第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や日本銀行による金融政策により企業収支の改善や雇用、所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調でありましたが、年初以降は急速に円高・株安が進行するなど金融市場の混乱に加え個人消費に停滞感がみられ、中国をはじめアジアで経済成長の鈍化が顕在化し、依然として先行き不透明な状況が続いております。

港湾物流業界におきましては、事業者間の競争激化を背景に、企業間の価格競争や受注競争はまだまだ厳しく、ユーザーの物流の効率化、コスト削減要請は企業収益を圧迫しております。

当社グループはこのような状況下におきまして、顧客ニーズに柔軟に対応するとともに、積極的な営業展開に努めてまいりましたが、総取扱量は前年同期間比1.2%減少し、売上高は137億2百万円余(対前年同期間6億10百万円余減)となりました。損益面につきましては、売上高が減少したことにより、営業総利益は前年同期間比3.2%減少し10億23百万円余(対前年同期間33百万円余減)となりました。営業利益は前年同期間比69.2%減少し27百万円余(対前年同期間61百万円余減)、経常利益は前年同期間比51.3%減少し71百万円余(対前年同期間75百万円余減)の計上となりました。特別損益では、出資金売却益を64百万円余、関係会社清算損を9百万円余計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期間比24.2%減少し68百万円余(対前年同期間21百万円余減)の計上となっております。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

① 輸出部門

輸出部門におきましては、雑貨は増加しましたが、機械機器製品が減少したことにより、輸出部門の売上高は2.6%減(前年同期比)の31億92百万円余、セグメント損失1億26百万円余(前年同期間はセグメント損失90百万円余)の計上となりました。

② 輸入部門

輸入部門におきましては、雑貨が減少したことにより、輸入部門の売上高は5.0%減(前年同期比)の52億19百万円余、セグメント利益は21百万円余(前年同期間はセグメント損失6百万円余)の計上となりました。

③ 国際部門

国際部門におきましては、国際輸出は、インド、インドネシア、タイをはじめとする東南アジア向けの建材、自動車部品の取扱いが増加しましたが、北米、メキシコ向けの機械および機械部品の取扱いが減少したことにより、国際輸出部門の売上高は13億50百万円余の計上となりました。

国際輸入におきましては、東南アジアからの繊維製品は堅調に推移しましたが、主力の中国からの雑貨、繊維製品が低迷したことにより、国際輸入部門の売上高は37億58百万円余の計上となりました。

その結果、国際部門の売上高は4.1%減(前年同期比)の51億8百万円余、セグメント利益は64百万円余(前年同期間はセグメント利益1億21百万円余)の計上となりました。

④ その他

船内荷役、港湾関連及び倉庫業等の売上高は前年同期間比10.4%減少し、2億68百万円余の計上となりセグメント利益は68百万円余(前年同期間はセグメント利益64百万円余)の計上となりました。

 

 (注)上記のセグメントの営業収入には、セグメント間の内部営業収入86百万円余を含んでおります。

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、6億77百万円余となり、前連結会計年度末より2億5百万円余の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度の営業活動による資金は72百万円余の増加(前連結会計年度4億48百万円余増加)となっております。これは、主に法人税等の支払額1億65百万円余ありますが減価償却費2億55百万円余によるものであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度の投資活動による資金は66百万円余の減少(前連結会計年度84百万円余減少)となっております。これは、主にその他の収入74百万円余ありますが、無形固定資産の取得による支出58百万円余、その他の支出60百万円余によるものであります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度の財務活動による資金は2億12百万円余の減少(前連結会計年度1億83万円余減少)となっております。これは、主に長期借入れによる収入8億円余がありますが、長期借入金の返済による支出8億98百万円余、配当金の支払額73百万円余によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは、生産・販売の形態をとらない業種のため、実態にあわせた表示をしております。

営業実績

当連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

営業実績(千円)

前期比(%)

輸出部門

3,192,342

△2.6

輸入部門

5,219,235

△5.0

国際部門

5,108,621

△4.1

その他

268,982

△10.4

小計

13,789,182

△4.2

消去

△86,476

合計

13,702,706

△4.3

 

