当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、中部経済圏における物流機構の担い手として、半世紀以上にわたり名古屋港を中心に、あらゆる貨物の取り扱いを海運、陸運を通し、一貫してお引受け出来る港運業者として、信頼をいただいております。
四方を海に囲まれ、資源に乏しい我が国にとっては、国際貿易を推進させることが最重要課題となっております。そして多様化する物流に積極的に対応するため、当社グループはその舞台を世界に広げ、いち早く港運業者より脱皮すべく、ソフト・ハード両面に亘って、積極的な投資を実行いたしました。
自然災害や感染症などのパンデミック、地政学的リスク等による環境の変化により社会全体の先行き不透明感が増しているなか、従業員の世代間の違いによる人生観や価値観の多様化が進んでいる状況下で、従業員が迷うことなく一致団結し、同じ方向に進むために、経営理念をリニューアルしました。
当社グループの経営理念はMISSION・VISION・VALUEの構成となっており、以下となります。
MISSION:和を追求し、笑顔ある豊かな社会の実現に貢献します。
VISION :多様な個性や価値観を尊重し、みんなが力を存分に発揮できる明るく活力のある企業風土を目指しま
す。そこから生まれる誇りあるサービスを提供し、すべての人に安心と信頼を届け、社会とともに希望
ある未来を目指します。
VALUE :笑顔溢れる活気のある企業へ・安心でき、やりがいを感じることができる企業へ・本質を見極めた挑
戦・挑戦を応援できる環境・互いの意見を尊重し、受け入れる柔軟な職場へ・社会の移り変わりへの
柔軟な対応・誠実な対応・誠実で誇りある仕事を大切な価値観とします。
当社グループはこの経営理念に基づいて、中長期にわたる持続的な成長を実現し、企業価値向上を図ってまいり
ます。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、ここ数年来、定温機能を始めとして多品目に対応できる多機能倉庫、そして輸出向大型機械類の梱包等の増加に伴う大型梱包事業所、中部国際空港総合物流ゾーンにおける営業倉庫、産業廃棄物の収集運搬業務の稼動、業界最大級の60トンクレーンをはじめ重量貨物に対応できるクレーン設備を計6基装備した超大型重量貨物対応の弥富物流センターの開設、タイ・インドネシアでの梱包設備を兼ね備えた重量物対応可能な倉庫の開設、また、メキシコでの重量物対応可能な倉庫の開設等、たて続けに施設の増強と事業展開の拡大を図ってまいりました。
これは、とりもなおさず規制緩和による港運業界を取り巻く環境の変化により、企業間競争が激しさを増すことを踏まえ、企業としてしっかりとした基盤を築くためのものであります。
今後はこれらの施設管理を含めた上で、今まで以上に自社作業を中心とした適正人的配置・荷役機械の作業効率を追求して収益性を高めるような事業体制を構築し、また、物流を取り巻く環境の変化に敏感に対応し、海外拠点の拡充を行ない、海外戦略を先取りしてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度の経営数値目標は、売上高680億円、営業利益48億円、経常利益58億円、親会社株主に帰属する当期純利益36億円であります。
翌連結会計年度の経営数値目標は、売上高560億円、営業利益28億円、経常利益33億円、親会社株主に帰属する当期純利益22億円であります。
(4) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上課題
当社の基盤とする名古屋港では自動車産業をはじめ製造業の企業が東海地方に多くの拠点を置いている背景があり、特に輸出に特色を持つ港であります。
近年厳しいグローバル競争に対応するため、製造業の海外進出が活発化しております。これまでの日本で生産し輸出するという構図は縮小となり、日本での当社グループの物流事業に影響が出ることが懸念されます。
また、日本の人口減少問題や働き方改革が推進される中、人材の確保、育成についても、物流会社にとって重要であると考えております。
当社グループは企業として持続的な成長を成し遂げるため、「グローバルな海外展開」と「人材育成」を優先的に対処すべき課題としております。
海外でのビジネスチャンスの発掘を実現するため、アンテナを高く掲げ情報の収集や管理を行い、当社グループのネットワークを最大限活用できるよう顧客のニーズに的確に応えた積極的な営業活動を推進し、従業員一人ひとりの実行力、実現力を高めることで組織の活性化を図り、目的意識と責任感を持ち仕事を進めていける自律した人材の育成に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
(2)戦略
人材育成方針については、以前より実施している若年層向け研修や輸出入業務に必要な資格取得講座の実施、役職の昇格時に実施する研修・勉強会を通じて、社員がスキルアップできる体制を整えておりますが、今後さらに職種・部門ごとに必要なスキルや資格取得の機会を積極的に提供し、社員自らが主体的なキャリア形成に取組むことを通じて自ら考え判断できる人材を育成してまいります。
社内環境整備については、働き方改革・新たな生活様式の考え方をもとに時差出勤の活用や小学校未就学前の子を持つ従業員が希望する場合に利用できる短時間勤務制度の運用促進、社員の健康保全のため時間外労働の抑制を目的とした勤怠管理システムの運用などを実施しております。
(3)リスク管理
(4)指標及び目標
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指標 |
目標 |
実績(当連結会計年度) |
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年次有給休暇取得率(注)1 |
2025年4月までに38% |
34% |
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女性労働者の育児休業復帰率 |
2023年度も100%を維持 |
100% |
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障がい者雇用達成割合(注)2 |
