第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「総合物流業者としてその業務を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと顧客のニーズを先取りし、生産と消費をつなぐ物流のエキスパートを目指しております。そのニーズに具体的に応える高度な情報力と革新的でスピーディーな経営を行うとともに社会や環境との共存を図り、株主、顧客、社員の信頼と期待に応えて参ります。

(2)経営戦略等

 当社グループは、従来からの事業である「内航・外航海運」と「港運・倉庫」の強化と育成を以て、グループの業容拡大を目指しております。
 内航を中心とする国内物流にありましては、鋼材の海陸一貫輸送の取扱いを主力としております。この事業の業容拡大にはベース貨物となる鋼材輸送において、安全で安定した配船サービスの提供が最大の輸送責任と認識しております。そのためにも老朽船のリプレースによる高品質輸送の継続的な提供を考えております。また、傭船船主との良好な関係の構築は不可欠であり、船主の経営強化を目指して新たな体制(共同管理)を検討しております。これにより、当社グループの経営基調である「共存共栄」の精神の下、船腹の増強と収益性の向上に努めて参ります。
 外航海運にありましては、自社船(約4,000トン積)全2隻の稼動による効率運航の強みを発揮した収益体制の構築に加え、傭船の利用による輸送効率のアップに注力し、近年、ロシアの極東開発に着目したロシア航路の拡充に、一定の成果をあげてまいりました。また、平成27年1月に吸収合併した旧長門海運株式会社の事業の強みである日本・台湾間の定期貨物航路との相乗効果が期待されると共に、タイ・ミャンマー等のインドシナ半島諸国への足掛かりを多面的に模索し、現地を発信源とする営業開発に注力しております。

 国内の港運事業にありましては、AEO認定と規制緩和は同業他社を含めて商圏の再編を招く可能性があり、攻めの営業へのチャンスととらえております。また、通関業を主とする港運事業の人材配置の再編を進め、認定業者として、輸出入貨物のリードタイムの短縮・コストの削減に努め、新たな顧客開発による収益性の向上を目指します。一方、国際物流にありましては、従来からの中国、台湾、韓国地域を中心に、最近ではタイ、ベトナム、インドネシア方面へとその取扱い商圏を広げつつあります。これら業容拡大に欠かせない存在である海外物流パートナー会社との提携開拓と関係強化を推進することにより、相互に請負貨物の取扱量を拡大して参ります。当事業においても現地法人の設立と自前の外航事業を戦略キーとして独自の国際物流ルートの構築を考えております。

 倉庫事業にありましては、長期安定貨物のさらなる確保に港運事業ともども邁進しております。また、神戸物流センターにてハラル認証を受けたことから、ハラル貨物の荷捌・保管業務の受注に注力するとともにコスト意識の徹底をもって収益性を高め、業容の拡大を図っていく所存であります。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、各セグメント別に特段の経営指標の設定はありませんが、もともと船舶・倉庫等の大型設備を必要とする事業特性から自己資本比率が低いことが課題となっております。財務体質の強化を図るために、自己資本比率を早急に30%確保することを経営指標として取組んでおります。そのためにも更なる経営の効率化を図り、売上高経常利益率5%、ネットDEレシオ1.0倍を目指した業務改善に取組んで参ります。

(4)経営環境

 次期の経営環境の見通しにつきましては、好調な世界経済と底堅い内需を背景に回復傾向で推移し、緩やかな景気拡大が期待できるものと考えております。

 かたや、輸出視点で景気循環を俯瞰しますと、世界経済の不安定化による円高傾斜や貿易摩擦による輸出環境の悪化などが懸念されております。これが表面化する場合、外需や貿易の下押し圧力に作用するに留まらず、内需にも響く要因となり、景気の先行きに不透明感が漂うものと考えられます。

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループは、各事業に下記の戦略で臨み、経営基盤の強化と企業価値の増大をはかってまいります。

  ・内航海運・・・・・・主力輸送品である鋼材、その他の荷主に対する良質で安定した輸送サービスを提供するためには船腹の維持更新が必要となっております。また、船員高齢化が喫緊の課題であり、関連会社を通じて船舶管理・船員派遣のサービス体制を強化するとともに、次世代船主へのスムーズな事業継承を進めてまいります。これら経営面の協力や傭船協力を通じて、兵機内航船団を強化してまいります。

