第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府主導の経済・金融緩和政策に加え、インバウンド需要の拡大に伴う景気の下支えにより雇用情勢が好転するなど、期間始めは緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、期間後半以降は海外経済の減速に起因する輸出と生産の停滞に加え、年末からの円高の進行や足元の個人消費の弱さにより、国内景気は足踏みの状況となりました。先行きにつきましても、回復に向けた好材料に乏しく、当面は弱含みでの推移が持続するものと見込んでおります。

 物流業界におきましても、消費関連貨物の荷動きが若干ながらも持ち直しつつある一方で、公共投資の縮小や海外経済停滞の影響による建設関連貨物の荷動き低迷に加え、ドライバー確保のための賃金上昇等、経費が増加傾向にあること等により、厳しい環境が続いております。

このような経営環境のもと、当社グループは静岡県ならびに岡山県に大型物流センターを開設し、物流網の拡充に注力したほか、分別リサイクルが困難な混合廃棄物の処理に強みを持つ日鉄住金リサイクル株式会社(現・ASRリサイクリング鹿島株式会社)を子会社化し、環境関連サービスを強化する等、国内営業基盤の増強に努めてまいりました。

 当連結会計年度の業績といたしましては、食品関連分野での新規拠点開設による取扱量増加や、インバウンド増加による関西国際空港の国際線増便を受け、空港関連業務が好調に推移したこと等により、売上高は2,525億50百万円(前連結会計年度比3.1%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は102億64百万円(同9.7%増)、経常利益は107億14百万円(同11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は64億11百万円(同17.9%増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より、各報告セグメントを構成する事業本部に所属する営業所の一部について、主要顧客ならびに事業内容の変化に対応するため、所属する事業本部を変更いたしました。そのため、以下の前年同期比較については、当該変更後の数値で比較しております。

 

①複合ソリューション事業

複合ソリューション事業におきましては、鉄鋼関連分野において、内需の伸び悩みや世界的な供給過剰による在庫調整により、生産工程請負業務は減少したものの、太陽光発電所の新規工事獲得等により若干の増加となりました。食品関連分野においても、飲料等の製造請負業務ならびに配送センター業務が好調に推移した他、新規拠点の開設により総合スーパーマーケット向け食品等取扱業務が増加しました。また、空港関連分野における羽田空港での国際線旅客カウンター業務ならびに機内清掃業務の開始等も寄与し、売上高は1,690億14百万円(前連結会計年度比4.8%増)、セグメント利益は128億27百万円(同9.0%増)となりました。

 

②国内物流事業

国内物流事業におきましては、コンビニエンスストア向け配送センター業務が好調に推移した他、配送先エリア拡大によりオフィス用品取扱業務が増加しました。一方で、暖冬の影響で冬物衣料の荷動きが低迷したこと等により、アパレル製品取扱業務が減少し、売上高は微増の502億50百万円(前連結会計年度比1.6%増)となりました。セグメント利益につきましては、共同配送の推進による配送効率化や燃料価格下落による経費の減少により20億89百万円(同46.0%増)となりました。

 

③国際物流事業

国際物流事業におきましては、アメリカ向け自動車関連部材輸出業務が増加した他、省エネ意識の高まりから需要が増大している太陽光発電の設備輸入業務が好調に推移しました。しかしながら、中国経済の減速により半導体関連の輸出業務や設備輸送業務等が減少した影響が大きく、売上高は332億85百万円(前連結会計年度比2.9%減)、セグメント利益は13億1百万円(同10.3%減)となりました。

 

④その他

 当該事業については、当社グループ内の資産運用業務等が中心であり、金額的重要性も低いため報告セグメントとはしておりません。そのため記載を省略しております。

 

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2)キャッシュ・フロー

①営業活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは112億79百万円の収入(前連結会計年度比41億78百万円の収入減)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益が98億98百万円あったこと、減価償却費が73億31百万円あったこと、法人税等の支払額が41億45百万円あったこと等によるものであります。

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは125億36百万円の支出(前連結会計年度比27億1百万円の支出増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が118億96百万円あったこと、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が4億29百万円あったこと等によるものであります。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは52億92百万円の支出(前連結会計年度比71億32百万円の支出増)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出が53億95百万円あったこと、配当金の支払による支出が15億78百万円あったこと等によるものであります。

 

 これらの結果に為替変動による減少額63百万円、新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額87百万円を考慮し、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より65億26百万円減少し、199億54百万円となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注実績

 当社グループの事業内容は複合ソリューション事業、国内物流事業、国際物流事業、その他と多岐にわたっているため、生産実績を画一的に算定表示することは困難であり、また受注生産形態を採らない事業も多いため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。

(2)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

複合ソリューション事業

169,014

104.8

国内物流事業

50,250

101.6

国際物流事業

33,285

97.1

報告セグメント計

252,550

103.1

その他

合計

252,550

103.1

 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

      2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

新日鐵住金㈱

30,978

12.6

31,021

12.3

    3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

1.「安全」と「品質」最優先の業務運営の徹底

 特に複合ソリューション事業においては、顧客の生産工程における請負業務が中心となっておりますので、当該事業での安全・品質の不備は当社のみならず顧客の社会的な信用に繋がる事項であると認識しております。そのため当社グループでは、業務遂行上の安全性の向上ならびに製・商品の品質管理を徹底することが、事業遂行上重要と判断し、安全品質研修センターならびに鴻池テクノ研修センターでの研修活動等を通じて強化を図っております。今後も、安全・品質につきましては社内チェック体制の充実を図り、更なる向上を目指してまいります。

