文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「総合物流業者としてその業務を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと顧客のニーズを先取りし、生産と消費をつなぐ物流のエキスパートを目指しております。そのニーズに具体的に応える高度な情報力と革新的でスピーディーな経営を行うとともに社会や環境との共存を図り、株主、顧客、社員の信頼と期待に応えて参ります。
(2)経営戦略等
当社グループは、従来からの事業である「内航・外航海運」と「港運・倉庫」の強化と育成を以て、グループの業容拡大を目指しております。
内航を中心とする国内物流にありましては、鋼材の海陸一貫輸送の取扱いを主力としております。この事業の業容拡大にはベース貨物となる鋼材輸送において、安全で安定した配船サービスの提供が最大の輸送責任と認識しております。そのためにも老朽船のリプレースによる高品質輸送の継続的な提供を考えております。また、傭船船主との良好な関係の構築は不可欠であり、船主の経営強化を目指して新たな体制(共同管理)を検討しております。これにより、当社グループの経営基調である「共存共栄」の精神の下、船腹の増強と収益性の向上に努めてまいります。
外航海運にありましては、自社船(約4,000トン積)による効率運航の強みを発揮した収益体制の構築に加え、傭船の利用による輸送効率のアップに注力し、近年、ロシアの極東開発に着目したロシア航路の拡充に、一定の成果をあげてまいりました。また、複数年度に及ぶプロジェクト輸送も収益基盤となっており、引き続き案件発掘に注力してまいります。
国内の港運事業にありましては、AEO認定と規制緩和は当事業の経営環境を厳しくしておりますが、攻めの営業へのチャンスととらえております。また、通関業を主とする港運事業の人材配置の再編を進め、認定業者として、輸出入貨物のリードタイムの短縮・コストの削減に努め、新たな顧客開発による収益性の向上を目指します。一方、国際物流にありましては、従来からの中国、台湾、韓国地域を中心に、最近ではタイ、ベトナム、インドネシア方面へとその取扱い商圏を広げつつあります。これら業容拡大に欠かせない存在である海外物流パートナー会社との提携開拓と関係強化を推進することにより、相互に請負貨物の取扱量を拡大してまいります。
倉庫事業にありましては、2018年9月姫路地区に当地域初の危険品倉庫を建設し、順調に稼働したことから、神戸地区においても危険品倉庫の建設に着手しております。これらを通して長期安定貨物のさらなる確保に港運事業ともども邁進しております。また、神戸物流センターにてハラル認証を営業ツールとして、ハラル貨物の荷捌・保管業務の受注に注力してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、各セグメント別に特段の経営指標の設定はありませんが、もともと船舶・倉庫等の大型設備を必要とする事業特性から自己資本比率が低いことが課題となっております。財務体質の強化を図るために、自己資本比率を早急に30%確保することを経営指標として取組んでおります。そのためにも更なる経営の効率化を図り、売上高経常利益率5%、ネットDEレシオ1.0倍を目指した業務改善に取組んで参ります。
(4)経営環境
次期の経営環境の見通しにつきましては、今後の日米貿易協定交渉の結果による輸出入品目の大きな変動や為替条項の攻防など、日本経済への影響を始め、中国経済の減速感に対する懸念も少なからずあると考えられます。国内にあっては、改元や大型連休による特需や消費税増税前の駆け込み需要等が想定されることから、一定の経済効果が期待できるものと思われます。
一方では、慢性的な人手不足を背景とする人件費負担が重くなりつつあり、企業サービス自体への制約や弊害も出始めており、自動化や省力化への投資や集約更新へ建設投資の需要を喚起すると思われることから、先行きの景気は横ばい、場合により悪化しても小幅に落ち着くと想定しております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、各事業に下記の戦略で臨み、経営基盤の強化と企業価値の増大をはかってまいります。
・内航海運・・・・・・主力輸送品である鋼材、その他の荷主に対する良質で安定した輸送サービスを提供するためには船腹の維持更新が必要となっております。また、船員高齢化が喫緊の課題であり、関連会社を通じて船舶管理・船員派遣のサービス体制を強化するとともに、次世代船主へのスムーズな事業継承を進めてまいります。これら経営面の協力や傭船協力を通じて、兵機内航船団を強化してまいります。
・外航海運・・・・・・大手海運会社と中国系海運各社の狭間ニーズを営業ターゲットとし、当社グループならではの良質できめ細やかな輸送サービスをもって長期運航契約の獲得に努め、収益力の更なる増大を目指しております。また、所有船舶のなかで非効率船の整理を進めてまいりました。社船主体から傭船主体へとリスク軽減を図りつつ、適貨適船の運航効率を高めるとともに、積極的な営業展開を進めることで安定的な収益が確保できる体制へと強化してまいります。
