文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
《経営理念》
当グループは、『経営品質の向上』を事業活動の中核にすえ、「お客様の意思を尊重し、お客様にとってより品質の高いロジスティクス・サービスを提供する」ことで豊かな社会の実現に貢献してまいります。
「美しく魅力のある会社 サンリツ」の実現を目指します。
《ビジョン》
オペレーションからソリューションへ
(2)目標とする経営指標
当グループは、経営の主たる指標として、売上高営業利益率を用いております。安定的な成長を維持するためには、確固とした収益基盤づくりが不可欠であるとの認識のもとに、3ヵ年の中期経営計画(2017年度~2019年度)において、売上高営業利益率5.8%を目標として掲げております。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
この先の日本の経済状況は、中国経済やIT関連需要の減速に加え人手不足の深刻化を背景に、先行き不透明な状況が予想されます。
物流業界におきましては、国際貨物は中国経済の減速・米中貿易摩擦の長期化による影響拡大が懸念され、減少が見込まれます。国内貨物は、上期は消費増税前の駆け込み需要の影響により小幅ながら増加する見込みの一方で、その反動により下期は減少が予想されます。
このような状況の中、当グループは、3ヵ年の中期経営計画(2017年度~2019年度)の達成に向け、経営の主指標として営業利益率5.8%を掲げ、推進してまいりました。2年目となる2018年度は、事業環境の好影響も大きく、1年目4.9%であった営業利益率を5.6%まで引き上げることができました。
各施策の主な進捗としましては、国内事業におきましては、「ノンアセット型新拠点の開設」を掲げ、目標5,000坪の増床に対し、3,400坪まで増床いたしました。また、省力化対応のためのIT投資として、前期に自動ロボット制御ピッキングシステム「AutoStore(オートストア)」を導入し、入出庫作業の効率化に向け継続した取り組みを行っております。
中期経営計画最終年度である2019年度は、厳しい事業環境を踏まえ営業利益率5.6%を見込んでおりますが、事業基盤を強化するとともに、次の成長軌道に乗せるべく、以下の取り組みに注力してまいります。
国内事業におきましては、これまで労働集約型の事業展開であったことから、課題である人手不足への対応として、①省力化推進のためのマテハン機器への設備投資、②外国人技術研修生の積極受入れ、③間接業務の効率化推進を継続して行いつつ、「ノンアセット型新拠点の開設」目標5,000坪に向け、注力してまいります。 更に、近年取り組み始めた日本から米国への調達物流にも注力してまいります。
新しい取り組みとして、海外事業におきましては、米国東海岸に新倉庫を建設(2019年10月竣工予定)し、工作機械の取扱いを中心に事業拡大を目指してまいります。
当連結会計年度において、当グループが投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。
(1)人材の確保が困難になるリスク
当グループが展開する物流事業は労働集約型が多く、顧客のニーズに応じて多様な作業・業務に対応するため、質の高い人材の確保、適正な人員の配置が必要となっております。
当グループでは、採用活動を積極的に進めるとともに、働き方改革への対応等、人材の定着に努めておりますが、国内における労働需給の逼迫がさらに進み、適正な人員の配置等に支障が生じた場合には、当グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)法的規制のリスク
当グループでは、コンプライアンス経営を最重要事項として認識し、取り組んでおりますが、当グループの事業分野に応じて、倉庫業法や通関業法、貨物自動車運送事業法、医薬品医療機器等法、労働基準法等の法的規制を受けております。それらの法的規制の改定が行われた場合や今後の環境問題に係る規制等が改定された場合は、営業活動の一部が制限され、当グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)物流事故に関するリスク
当グループは、梱包事業、運輸事業、倉庫事業を中心に物流事業者として培ったノウハウに加え、品質活動、安全な輸送、安全教育等を通じて、物流サービスの品質向上に努めております。
しかしながら、物流事故等の発生による社会的信用低下に伴い事業活動の制限が余儀なくされた場合は、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外での事業展開におけるリスク
当グループは、中国・米国地域におきまして、連結子会社により梱包事業・国際物流を軸とした事業展開を行なっております。このため、これら地域の政治的・経済的状況や社会情勢の変化及び政府当局が課す法的規制等によって、当グループの事業や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当グループの連結財務諸表作成にあたっては、各社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度における日本の経済状況は、企業収益の改善や設備投資の増加を背景に緩やかに回復いたしました。世界経済は、緩やかに回復しているものの、引き続き通商問題、中国経済の減速の影響等により先行き不透明な状況が続いております。
物流業界におきましては、国内貨物は消費関連、生産関連を中心に堅調に推移いたしました。国際貨物は堅調に推移しておりましたが、第4四半期においては米中貿易摩擦などの影響により軟調に推移いたしました。
このような事業環境の中、当グループは、3ヵ年の中期経営計画(2017年度~2019年度)の達成に向けて、ビジョン「オペレーションからソリューションへ」のもと、グループ一丸となって取り組んでまいりました。
この結果、国内事業におきましては、無線通信機器の取扱いが減少したものの、工作機械の取扱いが好調に推移したことに加え、前期に獲得した制御システム案件も引き続き好調に推移したことにより、売上高、営業利益ともに増加いたしました。
