第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、金融緩和政策の継続を背景に企業収益や雇用・所得環境が改善したものの、英国のEU離脱問題などにより金融市場が混乱し、円高傾向や、新興国の経済成長の減速により、輸出が低調にとどまるなど、景気回復はやや足踏みの状況となりました。

このような事業環境のなか、当社企業グループは港湾貨物の集荷と、富山新港8号倉庫の稼働に伴う倉庫部門の強化に向けて積極的な営業活動を推進しましたが、中国経済の減速により、港湾貨物の取り扱いは低迷いたしました。不動産貸付部門においては、富山市内に新たな賃貸物件が稼働し増収基調が続いたものの、港湾貨物の落ち込みをカバーするに至りませんでした。また、持分法適用子会社への貸付金に対する担保物件の時価評価を行った結果、時価が著しく下落していることが確認されたことから、持分法による投資損失4億4千2百万円を営業外費用に計上いたしました。

この結果、当連結会計年度の売上高は131億9千2百万円(前年同期比8億9千7百万円、6.4%の減収)、営業利益は5億6千4百万円(前年同期比8千2百万円、12.7%の減益)、経常利益は1億1千8百万円(前年同期比4億6千5百万円、79.8%の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は4千2百万円(前年同期比2億8千1百万円、86.9%の減益)となりました。 

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

[港運事業]

港運事業の売上は、原料の輸入や海上コンテナ、ロシア向け自動車の取扱いが減少し、49億3千7百万円(前年同期比3億5千4百万円、6.7%減)、セグメント利益は4億4千9百万円(同1億2千9百万円、22.4%減)となりました。主な輸移入貨物は、ウッドチップ、石炭、コンテナ貨物、オイルコークス、工業塩、原木・製材、アルミ地金、鋼材等であります。輸移出貨物は、韓国、中国、東南アジア向けコンテナ貨物とロシア向け自動車であります。

[陸運事業]

陸運事業の売上は、35億6千5百万円(前年同期比6千9百万円、1.9%減)、セグメント利益は燃料費の軽減等により5千8百万円(同2千8百万円、94.2%増)となりました。主な輸送貨物はウッドチップ、海上コンテナ、石炭、アルミ地金、工業塩、クローム鉱石、石油製品、セメント製品、JRコンテナ等であります。

[倉庫業]

倉庫業の売上は、3億4千万円(前年同期比7百万円、2.2%増)、セグメント利益は富山新港8号倉庫の稼働等により7千1百万円(同8百万円、13.6%増)となりました。主な保管貨物は、オイルコークス、巻取紙、製材・集成材、化学薬品、合金鉄、その他の輸出入品であります。

[不動産貸付業]

不動産貸付業の売上は、4億8千万円(前年同期比6千4百万円、15.4%増)、セグメント利益は2億4千9百万円(同4千9百万円、24.6%増)となりました。これは、東京五反田及び富山市堤町の賃貸物件の稼働に伴い賃貸収入が増加したためです。

[繊維製品製造業]

繊維製品製造業の売上は、国内自動車向け需要減により26億2千8百万円(前年同期比4億6千6百万円、15.1%減)、セグメント利益は売上減少により5百万円(同3千2百万円、85.1%減)となりました。

[その他]

その他事業の売上は、16億2千2百万円(前年同期比2億7千7百万円、14.6%減)、セグメント利益は3千6百万円(同4千6百万円、56.2%減)となりました。これは主に繊維製品卸売業の減収によるものです。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動による収入超過9億6千2百万円、投資活動による支出超過12億3千6百万円、財務活動による収入超過3億2千9百万円により前連結会計年度比で5千5百万円増加し、14億6百万円(前連結会計年度末比4.1%増)となりました。

各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。

 

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

税金等調整前当期純利益2億5千6百万円に減価償却費6億5千1百万円や売上債権の減少3億3千2百万円など加え、仕入債務の減少2億5千8百万円を控除した結果、営業活動での収入超過が9億6千2百万円となり、前連結会計年度比5億1千8百万円の減少となりました。

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

有形固定資産の取得による支出12億8千5百万円や有形固定資産の売却による収入1億8千3百万円などにより12億3千6百万円の支出超過となり、前連結会計年度比6億9千9百万円の支出増加となりました。

 

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

長期借入金29億6百万円、同返済24億8千7百万円の減少などにより3億2千9百万円の収入超過(前連結会計年度は9億7千4百万円の支出超過)となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは受注生産形態を取らない業種のため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。なお、販売実績については「1 業績等の概要」における各セグメント業績に含めて記載しております。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 伏木富山港は「日本海側の総合的拠点港」として選定され、対岸諸国(ロシア、中国、韓国)との貿易の拠点として発展することが期待されております。

     上記課題の達成に向けて以下のような具体的な取組みを行います。

①物流インフラ整備、物流ノウハウの蓄積を図り、国際海上コンテナ貨物の新規貨物誘致及び定期航路の更なる拡充を図ります。

②海外事務所を活用し、ロシア、中国との物流面で積極的事業展開をいたします。

(2) 新規在来貨物誘致については静脈貨物開発に積極的な営業展開を行います。

(3) 伏木外港と北海道苫小牧港とのRORO船の定期運航化を目指します。

(4) 国際フェリー・国際RORO船及び外航クルーズの誘致を目指します。

(5) 東海北陸自動車道を活用しての、伏木富山港の事業促進に努めます。

(6) グループ全体でのコンプライアンス及び環境意識の向上に努め、企業の社会的責任を果たします。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社企業グループが判断したものであります。