 

2.国内事業基盤の拡充と海外事業展開の推進

 当社グループの現在の事業基盤は国内企業からの業務受託が中心となっております。主要顧客の中には当社の創業・設立初期より半世紀以上にも亘って継続的に業務を受託している顧客もございます。そのため今後につきましても、現在の主要取引を中心に、国内企業の生産工程支援や物流業務をさらに拡充させていくことが、当社事業の経営基盤を堅実なものとするために重要であると認識しております。

 一方で今後の世界的な経済動向を鑑みますと、国内企業の海外生産へのシフトや海外企業の台頭の蓋然性は高まりつつあると認識しております。そのため当社グループにおきましても、国内企業の海外ビジネス展開のサポートや海外企業に対するソリューション提供により一層注力するため、海外子会社の新設等を進めてまいります。

 

3.グループ経営管理体制の強化

 当社グループは、関係会社63社(うち連結子会社39社)で形成されており、また当社単体でも約140箇所の営業所を有しております。そのため、営業所及び営業所を統括する支店・関係会社(以下、支店・関係会社等)から当社本部機能への報告ならびに当社本部機能からの指示が円滑になされることが、グループ経営を効率的かつ有効に進める上で必要と考えております。現在においても、支店・関係会社等の状況については、月次報告会における月次概況報告を通して円滑な情報交換等がなされていると認識しておりますが、今後も更に管理体制を強化させるべく、本部機能の充実を実施してまいります。

 

4.組織的営業力の強化

 当社グループでは、当社ならびに当社関係会社がそれぞれ顧客の所在地や業務内容を踏まえた営業活動を推進しております。今後の当社グループの成長のためには、当社事業本部と支店・関係会社等との連携を強化し、顧客ニーズに合ったソリューションを提案することで、収益機会を逃さないことが必要であると認識しております。そのため、今後も事業本部と支店・関係会社等での情報共有に努め、当社グループとしての組織的な営業活動を推進してまいります。

 

5.人材の確保・育成・適正配置

 当社グループの業務遂行にあたっては、顧客の業種や製・商品特性によっては専門的な知見が必要となってまいります。そのため、必要な人材の確保ならびに育成は業務遂行上重要なものと認識しております。必要に応じ、採用活動ならびにグループ内の研修を通じたノウハウの伝達等によって人材の確保・育成に努めてまいります。

また、業務を効率的に推進する上では当社グループの人材の特性等を考慮し適切に配置することも重要と考えております。特に、各営業所における勤務時間の状況や個々人の業務に対する知見等を勘案し、機動的な対応をとることで、効率的な配置を行ってまいります。

 

6.コンプライアンスの充実

 当社グループが継続して顧客から業務を委託されるためには、社会的な信用を高める必要があると考えております。そのためには上記の安全・品質のみならず、コンプライアンスの充実が重要であると認識しております。そのため今後につきましても、当社業務遂行上必要な法律等の知識について、研修等を通じてグループ内で共有するとともに、その遵守状況を内部監査等でチェックし、体制強化に取り組んでまいります。

 

7.会社の支配に関する基本方針

①基本方針の内容の概要

 当社は、当社の企業価値が、当社ならびにその子会社及び関連会社(以下「当社グループ」といいます)が永年に亘って培ってきたノウハウ及びブランドイメージに裏打ちされた経営資源にその淵源を有することに鑑み、特定の者又はグループによる当社の総議決権の20%に相当する株式の取得により、このような当社の企業価値又は株主の皆様共同の利益が毀損されるおそれが存する場合には、かかる特定の者又はグループは当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるものとして、法令及び定款によって許容される限度において、当社の企業価値又は株主の皆様共同の利益の確保・向上のための相当な措置を講じることを、その基本方針と致します。

②基本方針の実現に資する特別な取組み

 当社は、多数の投資家の皆様に中長期的に継続して当社に投資して頂くため、当社の企業価値又は株主の皆様共同の利益を確保・向上させるための取組みとして、下記(1)の経営理念を踏まえた企業価値向上への取組み、下記(2)のコーポレート・ガバナンスの強化の取組み及び下記(3)の株主の皆様に対する還元に関する取組みを実施しております。これらの取組みの実施を通じて、当社の企業価値又は株主の皆様共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、当社の経営資源に基づく当社の持続的な企業価値の向上が妨げられるような事態を防ぐことができると考えられ、これらの取組みは、上記①の基本方針の実現に資するものであると考えております。

(1) 経営理念を踏まえた企業価値向上への取組み

(a) 経営理念

 当社グループは、以下の3点を念頭に置いて、高い品質のサービスを提供し、世界の人々の幸福と安全で安心な社会の実現に役立つプロフェッショナルサービス集団を目指しております。

(ⅰ)当社グループは、品格ある事業活動を通じて、顧客、取引先、株主の皆様、従業員をはじめ、全ての人々を大切にします。

(ⅱ)当社グループは、総合物流を中心に様々な分野において、顧客が新しい価値を創造するための質の高いサービスを提供します。

(ⅲ)当社グループは、自然と人間の共存に努め、地球環境の保全と未来社会の健全な発展に貢献します。

 当社グループは、かかる経営理念に基づき、企業価値又は株主の皆様共同の利益の確保・向上を通じた株主の皆様を含むステークホルダーの繁栄、豊かな環境の創造と産業社会の発展、仕事を通じた社員の自己表現、相互信頼・合理性のある組織風土の醸成等を推進しております。