2023年度も87%を維持 |
87% |
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労働者の男女の賃金の差異 |
2025年度までに65% |
63% |
(注)1.年次有給休暇の取得率は労働者に与えられた有給休暇の日数に対する労働者が取得した有給休暇日数の
割合を示しております。
2.障がい者雇用達成割合とは当社及び子会社の法定雇用率に基づいて雇用すべき障がい者の達成割合を示
しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 地震等による影響について
当社グループの主要な事業である物流事業は名古屋港を主要な拠点としております。名古屋港を含む東海地方は近年、東海・東南海地震の発生が予想されております。将来予測される大地震の発生に備え、倉庫、その他施設など当社グループの資産が地震により損傷、損失しないよう対策を講じるなど十分配慮をしております。また、当社グループが主に使用する岸壁を整備管理しております名古屋港管理組合、名古屋ユナイテッドコンテナターミナル株式会社、名古屋コンテナ埠頭株式会社、飛島コンテナ埠頭株式会社におきましても同様な対策を講じて頂いておりますが、その対応には限界があります。大地震発生後には一時的に事業活動が停止する可能性があり、また、当社グループの倉庫、その他施設に重大な影響を及ぼす可能性があります。
このように、当社グループの主要な事業拠点である東海地方に大地震等の自然災害や火災等の事故等、当社グループの倉庫、その他施設に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社グループが受ける影響は甚大なものになるおそれがあります。
(2) 感染症による影響について
当社グループは感染症の流行に備え、感染予防対策を講じておりますが、当社グループの役員または従業員が感染する可能性があります。感染者が発生した場合、役員及び従業員の出社制限などにより一時的に事業活動が停止する可能性があります。また、当社グループの役員または従業員に感染者が発生していない場合においても、感染症の世界的流行(パンデミック)が発生すると世界的に経済活動が停止し、物流が停止または停滞する可能性があります。
このような状況が発生すると当社グループの業績等に甚大な影響を及ぼす恐れがあります。
(3) 人材の確保・育成について
当社グループは人材戦略を事業における最重要課題のひとつとして捉えており、今後の事業拡大には既存の従業員に加えて、特に港湾運送事業の分野で十分な知識を有する人材の確保・育成が不可欠であるという認識に立っております。当社グループは、優秀な人材を確保するために、また、現在在籍している人材が退職又は転職するなどのケースを最小限に抑えるため、基本報酬については最大限の配慮を行い、必要な人材の確保に努めていく方針であります。しかしながら、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適格な人材を十分確保できなかった場合には、当社グループの事業拡大に制限を受ける可能性があり、また、機会損失が生じるなど当社グループの業績その他に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 海外市場での事業展開に伴う影響について
当社グループは海外市場での事業展開を戦略の一つとしております。
海外における事業展開には、為替政策、輸出又は輸入規制の変更、当社グループのような新規参入者に対する市場開放が行われないこと又はその遅延、当社グループが事業を展開する国・地域における税制又は税率変更、その他の経済的、社会的及び政治的要因をはじめとした様々なリスクが存在します。
これらのリスク及び投融資の回収可能性を事前に評価し、投融資を行っておりますが、事業環境の変化により事業が計画通りに進展しない場合には、投融資の回収困難又は不能、減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和され、ウィズコロナの下で緩やかな持ち直しの動きがみられました。しかし、ウクライナ情勢の長期化等による原材料価格の上昇や世界的な金融引き締め等の影響による海外景気の下振れ懸念が存在するなど、依然として不透明な状況が続きました。
名古屋港における物流業界の輸出入貨物におきましては、前年度同期に比して減少傾向となりました。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、コスト管理の徹底と業務の効率化を一層推し進め、企業体質の強化を図ってまいりました。積極的な営業活動としては北陸方面の営業力強化の一環として石川事務所の設立、海外拠点の営業強化サポート、荷役機械への積極的な投資などによる営業拡充及び作業効率の強化を行いました。また、人材面では多様化する価値観、社会構造の変化への対応として、専門知識や経験を有する人材の中途採用も積極的に推し進めました。こうした取り組みにより、ボトムアップ型の営業提案をはじめとした挑戦を営業・現業・管理が三位一体となり取り組み、お客様のニーズに応えた物流サービスを提供できるように努めてまいりました。
こうした取り組みのなか、当社グループにおきましては、電気自動車への移行を見据えた設備投資需要に牽引され、金属加工機や自動車関連貨物を主軸に取扱貨物量が増加しました。また、加えて海上運賃が上半期に高い水準で推移し、かつ海上運送の取扱貨物量も増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末(以下「前期末」という)比56億9百万円増加して、547億46百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前期末比12億78百万円増加して、133億2百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前期末比43億30百万円増加して、414億43百万円となりました。
b 経営成績