  ・外航海運・・・・・・大手海運会社と中国系海運各社の狭間ニーズを営業ターゲットとし、当社グループならではの良質できめ細やかな輸送サービスをもって長期運航契約の獲得に努め、収益力の更なる増大を目指しております。また、所有船舶のなかで非効率船の整理を進めてまいりました。社船主体から傭船主体へとリスク軽減を図りつつ、適貨適船の運航効率を高めるとともに、積極的な営業展開を進めることで安定的な収益が確保できる体制へと強化してまいります。

  ・港運事業・・・・・・国際複合輸送を営業の核として、東南アジアを主たる商圏として位置づけ、積極的に外地パートナー企業と業務提携して参ります。当社の国際輸送業務の主たる相手先である中国も世界景気の後退の影響を受けております。そういった厳しい経営環境ではありますが、長年に亘り培ったノウハウと荷主各位との信頼関係を背景に、自社倉庫を最大限に活かしつつ、物流を一貫して遂行担当する細やかな業務体制をもって営業展開を図る必要があります。そのためにも積極的な海外展開が課題となっております。また、人手不足によるトラック運賃増加のコスト転嫁、通関などの税関申告官署自由化等の大きな規制緩和を背景とするシェア収奪など、厳しい営業条件下に晒されております。これらリスクに備えるため、提案型の営業強化と港湾基盤に縛られることのない営業体を目指してまいります。

  ・倉庫事業・・・・・・港湾倉庫で培った荷捌ノウハウに加え、梱包等の付帯作業により港運事業(輸出)とのタイアップを図り、付加価値の高い作業受託により収益の安定化を図ることが課題となっております。また、老朽倉庫の建て替え時期が到来しており、将来対応を踏まえ、新倉庫計画をもって新たなサービスを提供すべく、設備投資を模索してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

   ① 傭船先の経営状況の動向

    当社グループは、内航海運事業において貨物の輸送責任を全うするため、船舶の確保と傭船先との協調体制を確立する必要があり、船主が船舶を調達するにあたり、船主への貸付金の実行や債務保証を金融機関に行っております。従いまして、傭船先の経営状況によっては債務保証の履行、貸倒損失の発生といったリスクを負っております。

  ② マーケット動向

    当社グループは、近海マーケットに着目して社有船2隻を運航し、積極的な事業展開を図っております。しかし、近海マーケットの需要減退、競争激化または船腹需給バランス等の影響により社有船の稼働率が低下する可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務に影響を及ぼす可能性があります。

  ③ 金利動向

    当社グループは資金の調達手段として間接金融に負うところが大きく、金利スワップ取引による金利の固定化を図っておりますが、一部変動金利で調達している資金については金利変動リスクを受ける可能性があります。

  ④ 財務制限条項

      当社グループは財務制限条項付借入を受けておりますが、経済・金融環境の激変により、財務制限条項に抵触し金融機関との取引に支障が出る可能性があります。

   ⑤ 為替動向

    当社グループの事業においては、外貨建取引もあり、為替動向により当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。

  ⑥ 燃料価格の動向

    燃料油価格は世界的な原油需給、産油国の動向等により変動しますが、燃料油の価格の著しい高騰等により、当社グループの業績及び財務に影響を及ぼす可能性があります。

  ⑦ 特定の取引先(高売上比率先)の動向

    当社グループは、大和工業株式会社グループからその物流部門を請け負っており、またJFE物流株式会社グループとも多くの取引を頂いておりますが、その輸送品目は鉄鋼であり、両社グループからの売上は全売上の30%を超えております。経済活動の産業基礎物資である鉄鋼は景気に左右されることから、今後の景気動向、ひいては日本の景気に強い影響力のある中国の動向によりましては経営に影響を及ぼす可能性があります。

  ⑧ 法的規制の動向

    当社グループの事業は、事業展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障等による輸出制限などの政府規制の適用を受けるとともに、通商、独占禁止、環境・リサイクル関連の法的規制を受けております。さらに、国内においても事業継続に必要な各種の法的規制を受けております。これらの規制を遵守できなかった場合、業務停止などの重いペナルティーを受ける可能性があります。

  ⑨ 自然災害等の発生

    当社グループの事業拠点において自然災害が発生した場合には、顧客の輸送サービスが停止することによる売上高の減少、また被災設備の修復に一時的な費用負担が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