(b) 中期経営計画の策定及び同計画達成のための施策

 当社では、企業価値又は株主の皆様共同の利益の向上に向けた取組みとして、平成28年3月期(平成27年度)を初年度とし、平成30年3月期(平成29年度)を最終年度とする3ヵ年間の中期経営計画(以下「本中期経営計画」といいます)を策定し、実行中であります。本中期経営計画の最終年度(平成29年度)は、売上高3,000億円、営業利益150億円、ROE(自己資本純利益率)8.7%の達成を目指して取り組んでおります。

 また、本中期経営計画達成のための施策として、当社が現在取り組んでいる10のサービス分野のうち、基軸となる生産工程サービスの事業基盤を一層強化するとともに、医療関連サービス、ファッション&アパレルサービス、空港関連サービス及び定温物流サービスの各分野の強化、加えて自力成長補完の手段としてのM&A・事業提携の推進に取り組んでまいります。また、更なる経営効率化にも注力してまいります。

(2) コーポレート・ガバナンスの強化

 当社は、法令遵守の徹底及び経営の健全性、迅速性の向上の観点から、企業価値・株主の皆様共同の利益の向上のために不可欠な仕組みとして、コーポレート・ガバナンスの強化を経営上の重要課題の一つとして認識しております。

 まず、当社は、東京証券取引所の定める独立役員に該当する社外取締役1名を選任すると共に、定款で取締役の任期を1年に短縮し、株主の皆様が企業統治の在り方に直接意見を表明し得る機会を最大限確保する等、かねてよりコーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。

 また、当社は、経営環境や市場の変化、顧客の動向に迅速に対応するために、迅速かつ適正な意思決定及び業務執行の遂行を図ると共に、事業活動に関する監査を強化することにより、取締役会及び監査役会の機能向上に努めております。

(3) 株主の皆様に対する還元に関する取組み

 当社では、各事業年度の業績、財務体質の強化、中長期事業戦略等を総合的に勘案して、内部留保の充実を図りつつ、継続的に安定的かつ業績・収益状況に対応した配当の実現を目指すことを配当政策の基本方針としております。

 当該方針に基づき、当社は、連結ベースでの配当性向を平成26年3月期(平成25年度)から3年間で概ね30%程度まで高めることを目標としておりましたが、当事業年度は連結ベースでの配当性向29.3%を達成致しました。今後もこの方針に基づき、企業価値向上の成果を還元させて頂くことで、更に株主の皆様に支援して頂けるよう、企業価値の一層の充実を図りたいと考えております。
 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 当社は、平成25年8月30日開催の取締役会において、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(以下「本プラン」といいます)を導入することにつき決定致しました。また、本プランの導入に関する承認議案を平成26年6月25日開催の当社第74回定時株主総会に提出し、株主の皆様のご承認をいただいております。

 本プランの詳細につきましては、当社ホームページ掲載の平成25年8月30日付プレスリリース

「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の導入に関するお知らせ」

(http://www.konoike.net/news/detail.php?id=95)

をご参照下さい。

(1) 本プラン導入の目的について

 本プランは、基本方針を踏まえ、(ⅰ)大規模買付行為を行おうとし、又は現に行っている者(以下「大規模買付者」といいます)に対して事前に大規模買付行為に関する必要な情報の提供及び考慮・交渉のための期間の確保を求めることによって、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断されること、(ⅱ)当社取締役会が独立委員会の勧告を受けて当該大規模買付行為に対する賛否の意見又は当該大規模買付者が提示する買収提案や事業計画等に代替する事業計画等を株主の皆様に対して提示すること、あるいは、(ⅲ)株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とし、もって基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、導入されたものです。

(2) 本プランの概要

(a) 対抗措置発動の対象となる行為

 次の①から③までのいずれかに該当する行為(但し、当社取締役会が予め承認をした行為を除きます)又はその可能性のある行為(以下「大規模買付行為」と総称します)がなされ、又はなされようとする場合に、本プランに基づき対抗措置が発動される場合があります。

① 当社が発行者である株券等に関する当社の特定の株主の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得

② 当社が発行者である株券等に関する当社の特定の株主の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得

③ 当社の特定の株主が当社の他の株主との間で行う行為であり、かつ、当該行為の結果として当該他の株主が当該特定の株主の共同保有者に該当することとなるような合意その他の行為、又は当該特定の株主と当該他の株主との間にその一方が他方を実質的に支配し若しくはそれらの者が事実上共同ないし協調して行動する関係を樹立する行為(但し、当該特定の株主と当該他の株主の株券等保有割合が20%以上となる場合に限ります)

(b) 大規模買付者に対する情報提供の要求

 大規模買付者には、大規模買付行為の開始又は実行に先立ち、意向表明書及び大規模買付情報を提供していただきます。

(c) 取締役会及び独立委員会による検討等

 当社取締役会及び独立委員会は、対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社の全ての株券等の買付けが行われる場合には60日間(初日不算入)、それ以外の場合には90日間(初日不算入)の期間を、当社取締役会による評価、検討、意見形成、代替案立案及び大規模買付者との交渉のための期間として設定し、当社取締役会は、当該取締役会評価期間内において、当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益の確保・向上の観点から、大規模買付者の大規模買付行為に関する提案等の評価、検討、意見形成、代替案立案及び大規模買付者との交渉を行うものと致します。

