第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、お客さまからの信頼を事業活動の原点に据え、お客さまに愛される会社であり続けることを目指して、他社グループにはない旅行事業のビジネスモデルを構築し、当社グループ全体の企業価値を高めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、売上高と営業利益の拡大を重視しておりますが、同時に安定性や効率性を計る指標として、自己資本比率22%以上および自己資本利益率9%以上を目標に定めております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

今後につきましては、景気は緩やかな回復基調が続くものの、中国、欧州景気の減速や、輸出の減少等に伴う国内経済の下振れ懸念もあり、先行き予断を許さない状況が続くと予想されます。

旅行業界におきましては、引き続き訪日外国人の増加が見込まれるほか、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会や、2025年の大阪・関西万博などもあり、旅行市場全体の拡大は今後も続くと予想されますが、少子高齢化に伴う国内市場の縮小、OTA(Online Travel Agent、オンライン専門旅行会社)の事業拡大など、事業環境の変化が続いています。

このような状況のもと、当社グループは昨年5月に策定した中期経営計画に基づき、引き続き個人旅行事業の再構築と団体旅行事業の拡大・強化を進めてまいります。

まず、個人旅行事業につきましては、近畿日本ツーリスト、クラブツーリズム双方で商品造成改革を実施いたします。具体的には、全国に営業拠点を展開する総合旅行会社として、OTAにはできない地元ならではの旅の楽しみをご提案できるよう、従来主に東京、名古屋、大阪等旅行の出発地側の拠点で実施してきた旅行商品の造成を、今後は北海道、沖縄、九州など旅行先(着地側)の拠点を中心に行ってまいります。これにより、各地の自治体、観光協会、DMO(Destination Management Organization)や宿泊施設、観光施設との連携を緊密化し、地元でしか得られないリアルタイムの情報を使った旅行商品、隠れた観光素材を盛り込んだ旅行商品を造成して、それに東京、名古屋、大阪等の出発地からの輸送手段とホテル、旅館等の宿泊施設をセットしたうえ販売する、いわゆる着地型の旅行商品造成へとシフトしてまいります。

第二にWeb販売のさらなる強化を図ります。その一環として近畿日本ツーリストおよびクラブツーリズムのWebサイトを本年秋に改修し、相互のサイトから互いの商品を検索して購入できる仕組みを構築いたします。これにより、両サイトの境をなくし、より効果的なマーケティングを行うことでサイト来訪者を増加、さらにWeb商品の造成期間を大幅に短縮するシステムを導入することによって、商品数の拡大を図ってまいります。

第三に訪日旅行の取扱いをさらに増加させるため、アジアおよび欧米の旅行会社と強力な連携を組み、それらの会社のサイトを通じてグループの訪日旅行商品の販売拡大を進めてまいります。

団体旅行では、いよいよ来年開催となった東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルパートナーとして、スポンサー企業が展開するホスピタリティプログラムの支援を確実に遂行するとともに、大会を機に活発化する国内外のMICE等を確実に受注できるよう、営業強化に努めてまいります。

このほか、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会については、本年夏から観戦チケット付きツアーの販売を開始いたします。本ツアーの販売時には当社グループのWeb会員への登録を勧め、観戦ツアーの販売を起点にWeb販売のさらなる拡大を図ってまいります。

当社におきましては、以上の施策を着実に遂行し、業績を向上してまいります。加えて、コンプライアンスの徹底、情報セキュリティを始めとするリスク管理の強化、コーポレートガバナンスの向上を図り、企業価値の向上に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績の変動要因について

 景況悪化による個人消費の落ち込み、天候、市場環境の変化などに起因し、取扱人員や売上高に影響を受けることがあり、当社グループの経営成績が変動することがあります。

(2)インターネットを活用した直販化の進展による影響

 航空会社・宿泊施設等や異業種のインターネットによる直販化の進展により、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)海外旅行に潜在するリスク