  ⑩ その他

   ・輸送貨物や保管貨物の安全確保が不十分な場合には、貨物保証リスクの懸念があります。

   ・当社の輸送手段である船舶については、社有船はもとより傭船にも付保険しておりますが、事故等による運航リスクがあります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、世界経済の成長とともに、景気回復を基調として推移いたしました。特に建設需要や設備投資など、内需に底堅い状況が続いており、足元でも雇用や所得環境の改善で個人消費の浮揚感も現れたこともあり、景気の好循環を促す環境が整いました。一方で、世界レベルでは米国の保護主義政策に対する警戒があり、外需の行方に不透明感が強まってまいりました。

 このような状況下におきまして、当社グループは「安全・迅速・信頼」をモットーに、より「堅実な兵機」との信頼を得るべく事業展開を進めてまいりました。

 外航事業では、不採算船の整理とともに積極的な集荷営業が功を奏したこともあり、3期連続で業績の改善を果たしました。

 内航事業では、堅調な鉄鋼内需に支えられて輸送量が伸びており、運航効率の改善も相まって、事業展開は前期に引き続き順調に推移いたしました。

 港運・倉庫事業では、堅調な国内外の需要を背景に、取扱量の伸びが大きく寄与し、両事業ともに収益性を高めることができました。

 これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ494百万円減少し、9,849百万円となりました。

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ790百万円減少し、7,556百万円となりました。

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ296百万円増加し、2,293百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の取扱量が3,601千トン(前期比151千トン増 104.4%)と伸びたことで、売上高13,387百万円(前期比916百万円増 107.3%)と増収になりました。

また、燃料油や管理経費等のコスト増加もありましたが、増収によりこれをカバーし、経常利益367百万円(前期比171百万円増 187.1%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益も307百万円(前期比154百万円増 200.5%)と増益になりました。

 当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 1)海運事業

(イ)内航事業・・・・・鉄鋼市況が堅調に推移したことから、鋼材及び原料スクラップの輸送量も大幅に増加いたしました。一方で燃料単価の値上がりによるコスト増もありましたが、輸送量増加と運航効率の向上がこれを上回り、収益性を高めることができました。

 結果としまして、取扱量1,996千トン(前期比115千トン増 106.2%)と伸びたこともあり、売上高6,315百万円(前期比414百万円増 107.0%)と増収になり、営業利益も収益性の向上効果で184百万円(前期比44百万円増 131.4%)と増益になりました。

(ロ)外航事業・・・・・当期は設備プロジェクトの大量輸送受注もあり、運航効率を高めることができました。また、ロシア航路では積極的な営業展開で収益性の安定化に努めました。方や、台湾航路では、自社船の整理を進め、傭船併用の運航をもって収益性を高めました。

 結果としまして、輸送量増加により売上高は1,423百万円(前期比58百万円増 104.3%)と増収になり、営業利益も運航性の向上により58百万円(前期比23百万円増 165.3%)と増益になりました。

 2)港運・倉庫事業

(イ)港運事業・・・・・世界経済が好調に推移し、為替も円安基調で推移したこともあり、機械類の輸出取扱いが堅調に推移しました。また、輸入取扱いにあっても、着実な消費需要の高まりを背景に、食品類を始めとする農水産品関係に伸びが見られました。

 結果としまして、売上高は4,419百万円(前期比391百万円増 109.7%)と増収になりました。一方で運送コストや人件費の増加もありましたが、取扱量の増加でこれを賄い、営業利益100百万円(前期比44百万円増 180.6%)と増益になりました。

(ロ)倉庫事業・・・・・好調な港運事業に並行し、神戸地区の取扱量が増加し、業績は良好に推移いたしました。方や、姫路地区では鉄鋼保管の取扱量が減少し、大阪地区では作業コストが割高で推移するなど、全体の収益力は力強さに欠ける展開となりました。

 結果としまして、阪神地区の展開が寄与し、売上高1,227百万円(前期比52百万円増 104.5%)と増収になりました。しかしながら、収益性の改善に努めたものの、営業損失3百万円(前期は38百万円の損失)と利益貢献には及びませんでした。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8百万円減少し、当連結会計年度末には、1,549百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動の結果、獲得した資金は741百万円(前期は648百万円の獲得)となりました。

