第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針・経営戦略等

当社グループは「国際物流業務を通して世界の産業とくらしに貢献する」を事業コンセプトとし、経営方針につきましては、「顧客の課題を解決することによって付加価値の高いサービスを提供する」「経営基盤を強化し、存在感のある事業体となる」「社員にとって働きがいのある、いきいきとした職場を作る」を基本方針として、経営を進めてまいります。また、当社グループは、株主資本の効率的な運用と収益性の一層の向上を目指して、自己資本利益率と売上高経常利益率を重視し、高収益企業を目指してまいります。

また、当社グループは「国際物流のトータルプランナーとして常に革新する企業」を目指し、常に顧客のニーズの変化に的確に対応した事業体となる経営を進めてまいります。当社グループを取り巻く港湾物流業界は、流通形態の変革により今後の事業環境は大きく変化するものと思われます。当社クループといたしましては、この変化に即応できる効率的な体制づくりと物流の合理化要請に対応できる商品、情報、サービスの提供をクローバルに取組み、積極的な営業展開による収益の拡大に努めてまいります。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

日本経済は、引き続き企業収益や雇用環境の改善が見込まれ、緩やかな国内景気の回復が続くことが期待されますが、当社グループの収益基盤である港湾運送事業を主とする事業は企業間競争が激化しており、個人消費を中心とする国内消費の動向や、中国をはじめ新興国の経済情勢の影響も想定され、港湾物流における環境は依然として不透明な状況が続いています。このような経営環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、継続的に安定した収益を確保できる基盤を確立するため、組織再編・IT活用等による合理化を推進して経営効率を高めると共に、営業戦略機能を充実し海貨系国際物流事業者としての営業展開を加速し、国際物流サービスの充実と海外拠点の充実による海外営業強化を行い、収益性を見据えた経営資源の集中と基幹港湾物流施設等の経営資源を最大限活用することにより収益力の強化を図り、顧客からのより一層の信頼を得る総合物流企業を目指し、業績の向上に邁進する所存であります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(平成30年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動について

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載したとおりであり特記することはありません。

 

(2) 特定の取引先・製品・技術等への依存について

当社グループの営業収入で、輸出関連と輸入関連での上位10社の売上占有率をみますと下記のとおり大きなものとなっております。

(単位千円)

売上

10社売上

占有率

輸出(約   600社)

3,203,873

1,785,858

55.7%

輸入(約  940社)

5,624,586

2,238,738

39.8%

 

また、顧客の貿易相手国で中国関連の売上占有率を見ますと、下記のとおり大きなものとなっております。

(単位千円)

合 計

中国関連売上

占有率

輸出

3,203,873

887,207

27.7%

輸入

5,624,586

3,335,993

59.3%

国際

4,964,303

2,593,096

52.2%

その他含む売上合計

13,997,755

6,816,297

48.7%

 

 

 

(3) 特有の法的規制・取引慣行について

特有の法的規制につきまして該当事項はありませんが、取引慣行としましては港湾物流業界における立替金(輸入海上運賃、関税等)の慣行があり、新規取引先開拓の手段にもなっております。当連結会計年度末時点での受取手形及び売掛金の残高16億72百万円余に対し、立替金の残高7億24百万円余と一般企業と比較すると多く、運用資金面でのリスク及び貸倒債権となるリスクがあります。顧客の信用調査ならびに与信管理を徹底し、早期回収を行い貸倒債権とならないよう努めております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢や企業収益の改善に加え、株価も堅調に推移し、個人消費及び設備投資に持ち直しの動きが見られ、中国、アジア新興国の景気も上向き、緩やかな回復基調で推移しました。その結果、日本の輸出は緩やかに持ち直し、輸入においても内需を背景に回復傾向にありますが、海外経済の不確実性の高まりを背景として、依然として先行き不透明な状況が続いております。

港湾物流業界におきましては、事業者間の競争激化を背景に、企業間の価格競争や受注競争はまだまだ厳しく、ユーザーの物流の効率化、コスト削減要請は企業収益を圧迫しております。

 

a. 財政状態

当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べ1億10百万円余増加し、94億18百万円余となりました。

当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ89百万円余減少し、67億22百万円余となりました。

当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ1億99百万円余増加し、26億96百万円余となりました。

 

a. 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、このような状況下におきまして、顧客ニーズに柔軟に対応するとともに、積極的な営業展開に努めてまいりました結果、総取扱量は前年同期間比2.4%増加し、売上高は139億97百万円余(対前年同期間5億91百万円余増)となりました。損益面につきましては、売上高が増加したことや、コスト削減等による収益改善が図られたことにより、営業総利益は前年同期間比3.5%増加し10億19百万円余(対前年同期間34百万円余増)となりました。営業利益は前年同期間比445.5%増加し1億21百万円余(対前年同期間99百万円余増)、経常利益は前年同期間比165.8%増加し2億14百万円余(対前年同期間1億33百万円余増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期間比59.6%増加し1億48百万円余(対前年同期間55百万円余増)となっております。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

輸出部門

輸出部門におきましては、雑貨は減少しましたが、機械機器製品が増加したことにより、輸出部門の売上高は4.7%増(前年同期比)の32億3百万円余、セグメント利益77百万円余(前年同期間はセグメント損失70百万円余)となりました。

