第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針・経営戦略等

当社グループは「国際物流業務を通して世界の産業とくらしに貢献する」を事業コンセプトとし、経営方針につきましては、「顧客の課題を解決することによって付加価値の高いサービスを提供する」「経営基盤を強化し、存在感のある事業体となる」「社員にとって働きがいのある、いきいきとした職場を作る」を基本方針として、経営を進めてまいります。また、当社グループは、株主資本の効率的な運用と収益性の一層の向上を目指して、自己資本利益率と売上高経常利益率を重視し、高収益企業を目指してまいります。

また、当社グループは「国際物流のトータルプランナーとして常に革新する企業」を目指し、常に顧客のニーズの変化に的確に対応した事業体となる経営を進めてまいります。当社グループを取り巻く港湾物流業界は、流通形態の変革により今後の事業環境は大きく変化するものと思われます。当社グループといたしましては、この変化に即応できる効率的な体制づくりと物流の合理化要請に対応できる商品、情報、サービスの提供をクローバルに取組み、積極的な営業展開による収益の拡大に努めてまいります。

具体的には、当社グループでの港湾関連情報における環境を整備するため、港湾関連データ連携基盤の構築により全ての港湾情報や貿易手続きを電子的に取り扱うことが可能となるサイバーポートへの接続や、通関業連合会の通関業者のためのクラウドサービス提供により当社グループ基幹システムとの連携強化を進めます。当社グループ内のIT環境を整備することにより業務の効率化を通じて働き方改革を実行し、仕事の付加価値を高め収益性の向上に繋げます。新サービスとして海上輸送と国内ドレイ不足に対応するJRの鉄道利用による国際複合一貫サービスの構築により新たなツールとして営業展開し、また、海外合弁会社4社を中心に新たな商品開発と従来のサービスの強化を推進します。今後取引先の海外生産拠点が中国からベトナム、及びその周辺地域へと加速することが予想されることから、情報を的確に捉え取引先のニーズに応え新たなサービスを提供し海貨系国際物流事業者としての役割を果たし、事業活動の効率化を図り健全な経営を維持し企業価値の向上を目指してまいります。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

 当社グループは五大港に自己資産もしくは賃貸により倉庫設備を保有し、輸出入貨物の海上輸送及び国内物流を取り扱う海貨系国際物流事業者として事業展開しています。港湾運送事業の規制緩和は近年大きく前進しておらず、当社を取り巻く事業環境は急激な変化もなく港湾地域への企業の新規参入もない状況です。しかしながら新型コロナウイルス感染症の影響による国内消費の低迷、中長期的には国内消費全体の縮小等が進み、輸出入貨物の取扱い量は当社グループ主要倉庫設備等の拠点がある神戸港をはじめとして今後減少していくことが推測され、業者間の競争がより一層激化することが予想されます。

 港湾物流を担うコンテナードレージ運送及び国内トラック運送業界における人手不足による物流コスト上昇も顕在化しており、行政主導によるターミナル等の港湾物流の効率化推進事業の進捗状況を注視し当社グループ業務の効率化に繋げてまいります。現在当社グループは海外投資資産を持たずアジアを中心に海外フォワーダーと資本提携による合弁会社を設立もしくは代理店契約により連携を強化し海外展開を行っており、取引先のニーズに沿ったきめ細かなサービスを提供し他社と差別化した国際物流をコーディネートすることにより海外における収益の確保を目指しています。輸出部門の主要取引先はグローバルなサプライチエーンの枠組みの中で安定していますが、世界の生産構造の変化や生産状況に大きく左右され、受注状況により当社取扱い量が増減するため当社業績へも大きく影響し、また輸出・輸入・国際の全ての部門において機械機器メーカー、商社、小売業を中心に主要取引先売上の比重が高い顧客構成となっています。輸入部門・国際輸入部門においては中国から貨物の依存率が高く中国国内の経済情勢等による影響も受け易く、また、主要取扱い貨物構成は、繊維製品、生活雑貨等の消費資材に偏重しており国内消費動向が業績に大きく影響します。今後も取引先の事業展開及び世界経済等の外部要因による当社グループ業績への影響が非常に危惧される状況が続くと予想されます。

 今後の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響によりリーマン・ショック時を上回る打撃を受ける可能性があります。2020年4月以降の経済情勢は予断を許さない状況で推移するものと考えております。顧客の物流コスト削減要請に伴う業者間の価格競争激化に加え、世界的なサプライチェーンの枠組みに堅持されていた生産構造のグローバル化とそれに伴う国際物流の潮流が変わり、当社グループを取り巻く事業環境の厳しさは増大するものと思われます。また、新型コロナウイルス感染症が収束を迎えた後も個人消費の低迷により港湾貨物の取扱い量は減少を続け、当社グループは第91期2020年4月から2021年3月の全般にわたり影響を受けるものと推測されます。