 また、独立委員会も上記と並行して大規模買付者からの提案等の評価及び検討等を行います。

(d) 独立委員会の勧告及び取締役会による決議

(ⅰ)大規模買付ルールが遵守されなかった場合

 独立委員会は、大規模買付者が大規模買付ルールに従うことなく当社株券等の大規模買付行為を開始したものと認める場合には、原則として、当社取締役会に対して、所要の対抗措置を発動することを勧告できるものと致します。この場合、当社取締役会は、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、独立委員会の上記勧告を最大限尊重の上、所要の対抗措置を発動することと致します。

(ⅱ)大規模買付ルールが遵守された場合

 独立委員会は、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守し、大規模買付者による大規模買付行為ないしその提案内容の検討と、大規模買付者との協議・交渉等の結果、同委員会の現任委員の全員一致によって、大規模買付者が総体としていわゆるグリーンメイラーである場合等一定の事情を有していると認められる者に該当しないと判断した場合には、当社取締役会に対して、対抗措置を発動すべきでない旨の勧告を行います。

 他方、独立委員会は、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守し、大規模買付者による大規模買付行為ないしその提案の内容の検討、大規模買付者との協議・交渉等の結果、同委員会がその現任委員の全員一致により対抗措置不発動の勧告を行うべき旨の判断に至らなかった場合には、対抗措置の発動につき株主総会に諮るべきである旨を当社取締役会に勧告するものと致します。その場合、当社取締役会は、対抗措置の発動についての承認を議案とする株主総会の招集手続を速やかに実施するものと致します。当該株主総会の決議は、出席した議決権を行使することができる株主の皆様の議決権の過半数によって決するものと致します。

(e) 取締役会の決議

 当社取締役会は、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、独立委員会の勧告を最大限尊重し、又は上記株主総会の決議に従って、対抗措置の発動又は不発動に関する決議を、遅滞なく行うものと致します。

 なお、大規模買付者は、当社取締役会が本プラン所定の手続に従って対抗措置を発動しない旨の決議を行った後でなければ、大規模買付行為を実行してはならないものと致します。

(f) 本プランの有効期間、廃止及び変更

 本プランの有効期間は、平成26年6月25日開催の当社第74回定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までと致します。但し、かかる有効期間前であっても、(ⅰ)当社取締役会若しくは当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合又は(ⅱ)独立委員会が全員一致で本プランを廃止する旨決議した場合には、本プランはその時点で廃止されるものと致します。

(3) 本プランの合理性

(a) 政府指針、金融商品取引所の諸規則に則っていること

 本プランは、会社法をはじめとする企業法制、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(① 企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、② 事前開示・株主意思の原則、③ 必要性・相当性確保の原則)を以下のとおり充足しております。また、本プランは、東京証券取引所が平成18年3月7日に発表した「買収防衛策の導入に係る上場制度の整備等に伴う株券上場審査基準等の一部改正について」及び同取引所の諸規則等に則り、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっており、高度な合理性を有するものです。本プランは、株主の皆様の権利内容やその行使、当社株式の市場への影響等について十分な検討を重ねて整備したものです。

(b) 企業価値ないし株主の皆様共同の利益の確保・向上

 本プランは、大規模買付者に対して事前に大規模買付行為に関する必要な情報の提供及び考慮・交渉のための期間の確保を求めることによって、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断されること、当社取締役会が独立委員会の勧告を受けて当該大規模買付行為に対する賛否の意見又は代替案を株主の皆様に対して提示すること、あるいは、株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とし、もって当社の企業価値ないし株主の皆様共同の利益の確保・向上を目的とするものです。

(c) 事前の開示

 当社は、株主及び投資家の皆様及び大規模買付者の予見可能性を高め、株主の皆様に適正な選択の機会を確保するために、本プランを予め開示するものです。

(d) 対抗措置の発動に際して原則として株主の皆様のご意思を確認するプランであること

 本プランは、大規模買付ルールに従わずに大規模買付行為が開始された状況下で独立委員会が本新株予約権の無償割当てその他の対抗措置の発動を勧告する場合、及び独立委員会がかかる対抗措置の不発動の勧告をする場合を除き、大規模買付者による大規模買付行為に対する本新株予約権の無償割当て等の対抗措置発動の是非について株主総会を開催することによって、株主の皆様のご意思を直接確認することを内容としております。

 本プランは、このように、株主の皆様のご意思を確認した上で対抗措置を発動するものであるため、本プランの導入に際して株主総会の承認を得ることは必ずしも必要ではないと考えております。しかしながら、当社取締役会は、株主の皆様のご意思を尊重する観点から、平成26年6月25日開催の当社第74回定時株主総会において本プランの導入につき株主の皆様の賛否を問い、本プランの導入が否決された場合には本プランを廃止することとし、当該総会において、株主の皆様のご承認を頂いております。

(e) 本プランが1回の株主総会決議を通じて廃止可能であること

 当社取締役の任期は1年であり、1回の株主総会における通常決議による取締役の選解任を通じた取締役会の決議又は株主総会における本プラン廃止の通常決議により本プランを廃止することが可能です。