 現代は国際テロ、新興感染症の集団発生など、これらの影響により海外旅行が減少し、当社グループの経営成績が変動することがあります。

(4)オンライン端末の故障による影響

 旅行に係わる予約・発券等については、オンライン端末に依存している部分が多く、予期せぬ故障により、お客さまとの信頼関係に影響を及ぼす可能性があります。

(5)個人情報管理について

 当社グループはお客さまの個人情報を保有しております。個人情報保護に関しては、株式会社近畿日本ツーリスト首都圏をはじめグループ12社において、個人情報保護マネジメントシステム(JIS Q 15001)の認証を受け、適切に対応しております。その他のグループ会社においても、同様に厳格に管理しておりますが、万が一この個人情報が漏洩したとき、これらが社会問題化し信用の低下を招いた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)情報セキュリティに関するリスク

 当社では、情報セキュリティ対策を専門に行う部署として情報セキュリティ対策室を設置し、社内規程を整備のうえ必要な措置を講じることによって、グループ全体の情報セキュリティ向上に努めておりますが、万が一第三者によるサイバー攻撃などにより情報システムにトラブルが発生した場合、保管データの改竄が行われた場合、個人情報の漏えいが発生した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)自然災害に関するリスク

 わが国は、頻度や程度を予測することが難しい地震、台風、豪雨、噴火といった自然災害の影響を受けやすい環境にあります。また、他国においても同様の自然災害が起こる可能性があります。予想を超える重大な自然災害が発生し、旅行実施が困難な状況となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)為替変動による影響について

 当社グループの海外旅行における地上費(ホテル代等)取引は、大半が米ドルをはじめとする外国通貨による決済となっております。地上費取引における契約時と決済時の為替変動による外国為替リスクに対しては、原則として先物為替予約を用いてヘッジしておりますが、今後の外国為替の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)公的規制に関するリスク

 当社グループでは、事業活動を展開する各国において、様々な公的規制を受けております。これらの規制により、当社グループの活動が制限される可能性や、コストの増加を招く可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)他社との提携関係におけるリスク

 当社グループはお客さまのニーズの変化に対応して様々な商品・サービスを提供するため、必要に応じて他社と提携をおこなっております。他社との提携は双方の経営資源を有効に活用し、タイムリーに新商品等を開発するうえで有効な手段であると当社グループは考えております。しかしながら、財政状態やその他の理由により、当事者間で利害の不一致が生じた場合には、提携を維持できなくなる可能性があります。当社グループが既存の提携を維持できなくなった場合や将来において必要な提携を確立できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(11)退職給付費用に関するリスク

 日本の株式市場が今後低迷した場合には、当社グループの年金資産の価値が減少する可能性があります。かかる株式市場の低迷により、追加的な年金資産の積み増しが必要になったり、年金に関する費用が増加したりする可能性があります。同様に、金利その他の数理計算上の前提に変化が生じた場合にも、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(12)訴訟に関するリスク

 当社グループは事業に関して訴訟を提起される可能性があります。訴訟の内容によっては、多額な支払が要求されたり、事業活動が制限される可能性があります。重大な訴訟は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(13)有価証券の時価変動リスク

 当社グループでは、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由により、売却可能な有価証券を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、市場における時価の変動は、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(14)事業運営に関するリスク

 運営リスクは当社グループの事業に内在しているものであり、例えば、事業中断、情報システムのトラブル、法令違反、ヒューマンエラー、従業員による不正、外部の者による詐欺等様々なリスクが考えられます。これらの出来事により、当社グループの社会的評価が低下し、または、事業の運営効率が阻害されるといった損失が発生する可能性があります。当社グループの経営陣はこのリスクを管理し、一定程度に抑えるよう努力しておりますが、これらの管理手法にもかかわらず、当社グループが損失を被る可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度のわが国経済は、緩やかな回復基調のもと、企業収益の拡大や雇用・所得環境の改善が続きましたが、個人消費は一部に持ち直しの動きが見られたものの、力強さを欠く状況で推移いたしました。

 旅行業界におきましては、海外旅行は、東南アジア方面が好調を維持し、中国、韓国、ヨーロッパ方面が回復傾向を強めるなど比較的堅調に推移しましたが、国内旅行は、大阪北部地震や北海道胆振東部地震に加え、夏季の豪雨、台風など相次ぐ自然災害の影響もあり、厳しい結果となりました。訪日旅行においては、地震や関西国際空港の一時閉鎖等の影響を受け旅客数の拡大が鈍化したものの、平成30年の訪日外国人数は過去最多の3,119万人となりました。