 このような状況下、景気の動向や経営環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、継続的に安定した収益を確保できる基盤を確立するため、海外での展開地域の軸足を中国偏重から脱却し世界の生産構造の変化に追従し新たな海外拠点の充実強化による新たなサービスを提供してまいります。今後は取扱い貨物の多様化をより積極的に推進するとともに、主要取引先への売上依存度を低減するため新規取引先の開拓及び中堅既存取引先のシェア拡大を図って売上高の拡大に努める一方、基幹港湾物流施設を有効利用し新たな収益基盤と成長した倉庫業による利益確保をさらに推進し、高付加価値貨物の取込みにより物的経営資源の収益性の向上を図ります。働き方改革を推進し人的経営資源を収益性に基づき集中活用することにより労働生産性を向上させ、ITを積極的に活用し合理化による固定費削減に取組みより経営基盤を強化し、顧客からのより一層の信頼をえる海貨系国際物流事業者として、業績の向上を目指してまいります。
 

2 【事業等のリスク】

当社グループは、物流の近代化、国際化の進展、取引先のニーズの多様化に伴い、経営環境は大きく変化し、国際物流事業者が抱えるリスクは多種多様化しており、リスク管理の強化・高度化の必要性はますます高まっています。適切なリスク管理が経営の健全性を確保するために極めて重要であることを認識し、取締役会を頂点としたリスク管理体制のもと、重大な影響を及ぼす可能性のある様々なリスクを洗い出し、未然に防止すると共にリスクが発生した場合は、迅速かつ適切に対処することにより被害を極小化し、再発防止の対応策を実施するなど企業価値の保全に取組んでいます。

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

 a.事務リスク

 役職員が正確な事務を怠る(作業上の貨物事故を含む)、あるいは、事故・不正等を起こすことにより取引先が損害を被り、当社が損害賠償責任を負うリスクを指しますが、正確かつ効率的な事務処理は取引先との信頼関係において原点との認識ではあるものの、膨大な取扱い件数及び多種多様な貨物取扱い事務作業において大小様々なビジネスクレームの発生の可能性は非常に高いものと予想されます。

 コンプライアンスの徹底を図ると共に、各部署において業務マニュアル等の整備、事務手続きの見直し等を進めると共に、事務ミス発生状況の実態把握を通じて、事務処理水準の向上や事務リスク防止の徹底を図っています。

 

 b.法務リスク

 法令や契約書等に違反すること、不適切な契約を締結すること、その他の法的原因により、損失を被るリスクとなります。法令を遵守することは、企業として不可欠であるとの認識に立ち、コンプライアンス規定、内部者取引管理規定等を定める共に、法律、条令当業務関連法律等の整備保管を怠らず、また遵守に努めています。当社は2008年5月に特定保税承認を取得し、同年10月に認定通関業者として認定され、それぞれの制度法令に則り5大港及び各事業所において自社倉庫施設による保税業務及び通関業を含めた関連業務を行っております。過去の実例において、口頭注意から非違該当による減点等の行政処分は軽微ながら散発的に発生しており、今後重大な事故により一定期間の自社保税倉庫への搬入停止等の行政処分を受ける可能性も排除出来ず、取引先からの信頼を失うと共に社会的信用失墜にも繋がり当社業績へ重大な影響を与えることとなります。軽微な事例であっても事故対策委員会のもと再発防止策を策定し、事故内容等を含めた事例の詳細については執行役員会への報告義務とし、月例会議及び職制会議を通じて全従業員に周知徹底し再発防止、法令等の順守に努めています。

 

 c.社会リスク

 外部からの反社会的攻撃により当社が存続の危機にさらされる、または甚大な損害を被るリスクとなります。企業防衛は、企業存続のみならず、グループ会社、従業員およびその家族、株主等を守るうえで、不可欠であるとの認識に立ち、取締役会を中心に情報収集等につとめ、社外各関係先との連携を密にするとともに、必要に応じて対策委員会を設置するなど、解決にあたることとしています。
 

 d.システムリスク

 コンピューターシステムのダウンまたは誤作動等、システムの不備等に伴い、損失を被るリスク、さらにコンピューターが不正に使用されることにより当社が損失を被るリスクとなります。コンピューターシステムの安全稼働を確保するため、セキュリティーポリシーに基づいた各種対策を実施するとともに、万一障害が発生した場合の影響の極小化と早期復旧を図るため、情報資産に関する管理体制の整備、コンピューターのバックアップ体制などの対策を講じています。

