |
38.7 |
40.5 |
42.0 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
13.0 |
11.3 |
14.4 |
13.2 |
|
債務償還年数(年) |
20.5 |
7.5 |
8.8 |
8.3 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
4.5 |
12.8 |
12.3 |
13.9 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式を除く期末発行済株式数により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社企業グループは受注生産形態をとらない業種のため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。なお、販売実績については「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に含めて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産、負債の計上金額及び報告期間における収益・費用の計上金額に影響を与えるような見積りを必要とします。当社企業グループは、継続的に、過去の実績あるいは状況に応じて合理的と判断される範囲での仮定に基づき、その見積りを評価しております。これらの評価の内容は、資産、負債、収益及び費用の計上金額についての判断の基礎となります。また、実際の結果は異なる仮定を置くことにより、これらの見積りと異なる場合があります。さらに、当社企業グループは会社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与え、かつ適用にあたって経営の重要な判断や見積りを必要とするものを重要な会計方針であると考えており、その内容は、以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当連結会計年度における有形固定資産、無形固定資産の合計は281億4千1百万円、資産全体では78.6%を占めております。よって、これらの固定資産にかかる減損損失は、当社企業グループの経営成績及び財政状態に多大な影響を与える可能性があると認識しております。また当連結会計年度においては、1億7千8百万円の減損損失を計上しております。
これらの固定資産については、独立してキャッシュ・フローを生み出す事業単位を基準にして資産をグルーピングし、遊休資産については個々の物件単位でグルーピングしております。また、これらの資産グループの減損兆候の有無について判定を行い、減損の兆候があると判断された場合には、さらに、各々の資産グループの回収可能価額を算定し、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識しております。
回収可能価額は、処分費用控除後の正味売却価額あるいは使用価値のいずれか高い金額としており、正味売却価額は、市場価格がある場合には、市場価格に基づく時価を基本とし、市場価格が観察できない場合には、適正な価額を合理的に算定しております。
使用価値の算定に使用される将来キャッシュ・フローは、取締役会において承認された経営計画や、現在の事業の状況や過去の一定期間の実際のキャッシュ・フローの平均値に、これまでの傾向を踏まえた一定または逓減する成長率の仮定を見積もるなど合理的に算定しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性の判断の変更に伴う繰延税金資産の取り崩しは、当社企業グループの連結損益計算書の親会社株主に帰属する当期純利益に大きな影響を及ぼす可能性があります。この繰延税金資産の回収可能性の評価については、有税項目に関わる将来の無税処理の実現可能性や当社及び子会社の将来の収益力に基づく課税所得など、現状入手可能な全ての情報を用いて判断しております。また、回収の可能性が見込めないと判断した部分を除いて繰延税金資産を計上しておりますが、将来における課税所得の見積もりの変更や、法定税率の変更などにより、回収可能額が変動する可能性があります。繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり考慮している主な内容は次のとおりであります。
1)当社及び子会社は、将来減算一時差異については回収可能時期の見積もりを行い、繰延税金資産を計上しております。有価証券の減損や非償却の固定資産の減損に係る繰延税金資産については、売却など処分の見込みがない場合に繰延税金資産の回収可能性が見込めないものとして繰延税金資産を計上しておりません。また、貸倒引当金のうち破産更生債権等に係るものについても、債権回収の目途や法人税法上の損金処理が可能となる事象の発生時期が明確にならない限り繰延税金資産を計上しておりません。