海外事業におきましては、工作機械の取扱いが堅調に推移したことにより、売上高は増加いたしました。営業利益は、米国東海岸の新倉庫建設(2019年10月竣工予定)に伴う費用の発生等により減少いたしました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高176億31百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益9億80百万円(前年同期比20.0%増)、経常利益8億83百万円(前年同期比24.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5億86百万円(前年同期比27.7%増)となりました。
なお、セグメント別の業績は以下のとおりであります。
(1)梱包事業部門
工作機械の取扱いが好調に推移したこと及び半導体製造装置の取扱いが増加したことにより、売上高及びセグメント利益ともに増加いたしました。
この結果、当該部門の業績は、売上高128億71百万円(前年同期比6.5%増)、セグメント利益14億13百万円(前年同期比14.6%増)となりました。
(2)運輸事業部門
無線通信機器の取扱いが減少したものの、工作機械の取扱い及び制御システム案件の取扱いが増加したことにより、売上高及びセグメント利益ともに増加いたしました。
この結果、当該部門の業績は、売上高25億10百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益1億55百万円(前年同期比113.0%増)となりました。
(3)倉庫事業部門
前期計画遅れだった新規案件が当期に入り堅調に推移したこと及び半導体製造装置の取扱いが増加したことにより、売上高は増加いたしました。利益面に関しては、自動ロボット制御ピッキングシステム導入の先行費用の発生により、セグメント利益は減少いたしました。 この結果、当該部門の業績は、売上高19億67百万円(前年同期比8.1%増)、セグメント利益3億12百万円(前年同期比5.5%減)となりました。
(4)賃貸ビル事業部門
本社ビルの稼働率が高水準で推移したことにより、売上高は概ね前年同期と同水準で推移いたしました。利益面に関しては、定期修繕費が前期より減少したことにより、セグメント利益は増加いたしました。
この結果、当該部門の業績は、売上高2億81百万円(前年同期比0.4%減)、セグメント利益1億12百万円(前年同期比5.3%増)となりました。
また、経営成績の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、以下のとおりであります。
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2019年3月期 (予想) |
2019年3月期 (実績) |
予想比増減 |
増減率 |
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売上高 |
16,500百万円 |
17,631百万円 |
1,131百万円 |
6.9% |
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営業利益 |
900百万円 |
980百万円 |
80百万円 |
9.0% |
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営業利益率 |
5.5% |
5.6% |
0.1% |
― |
売上高は予想比1,131百万円(予想比6.9%増)となりました。主な要因として、工作機械、新規獲得した半導体製造装置の取扱いが順調に拡大したことにより予想を上回りました。
営業利益は、予想比80百万円(予想比9.0%増)となりました。主な要因として、売上高増加の影響及び低採算案件からの撤退などにより利益率が改善されたことにより計画を上回りました。
その結果、営業利益率は、予想より0.1ポイント増の5.6%となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当グループは顧客先の製品、商品等の梱包、運輸、保管業務を行っており、生産は行っておりません。
② 受注実績
当グループは顧客の物流部門の一部を担当しております。
業界の特殊性及び主に顧客先の工場構内での梱包作業を行っているため、当日受注(指示)当日出荷が大部分であります。
その受注金額は下表のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
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梱包事業 |
12,862,081 |
106.4 |
21,168 |
△31.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
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梱包事業 |
12,871,990 |
106.5 |
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運輸事業 |
2,510,566 |
103.1 |
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倉庫事業 |
1,967,650 |
108.1 |
|
賃貸ビル事業 |
281,541 |
99.6 |
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合計 |
17,631,748 |
106.1 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引は相殺消去しております。
3 総売上高に対する売上実績の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
(3)財政状態