 

 e.財務リスク

 取引先の倒産等に起因して損害を被るリスクですが、経理規定を定めると共に取引先与信基準に従い、事業年度毎に取引先に対する与信限度枠を設定して貸倒発生等による損害の防止等に努めています。近年高額事案は発生していませんが、今後は国内取引に加え海外展開を推進による海外の合弁会社・提携先代理店を通した海外法人との取引増加が予想されるため、海外合弁会社等と情報の共有により連携を強化して貸倒防止に努めます。

 

 f.人事・労務リスク

 労務慣行の問題(役職員の人事処遇の問題、勤務管理上の問題)、ならびに職場の安全衛生環境の問題に起因して損失を被るリスク、および役職員の不法行為による使用者責任を問われるリスクがあります。就業規則を定め、労働基準関係法令の遵守に努めるとともに、労働組合とも協調し、より快適な労働環境を目指し、職場改善を行っています。
 

 g.大規模災害リスク・新型コロナウイルス感染症等による異常事態リスク

 当社グループは、複数の事業拠点、五大港を中心とした物流施設を保持し事業運営をしております。大規模な自然災害や新型コロナウイルス感染症拡大のようなパンデミックが当社の想定を超える規模で発生し、労働生産力の大幅な低下や保有資産等への甚大な被害により事業運営が困難になった場合、当社の財務状態や経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。有事に備え事業復旧の早期化及び被害の最小化のため、従業員の安全を最優先とした災害対策マニュアル策定、分散化による業務運営拠点の移管体制の整備、在宅勤務及びサテライトオフィスによるテレワーク勤務体制を推進し、危機管理体制の強化を図っております。

 

  h.主要取扱い貨物構成によるリスク

 当社グループ輸出部門の取扱い主力貨物は機械機器であり、グローバルなサプライチエーンの枠組みにおいて生産状況が変化し、取引先受注状況により当社の取扱い量が増減するため業績へ大きく影響します。また輸入部門の主要取扱い貨物構成は繊維製品、生活雑貨等の消費資材に偏重しており、国内消費動向が当社業績に大きく影響します。今後は取扱い貨物の多様化をより積極的に推進するとともに、高付加価値貨物の自社倉庫への取扱いを強化し、分散化によるリスクの低減を図ってまいります。

 

 i.特定の取引先・貿易相手国への依存について

当社グループの営業収入で、輸出関連と輸入関連での上位10社の売上占有率をみますと下記のとおり大きなものとなっております。

(単位千円)

売上

10社売上

占有率

輸出(約   570社)

2,890,944

1,599,949

55.3%

輸入(約  880社)

5,443,732

2,172,565

39.9%

 

 また、中国関連の売上占有率を見ますと、下記のとおり大きなものとなっております。

(単位千円)

合 計

中国関連売上

占有率

輸出

2,890,944

672,143

23.2%

輸入

5,443,732

3,103,513

57.0%

国際

5,940,241

3,340,327

56.2%

その他含む売上合計

14,484,567

7,115,984

49.1%

 

 当社グループの輸入部門及び国際部門輸入においては、中国からの輸入貨物の比率が非常に高く、アジアにおける当社設立海外合弁会社も中国を中心として海外展開をしております。対象国に関係する貿易摩擦や当該地域における紛争及び国内法及び外国資本に対する法制度改正により、輸入貨物の大幅な減少や当該地域での事業活動が困難となる事態も想定されるため、海外展開地域の軸足を中国偏重から脱却し世界の生産構造の変化に追従した新たな海外拠点の充実強化と新たな物流サービスの提供を目指しております。

 

j.特有の法的規制・取引慣行について

特有の法的規制につきまして該当事項はありませんが、取引慣行としましては港湾物流業界における立替金(輸入海上運賃、関税等)の慣行があり、新規取引先開拓の手段にもなっております。当連結会計年度末時点での受取手形及び売掛金の残高14億20百万円余に対し、立替金の残高6億73百万円余と一般企業と比較すると多く、運用資金面でのリスク及び貸倒債権となるリスクがあります。顧客の信用調査ならびに与信管理を徹底し、早期回収を行い貸倒債権とならないよう努めております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や堅調な設備投資の下支えにより、米中間の貿易摩擦の深刻化などによる世界経済の不確実性や消費税増税後の消費落込みがあったものの、緩やかな景気回復が続きました。しかしながら、年明け以降は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により景況感は大幅に悪化しており、さらなる景気下振れが懸念される非常に厳しい状況で推移しています。

