当連結会計年度におけるわが国経済は、円高による輸出の減少や企業業績の悪化、企業設備投資の足踏みにより停滞し、秋口に入り輸出が改善したものの、個人消費の回復の遅れ等もあり、全体としては足取りの重い状況が続きました。米国では雇用・所得環境の改善を背景に景気に力強さを増し、欧州では英国のEU離脱の混乱も落ち着きを取戻しましたが、海外経済の不確実性の高まりを背景として、依然として先行き不透明な状況が続いております。
港湾物流業界におきましては、事業者間の競争激化を背景に、企業間の価格競争や受注競争はまだまだ厳しく、ユーザーの物流の効率化、コスト削減要請は企業収益を圧迫しております。
当社グループはこのような状況下におきまして、顧客ニーズに柔軟に対応するとともに、積極的な営業展開に努めてまいりました結果、総取扱量は前年同期間比0.8%増加しましたが、売上高は134億6百万円余(対前年同期間2億96百万円余減)となりました。損益面につきましては、売上高が減少したことにより、営業総利益は前年同期間比3.8%減少し9億85百万円余(対前年同期間38百万円余減)となりました。営業利益は前年同期間比18.1%減少し22百万円余(対前年同期間4百万円余減)、経常利益は前年同期間比12.1%増加し80百万円余(対前年同期間8百万円余増)の計上となりました。特別損益では、投資有価証券売却益を53百万円余計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期間比35.4%増加し92百万円余(対前年同期間24百万円余増)の計上となっております。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
輸出部門におきましては、機械機器製品は増加しましたが、雑貨が減少したことにより、輸出部門の売上高は4.2%減(前年同期比)の30億59百万円余、セグメント損失70百万円余(前年同期間はセグメント損失1億26百万円余)の計上となりました。
② 輸入部門
輸入部門におきましては、繊維製品は減少しましたが、雑貨が増加したことにより、輸入部門の売上高は1.2%増(前年同期比)の52億80百万円余、セグメント利益は20百万円余(前年同期間はセグメント利益21百万円余)の計上となりました。
国際部門におきましては、国際輸出は、東南アジア向け建材、自動車部品関連は横ばいで推移しましたが、中国向け機械部品、資材が減少したことにより、国際輸出部門の売上高は13億31百万円余の計上となりました。
国際輸入におきましては、ベトナムからの繊維製品、東南アジアからの雑貨は堅調に推移しましたが、主力の中国からの雑貨、繊維製品が大きく落ち込んだことにより、国際輸入部門の売上高は35億55百万円余の計上となりました。
その結果、国際部門の売上高は4.3%減(前年同期比)の48億86百万円余、セグメント利益は6百万円余(前年同期間はセグメント利益64百万円余)の計上となりました。
船内荷役、港湾関連及び倉庫業等の売上高は前年同期間比7.3%減少し、2億49百万円余の計上となりセグメント利益は66百万円余(前年同期間はセグメント利益68百万円余)の計上となりました。
(注)上記のセグメントの営業収入には、セグメント間の内部営業収入70百万円余を含んでおります
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、6億39百万円余となり、前連結会計年度末より37百万円余の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
当連結会計年度の営業活動による資金は1億92百万円余の増加(前連結会計年度72百万円余増加)となっております。これは、主に減価償却費2億47百万円余によるものであります。
当連結会計年度の投資活動による資金は38百万円余の増加(前連結会計年度66百万円余減少)となっております。これは、主に有形・無形固定資産の取得による支出95百万円余、その他の支出37百万円余ありますが、その他の収入1億2百万円余、投資有価証券の売却による収入67百万円余によるものであります。
当連結会計年度の財務活動による資金は2億69百万円余の減少(前連結会計年度2億12百万円余減少)となっております。これは、主に長期借入れによる収入8億円がありますが、長期借入金の返済による支出9億50百万円余、配当金の支払額73百万円余によるものであります。
当社グループは、生産・販売の形態をとらない業種のため、実態にあわせた表示をしております。
営業実績
当連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
営業実績(千円) |
前期比(%) |
|
輸出部門 |
3,059,784 |
△4.2 |
|
輸入部門 |
5,280,656 |