 このような情勢のもと、当社グループは、総合旅行会社として持続的な成長を図るため、昨年4月に組織再編を実施し、クラブツーリズム、近畿日本ツーリストの地域旅行会社およびWeb販売等の専門会社を基軸とする新しい営業体制に移行いたしました。また、5月に「個人旅行事業の再構築と団体旅行事業の拡大・強化」を骨子とする中期経営計画を策定し、近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの一体化による商品力・販売力の強化とWeb販売の拡大を強力に推進いたしました。

 具体的には、近畿日本ツーリストの全国の地域旅行会社で、法人顧客への個人旅行販売や地元の提携旅行会社との連携の強化を図り、地域における旅行の総需要獲得に努めるとともに、近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの商品造成部門間の交流を活性化して、クラブツーリズムで培ってきたテーマ型旅行の商品造成を近畿日本ツーリストに広げました。加えて、近畿日本ツーリストの各店でより便利にクラブツーリズム商品が購入できるよう、全店舗にクラブツーリズムのシステム端末を設置いたしました。

 Web販売につきましては、近畿日本ツーリストおよびクラブツーリズムのWebサイトのデザインおよび機能を刷新し、スマートフォンサイトの充実と社員自らが直接Webコンテンツを制作できるシステムの導入を行うとともに、Web販売の基盤となる顧客情報の収集に大いに注力いたしました。

 

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ110億63百万円8.5%増加の1,414億79百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ105億7百万円(9.5%)増加の1,215億21百万円となりました。これは主に、預け金が160億39百万円、旅行前払金が41億83百万円増加し、現金及び預金が128億32百万円減少したことによるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ5億55百万円(2.9%)増加の199億58百万円となりました。これは主に、繰延税金資産が5億85百万円、投資有価証券が4億84百万円増加し、差入保証金が2億45百万円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ94億17百万円9.0%の増加の1,145億29百万円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ95億93百万円9.4%増加の1,112億24百万円となりました。これは主に、旅行前受金91億45百万円旅行券等13億99百万円増加し、営業未払金19億1百万円、為替予約が3億41百万円減少したことによるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ1億75百万円5.0%減少の33億5百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ16億45百万円6.5%増加の269億50百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したほか、その他有価証券評価差額金が増加し、退職給付に係る調整累計額が減少したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は19.0%で前連結会計年度末から0.3ポイント減少し、一株当たり純資産は983.82円で前連結会計年度末から60.56円の増加となりました。

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、連結売上高4,118億21百万円(前年同期比1.6%増)連結営業利益は25億32百万円(前年同期比20.3%減)連結経常利益は28億34百万円(前年同期比15.2%減)親会社株主に帰属する当期純利益は12億79百万円(前年同期比9.5%減)となりました。

 

 なお、当連結会計年度より、当社の報告セグメントは旅行業の単一セグメントに変更したため、セグメント別の記載は省略しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比較して31億57百万円増加し703億49百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金は48億45百万円の増加(前期は45億90百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上で10億61百万円、旅行前受金の増加による影響で91億33百万円増加したものの、旅行前払金の増加による影響で41億76百万円、売上債権の増加による影響で23億27百万円それぞれ減少したためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金は16億77百万円の減少(前期は25億19百万円の減少)となりました。これは主に固定資産の取得による支出で19億76百万円減少したためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金は18百万円の減少(前期は23百万円の減少)となりました。これは主にリース債務の返済による支出で17百万円、自己株式の取得による支出で1百万円減少したためであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、旅行業の単一セグメントであり受注生産形態をとらない商品が多いため生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 当社グループは旅行業の単一セグメントであるため、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容についての記載を省略しております。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、有価証券、減価償却資産、貸倒引当金、繰延税金資産、退職給付に係る資産、賞与引当金および旅行券等引換引当金等の計上について見積りを行っております。