港湾物流業界におきましては、事業者間の競争激化を背景に、企業間の価格競争や受注競争はまだまだ厳しく、ユーザーの物流の効率化、コスト削減要請は企業収益を圧迫しており、また、今後は新型コロナウイルス感染症による世界的な需要喪失に伴う景気低迷の長期化が懸念されます。

 

a. 財政状態

当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べ7億42百万円余減少し、84億65百万円余となりました。

当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ5億58百万円余減少し、58億91百万円余となりました。

当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ1億83百万円余減少し、25億73百万円余となりました。

 

b. 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、このような状況下におきまして、顧客ニーズに柔軟に対応するとともに、積極的な営業展開に努めてまいりました結果、総取扱量は前年同期間比4.5%減少し、売上高は144億84百万円余(対前年同期間4億89百万円余減)となりました。損益面につきましては、営業総利益は前年同期間比15.2%減少し8億22百万円余(対前年同期間1億47百万円余減)となりました。営業利益は前年同期間比89.4%減少し11百万円余(対前年同期間93百万円余減)、経常利益は前年同期間比54.9%減少し90百万円余(対前年同期間1億9百万円余減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期間比69.8%減少し51百万円余(対前年同期間1億18百万円余減)の計上となっております。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

輸出部門

輸出部門におきましては、機械機器製品及び食料品が減少したことにより、輸出部門の売上高は11.0%減(前年同期比)の28億90百万円余、セグメント損失は71百万円余(前年同期間はセグメント利益75百万円余)の計上となりました。

輸入部門

輸入部門におきましては、雑貨は前年並みに推移しましたが、繊維製品が減少したことにより、輸入部門の売上高は3.5%減(前年同期比)の54億43百万円余、セグメント損失は19百万円余(前年同期間はセグメント損失89百万円余)の計上となりました。

国際部門

 国際部門におきましては、輸出は、台湾、中国及びインド向けが堅調に推移しましたが、欧州、東南アジア向け及びアジア発北米向けの第三国積取扱いが減少し、輸出全体では対前年同期間で微減となりました。輸入は、中国全般の取扱いが減少しましたが、ベトナム及び東南アジアの取扱いが増加し、輸入全体では微増となった結果、国際部門の売上高は1.0%増(前年同期比)の59億40百万円余、セグメント利益は29百万円余(前年同期間はセグメント利益54百万円余)の計上となりました。

その他

 倉庫業、船内荷役、港湾関連の売上高は2億12百万円余の計上となりました。倉庫業については一部倉庫賃料改定により増収となりセグメント利益は59百万円余を計上し、船内荷役は取扱い量が減少し11百万円余を計上、結果、港湾関連を含めたセグメント利益は71百万円余(前年同期間はセグメント利益63百万円余)の計上となりました。

 

 (注)上記のセグメントの営業収入には、セグメント間の内部営業収入2百万円余を含んでおります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、5億49百万円余となり、前連結会計年度末より2億10百万円余の減少となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは1億84百万円余の増加(前連結会計年度3億55百万円余増加)となっております。これは、主に法人税等の支払額64百万円余ありますが、税金等調整前当期純利益80百万円余、減価償却費2億16百万円余、によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは1億13百万円余の減少(前連結会計年度2億16百万円余減少)となって
おります。これは、主に有形・無形固定資産の取得による支出99百万円余によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは2億80百万円余の減少(前連結会計年度2億32百万円余減少)となっております。これは、主に長期借入金の返済による支出1億66百万円余、配当金の支払額43百万円余によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、生産・販売の形態をとらない業種のため、実態にあわせた表示をしております。

営業実績

当連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

営業実績(千円)

前期比(%)

輸出部門

2,890,944

△11.0

輸入部門

5,443,732

△3.5

国際部門

5,940,241

1.0

その他

212,048

0.0

小計

14,486,967

△3.3

消去

△24,000

合計

14,484,567

 

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

 

 (退職給付費用)

退職給付費用および債務の計算は、その計算の際に使われた仮定により異なります。これらの仮定には、割引率、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要因が含まれております。これらの仮定と実際の結果との差額は発生した連結会計年度に債務認識しております。当社は使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実績との差異または仮定自体の変更により、当社グループの退職給付費用および債務に影響を与える可能性があります。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態の分析