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

日本経済は、政府等の諸政策により緩やかな回復基調にあるものの、当社グループの収益基盤である港湾運送事業を主とする事業は企業間競争が激化しており、個人消費を中心とする国内消費の動向や、中国をはじめとする新興国経済減速の影響もあり、港湾物流における環境は依然として不透明な状況が続いています。このような経営環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、継続的に安定した収益を確保できる基盤を確立するため、組織再編による組織効率を高めると共に、営業戦略機能を充実し海貨系国際物流事業者としての営業推進力向上を図り、わが国生産構造の変化に対応した国際物流サービスの充実と新たな海外拠点の整備拡充を行い、顧客ニーズに沿った国際物流サービスの提供による収益性の確保と、社会環境の変化に関する分析や様々な情報収集を的確に行うことにより基幹港湾物流施設の有効利用を図り、経営資源を最大限活用して顧客からのより一層の信頼を得る総合物流企業を目指し、業績の向上に邁進する所存であります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(平成28年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動について

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況、1 業績等の概要」に記載したとおりであり特記することはありません。

 

(2) 特定の取引先・製品・技術等への依存について

当社グループの営業収入で、輸出関連と輸入関連での上位10社の売上占有率をみますと下記のとおり大きなものとなっております。

(単位千円)

売上

10社売上

占有率

輸出(約   700社)

3,192,342

1,686,775

52.8%

輸入(約 1,000社)

5,219,235

1,957,389

37.5%

 

また、顧客の貿易相手国で中国関連の売上占有率を見ますと、下記のとおり大きなものとなっております。

(単位千円)

合 計

中国関連売上

占有率

輸出

3,192,342

557,191

17.5%

輸入

5,219,235

2,900,617

55.6%

国際

5,108,621

3,039,588

59.5%

その他含む売上合計

13,702,706

6,497,396

47.4%

 

 

(3) 特有の法的規制・取引慣行・経営方針について

特有の法的規制につきまして該当事項はありませんが、取引慣行としましては港湾物流業界における立替金(輸入海上運賃、関税等)の慣行があり、新規取引先開拓の手段にもなっております。当連結会計年度末時点での受取手形及び売掛金の残高15億14百万円余に対し、立替金の残高8億9百万円余と一般企業と比較すると多く、運用資金面でのリスク及び貸倒債権となるリスクがあります。顧客の信用調査ならびに与信管理を徹底し、早期回収を行い貸倒債権とならないよう努めております。

経営方針につきましては、「顧客の課題を解決することによって付加価値の高いサービスを提供する。」「経営基盤を強化し、存在感のある事業体となる。」「社員にとって働きがいのある、いきいきとした職場を作る。」を基本方針として、経営を進めてまいります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(平成28年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 経営成績の分析

①売上高

当連結会計年度の総売上高は、前連結会計年度に比べ、4.3%減、6億10百万円余減の137億2百万円余となりました。輸出部門については、雑貨は増加しましたが、機械機器製品が減少したことにより、対前年同期比2.6%減、86百万円余減の31億92百万円余となりました。

輸入部門については、雑貨が減少したことにより、対前年同期比5.0%減、2億72百万円余減の52億19百万円余となりました。

国際部門については、国際輸出は、インド、インドネシア、タイをはじめとする東南アジア向けの建材、自動車部品の取扱いが増加しましたが、北米、メキシコ向けの機械および機械部品の取扱いが減少したことにより、国際輸出部門の売上高は対前年同期比5.8%減、83百万円余減の13億50百万円余の計上となりました。国際輸入は、東南アジアからの繊維製品は堅調に推移しましたが、主力の中国からの雑貨、繊維製品が低迷したことにより、国際輸入部門の売上高は対前年同期比3.4%減、1億33百万円余減の37億58百万円余の計上となりました。その結果、国際部門の売上高は対前年同期比4.1%減、2億16百万円余減の51億8百万円余となっております。