 

(1)人材の確保

当社企業グループの展開する事業は労働集約型産業が多く、事業を行う上で労働力としての人材の確保が重要であります。そこで、優秀な人材を継続的に採用し育成を行い、適正な要員配置を行うこと、労働環境を整備し社員の定着を図る事が、当社企業グループの成長にとって必要となります。これが達成できなかった場合には、当社企業グループの将来の成長が鈍化し、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(2)重大交通事故による社会的信用低下 

当社企業グループは、デリバリー事業を中心に車両により営業活動を行っております。営業にあたり人命の尊重を最優先とし安全対策に努めておりますが、重大交通事故を発生させてしまった場合は社会的信用が低下し、業績に悪影響を与える可能性があります。また、重大交通事故を発生させた事業者に対しては行政処分として車両の使用停止が行われます。これらの行政処分により事業が中断中止するような事態となった場合は、当社企業グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(3)ゴルフ場経営による影響

当社企業集団には、ゴルフ場経営を行っている企業があります。
 ゴルフ場経営は、全国的に極めて厳しい環境にあることが認識されている一方、当社グループにおいてはゴルフ場関係の業績は安定的に推移してはおりますが、県内ゴルフ場の値下げ競争も見受けられ、今後利用者数の減少、客単価の低下等のマイナス要因が強まった場合、当社企業グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)コスト上昇について

当社企業グループの輸送事業において、多量の燃料を使用しております。
 原油価格の動向により燃料費が大幅に高騰し、輸送コストが上昇する可能性があり、その場合、当社企業グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、215億2千8百万円となり、対前連結会計年度末比で1.5%、3億2千7百万円減少しました。
 負債につきましては、130億2千4百万円となり、対前連結会計年度末比で0.8%、1億3百万円減少しました。
 純資産につきましては、85億3百万円となり、対前連結会計度末比で2.6%、2億2千3百万円減少しました。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、48億4千7百万円となり、前連結会計年度比で3.1%、1億5千4百万円減少しました。この減少の主なものは、その他に含まれる未収入金(7百万円から1億7千1百万円へ1億6千4百万円増)が増加したものの、受取手形及び売掛金(24億9千8百万円から21億6千6百万円へ3億3千2百万円減)が減少したことなどによるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、166億8千万円となり、前連結会計年度比で1.0%、1億7千2百万円減少しました。この減少の主なものは、建物及び構築物の取得や建設仮勘定の計上により有形固定資産が(128億3千7百万円から132億5千9百万円へ4億2千2百円増)が増加したものの、株式の株価下落等により投資その他の資産(39億4千9百万円から33億1千2百万円へ6億3千6百万円減)が減少したことなどによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、51億3千1百万円となり、前連結会計年度比で12.1%、7億5百万円減少しました。この減少の主なものは、支払手形及び買掛金(12億5百万円から9億3千6百万円へ2億6千8百万円減)が減少したことや償還により1年以内償還予定の社債(3億7千5百万円から5千5百万円へ3億2千万円減)が減少したことなどによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、78億9千3百万円となり、前連結会計年度比で8.3%、6億1百万円増加しました。この増加の主なものは、社債(1億9千2百万円から5億3千7百万円へ3億4千5百万円増)の増加したことや長期借入金(43億1千6百万円から46億2百万円へ2億8千5百万円増)が増加したことなどによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、85億3百万円となり、前連結会計年度比で2.6%、2億2千3百万円減少しました。この減少の主なものは、その他有価証券評価差額金(3億9千1百万円から1億2千9百万円へ2億6千2百万円減)が減少したことなどであります。

 

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度の業績につきましては、売上高131億9千2百万円と前年同期比8億9千7百万円(6.4%)の減収となりました。営業利益は5億6千4百万円と前年同期比8千2百万円(12.7%)の減益、経常利益は1億1千8百万円と前年同期比4億6千5百万円(79.8%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は4千2百万円と前年同期比2億8千1百万円(86.9%)の減益となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動による収入超過9億6千2百万円、投資活動による支出超過12億3千6百万円、財務活動による収入超過3億2千9百万円などにより、前連結会計年度末に比べ、5千5百万円増加し、14億6百万円となりました。

 

当企業集団の財政状態及びキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記の通りであります。

 

平成26年6月期

平成27年6月期

平成28年6月期

自己資本比率(%)

35.0

36.4

35.7

時価ベースの自己資本比率(%)

14.7

17.0

14.8

債務償還年数(年)

6.3

5.4

8.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

12.2

14.6

10.6

 

(注)1.自己資本比率: 自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率: 株式時価総額/総資産

債務償還年数: 有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ: 営業キャッシュ・フロー/利払い額  

① 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

② 株式時価総額は、期末株価終値 × 期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

③ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

④ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている社債、借入金の合計額を対象としております。また、利払い額については、連結キャッシュ・フロー計算書の支払額を使用しております。