・港運事業・・・・・・国際複合輸送を営業の核として、東南アジアを主たる商圏として位置づけ、積極的に外地パートナー企業と業務提携して参ります。当社の国際輸送業務の主たる相手先である中国も世界景気の後退の影響を受けております。そういった厳しい経営環境ではありますが、長年に亘り培ったノウハウと荷主各位との信頼関係を背景に、自社倉庫を最大限に活かしつつ、物流を一貫して遂行担当する細やかな業務体制をもって営業展開を図る必要があります。そのためにも積極的な海外展開が課題となっております。また、人手不足によるトラック運賃増加のコスト転嫁、通関などの税関申告官署自由化等の大きな規制緩和を背景とするシェア収奪など、厳しい営業条件下に晒されております。これらリスクに備えるため、提案型の営業強化と港湾基盤に縛られることのない営業体を目指してまいります。
・倉庫事業・・・・・・港湾倉庫で培った荷捌ノウハウに加え、梱包等の付帯作業により港運事業(輸出)とのタイアップを図り、付加価値の高い作業受託により収益の安定化を図ることが課題となっております。また、老朽倉庫の建て替え時期が到来しており、将来対応を踏まえ、新倉庫計画をもって新たなサービスを提供すべく、設備投資に着手しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 傭船先の経営状況の動向
当社グループは、内航海運事業において貨物の輸送責任を全うするため、船舶の確保と傭船先との協調体制を確立する必要があり、船主が船舶を調達するにあたり、船主への貸付金の実行や債務保証を金融機関に行っております。従いまして、傭船先の経営状況によっては債務保証の履行、貸倒損失の発生といったリスクを負っております。
② マーケット動向
当社グループは、近海マーケットに着目して社有船2隻を運航し、積極的な事業展開を図っております。しかし、近海マーケットの需要減退、競争激化または船腹需給バランス等の影響により社有船の稼働率が低下する可能性があり、その結果、当社グループの業績および財務に影響を及ぼす可能性があります。
③ 金利動向
当社グループは資金の調達手段として間接金融に負うところが大きく、金利スワップ取引による金利の固定化を図っておりますが、一部変動金利で調達している資金については金利変動リスクを受ける可能性があります。
④ 財務制限条項
当社グループは財務制限条項付借入を受けておりますが、経済・金融環境の激変により、財務制限条項に抵触し金融機関との取引に支障が出る可能性があります。
⑤ 為替動向
当社グループの事業においては、外貨建取引もあり、為替動向により当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 燃料価格の動向
燃料油価格は世界的な原油需給、産油国の動向等により変動しますが、燃料油の価格の著しい高騰等により、当社グループの業績及び財務に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 特定の取引先(高売上比率先)の動向
当社グループは、大和工業株式会社グループからその物流部門を請け負っており、またJFE物流株式会社グループとも多くの取引を頂いておりますが、その輸送品目は鉄鋼であり、両社グループからの売上は全売上の30%を超えております。経済活動の産業基礎物資である鉄鋼は景気に左右されることから、今後の景気動向、ひいては日本の景気に強い影響力のある中国の動向によりましては経営に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 法的規制の動向
当社グループの事業は、事業展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障等による輸出制限などの政府規制の適用を受けるとともに、通商、独占禁止、環境・リサイクル関連の法的規制を受けております。さらに、国内においても事業継続に必要な各種の法的規制を受けております。これらの規制を遵守できなかった場合、業務停止などの重いペナルティーを受ける可能性があります。
⑨ 自然災害等の発生
当社グループの事業拠点において自然災害が発生した場合には、顧客の輸送サービスが停止することによる売上高の減少、また被災設備の修復に一時的な費用負担が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ その他
・輸送貨物や保管貨物の安全確保が不十分な場合には、貨物保証リスクの懸念があります。
・当社の輸送手段である船舶については、社有船はもとより傭船にも付保険しておりますが、事故等による運航リスクがあります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国をはじめとする世界経済の減速を背景に、国内の製造や流通の市場は飽和状態で推移いたしました。一方で、設備投資の性向は底堅いものの、慢性的な人手不足に伴う人件費の上昇や原材料の価格上昇などが経営環境を押し下げていると考えられ、足元の景気にあっては、来期への景気継続に不透明感が漂うものとなりました。
このような状況下におきまして、当社グループは「安全・迅速・信頼」をモットーに、より「堅実な兵機」との信頼を得るべく事業展開を進めてまいりました。
外航事業では、前期に実施した不採算船の整理による収益性の引き締めと、年度を通じての安定継続した輸送成果が収益性を飛躍的に高めることができました。
内航事業では、燃料油高騰を始めとする輸送コストの増加があったものの、鉄鋼輸送が底堅く推移したこともあり、収益に着実な伸びを見ることができました。
港運事業では、売上高の伸び率を上回る勢いでコスト負担が進行し、利益確保はするものの収益性が縮小した結果となり、今後に厳しい課題を残すものとなりました。