(f) 独立委員会の判断の重視

 本プランの必要性及び相当性を確保し、経営者の保身のために本プランが濫用されることを防止するために、独立委員会を設置し、本新株予約権の無償割当てその他の対抗措置の発動又は不発動等について、当社の業務執行を行わず独立性を有している社外役員及び外部有識者から構成される独立委員会が勧告を行うこととしております。

 そして、本新株予約権の無償割当てその他の対抗措置について、独立委員会から不発動の勧告がなされた場合には、当社取締役会は、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、当該勧告に従って、本新株予約権の無償割当てその他の対抗措置を発動しない旨の決議を行うものとされております。

(g) ガイドラインの設定

 当社は、本プランに係る各手続において当社取締役会による恣意的な判断や処理がなされることを防止し、また、手続の透明性を確保すべく、客観的な要件を織り込んだ内部基準として、ガイドラインを設けています。当該ガイドラインの制定により、対抗措置の発動、不発動又は中止に関する判断の際に拠るべき基準が客観性・透明性の高いものとなり、本プランにつき十分な予測可能性が付与されることになります。

(h) デッドハンド型買収防衛策又はスローハンド型買収防衛策ではないこと

 本プランは、上記(e)記載のとおり、当社の株主総会又は株主総会において選任された取締役により構成される取締役会によっていつでも廃止することができるため、いわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお発動を阻止できない買収防衛策)又はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではありません。

④上記②の取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 当社は、多数の投資家の皆様に中長期的に継続して当社に投資して頂くため、当社の企業価値又は株主の皆様共同の利益を確保・向上させるための取組みとして、上記②の取組みを実施しております。これらの取組みの実施を通じて、当社の企業価値又は株主の皆様共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、当社の経営資源に基づく当社の持続的な企業価値の向上が妨げられるような事態を防ぐことができると考えられ、上記②の取組みは、上記①の基本方針の実現に資するものであると考えております。

 したがいまして、上記②の取組みは、上記①の基本方針に沿うものであり、株主の皆様共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

⑤上記③の取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 上記③(1)及び(3)(b)等に記載のとおり、本プランは、当社の企業価値ないし株主の皆様共同の利益の確保・向上を目的として、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして導入されたものであります。また、上記③(3)記載のとおり、本プランの合理性を確保するための様々な制度及び手続が確保されているものであります。

 したがいまして、上記③の取組みは上記①の基本方針に沿うものであり、株主の皆様共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項は以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

1.経済動向について

 当社グループは、主として国内の製造業や流通・小売業等を顧客として、生産活動や物流機能等にかかる各種アウトソーシングに関する事業を展開しており、景気動向、消費動向及び各種業界の業況等の変動により影響を受けております。

一般に、景気及び消費低迷時には、アウトソーシングにかかる取扱業務量は減少する傾向がありますが、一方で、企業業績低迷から業務効率改善やコスト削減等を目的としたアウトソーシング需要が拡大する側面があり、これら状況により当社グループの経営成績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。

 

2.顧客企業等の動向について

 当社グループは、多様な企業との取引により分散を図り、特定企業又は業種の業況変動等による影響を低減させる方針を有しております。しかしながら、平成28年3月期においては、特定の主要顧客グループとの取引等に起因して、当社連結売上高のうち、鉄鋼業界向け売上高が約20%を、飲料・食品業界向け売上高が約25%を、それぞれ占めており、これらの業界動向等に影響を受けております。

 また、業界動向に加えて、当社グループの主要な顧客企業において、業績低迷等による生産調整や物流需要の減少等が生じた場合や、業界再編や海外移転の進展、その他経営戦略の変更により事業拠点の閉鎖・縮小又は取引関係に重大な変更が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.競合について

 当社グループの各事業は、主として業務請負及び貨物運送・倉庫業務を展開しており、これら業務は、顧客企業の事業活動の一部を請負う形態であります。これら業務においては、業務受注にかかる競合他社との価格競争が生じていることに加えて、顧客企業自身の業務効率化・コスト削減等による内製化への移行の可能性があります。

当社グループは、業務オペレーションの効率化、業務品質の向上、顧客ニーズを踏まえた柔軟な業務サービスの提供等により、顧客企業における評価向上及びリレーションの強化を図り、差別化による受託業務拡大を推進しておりますが、今後において、当社グループの業務サービスの優位性が低下した場合や、競合等により請負単価が想定以上に低下した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.燃料費及び電力料金等の変動について

 当社グループにおいて使用する輸送用車輌及び船舶等の燃料費は、原油価格の変動により影響を受けております。今後において、国際的な原油市場の需給バランス、金融情勢、産油国の政治情勢等の影響に伴う原油価格の動向によっては燃料費が上昇する可能性があります。また、当社グループが業務において使用する冷凍冷蔵倉庫をはじめとした倉庫・物流設備等は一定の電力消費を行うことから、電力料金引き上げ等が生じた場合には費用増加が生じる可能性があります。

 当社グループは、これらコスト増加が生じた場合には、顧客企業との協議等により適正な業務単価の維持を図っていく方針でありますが、十分な価格転嫁が困難となる場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5.受託業務におけるトラブル等について