2)当社及び一部の子会社には現在、税務上の繰越欠損金があり、これについても各社の将来の収益力に基づく課税所得や当該欠損金の法人税法上の繰越期間を勘案して繰延税金資産の回収可能性を判断しております。
(退職給付費用及び退職給付債務)
退職給付費用及び退職給付債務の算定に使用される見積りには、年金資産の長期期待運用収益率、割引率、平均残存勤務年数等を計算基礎としており、当社企業グループは、この数理計算上の仮定は適切であると認識しておりますが、年金資産の運用実績の結果や一定の仮定の変動は将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼします。
なお、退職給付費用及び退職給付債務に関する見積りや数理計算上の計算基礎については、連結財務諸表「注記事項(退職給付関係)」を参照願います。
(貸倒引当金)
当社企業グループは、信用調査会社を通じてお客様の信用情報を入手し、支払履歴も考慮して与信管理を行っております。また、一般債権については過去の貸倒実績から算出した貸倒実績率を基に、貸倒懸念債権、破産更生債権等は個別に債権を評価し、貸倒引当金を計上しております。
現在の貸倒引当金の金額は、お取引先の債権の支払状況により、現在の貸倒実績率が変動する可能性があり、その変動幅が多くなる場合や多額の破産更生債権等が発生した場合には貸倒引当金が増加し、当社企業グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社企業グループの当連結会計年度の経営成績等の状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社企業グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、主力である運輸部門や不動産部門、ホテル事業部門の業績が挙げられます。
運輸部門には、当社の運輸本部及び運輸系子会社4社(新光港運株式会社、リンコー運輸株式会社、丸肥運送倉庫株式会社、株式会社ワイ・エス・トレーディング)が含まれ、同部門の売上高は連結売上高合計の約60%を占めており、セグメント利益は平成26年度から減少傾向でありますが、同部門の業績は当社企業グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。
不動産部門は連結売上高合計の1%ほどですが、セグメント利益は連結営業利益の約40%を占めるため、同部門の業績も経営成績に大きな影響を及ぼします。
ホテル事業部門は、運輸部門に次いで2番目の売上高を計上する部門であり、セグメント利益は前期に続き、当連結会計年度も運輸部門を上回りました。このように同部門は当社企業グループの主要な部門となっており同部門の業績も、当社企業グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。
資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
当社企業グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費や一般管理費等の営業費用の他、運輸部門の海上運賃や関税、輸入消費税の一時立替金、下払作業費、また機械販売部門の建設機械や商品販売部門の建設資材の購入費用であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、設備投資であります。
当社企業グループは、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資につきましては固定金利の長期借入を行いますが、設備投資計画の状況により銀行以外の金融機関(リース会社等)からの資金調達も行う方針であります。
なお、当連結会計年度末におけるリース債務を除く有利子負債の残高は97億9千1百万円であります。また、現金及び現金同等物の残高は5億3千6百万円となっております。
また、当社企業グループは、中長期経営計画(平成28年4月から平成33年3月)の最終年度において、1)連結営業利益7億円、2)連結有利子負債残高100億円以下、3)連結利益剰余金30億円以上、を達成することを目指しております。
同計画の2年目の当連結会計年度は、連結営業利益4億5千5百万円、連結有利子負債残高97億円、連結利益剰余金22億円という結果となり、2)の連結有利子負債残高は100億円以下となりました。引き続き財務基盤の安定化に努め、将来の事業の発展や収益向上に結び付く積極的な設備投資の計画を検討し、設備投資を実行後も新たな収益や営業キャッシュ・フローの増加につなげること、さらに既存貨物の維持・強化や当社を含めた運輸部門の荷役効率の向上を推し進めることなどを中心として連結営業利益7億円、連結利益剰余金30億円の達成に取り組んで参ります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(運輸部門)