倉庫事業では、神戸地区主力倉庫の稼働が年間を通じて活況であったことや、姫路地区の新倉庫稼働が順調に推移したことで、収益性に大きな伸展が見られました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ64百万円増加し、9,899百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ209百万円減少し、7,332百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ273百万円増加し、2,567百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の取扱量が3,797千トン(前期比196千トン増 105.4%)と伸びたことで、売上高14,378百万円(前期比990百万円増 107.4%)と増収になりました。
一方で売上原価の増加による収益の圧迫も見られましたが、総括的には売上高の伸長や管理コスト増加に対する圧縮の効果もあり、経常利益490百万円(前期比122百万円増 133.3%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益も361百万円(前期比53百万円増 117.5%)と増益になりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
1)海運事業
(イ)内航事業・・・・・燃料価格の高値推移が続くものの、前期に引き続き鉄鋼市況が堅調に推移いたしました。収益面でも輸送コストの増加を輸送量増加に伴う売上高の伸びで賄うことができました。また、老朽船のリプレースを計画的に進めており、安全で効率的な運航体制の整備が事業全体のリスク低減と収益性の向上に繋がりました。
結果としまして、売上高は6,834百万円(前期比519百万円増 108.2%)と増収になり、営業利益も収益性の向上が見られたことから267百万円(前期比82百万円増 144.6%)と増益になりました。
(ロ)外航事業・・・・・前年度に実施した不採算船の整理が事業収益性の底上げ効果を見せました。また、ロシア定期航路やプロジェクト輸送契約が年度を通して着実に安定輸送できたことで、その収益性を大きく伸ばすことができました。
結果としまして、売上高は1,610百万円(前期比186百万円増 113.1%)と増収になり、営業利益も113百万円(前期比54百万円増 192.6%)と大幅な増益になりました。
2)港運・倉庫事業
(イ)港運事業・・・・・堅調な国内の消費経済を背景とした食品類を始めとする農水産品関係の輸入取扱いに大きな伸びが見られ、並行して機械類の輸出取扱いにおいても堅調な推移を見ることができました。
結果としまして、売上高は4,606百万円(前期比186百万円増 104.2%)と増収になりました。しかしながら、輸送原価の上昇率がこれを上回り、粗利益段階としては伸び悩みがみられました。また、管理経費増加の圧縮を進めましたが、営業利益37百万円(前期比62百万円減 37.5%)と前期を下回る結果になりました。
(ロ)倉庫事業・・・・・神戸地区倉庫にあっては、小口輸出品を主とするコンテナ混載事業が落ち込んだものの、旺盛な国内消費を背景とする輸入食品類の増加や輸出機械類に堅調な取扱いが見られました。姫路地区倉庫では、新たな収益性の柱として危険品倉庫が下期より本格稼働し、順調な滑り出しを見ることができました。
結果としまして、売上高は1,326百万円(前期比98百万円増 108.0%)と増収になりました。なお、作業原価の増加も続いておりますが、収益性の改善に努めたこともあり、営業利益27百万円(前期は3百万円の損失)と黒字回復を果たすことができました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ33百万円増加し、当連結会計年度末には、1,583百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は677百万円(前期は741百万円の獲得)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益488百万円、減価償却費325百万円等に対して、売上債権の増加額62百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は237百万円(前期は198百万円の獲得)となりました。
主な内訳は、長期貸付金の回収による収入77百万円等に対して、固定資産の取得による支出273百万円、長期貸付金の実行による支出43百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は407百万円(前期は948百万円の使用)となりました。
主な内訳は、長期借入れによる収入1,600百万円に対して、長期借入金の返済による支出1,808百万円、短期借入金の純減少額100百万円、配当金の支払額93百万円等によるものであります。
③事業部門別売上高、輸送品目別トン数及び売上高の実績
(1)事業部門別売上高明細
当連結会計年度における事業部門別売上高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
数量 (千トン) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
(海運事業) |
|
|
|
|
内航事業 |
2,069 |
6,834 |
108.2 |
|
外航事業 |
340 |
1,610 |
113.1 |
|
(港運・倉庫事業) |
|
|
|
|
港運事業 |