当社グループは、顧客企業からの受託業務において多種多様な業務工程を担当しており、顧客製品の品質等に影響を及ぼす重要工程も一部含まれております。請負業務については、業務管理全般にわたる責任が受託企業にあり、個々の業務において、労務管理をはじめ、顧客企業の製品の生産量、納期、品質、更には設備、資材管理の領域まで責任を負っており、当社グループは、顧客企業の要求水準を達成するため適切な業務手順を遵守した業務運営に努めております。

しかしながら、受託業務において、当社グループの何らかの瑕疵に起因した品質低下、操業遅延や停止等によるトラブル等の発生により、顧客企業の事業活動に重大な支障が発生する又は多額の損失が発生する様な事象が生じた場合、当社グループの信頼性低下や損害賠償請求の発生、取引解消等に発展し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

6.海外への事業展開について

 当社グループは、国内における事業展開に加えて、アジア地域を中心とした環太平洋地域に拠点を設け、グローバル展開する日系企業及び現地企業を対象とした海外展開強化を推進しております。これら事業展開においては、各地域において法律・規制、為替、社会・政治及び経済動向等の影響を受けております。

 当社グループは、海外進出に際して各地域における法令・政情・経済情勢その他にかかる調査等によるリスクの把握及び対応に努めておりますが、予期せぬ情勢変化等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

7.M&A、事業提携について

当社グループは、今後の業容拡大等においてM&A(注)及び事業提携戦略は重要かつ有効であると認識しております。M&Aや事業提携を行う場合においては、対象会社を慎重に検討し、対象会社の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンス(注)を行うことによって、極力リスクを回避するように努める方針としておりますが、買収後に偶発債務の発生等、未認識の債務が判明する可能性も否定できません。また、のれんが発生する場合はその償却額を超過する収益力が安定的に確保できることを前提としておりますが、買収後の事業環境や競合状況の変化等により買収当初の事業計画遂行に支障が生じ、計画どおりに進まない場合は当該のれんに係る減損損失等の損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(注) M&A(Mergers and Acquisitions):企業の買収や合併の総称。主に買収先の企業の株式を買収・取得し、子会社化又は合併することであります。

(注) デューデリジェンス(Due diligence):M&Aなどの取引に際して行われる、対象企業の法務・財務・ビジネス・人事・環境などを含めた総合的な資産評価に係る調査活動のことであります。

 

8.人材の育成・確保について

 当社グループでは、顧客企業のニーズに応じて多種多様な業務作業の請負を行っており、各業務作業に関して専門的な知識を有する人材を育成し、確保する必要があります。また、顧客企業の季節需要を含む業務の繁閑に対して、外注企業の活用を含めた柔軟な人員配置をコントロールしていく必要があります。

当社グループでは積極的な採用活動を進めるとともに、人材育成のための社内研修の充実を図ることで、必要な人材の確保に努めております。しかしながら、今後必要な人材の育成及び確保ができなかった場合又は適切な人員配置等に支障が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社グループの請負業務遂行は、当社グループの従業員に加えて一部は外注先等の従業員が担っております。当社グループは、適法性のみならず業務遂行上必要な人員を確保する観点からも、労働環境の適正化及び管理並びに適正な外注管理等による業務運営の円滑化に努めておりますが、当社グループの従業員又は外注先等の従業員並びに関連する労働組合との間で何らかの問題や調整事項等が生じた場合には、業務運営に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、問題等の発生に対して、弁護士等専門家や行政機関等の関与のもと早期に解決を図っていく方針でありますが、結果として費用増加等が生じる可能性があり、これらに起因して経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

9.法的規制等について

①許認可等について

 当社グループは、事業運営等に際して多種多様な法的規制を受けており、各事業にかかる主要な許認可等は以下のとおりであります。

当社グループはこれら関連法令等の遵守に努めており、本書提出日現在において事業運営上の支障をきたす状況は生じておりません。しかしながら、違反その他事由によりこれら許認可等が停止又は取消となった場合又は法的規制の見直しや新たな制定等により規制強化が生じた場合には、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

主要事業許認可及び有効期限

 

許認可の名称

法律名

監督省庁

許認可等の

内容

有効期限

当社グループの対象事業

労働者派遣業

労働者派遣法

厚生労働省

(一般)許可

(特定)届出

(一般)許可後5年間

(特定)期間の定め無し

複合ソリューション事業

国内物流事業

港湾労働者派遣事業

労働者派遣法

厚生労働省

許可

期間の定め無し

国際物流事業

一般貨物自動車運送事業

貨物自動車運

送事業法

国土交通省

許可

期間の定め無し

複合ソリューション事業

国内物流事業

国際物流事業

貨物利用運送事業

(第一種、第二種)