1.2 |
|
国際部門 |
4,886,896 |
△4.3 |
|
その他 |
249,433 |
△7.3 |
|
小計 |
13,476,771 |
△2.3 |
|
消去 |
△70,682 |
― |
|
合計 |
13,406,089 |
△2.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは「国際物流業務を通して世界の産業とくらしに貢献する」を事業コンセプトとし、経営方針につきましては、「顧客の課題を解決することによって付加価値の高いサービスを提供する」「経営基盤を強化し、存在感のある事業体となる」「社員にとって働きがいのある、いきいきとした職場を作る」を基本方針として、経営を進めてまいります。また、当社グループは、株主資本の効率的な運用と収益性の一層の向上を目指して、自己資本利益率と売上高経常利益率を重視し、高収益企業を目指してまいります。
また、当社グループは「国際物流のトータルプランナーとして常に革新する企業」を目指し、常に顧客のニーズの変化に的確に対応した事業体となる経営を進めてまいります。当社グループを取り巻く港湾物流業界は、流通形態の変革により今後の事業環境は大きく変化するものと思われます。当社クループといたしましては、この変化に即応できる効率的な体制づくりと物流の合理化要請に対応できる商品、情報、サービスの提供をクローバルに取組み、積極的な営業展開による収益の拡大に努めてまいります。
日本経済は、引き続き企業収益や雇用環境の改善が見込まれ、緩やかな国内景気の回復が続くことが期待されますが、当社グループの収益基盤である港湾運送事業を主とする事業は企業間競争が激化しており、個人消費を中心とする国内消費の動向や、中国をはじめ新興国の経済情勢の影響も想定され、港湾物流における環境は依然として不透明な状況が続いております。このような経営環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、継続的に安定した収益を確保できる基盤を確立するため、組織再編による組織効率を高めるとともに、営業戦略機能を充実し海貨系国際物流事業者としての営業展開を加速し、わが国生産構造の変化に対応した国際物流サービスの充実と海外拠点の充実による海外営業強化を行い、顧客ニーズに沿った国際物流サービスの提供による収益性の確保と、社会環境の変化に関する分析や様々な情報収集を的確に行うことにより基幹港湾物流施設の有効利用を図り、経営資源を最大限活用し顧客からのより一層の信頼を得る総合物流企業を目指し、業績の向上に邁進する所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(平成29年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動について
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況、1 業績等の概要」に記載したとおりであり特記することはありません。
(2) 特定の取引先・製品・技術等への依存について
当社グループの営業収入で、輸出関連と輸入関連での上位10社の売上占有率をみますと下記のとおり大きなものとなっております。
|
(単位千円) |
売上 |
10社売上 |
占有率 |
|
輸出(約 700社) |
3,059,784 |
1,566,000 |
51.2% |
|
輸入(約 1,000社) |
5,280,656 |
2,001,244 |
37.9% |
また、顧客の貿易相手国で中国関連の売上占有率を見ますと、下記のとおり大きなものとなっております。
|
(単位千円) |
合 計 |
中国関連売上 |
占有率 |
|
輸出 |
3,059,784 |
648,469 |
21.2% |
|
輸入 |
5,280,656 |
2,944,534 |
55.8% |
|
国際 |
4,886,896 |
2,554,567 |
52.3% |
|
その他含む売上合計 |
13,406,089 |
6,147,570 |
45.9% |
(3) 特有の法的規制・取引慣行について
特有の法的規制につきまして該当事項はありませんが、取引慣行としましては港湾物流業界における立替金(輸入海上運賃、関税等)の慣行があり、新規取引先開拓の手段にもなっております。当連結会計年度末時点での受取手形及び売掛金の残高17億53百万円余に対し、立替金の残高7億99百万円余と一般企業と比較すると多く、運用資金面でのリスク及び貸倒債権となるリスクがあります。顧客の信用調査ならびに与信管理を徹底し、早期回収を行い貸倒債権とならないよう努めております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(平成29年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度の総売上高は、前連結会計年度に比べ、2.2%減、2億96百万円余減の134億6百万円余となりました。輸出部門については、機械機器製品は増加しましたが、雑貨が減少したことにより、対前年同期比4.2%減、1億32百万円余減の30億59百万円余となりました。