 主な内訳は、税金等調整前当期純利益344百万円、減価償却費350百万円、仕入債務の増加額32百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、獲得した資金は198百万円(前期は414百万円の獲得)となりました。

 主な内訳は、固定資産の売却による収入191百万円、長期貸付金の回収による収入85百万円等に対して、長期貸付金の実行による支出55百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は948百万円(前期は1,099百万円の使用)となりました。

 主な内訳は、長期借入金の返済による支出2,259百万円、短期借入金の純減少額200百万円等に対して、長期借入れによる収入1,600百万円等によるものであります。

 

事業部門別売上高、輸送品目別トン数及び売上高の実績

(1)事業部門別売上高明細

 当連結会計年度における事業部門別売上高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

数量

(千トン)

金額(百万円)

前年同期比(%)

(海運事業)

 

 

 

内航事業

1,996

6,315

107.0

外航事業

335

1,423

104.3

(港運・倉庫事業)

 

 

 

港運事業

1,164

4,419

109.7

倉庫事業

105

1,227

104.5

(その他事業)

 

 

 

商事・賃貸事業

0

100.0

合計

3,601

13,387

107.4

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

     2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)輸送品目別トン数及び売上高明細

 当連結会計年度における輸送品目トン数及び売上高を示すと、次のとおりであります。

輸送品目別

数量

(千トン)

金額(百万円)

前年同期比(%)

鉄鋼

1,962

6,450

105.0

飼料

9

38

83.8

農水産品

203

675

121.2

油糧

109

158

94.8

鉱石類

65

54

259.8

機械類

102

752

134.0

紙・パルプ

3

5

35.8

自動車

0

78

1,056.0

その他貨物

1,148

5,172

104.5

合計

3,601

13,386

107.4

 (注)1.外航事業・内航事業・港運・倉庫事業を合算したものであります。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

大和工業株式会社グループ

3,398

27.3

3,649

27.3

JFE物流株式会社グループ

1,333

10.7

1,298

9.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、採用した重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

 1)財政状態

 (資産合計)

 当連結会計年度末における資産合計は9,849百万円となり、前連結会計年度末と比較して494百万円減少いたしました。

 流動資産は3,344百万円となり、前連結会計年度末と比較して13百万円増加いたしました。これは主に、売掛金の増加24百万円等に対して、前払費用の減少10百万円等によるものであります。

 固定資産は6,504百万円となり、前連結会計年度末と比較して507百万円減少いたしました。これは主に、減価償却による固定資産の減少350百万円、船舶の売却による固定資産の減少221百万円等に対して、投資有価証券の時価上昇等による増加77百万円等によるものであります。

 (負債合計)

 当連結会計年度末における負債は7,556百万円となり、前連結会計年度末と比較して790百万円減少いたしました。

 流動負債は4,737百万円となり、前連結会計年度末と比較して193百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の減少242百万円等に対して、支払手形及び買掛金の増加32百万円等によるものであります。

 固定負債は2,819百万円となり、前連結会計年度末と比較して597百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少616百万円等によるものであります。

 (純資産合計)

 当連結会計年度末における純資産合計は2,293百万円となり、前連結会計年度末と比較して296百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加248百万円、その他有価証券評価差額金の増加63百万円等によるものであります。

 

 2)経営成績

 (売上高)

 当連結会計年度の売上高は、前期比916百万円増の13,387百万円となりました。セグメント別では、内航事業で6,315百万円(前期比414百万円増)、外航事業で1,423百万円(前期比58百万円増)、港運事業で4,419百万円(前期比391百万円増)、倉庫事業で1,227百万円(前期比52百万円増)と全事業で前年を上回りました。これは好調な内航市況に支えられた内航事業と、輸出入取扱量が増加した港運事業での当社両主力事業の売上増加が主因となっております。

 (営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は、前期比146百万円増の341百万円となりました。セグメント別では、内航事業で184百万円(前期比44百万円増)、外航事業で58百万円(前期比23百万円増)、港運事業で100百万円(前期比44百万円)、倉庫事業で営業損失3百万円(前期は38百万円の損失)となりました。これは各事業にかかわる人件費を中心とした管理経費の増加がありましたが、各事業の増収による売上総利益の増加によるところが基本的要因となっております。

 (経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は、前期比15百万円増の95百万円となりました。主な増加要因は、受取出向料の増加7百万円等によるものであります。