同部門の事業の中心拠点は新潟港であり、輸出については新潟県内に工場を持つ企業の動向、輸入についても県内の製造業者の他、小売業者の事業活動や新潟県内の消費者動向、さらに新潟港に寄港する船会社の航路スケジュールの維持が同部門の収益に影響を及ぼします。ここ数年、新潟港においては、外貨コンテナ本数の減少傾向が続いておりましたが、当連結会計年度においては新潟港を利用する新潟県内の主要荷主の荷動きは全般的に回復の兆しが見られます。しかし、今年の冬の大雪により、予想以上に荷役作業や貨物輸送に障害が発生したことや、新潟港に寄港する船会社の運航スケジュールの遅延が特に当期の第4四半期間の収益に影響を及ぼしました。
今後は、新潟港の貨物量の回復基調をさらに軌道に乗せるため、多様化する荷主のニーズに対応した経営戦略を踏まえ、同部門内の営業情報の集積・共有化により当社及び運輸系子会社が一体となった営業を展開し、既存顧客の維持・強化と新規貨物の獲得に結び付け、労務管理の徹底により競争力のある高品質の物流サービスを提供することで増収・増益を図って参ります。
また、同部門の保有するセグメント資産は前期と大きな変動はございませんが、連結総資産の約52%を占めております。同部門のうち、当社は、臨港埠頭とその港湾設備、さらに新潟東港の倉庫群など大規模のものを保有しており、効率良く活用して収益向上に結び付けることが、継続して重要な課題として認識しております。
(不動産部門)
当社が保有する不動産の賃貸収入が主な収入源となりますが、当期は短期の賃貸借契約の解約が発生し、売上高の減収要因となりました。また、セグメント資産の残高は、前期に比べて3億円程減少しましたが、これは、賃貸不動産の今後の収益性を鑑みて同不動産の一部を売却したためであり、同セグメント部門に減損損失1億6千4百万円が計上されたのはその影響であります。今後も賃貸不動産については、保有の継続か、売却かを十分精査し、保有する賃貸物件についてはお客様に選んで頂けるように効果的な設備投資を行い収益の確保に努めて参ります。
(機械販売部門)
建設機械の販売と同部品販売を含めた整備作業は、ゼネコン業者や土木建設工事関係者が受注する工事の規模やお客様が保有する建設機械の稼働状況等に影響を受けますが、当連結会計年度においては、販売案件が増加し、整備作業の効率化や作業範囲を新潟県外に広げるなど努めた結果、同部門の収益は前期に比べて改善いたしました。
また、同部門のセグメント資産の残高は前期に比べて特に大きな変動はございません。保有する有形固定資産については、整備工場や整備用の機械装置が大きなものでありますが、内容に大きな変動はございません。
(ホテル営業部門)
株式会社ホテル新潟は、宿泊、宴会(婚礼含む)、レストランが主な部門であります。当連結会計年度においては、これらの部門はすべて堅調に推移いたしました。今後も宿泊部門では、宿泊単価、客室稼働率が収益の変動要因となりますが、競合ホテルの動向や新潟市内で開催される外部イベント等の影響も見据えて、正確な需要を予測し適正な客室単価を設定して収益確保につなげて参ります。宴会部門では、外部の結婚式場専門業者との競合、取引先企業の周年行事の情報収集などが宴会受注件数に影響しますが、大型宴会場を持つ強みをさらに生かして宴会受注件数を増やして参ります。レストラン部門は、当連結会計年度は主に女性客をターゲットとしたメニューを提供し、集客効果を上げました。今後も集客力アップにつながる企画を展開し、収益向上につなげて参ります。
株式会社ホテル大佐渡については、当連結会計年度は、個人客に選んで頂ける充実した料理を提供するなど、ネット予約を通じた個人客の取り込みを継続して強化し、また大型ホテルの強みを生かし、旅行代理店の団体募集客の受入も強化することで増収につなげました。
同部門のセグメント資産は、ホテル用建物、土地が大きなものでありますが、残高に大きな変動はございません。また、お客様へのサービス向上に繋がるホテル用設備の維持更新は継続して行っており、今後もその方針に変更はございません。
(商品販売部門)
同部門は建設資材販売、荷役用品を中心とした一般商品販売、貿易代行を通じた住宅資材販売が主なものであり、当連結会計年度については、建設資材販売においてセメント資材を新潟県外まで販路を拡大することで増収となりましたが、コストも上昇し、他の販売案件でコスト増を補うことができず減益となりました。
建設資材販売は、ゼネコン業者の工事案件の動向に左右されるため、既存商品の販売を確保する一方で、他のセグメント部門の取引先情報も入手し、新たな販売商品の提案を行うことで収益向上に努めて参ります。
同部門のセグメント資産は、主に営業債権(受取手形及び営業未収入金)や販売用の商品であり、同資産の残高は前期に比べて増加しておりますが、増加の主な要因は営業債権の増加によるものであります。
(その他)
同部門には、保険代理店業、産業廃棄物の処理業、OA機器販売が含まれますが、当期は木材の廃材処理を中心とした産業廃棄物処理業が堅調に推移し、保険代理店業は減収になったものの全体では増益となりました。
同部門のセグメント資産は、主に産業廃棄物処理業にかかる工場設備が占めますが、同資産の残高に大きな変動はございません。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。