輸入部門

輸入部門におきましては、雑貨が増加したことにより、輸入部門の売上高は6.5%増(前年同期比)の56億24百万円余、セグメント損失は32百万円余(前年同期間はセグメント利益20百万円余)となりました。

国際部門

国際部門におきましては、輸出関係でメキシコ向け設備機材、北米向け機器及び中国向け工業製品が取扱いを伸ばし、輸入では中国からの医療用品、タイからの生活雑貨の取扱いが増加したものの、東南アジアからの輸入を中心にアパレル関係が低調であったこともあり、国際部門の売上高は1.6%増(前年同期比)の49億64百万円余、セグメント利益は2百万円余(前年同期間はセグメント利益6百万円余)となりました。

その他

船内荷役、港湾関連及び倉庫業等の売上高は前年同期間比4.8%増加し、2億61百万円余となりセグメント利益は73百万円余(前年同期間はセグメント利益66百万円余)となりました。

 

 (注)上記のセグメントの営業収入には、セグメント間の内部営業収入56百万円余を含んでおります

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8億53百万円余となり、前連結会計年度末より2億14百万円余の増加となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは5億27百万円余の増加(前連結会計年度1億92百万円余増加)となっております。これは、主に減価償却費2億26百万円余、税金等調整前当期純利益2億12百万円余によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは92百万円余の減少(前連結会計年度38百万円余増加)となっております。これは、主に有形・無形固定資産の取得による支出83百万円余によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは2億20百万円余の減少(前連結会計年度2億69百万円余減少)となっております。これは、主に長期借入れによる収入30億円がありますが、長期借入金の返済による支出29億42百万円余、短期借入金の純減少額2億円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、生産・販売の形態をとらない業種のため、実態にあわせた表示をしております。

営業実績

当連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

営業実績(千円)

前期比(%)

輸出部門

3,203,873

4.7

輸入部門

5,624,586

6.5

国際部門

4,964,303

1.6

その他

261,292

4.8

小計

14,054,055

4.3

消去

△56,300

合計

13,997,755

4.4

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態の分析

流動資産は、前連結会計年度に比べ90百万円余増加し、34億40百万円余となりました。これは主に受取手形及び売掛金81百万円余、立替金75百万円余減少しましたが、現金及び預金が2億14百万円余増加したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度に比べ20百万円余増加し、59億78百万円余となりました。これは主に減価償却費計上等により有形・無形固定資産が1億円余減少しましたが、投資有価証券が89百万円余増加したことなどによります。この結果、総資産は前連結会計年度に比べ1億10百万円余増加し、94億18百万円余となりました。

流動負債は、前連結会計年度に比べ6億86百万円余減少し、36億40百万円余となりました。これは主に短期借入金が7億91百万円余減少したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度に比べ5億97百万円余増加し、30億81百万円余となりました。これは主に長期借入金が6億49百万円余増加したことなどによります。この結果、負債合計は前連結会計年度に比べ89百万円余減少し、67億22百万円余となりました。

純資産合計は、前連結会計年度に比べ1億99百万円余増加し、26億96百万円余となりました。これは主に、利益剰余金が1億4百万円余、退職給付に係る調整累計額が59百万円余増加したことなどによります。

 

b. 経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、輸出部門については、経営成績に繋がる外部環境として中国を中心とした海外経済情勢の影響を受け、為替変動も外部要因となり、売上高は前年同期間比4.7%増の32億3百万円余で大きな伸びではありませんでした。しかしながら、中国での好景況にも支えられ、為替も安定したことにより物量を確保し、また、基幹港湾物流施設の有効利用した結果、収益率の大幅改善が図られセグメント利益は77百万円余(前年同期間はセグメント損失70百万円余)の大幅な増加となりました。

輸入部門については、当社扱い商品は生活消費材が中心となっており、国内の景況感が売上に影響します。株価も堅調で個人消費も持ち直してはいますが、繊維製品を中心に国内廉価競争の中、取引先による物流コスト削減要請も厳しさを増し、また、運送業界での人員不足によるコスト上昇懸念、運送ハード不足及び慢性的な港湾物流の低環境と重なり、外注費比率の上昇を招いており、売上高は前年同期間比6.5%増の56億24百万円余にもかかわらず、セグメント損失は32百万円余(前年同期間はセグメント利益20百万円余)となっております。

国際部門については、海上輸送を中心に外貨ベースでの売上比率が高く為替変動の影響を受けます。国際輸出については設備機材等大型スポット案件の受注状況により売上も大きく変動しますが、当連結会計期間は一定量を確保しました。国際輸入については生活資材の物量は確保し増加しましたが、繊維関係は輸入部門と同様に国内消費環境との相関性により低調であったため売上高は前年同期間比1.6%増の49億64百万円余、セグメント利益は58.2%減の2百万円余となりました。

 

c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備資金は、自己資金または借入金により調達することとしております。借入金につきましては、当座貸越及びコミットメントライン契約や、平成30年3月にシンジケートローン22億円を組成しており、計画的な有利子負債の圧縮を図るとともに、十分な流動性を継続的に確保していると考えております。今後も引き続き資金効率の向上に取り組んでまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。