 当連結会計年度の営業外費用は、前期比8百万円減の69百万円となりました。主な減少要因は支払利息の減少11百万円であります。これは、借入金の減少と新規調達金利の低下によるものであります。

 以上の結果、経常利益は前期比171百万円増の367百万円となりました。

 (親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の特別利益は、外航船売却による船舶修繕引当金戻入額24百万円の計上を含めて、31百万円となりました。これは、前連結会計年度に比べ10百万円減少しております。

 当連結会計年度の特別損失は、外航船売却による固定資産売却損35百万円、姫路倉庫建替えによる固定資産除却損9百万円、非連結海外子会社への支援金に対する貸倒引当金繰入額8百万円の53百万円となりました。これは、前連結会計年度に比べ31百万円増加しております。

 これらから法人税等36百万円を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は307百万円となり、前連結会計年度に比べ154百万円増加いたしました。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

 1)海運事業

(イ)内航事業・・・・・鉄鋼メーカーの粗鋼生産量が挙げられます。鋼材を太宗貨物とする当社グループにあって、その荷動きは業績に直結するところがあります。産業基礎物資である鉄鋼需要は景気に敏感であることから、景気循環の強い影響を受けることとなります。また、その輸送ツールである船腹の確保も要因と考えられます。

 景気循環は当社グループのコントロール外でありますが、メーカーの輸送需要を全うするためには、一定量の船腹確保、それには船員の確保が求められることから、荷主に対して運賃引上、船員養成費の負担を交渉しております。また、傭船先との共同設立による七洋船舶管理㈱にて、船員の養成と船員の派遣を行っております。

(ロ)外航事業・・・・・近海をマーケットとする当社グループにあっては中国・韓国との運賃の過当競争にさらされております。定期航路・特定のCOA契約はなく、安定的な営業基盤を持たないところが欠点となっております。現在は、ロシア航路や既存荷主を通しての営業を行っておりますが、安定性に欠けるものとなっております。

 現在、自主運航船は1隻のみとし、受注変動への対応としております。その他は委託船中心の運航を行っております。結果、輸送量に見合った最適船での運航となり収益の確保に寄与しております。

 2港運・倉庫事業

(イ)港運事業・・・・・陸送部門を持たない当社グループにとって、近年深刻となっているトラック業界のドライバー不足による支払料金の上昇による原価の増加、他社との競合による引受単価の下落などが収益圧迫の要因となっております。また、通関の税関申告官署自由化による既存荷主への対応もデリケートな問題となっております。

 陸送会社とのタイアップを図り、安定した輸送を荷主に提供することにより、料金改定交渉への足掛かりとしたいと考えております。また、当然ながら、新規顧客の開拓も優先事項となっております。

(ロ)倉庫事業・・・・・港運事業と一体化している一面があり、港運事業の好不調の影響を多大に受ける事業であります。また、作業事故は荷主からの信頼を損ねるものであり、技量のある職員の確保を必要としております。

 職員の作業負荷を軽減するために、各種機器の導入による作業の標準化を実施するとともに、今後取扱いの増加が予想される危険品取扱職員を育成し、倉庫事業の付加価値を上げ、収益の底上げを図りたいと考えております。

 

③資本の財源及び資金の流動性

イ)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

ロ)契約債務

 平成30年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

1,900

1,900

長期借入金

3,831

1,504

1,309

367

650

リース債務

15

3

7

4

 上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。

 当社グループの第三者に対する保証は、傭船船主・協力会社の借入金等に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、平成30年3月31日現在の債務保証額は、1,429百万円であります。

 

ハ)財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は銀行借入により資金調達することとしております。このうち、銀行借入による資金調達に関しましては、運転資金については借入時の金融情勢を考慮して短期借入金及び長期借入金にて調達し、船舶建造、倉庫建設などの設備資金については、一部を除き固定金利の長期借入金にて調達しております。変動金利での借入分は金利の変動リスクに晒されていますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジを行っております。

 

④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針、(2)経営戦略等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。

 なお、当連結会計年度における、当社グループが経営指標としている自己資本比率は前年同期より3.98ポイント改善し23.28%となりました。また、売上高経常利益率も前年同期より1.17ポイント改善し2.75%、ネットDEレシオは前年同期より0.69ポイント改善し1.83倍となりました。

 

4【経営上の重要な契約等】

    該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 特記事項はありません。