1,238 |
4,606 |
104.2 |
|
倉庫事業 |
149 |
1,326 |
108.0 |
|
(その他事業) |
|
|
|
|
商事・賃貸事業 |
- |
0 |
100.0 |
|
合計 |
3,797 |
14,378 |
107.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)輸送品目別トン数及び売上高明細
当連結会計年度における輸送品目トン数及び売上高を示すと、次のとおりであります。
|
輸送品目別 |
数量 (千トン) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
鉄鋼 |
2,078 |
7,027 |
108.9 |
|
飼料 |
3 |
27 |
71.5 |
|
農水産品 |
229 |
720 |
106.7 |
|
油糧 |
100 |
144 |
91.4 |
|
鉱石類 |
17 |
35 |
65.5 |
|
機械類 |
124 |
965 |
128.3 |
|
紙・パルプ |
69 |
12 |
203.5 |
|
自動車 |
1 |
0 |
410.9 |
|
その他貨物 |
1,176 |
5,442 |
103.7 |
|
合計 |
3,797 |
14,377 |
107.4 |
(注)1.外航事業・内航事業・港運・倉庫事業を合算したものであります。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
大和工業株式会社グループ |
3,649 |
27.3 |
4,046 |
28.1 |
|
JFE物流株式会社グループ |
1,298 |
9.7 |
1,315 |
9.2 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、採用した重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における資産合計は9,899百万円となり、前連結会計年度末と比較して64百万円増加いたしました。
流動資産は3,432百万円となり、前連結会計年度末と比較して102百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金の増加62百万円、現金及び預金の増加33百万円等によるものであります。
固定資産は6,466百万円となり、前連結会計年度末と比較して38百万円減少いたしました。これは主に、減価償却による固定資産の減少325百万円等に対して、新倉庫建設を始めとする固定資産の増加271百万円等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は7,332百万円となり、前連結会計年度末と比較して209百万円減少いたしました。
流動負債は4,693百万円となり、前連結会計年度末と比較して43百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の減少186百万円等に対して、未払法人税等の増加118百万円等によるものであります。
固定負債は2,638百万円となり、前連結会計年度末と比較して165百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少121百万円、船舶修繕引当金の減少31百万円等によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は2,567百万円となり、前連結会計年度末と比較して273百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加267百万円等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前期比990百万円増の14,378百万円となりました。セグメント別では、内航事業で6,834百万円(前期比519百万円増)、外航事業で1,610百万円(前期比186百万円増)、港運事業で4,606百万円(前期比186百万円増)、倉庫事業で1,326百万円(前期比98百万円増)と全事業で前年を上回りました。これは、年度を通じて好調な企業収益を背景とした設備投資や建設需要が底堅く推移し、輸送需要を押し上げたことが主な要因となっております。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前期比105百万円増の446百万円となりました。セグメント別では、内航事業で267百万円(前期比82百万円増)、外航事業で113百万円(前期比54百万円増)、港運事業で37百万円(前期比62百万円減)、倉庫事業で27百万円(前期は3百万円の損失)となりました。セグメント全体で人件費を中心とした管理経費の増加がありましたが、増収により営業利益の増加となりました。そのなかで、港運事業は、管理経費が72百万円増加したことと、輸送原価の上昇の影響が大きく、営業利益は前年度を下回りました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、前期比0百万円増の95百万円となりました。主な増減は、受取配当金の増加2百万円、持分法による投資利益の減少4百万円等によるものであります。
当連結会計年度の営業外費用は、前期比16百万円減の52百万円となりました。主な減少要因は支払利息の減少11百万円であります。これは、借入金の減少と新規調達金利の低下によるものであります。