 なお、見積りについては、過去の実績や現在の状況等に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 

 主なものとしては次のとおりであります。

 

a.退職給付債務および退職給付費用

 従業員の退職給付債務および退職給付費用は数理計算上で設定されている前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件は、割引率、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率および年金資産の長期期待運用収益率などの重要な見積りが含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または、前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用および債務に影響を及ぼします。

b.繰延税金資産

 当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得は過去の業績等に基づいて見積っているため、税制改正や経営環境の変化等により課税所得の見積りが大きく変動した場合等には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。

 繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」をご覧ください。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)経営成績

(売上高と営業損益)

 当連結会計年度の売上高と営業損益は、クラブツーリズム、近畿日本ツーリストの地域旅行会社およびWeb販売等の専門会社を基軸とする新しい営業体制のもと、「個人旅行事業の再構築と団体旅行事業の拡大・強化」を骨子とする中期経営計画を策定し、近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの一体化による商品力・販売力の強化とWeb販売の拡大を強力に推進した結果、前連結会計年度に比べ、売上高は1.6%増の4,118億21百万円となりましたが、自然災害の増加に伴うキャンセル費用の増加、個人旅行商品の競争激化に伴う影響等で営業利益は20.3%25億32百万円となりました。

(経常損益)

 当連結会計年度の営業外収益および営業外費用の純額は3億2百万円の収益超過となり、受取利息の増加や為替差損の減少などにより前連結会計年度に比べ1億37百万円の増益となりました。その結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ15.2%28億34百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 当連結会計年度の特別利益および特別損失の純額は、特別利益として12百万円の投資有価証券売却益を計上した一方で、特別損失として15億66百万円の減損損失や1億63百万円の事業構造改革関連費用を計上したことにより17億73百万円の損失超過となりました。

 また、当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は5億71百万円、法人税等調整額は△7億81百万であり、非支配株主に帰属する当期純損失を差し引いた当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ9.5%12億79百万円の利益となりました。

 

2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社をとりまく環境としましては、国内における人口減少や高齢化、アジア諸国の経済発展、国を越えた人の動きの活発化等内外の社会構造の変化が旅行業に影響を与えております。また、外資を含めたOTAの事業拡大、柔軟に商品価格を変化させるテクノロジーを活用したプライシング機能等の新たなサービスの進化等により事業環境も著しく変化しております。

 一方、旅行市場は、政府の「観光立国」に向けた政策、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催、訪日旅行客の大幅な増加等もあり、今後も拡大が続くものと予想されます。

 なお、当社グループは、個人、団体の国内旅行、海外旅行の企画・販売をはじめ、海外からの訪日旅行を取り扱うため、国内海外の安全性が損なわれる事態(自然災害、国際テロ、紛争および新興感染症等)が生じた場合や、景況悪化による個人消費の落ち込み、天候や休日の日並びの良否等市場環境の変化などに起因し、経営成績に影響を与える可能性があります。

2)今後の見通し

 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

1)資金需要

 当社グループの資金需要は、営業活動については、旅行商品の企画販売にかかる宿泊機関・運輸機関・観光機関等からの仕入、および人件費ならびに販売諸経費等の営業費用が主な内容であります。投資活動については、システム投資をはじめとする設備投資が主な内容であります。

2)財務政策

 当社グループは現在、営業活動による資金需要、投資活動による資金需要いずれについても、内部資金により調達しており、借入や社債発行等による外部からの資金調達は行っておらず、有利子負債の金額は僅少であります。

 また、当社グループの各社の資金需要については当社が一元管理するとともに、グループ内における資金の効率的活用を図るため、キャッシュマネジメントシステムによる国内子会社の余剰資金の集中および配分を行っております。

 なお、当社グループ全体の余剰資金は、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムに預入を行っております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、安定的に利益を出すことのできる体質を構築し、売上高および営業利益を重視しておりますが、同時に安定性や効率性を計る指標として、自己資本比率および自己資本利益率を定めております。

 当連結会計年度における自己資本比率は19.0%(前期比0.3ポイント減少)であり、自己資本利益率(ROE)は4.9%(前期比0.8ポイント減少)でした。また、自己資本比率は計画比3.0ポイント未達であり、ROEは計画比4.1ポイント未達となりました。引き続きこれらの指標について改善されるよう取り組んでまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 特記事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 特記事項はありません。