貨物利用運送

事業法

国土交通省

許可・登録

期間の定め無し

複合ソリューション事業

国内物流事業

国際物流事業

倉庫業

倉庫業法

国土交通省

登録

期間の定め無し

複合ソリューション事業

国内物流事業

国際物流事業

食品衛生法

厚生労働省

許可

許可後6年間

建設業

建設業法

国土交通省

許可

許可後5年間

複合ソリューション事業

国際物流事業

産業廃棄物収集運搬業

産業廃棄物処

理法

環境省

厚生労働省

許可

許可後5年間

複合ソリューション事業

保税蔵置場

関税法

財務省

許可

期間の定め無し

複合ソリューション事業

国内物流事業

国際物流事業

特定航空貨物利用運送事業者

貨物利用運送事業法

国土交通省

許可・登録

期間の定め無し

国際物流事業

特定航空運送代理店業者

貨物利用運送事業法

国土交通省

許可・登録

期間の定め無し

国際物流事業

航空運送代理店業

貨物利用運送事業法

国土交通省

許可・登録

期間の定め無し

国内物流事業

国際物流事業

通関業

通関業法

財務省

許可

期間の定め無し

国際物流事業

海上運送事業

港湾運送事業法

国土交通省

届出

期間の定め無し

国際物流事業

港湾運送事業

港湾運送事業法

国土交通省

許可

期間の定め無し

国際物流事業

 

②コンプライアンスについて

 当社グループの事業の性質上、a)請負・派遣の区分等の適正化に係る規制、b)外注企業の活用における下請代金支払遅延等防止法(下請法)に係る規制、c)従業員の労務管理にかかる労働関連法令に係る規制について、留意する必要があります。

 当社グループは、請負・派遣適正化及び下請法については、社内規則・マニュアル・チェックリスト等の整備・運用及び管理の徹底を図るとともに、全事業所を対象とした定期調査を実施し、当該法令順守の推進・維持を含む適切な業務運営が遂行されるように努めております。また、労働関連法令については、業務請負という特性から当社グループの業務量は顧客企業の生産活動等に左右され、突発的な業務量増大等に起因して従業員の労働時間増加が生じる場合があり、適切な人員配置等を推進するとともに、労使間協定の締結及び遵守並びに労働時間の適切な管理の徹底等により、法令及び協定等の遵守を推進しております。

 しかしながら、これらの管理不備による不正や違反等により行政処分等が生じた場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③環境規制について

 当社グループが使用する貨物トラック(ディーゼル車輌)は、国及び自治体による自動車NOx・PM法及び環境条例等の対象となります。当社グループは、かかる環境規制が定める基準適合車を使用する等、これら規制を順守するために必要な取り組みを行っております。しかしながら、将来において更なる規制強化が生じた場合は対策のための費用増加等が生じる可能性や、対応が困難となる場合には事業における制約要因となる可能性があり、これらにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

10.事故及び労働災害について

 当社グループの事業は、トラック、フォークリフト及び大型機械の操作をはじめとして、危険を伴う作業が含まれております。当社グループは、当該状況を踏まえて安全衛生管理を最重要課題として捉え、労務管理及び安全管理の徹底を図り、事故を未然に防ぐため業務遂行に際して細心の注意をはらう様に努めております。

 しかしながら、何らかの不測の事由から労働災害や事故等が発生する可能性があります。これら事故等について、訴訟問題や重大事故等に起因した行政処分に発展した場合には、損害賠償請求が生じる可能性があるほか、当社グループの社会的な信用及び顧客の信頼を失うことにも繋がり、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

11.顧客情報の管理について

 当社グループは、業務請負等を通じて、顧客企業の経営上の機密情報や個人情報等の様々な重要情報を取り扱っております。当社グループにおける情報管理は、社内規程の整備・運用及び定期的な研修等により周知徹底を図っておりますが、何らかの要因により外部漏洩やデータ喪失等が生じた場合、当社グループの社会的信用の失墜や損害賠償請求等が生じる可能性があり、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

12.自然災害等について

 当社グループが事業を展開する主要な地域における大規模な地震や台風等による自然災害の発生や、自社又は顧客企業の事業所施設における火災等による災害が発生した場合には、その被災状況によっては事業活動が困難となり、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

13.訴訟等について

 当社グループの事業運営において、予期せぬトラブル・問題が生じた場合、当社グループの瑕疵に関わらずこれらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起される可能性があります。これら事象が発生した場合には、訴訟内容や損害賠償額及びその結果等により、当社グループの社会的信用に影響を及ぼすほか、経営成績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。

 

14.当社グループの設備投資等について

 当社グループは、新規顧客企業の獲得並びに既存顧客企業との取引拡大等を目的として、物流拠点の整備、車両運搬具及び機械装置を中心に設備投資を実施しており、また、顧客企業の事業拠点内に受託業務遂行のための専用設備等を保有する場合があります。設備投資に際しては、将来に見込まれる受注業務等を考慮して実施しておりますが、実際の受託業務での収益が想定を下回った場合には、減価償却負担等の増加による利益圧迫等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループの各事業において、経済環境や事業環境の変化、顧客企業との取引関係の変化等により、事業所等における採算性が低下し損失計上が継続した場合には、保有資産等にかかる減損損失を認識する必要があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

15.資金調達について

 当社グループは、事業資金を金融機関からの借入または社債・コマーシャルペーパーの発行等により調達しております。市場金利が上昇した場合、資金調達コストの増加等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、金融市場の混乱等により金融機関の融資圧縮等が生じた場合や、格付会社による当社格付の引下げ等が生じた場合には、当社グループの資金調達において、必要な資金調達に支障が生じること等により事業展開の制約要因となる可能性があり、また、これらに起因して当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

16.退職給付債務について

当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上設定した前提条件に基づいて算出されております。しかしながら、年金資産の時価の下落、金利環境の変動等により、退職給付費用が増加した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 重要な記載事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。当社グループは連結財務諸表を作成するにあたり、退職給付会計、税効果会計、貸倒引当金の計上等において、過去の実績等を勘案するなど、合理的な見積り、判断を行った上で、その結果を反映させておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

