第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当社グループの主力である情報サービス事業においては、国際情勢の不透明感や物価上昇といった景気の下振れリスクを伴うものの、好業績や人手不足を背景とした企業の設備投資意欲は継続しており、各企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、クラウドやAIなど先進技術を含め、IT投資も引き続き堅調に推移していくものと考えております。

2025中期経営計画の最終年度である2026年3月期においても、国内外の経済情勢を注視しながらお客様のIT投資動向を綿密に精査し、経営ビジョンである「徹底した現場力の向上による収益構造の改革」を着実に推進してまいります。具体的には、システム開発、HCMサービス、クラウドサービスの各領域における受注拡大と収益性向上に尽力するとともに、成長分野であるAI技術の研究開発投資や、最も貴重な財産である従業員への投資を戦略的に推進することで、企業価値の向上はもちろん、お客様のDX推進支援を通じた社会課題の解決に寄与してまいります。

物流事業においては、特にトラック輸送に関して、燃料等の高止まり、2024年問題、人財不足など様々な課題が厳しさを増しており、課題への対応の巧拙により企業の生き残りが問われる情勢になってまいりました。

働きやすくやりがいのある職場づくりというビジョンを掲げ、人的資本への先行投資、待遇改善を行うとともに、システム導入等によるDX化を推進することで各業務のフォロー体制の構築を目指し、人財の定着につなげてまいります。

このような状況のもと、当社グループの売上高は93億78百万円前年同期比6.5%増)、売上総利益は23億22百万円前年同期比17.3%増)営業利益は4億13百万円前年同期比2.6%増)、経常利益は4億50百万円前年同期比3.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は2億86百万円前年同期比5.2%減)となりまし

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

①情報サービス事業

売上高は、システム開発、HCMサービス、クラウドサービスの各領域において、堅調なIT投資需要を背景に当社が提供するサービスが好調に推移したことに加え、前年度第3四半期に連結子会社化した株式会社インタークエストの増加分が寄与いたしました。

以上の結果、売上高は76億7百万円前年同期比7.1%増)となりました。

セグメント利益は、ベースアップ等による人件費や採用・教育関連費用といった人財投資の先行負担に対して、増収効果および売上総利益率の改善により利益水準の確保を図りました。

以上の結果、セグメント利益は11億60百万円前年同期比1.9%増)となりました。

②物流事業

売上高は、倉庫、港運、陸運の各事業において取扱い数量の増加、スポット貨物の獲得等により、増収となりました。

以上の結果、売上高は17億71百万円前年同期比4.4%増)となりました。

セグメント利益は、港運事業における一部貨物の取り扱い延期や新規機器の償却開始等の影響をうけたものの、倉庫・陸運事業において、新規取扱の開始や業務効率化の推進により、待遇改善に伴う人件費増加を吸収いたしました。

以上の結果、セグメント利益は3億35百万円前年同期比3.3%増)となりました。

 

 

(2)財政状態の分析

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて3億42百万円減少し、55億65百万円となりました。これは主として、現金及び預金減少1億94百万円受取手形及び売掛金減少7億58百万円仕掛品増加4億35百万円によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて83百万円増加し、63億37百万円となりました。これは主として、建物及び構築物の減少56百万円ソフトウエア減少20百万円と投資その他の資産のその他の増加1億49百万円によるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて2億58百万円減少し、119億3百万円となりました。

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて1億2百万円減少し、38億84百万円となりました。これは主として、短期借入金増加1億円未払法人税等減少71百万円とその他の流動負債の減少1億35百万円によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて1億87百万円減少し、34億76百万円となりました。これは主として、長期借入金減少1億90百万円リース債務減少54百万円によるものであります。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて31百万円増加し、45億42百万円となりました。これは主として、利益剰余金増加30百万円によるものであります。

なお、当社グループとしましては、2025中期経営計画で掲げた経営ビジョン「徹底した現場力の向上による収益構造の改革」を具現化するとともに、資本効率を意識した健全かつ強固な財務基盤の構築を図り、持続的な企業価値の拡大に努めております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億94百万円減少し、当中間連結会計期間末には17億91百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は3億63百万円(前中間連結会計期間における同資金は5億54百万円)となりました。

これは主に、税金等調整前中間純利益4億54百万円減価償却費2億83百万円、売上債権の減少7億58百万円、棚卸資産の増加4億35百万円及び法人税等の支払額2億30百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1億32百万円(前中間連結会計期間における同資金は2億11百万円)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出85百万円無形固定資産の取得による支出24百万円敷金及び保証金の差入による支出23百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は4億24百万円(前中間連結会計期間における同資金は4億43百万円)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出1億96百万円配当金の支払額2億55百万円によるものであります。

 

3 【重要な契約等】

(会社分割(簡易吸収分割)による事業承継)

当社は、2025年7月23日開催の取締役会において、2025年10月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社インタークエストのプロダクト販売に関する事業を会社分割(簡易吸収分割)により当社が承継することを決議し、同日付で吸収分割契約を締結いたしました。これに基づき、2025年10月1日に事業を承継いたしました。

詳細は「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。