当連結会計年度の売上高は699億94百万円(前年同期比34.4%増)、営業利益は58億55百万円(同92.6%増)、経常利益は65億96百万円(同82.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億41百万円(同90.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ35億47百万円増加し、当連結会計年度末には150億99百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、46億42百万円(前年同期比60.7%増)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益65億81百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用された資金は、6億10百万円(同27.4%増)となりました。
主な内訳は、定期預金の預入による支出4億27百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用された資金は、8億55百万円(同3.9%増)となりました。
主な内訳は、配当金の支払額5億70百万円であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態に関する分析等
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保、及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末の資産合計は、前期末比56億9百万円増加(11.4%増)して、547億46百万円となりました。流動資産は同56億30百万円増加(25.5%増)して277億2百万円、固定資産は同21百万円減少(0.1%減)して270億43百万円となりました。
流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金の増加36億75百万円によるものであります。
固定資産のうち有形固定資産は、前期末比4億41百万円減少(2.1%減)して204億80百万円となりました。
この減少の主な要因は、建物及び構築物の減少2億64百万円によるものであります。
投資その他の資産は、前期末比4億35百万円増加(7.2%増)して64億79百万円となりました。
この増加の主な要因は、投資有価証券の増加6億8百万円によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前期末比12億78百万円増加(10.6%増)して、133億2百万円となりました。流動負債は同10億56百万円増加(14.1%増)して85億41百万円、固定負債は同2億22百万円増加(4.9%増)して47億61百万円となりました。
流動負債の増加の主な要因は、買掛金の増加5億53百万円によるものであります。
固定負債の増加の主な要因は、退職給付に係る負債の増加1億69百万円によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前期末比43億30百万円増加(11.7%増)して、414億43百万円となりました。
株主資本のうち、利益剰余金は親会社株主に帰属する当期純利益の内部留保による増加などにより前期末比36億71百万円増加(11.3%増)して360億53百万円となりました。
この結果、1株当たり純資産額は、前期末の1,448円13銭から1,611円81銭となりました。
b 経営成績に関する分析等
当連結会計年度の売上高は699億94百万円となり、前年同期に比して34.4%増となりました。
作業種別の内訳は次のとおりであります。
船内荷役料71億7百万円(前年同期比6.8%減)、はしけ運送料52百万円(同22.4%減)、沿岸荷役料88億24百万円(同17.6%増)、倉庫料30億16百万円(同7.7%増)、海上運送料237億33百万円(同86.3%増)、陸上運送料69億56百万円(同5.7%増)、附帯作業料201億78百万円(同38.0%増)、手数料1億25百万円(同3.8%減)であります。
利益面におきましては、増収による影響により、営業利益は58億55百万円(前年同期比92.6%増)、経常利益は65億96百万円(同82.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億41百万円(同90.0%増)となりました。
この結果、1株当たり当期純利益は171円00銭、自己資本利益率は11.2%となりました。
また、経営数値目標である当期予想に比べ売上高は2.9%増の699億94百万円、営業利益は22.0%増の58億55百万円、経常利益は13.7%増の65億96百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は17.8%増の42億41百万円となりました。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
物流事業(千円) |
69,994,167 |
34.4 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
オークマ株式会社 |
- |
- |
8,246,419 |
11.8 |
2.前連結会計年度の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であ
るため記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析等
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、物流サービス提供のための営業費用及び設備投資であります。
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。主に、短期借入金は運転資金、長期借入金は設備投資に係る資金調達であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
特記すべき事項はありません。
該当事項はありません。