第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大が当社グループの事業活動に影響を及ぼしており、今後も状況を注視し、対策を講じてまいります。

 

(債務超過の解消に向けた計画の進捗状況)

 当社グループでは、2021年2月に公表いたしました中期経営計画のとおり、事業構造改革と再成長に向けた事業基盤固めに取り組んでおります。本経営計画期間(2021年度~2025年度)においては、グループの事業構造を抜本的に見直し、より専門性、収益性の高い分野に経営資源を集中して、再成長に向けた基盤固めを図ってまいります。加えて、積極的なアライアンスを通じてこれまでの事業運営の中で培った当社グループならではの「企画立案力・提案力」、「教育機関・法人等への営業網」、「アクティブシニアを中心とした会員組織」、「全国に広がるサプライヤーネットワーク」等の強みを活かした旅行近接サービスを含む新規事業の開発に取り組んでまいります。これらとともに、次の事業構造改革に伴うコスト構造の見直しにより、2018年度比で、2022年度には約200億円の経費削減効果を図り、2025年度には営業利益ベースで100億円以上の改善を見込んでおります。

 

・事業構造改革と再成長に向けた事業基盤固め

①組織の再編

 2021年10月に近畿日本ツーリスト地域会社各社および株式会社KNT-CTウエブトラベルを合併し、本社部門等の後方部門の統合

②人員調整

 本年1月に実施した希望退職の募集に加え、新規採用の抑制、定年退職等による自然減、グループ外への出向等を実施するなど、2024年度末までに2020年3月末時点6,968名の在籍人員を約3分の2に縮小

③その他のコスト削減

 旧来のシステムに関わるITコストを削減するほか、組織の見直し、働き方改革の推進等により事務所経費をはじめ諸経費のさらなる圧縮

 

・資本施策の実施

 当社は、2021年5月12日開催の取締役会において、第三者割当の方法により、当社の親会社である近鉄グループホールディングス株式会社、合同会社あかりおよび合同会社まつかぜを割当先とする、総額400億円のA種種類株式およびB種種類株式の発行を決議いたしました。その後、同年6月16日開催の当社定時株主総会において、本第三者割当についてご承認をいただき、同年6月30日付にて本第三者割当による種類株式の発行および払込の完了をいたしました。

 

(継続企業の前提に関する重要事象等)

 当社グループは、2020年2月以降新型コロナウイルスの感染拡大により、国内外の旅行需要の大半が消失し、海外旅行および訪日旅行の催行ができず、2020年4月中旬から5月末まで全旅行店舗を休業せざるをえない状況となる等、厳しい環境変化に見舞われました。

 このため、感染症対策に徹底的に取り組んだ安心安全な旅の販売に注力し、旅行業以外の収入確保に努める等様々な対策を講じたものの、前連結会計年度(2021年3月期)において、連結営業損失270億82百万円、連結経常損失167億27百万円、親会社株主に帰属する当期純損失284億56百万円を計上し、期末純資産は96億54百万円の債務超過となりました。

 (債務超過の解消に向けた計画の進捗状況)に記載の資本施策の実施により、当第1四半期連結会計期間の期末において債務超過は解消しておりますが、当第1四半期連結累計期間においても当該感染拡大の影響等により、連結営業損失74億31百万円、連結経常損失60億22百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失64億42百万円を計上しており、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象等が存在しております。

 当社におきましては、中期経営計画の目標達成に向けた事業構造改革を引き続き推進していくこととしており、2022年3月期の連結業績予想を踏まえ、2022年3月末時点においても債務超過にはならないものと見込んでおります。

 以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)業績の状況

 当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、引き続き厳しい状況で推移いたしました。

 旅行業界におきましては、海外旅行や訪日旅行を催行できず、国内旅行についても緊急事態宣言やまん延防止等重点措置がほぼ全期間東京都、大阪府ほかで発出等されたため、依然として厳しい状況が続きました。

 このような情勢の下、当社グループは、緊急事態宣言地域等への添乗員付きツアーの催行を原則中止し、旅行営業所の時短営業をすすめる一方で、オンラインツアーや近隣地域への旅行、感染対策に徹底的に取り組んだ教育旅行等、コロナ禍でも需要のある旅行販売に注力いたしました。

 また、旅行業以外の業務受託を拡大し、従来の観光施設の運営業務に加え、PCR検査や新型コロナウイルスワクチン接種の受付業務、コールセンター業務、地方自治体の施設管理業務等を受託するなど、旅行業以外の収入確保に努めました。一方費用面では、事業構造改革を推進し、人件費、事務所賃料、その他の費用の削減に最大限の努力を払いました。

 

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における連結売上高は160億35百万円(前年同期比382.6%増)、連結営業損失は74億31百万円(前年同期 連結営業損失142億52百万円)となりましたが、営業外収益として雇用調整助成金の受給見込額14億74百万円を計上したこともあり、連結経常損失は60億22百万円(前年同期 連結経常損失94億5百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は64億42百万円(前年同期 親会社株主に帰属する四半期純損失98億4百万円)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、主に預け金ならびに受取手形、営業未収金及び契約資産(前連結会計年度末は受取手形及び営業未収金)が減少したものの、2021年6月30日付で実施いたしました総額400億円の第三者割当増資による現金及び預金の増加により404億72百万円(64.4%)増加し、1,032億90百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ、主に営業未払金が減少したものの、旅行前受金が増加したことにより68億92百万円(9.5%)増加し、793億63百万円となりました。また、純資産は、上記の第三者割当増資に伴う資本剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ335億80百万円増加し、239億26百万円となりました。

 この結果、自己資本比率は23.1%(前連結会計年度末 △15.4%)となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

(第三者割当による種類株式の発行に係る引受契約の締結)

当社は、2021年5月12日開催の取締役会において、第三者割当の方法により近鉄グループホールディングス株式会社に対して総額150億円のA種種類株式、ならびに合同会社あかりおよび合同会社まつかぜに対して総額250億円のB種種類株式を発行することを決議し、同日付で、近鉄グループホールディングス株式会社、合同会社あかり、合同会社まつかぜとの間でそれぞれ引受契約書を締結いたしました。