その他の船内荷役、港湾関連及び倉庫業等については、前年同期比10.4%減、31百万円余減の2億68百万円余の計上となっております。

(注)上記の売上高には、セグメント間の内部営業収入86百万円余を含んでおります。

 

②営業利益

売上高が減少したことにより、営業総利益は対前年同期比3.2%減少し、33百万円余減の10億23百万円余、営業利益は69.2%減、61百万円余減の27百万円余となりました。

 

③営業外損益および経常利益

営業外損益は、前連結会計年度の59百万円余の収益(純額)より、当連結会計年度は44百万円余の収益(純額)となりました。これは主に持分法による投資利益の減少によるものであります。

経常利益については対前年同期比75百万円余減の71百万円余となりました。

 

④特別損益および税金等調整前当期純利益

特別利益では、対前年同期比65百万円余増となりました。これは出資金売却益64百万円余計上したことによるものであります。特別損失では、対前年同期比22百万円余増となりました。これは、関係会社清算損9百万円余計上したことによるものであります。

この結果、税金等調整前当期純利益は対前年同期比32百万円余減の1億15百万円余となりました。

 

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、対前年同期比21百万円余減の68百万円余となりました。1株当たりの当期純利益は4.67円となりました。

 

(3) 財政状態の分析

①資産、負債及び純資産の状況

流動資産は、前連結会計年度に比べ1億41百万円余減少し、33億41百万円余となりました。これは主に立替金が92百万円余増加しましたが、現預金が2億5百万円余減少したことなどによります。

固定資産は、前連結会計年度に比べ4億62百万円余減少し、60億27百万円余となりました。これは主に減価償却等により有形固定資産の建物および構築物が1億10百万円余、投資有価証券が2億39百万円余減少したことなどによります。

この結果、総資産は前連結会計年度に比べ6億3百万円余減少し、93億69百万円余となりました。

流動負債は、前連結会計年度に比べ1億15百万円余減少し、44億75百万円余となりました。これは主に未払法人税等が1億7百万円余減少したことなどによります。

固定負債は、前連結会計年度に比べ2億35百万円余減少し、25億48百万円余となりました。これは主に長期借入金が1億50百万円余、繰延税金負債が1億6百万円余減少したことなどによります。

この結果、負債合計は前連結会計年度に比べ3億50百万円余減少し、70億23百万円余となりました。

純資産合計は、前連結会計年度に比べ2億52百万円余減少し、23億46百万円余となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が1億72百万円余、退職給付に係る調整累計額が75百万円余減少したことなどによります。

 

②キャッシュ・フローの状況

「第2 事業の状況、1 業績等の概要、(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(4) 戦略的現状と見通し

当社グループは「国際物流のトータルプランナーとして常に革新する企業」を目指し、常に顧客のニーズの変化に的確に対応した事業体となる経営を進めてまいります。

顧客からの物流の合理化要請に対応できる商品、情報、サービスの提供をグローバルに取組み、より一層の信頼を得る総合物流企業となるため、本業である港湾物流事業、通関業に加え、国際物流サービス、国内物流サービスの充実を図ってまいります。

来期の見通しにつきましては、日本経済は、政府・日本銀行の積極的な経済対策や金融政策を背景に雇用・所得環境の改善が続くなかで緩やかな回復基調で推移することが見込まれますが、米国の経済は堅調で推移し欧州の緩やかな経済成長に支えられるものの、中国をはじめとするアジア新興国の景気下振れ影響を受ける恐れがあり、依然として先行きは不透明な状況であります。また、顧客の物流コスト削減要請に伴う業者間の価格競争激化が危惧されるなど、当社グループを取り巻く事業環境の厳しさは継続するものと思われます。

このような状況下、景気の動向や経営環境の変化に柔軟に対応し、継続的に安定した収益を確保できる基盤を確立するため、海外拠点の更なる充実によるきめ細かいサービスの提供と、国内自家施設の整備拡充による収益力の高い貨物の取り込みにより、売上高の拡大に努める一方、より一層外注費率の低減、コスト削減に取組み、業績の向上を目指してまいります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因

「第2 事業の状況、4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針

「第2 事業の状況、3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。