輸入部門については、繊維製品は減少しましたが、雑貨が増加したことにより、対前年同期比1.2%増、61百万円余増の52億80百万円余となりました。
国際部門については、国際輸出は、東南アジア向け建材、自動車部品関連は横ばいで推移しましたが、中国向け機械部品、資材が減少したことにより、国際輸出部門の売上高は対前年同期比1.4%減、18百万円余減の13億31百万円余の計上となりました。国際輸入は、ベトナムからの繊維製品、東南アジアからの雑貨は堅調に推移しましたが、主力の中国からの雑貨、繊維製品が大きく落ち込んだことにより、国際輸入部門の売上高は対前年同期比5.4%減、2億3百万円余減の35億55百万円余の計上となりました。その結果、国際部門の売上高は対前年同期比4.3%減、2億21百万円余減の48億86百万円余となっております。
その他の船内荷役、港湾関連及び倉庫業等については、前年同期比7.3%減、19百万円余減の2億49百万円余の計上となっております。
(注)上記の売上高には、セグメント間の内部営業収入70百万円余を含んでおります。
売上高が減少したことにより、営業総利益は対前年同期比3.8%減少し、38百万円余減の9億85百万円余、営業利益は18.1%減、4百万円余減の22百万円余となりました。
営業外損益は、前連結会計年度の44百万円余の収益(純額)より、当連結会計年度は58百万円余の収益(純額)となりました。これは主に持分法による投資利益の増加によるものであります。
経常利益については対前年同期比8百万円余増の80百万円余となりました。
特別利益では、対前年同期比12百万円余減となりました。これは当期連結会計年度に投資有価証券売却益53百万円余計上しましたが、前連結会計年度に出資金売却益64百万円余計上したことによるものであります。特別損失では、対前年同期比22百万円余減となりました。これは、前連結会計年度に関係会社清算損9百万円余、原状回復費8百万円余計上したことによるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は対前年同期比19百万円余増の1億34百万円余となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、対前年同期比24百万円余増の92百万円余となりました。1株当たりの当期純利益は6.33円となりました。
(3) 財政状態の分析
流動資産は、前連結会計年度に比べ8百万円余増加し、33億50百万円余となりました。これは主にその他(未収入金)が1億66百万円余減少しましたが、受取手形及び売掛金が2億39百万円余増加したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度に比べ69百万円余減少し、59億57百万円余となりました。これは主に投資有価証券が1億38百万円余増加しましたが、減価償却費の計上等により有形・無形固定資産が2億22百万円余減少したことなどによります。
この結果、総資産は前連結会計年度に比べ61百万円余減少し、93億7百万円余となりました。
流動負債は、前連結会計年度に比べ1億47百万円余減少し、43億27百万円余となりました。これは主に短期借入金が1億92百万円余減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度に比べ64百万円余減少し、24億83百万円余となりました。これは主に長期借入金が42百万円余増加しましたが、退職給付に係る負債が80百万円余減少したことなどによります。
この結果、負債合計は前連結会計年度に比べ2億11百万円余減少し、68億11百万円余となりました。
純資産合計は、前連結会計年度に比べ1億50百万円余増加し、24億96百万円余となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が87百万円余、退職給付に係る調整累計額が44百万円余増加したことなどによります。
「第2 事業の状況、1 業績等の概要、(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況、4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針
「第2 事業の状況、3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。