(2) 経営成績

 当連結会計年度における売上高は2,525億50百万円であり、前連結会計年度比で75億68百万円(3.1%増)の増収となりました。売上高が増加した主な要因は、新規拠点開設による食品関連分野の好調やインバウンド増勢持続による空港関連分野の伸長によるものであります。

 売上原価は2,296億69百万円と、前連結会計年度比で58億16百万円増(2.6%増)となり、売上総利益は228億81百万円と、前連結会計年度比で17億51百万円(8.3%増)の増益となりました。売上原価増加の主な要因は、労務費の増加等によるものであります。

 販売費及び一般管理費は126億16百万円と、前連結会計年度比で8億47百万円増(7.2%増)となりました。主な要因は、本社移転に伴う減価償却費の増加等によるものであります。

 以上の結果、営業利益は102億64百万円と、前連結会計年度比で9億3百万円(9.7%増)の増益、経常利益は107億14百万円と、前連結会計年度比で11億23百万円(11.7%増)の増益となりました。

 特別損益は、減損損失8億36百万円、当社営業所の火災に伴う火災損失6億51百万円を特別損失として計上いたしました。一方で、当該火災に係る受取保険金5億89百万円及び受取損害賠償金66百万円を特別利益として計上しております。

 その結果、税金等調整前当期純利益は98億98百万円となり、法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は64億11百万円となり、前連結会計年度比で9億71百万円の増益となりました。

 なお、事業別の売上高及び営業利益の概況については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要」に記載しております。

(3) 財政状態

(総資産)

 当連結会計年度末における総資産の残高は1,917億73百万円であり、前連結会計年度末に比べ10億68百万円減少しました。

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は706億85百万円であり、前連結会計年度末に比べ42億34百万円減少しました。主な要因は、現金及び預金が64億39百万円減少したこと、受取手形及び売掛金が19億6百万円増加したこと等によるものです。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は1,210億87百万円であり、前連結会計年度末に比べ31億66百万円増加しました。主な要因は、建物及び構築物が41億78百万円増加したこと、機械装置及び運搬具が9億69百万円増加したこと、建設仮勘定が18億21百万円減少したこと等によるものです。

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計の残高は1,031億77百万円であり、前連結会計年度末に比べ49億21百万円減少しました。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は487億28百万円であり、前連結会計年度末に比べ35百万円減少しました。主な要因は、1年内償還予定の社債が40億円増加したこと、その他の流動負債が40億5百万円減少したこと等によるものです。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は544億48百万円であり、前連結会計年度末に比べ48億86百万円減少しました。主な要因は、社債が40億円減少したこと、長期借入金が24億32百万円減少したこと、退職給付に係る負債が13億68百万円増加したこと等によるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は885億96百万円であり、前連結会計年度末に比べ38億53百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金が51億15百万円増加したこと、為替換算調整勘定が4億97百万円減少したこと、退職給付に係る調整累計額が4億11百万円減少したこと等によるものです。

 

(4) キャッシュ・フロー

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1.業績等の概要」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの財政状態および経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

当社グループは、平成28年3月期~同30年3月期を対象とした中期経営計画(以下、本中期経営計画といいます)において、「一人ひとりが生きがいを感じてチャレンジできる職場風土の中、常にお客様と共に成長する価値創造パートナーとして、高い品質のサービスを追求するKONOIKEグループへ」を経営基本方針として掲げ、「持続的成長に向けた稼ぐ力の確立」、「ガバナンスの強化」、「社会的責任の追求」の3点を定性目標として、また、最終年度(平成29年度)の定量目標である売上高3,000億円、営業利益150億円、ROE(自己資本純利益率)8.7%の達成を目指して、グループ全社を挙げて取り組んでおります。

また、本中期経営計画達成のための施策として、当社グループが提供している10のサービス分野のうち、基軸となる生産工程サービスの事業基盤を一層強化すると共に、空港関連サービス、医療関連サービス、ファッション&アパレルサービス及び定温物流サービスの各分野の強化に加えて、自力成長の補完手段としてM&A・事業提携の推進に取り組んでおります。また、更なる経営効率化にも注力して参ります。

当社グループの強みは、生産工程の請負やサービスの請負など、請負を中心としたビジネスモデルにあり、それを支えるのは、世界でもトップクラスの水準で求められる安全・品質水準といった顧客ニーズに応えていく力にあります。そして、その源泉は、顧客との長年の関係の中で培われたパートナーシップや顧客ごとの業務に対応したノウハウなど、顧客と一体となった業務運営から獲得された事業基盤にあると認識しています。

当社グループは、持続的成長に向けて、このビジネスモデルをより進化させるべく、「経営基盤の強化」と「事業機会の創造」に重点的に取り組みます。これにより、基軸分野である鉄鋼分野、食品分野といった生産工程の請負分野をはじめ、より多種多様な分野で、より高水準な顧客価値を提供できる「価値創造パートナー」として顧客と共に成長して参ります。

また、ステークホルダーからの信頼を持続的に向上させるために、コーポレートガバナンスの強化に努めると共に、当社グループの経営理念である安全で安心な社会の実現のために、「社会的責任」への取り組みも一層強化し、企業価値の向上に努めてまいります。