 当連結会計年度において流動資産は前連結会計年度より5億18百万円余減少し、固定資産は前連結会計年度より2億24百万円余減少した結果、総資産は前連結会計年度より7億42百万円余減少の84億65百万円余と大幅に減少しています。流動資産については長期借入金の計画的な削減方針と短期借入金を含めた有利子負債の圧縮を図ったことにより、また、中国で発生した新型コロナウイルス感染症の影響で中国からの輸入貨物が大幅に減少し2月以降当連結会計年度末に向け当社グループの業績への影響により売掛債権が減少したためです。固定資産は新型コロナウイルス感染症による国内景況感悪化で当連結会計年度末に株価が下落し投資有価証券が大きく減少したためです。今後は突発的な事案発生による資金需要に備え現金及び預金水準を高めるとともに、政策保有株式については株価の動向による財政面への影響を極力回避するため、保有目的の意義を再度十分に検証した上で当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資すると認められない場合は株主として対話を行った後縮減を図ってまいります。

 

b. 経営成績の分析

 輸出部門については、経営成績に繋がる外部要因としてグローバルなサプライチェーンの枠組みによる海外経済情勢及び中国経済の影響を受けますが、当社主力取扱いの機械機器製品の受注状況は昨年10月以降低調に推移したため取扱いが減少しました。また、中国向け機械部品の取扱いは維持していますが物流形態変更に伴う収益性が低下し、食品関係の取扱いも減少したため売上高が減少し粗利益も大幅に減少、前年75百万円余のセグメント利益が大きく悪化し71百万円余の損失となりました。

 輸入部門においては、当社扱い商品は生活消費材が中心となっており、国内の景況感による消費動向が売上高に影響します。雇用・所得環境の改善が続くなか個人消費も持ち直してはいますが、昨年10月の消費税増税の影響による国内消費マインドの低下と中国で発した新型コロナウイルス感染症により中国からの輸入貨物が今年2月以降大幅に減少したため売上高は昨年には及びませんでした。運送業界の人手不足による物流コスト上昇の影響も顕在化し、また、国内消費価格競争下での取引先の物流コスト低減意識も根強くあり、外注費比率も上昇し粗利益は減少しましたが、固定費削減に取組んだ効果により大幅に固定費を抑えた結果、セグメント損失は前年の89百万円余から大きく改善し19百万円余となりました。

 国際部門については、海上輸送を中心に外貨ベースの売上比率が高く為替変動の影響を受け易く、また、国際輸出に関しては設備機材等大型スポット案件の受注状況により売上状況も大きく変動します。今期輸出は台湾・中国及びインド向け貨物が堅調に推移しましたが、設備資材等の大型スポット案件もなく、欧州・東南アジア向け及びアジア発北米向けの第三国積取扱いも減少しています。国際輸入については、為替レートもほぼ通期を通して安定し推移し、また、海上運賃が売上に占める割合が高く粗利益率が低いこともあり利益面での影響はありませんでした。今年に入り新型コロナウイルス感染の影響もありましたが、ベトナム及び東南アジア地域の取扱いが増加したこともあり売上高は微増となりましたが、セグメント利益は昨年に僅かに届きませんでした。国際部門全体では売上高は前年より微増となりましたが、セグメント利益では表れず前年の54百万円余から減少しセグメント利益は29百万円余となりました。

 その他の倉庫業については新たな安定した収益源となっており、当連結会計年度においては賃料の改定があり増収となりセグメント利益は59百万円余と業績に大きく貢献をしています。船内荷役については取扱い量が減少したため11百万円余を計上し、結果港湾関連を含めたセグメント利益は71百万円となりました。

 

c. キャッシュ・フローの状況の分析

 資本の財源及び資金の流動性に関して、当社グループの港湾運送業界には、輸入部門において取引先が輸入申告時に課税納付する関税・消費税を一旦立替える旧来からの商習慣が根強く残っており、関税等の立替のため多額の運転資金を必要とします。また、今後新たに不測の事態に備えて定常的資金に加え現金及び預金を手厚く確保することも非常に重要との認識の基、現金及び預金の最適な水準として現状の1.5倍から2倍に引上げ資金の確保を図ります。以前組成したシンジケートローンによる計画的な有利子負債の圧縮と図るとともに、短期的にはコミットメントライン等による資金調達の金額枠を増やし流動性を維持確保し両者の調整をとりながら安定した資金運用を行います。また、配当政策として上場企業の安定した市場の立ち位置を維持するためには、確保した収益を一定の水準で内部収保した上で配当を行うことは安定株主を確保するため非常に重要であり、財務の健全性に留意しつつ現在の配当水準の維持を目指してまいります。成長投資については現状の財政状況下では大型の倉庫等設備投資に向けるのではなく、基本的には減価償却費の範囲内にて既存設備の維持更新と業務の効率化にためのIT関連投資を中心とし、今後の社会様式の変化に対応しながら「働き方改革」を積極的に推進します。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。