当連結会計年度末の財政状況は、総資産193億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億76百万円の減少となりました。主な内容は、以下のとおりであります。
① 資産
流動資産につきましては、58億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億18百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の減少1億68百万円、受取手形及び売掛金の増加2億87百万円によるものであります。
固定資産につきましては、135億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億94百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産において、建物及び構築物の減少3億33百万円、機械装置及び運搬具の増加4億98百万円、リース資産の減少2億30百万円及び建設仮勘定の減少1億74百万円、無形固定資産においてソフトウェアの減少52百万円、投資その他の資産において、投資有価証券の減少95百万円によるものであります。
② 負債
流動負債につきましては、45億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ55百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金の増加1億82百万円、未払法人税等の減少1億4百万円によるものであります。
固定負債につきましては、67億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億48百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少3億89百万円、リース債務の減少2億73百万円によるものであります。
③ 純資産
純資産につきましては、80億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億16百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加4億52百万円、その他有価証券評価差額金の減少68百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の38.5%から40.9%となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より2億13百万円減少し、当連結会計年度末には14億44百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、10億37百万円(前年同期は11億52百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益8億72百万円、減価償却費7億78百万円、売上債権の増加2億85百万円、利息の支払額1億12百万円、法人税等の支払額3億77百万によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、6億35百万円(前年同期は3億13百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5億46百万円、差入保証金の差入による支出45百万円によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、6億9百万円(前年同期は6億5百万円の支出)となりました。これは有利子負債の減少4億75百万円、配当金の支払額1億33百万円によるものであります。
当グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。設備投資などの長期資金につきましては、資金需要が発生した時点で、株主資本はもとより、金融機関からの長期借入やシンジケート・ローンなど、種々の調達方法を検討し対応してまいります。運転資金需要につきましては、営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入等により賄っております。
また、当連結会計年度末の流動比率は、連結ベースで128.0%となっており、財務健全性を維持しております。
当面の財務戦略としては、2012年12月に京浜事業所を増床・新築した際の大型シンジケート・ローンで調達した借入の収益返済に重点をおいておりますが、米国にある当社100%子会社であるSANRITSU LOGISTICS AMERICA Inc.が米国東海岸において10月に新倉庫設立予定であり、その他に省力化、効率化のためのIT投資も積極的に行っております。今後の資金調達については、事業拡大の機会、当グループの営業活動から得られるキャッシュ・フロー、資産の内容、経済情勢、金融環境などを考慮し、安定的な資金調達をしていきたいと考えております。
該当事項はありません。
当グループにおける研究開発活動は当社が中核となり、主力事業である梱包事業において基本設計から使用管理技術、包装開発品の生産に至るまでの研究開発を行っております。
当連結会計年度における当グループが支出した研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと以下のとおりであります。
梱包事業関連
当グループの研究開発は、包装開発担当部門を主体として行っております。
創業以来、安全、確実で効果的な梱包サービスを積極的に提供することで顧客の信頼確保を図り、業績向上へ繋げることを目的として活動を行っております。
梱包事業では、その取扱製品が多岐に渡るため、様々な包装技術、技法及び材料を採用しております。そのため、研究開発にあたっては、顧客の多様なニーズ及び地球環境保護問題に対応した包装技術・技法の改善、向上が不可欠と考え、常に新包装技術の開発を目指しております。
その結果、顧客の求める作業の効率性や地球環境保護問題対応等、省資源ニーズを的確に判断、吸収し、顧客に満足される包装設計を行い、包装材料の標準化、包装仕様の改善及び梱包コスト削減等の提案を行っております。