以上の結果、経常利益は前期比122百万円増の490百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度に計上した特別利益はございません。(前連結会計年度は31百万円を計上)
当連結会計年度に計上した特別損失は、関係会社清算損による1百万円(前連結会計年度は53百万円を計上)となっております。
税金等調整前当期純利益488百万円から法人税等合計126百万円を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は361百万円となり、前連結会計年度に比べ53百万円増加いたしました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
1)海運事業
(イ)内航事業・・・・・鉄鋼メーカーの粗鋼生産量が挙げられます。鋼材を太宗貨物とする当社グループにあって、その荷動きは業績に直結するところがあります。産業基礎物資である鉄鋼需要は景気に敏感であることから、景気循環の強い影響を受けることとなります。また、その輸送ツールである船腹の確保も要因と考えられます。
景気循環は当社グループのコントロール外でありますが、メーカーの輸送需要を全うするためには、一定量の船腹確保、それには船員の確保が求められることから、荷主に対して運賃引上、船員養成費の負担を交渉しております。また、傭船先との共同設立による七洋船舶管理㈱にて、船員の養成と船員の派遣を行っております。
(ロ)外航事業・・・・・近海をマーケットとする当社グループにあっては中国・韓国との運賃の過当競争にさらされております。定期航路・特定のCOA契約はなく、安定的な営業基盤を持たないところが欠点となっております。現在は、ロシア航路や既存荷主を通しての営業を行っておりますが、安定性に欠けるものとなっております。
現在、自主運航船は1隻のみとし、受注変動への対応としております。その他は委託船中心の運航を行っております。結果、輸送量に見合った最適船での運航となり収益の確保に寄与しております。
2)港運・倉庫事業
(イ)港運事業・・・・・陸送部門を持たない当社グループにとって、近年深刻となっているトラック業界のドライバー不足による支払料金の上昇による原価の増加、他社との競合による引受単価の下落などが収益圧迫の要因となっております。また、通関の税関申告官署自由化による既存荷主への対応もデリケートな問題となっております。
陸送会社とのタイアップを図り、安定した輸送を荷主に提供することにより、料金改定交渉への足掛かりとしたいと考えております。また、当然ながら、新規顧客の開拓も優先事項となっております。
(ロ)倉庫事業・・・・・港運事業と一体化している一面があり、港運事業の好不調の影響を多大に受ける事業であります。また、作業事故は荷主からの信頼を損ねるものであり、技量のある職員の確保を必要としております。職員の作業負荷を軽減するために、各種機器の導入による作業の標準化を実施するとともに、今後取扱いの増加が予想される危険品取扱職員を育成し、倉庫事業の付加価値を上げ、収益の底上げを図りたいと考えております。
③資本の財源及び資金の流動性
イ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
ロ)契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
|
年度別要支払額(百万円) |
||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
1,800 |
1,800 |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
3,622 |
1,418 |
1,129 |
485 |
590 |
|
リース債務 |
25 |
7 |
14 |
3 |
- |
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、傭船船主・協力会社の借入金等に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2019年3月31日現在の債務保証額は、1,457百万円であります。
ハ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は銀行借入により資金調達することとしております。このうち、銀行借入による資金調達に関しましては、運転資金については借入時の金融情勢を考慮して短期借入金及び長期借入金にて調達し、船舶建造、倉庫建設などの設備資金については、一部を除き固定金利の長期借入金にて調達しております。変動金利での借入分は金利の変動リスクに晒されていますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジを行っております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針、(2)経営戦略等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。
なお、当連結会計年度における、当社グループが経営指標としている自己資本比率は前年同期より2.61ポイント改善し25.93%となりました。また、売上高経常利益率も前年同期より0.66ポイント改善し3.41%、ネットDEレシオは前年同期より0.33ポイント改善し1.50倍となりました。
該当事項はありません。
特記事項はありません。