(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の各種政策等を背景に雇用や所得環境の改善が進むとともに、期後半にかけて、円安の進行や株式市場が堅調に推移し、緩やかな回復基調にある一方で、熊本地震の影響や個人消費の伸び悩み等により、国内経済は力強さを欠くとともに、海外では英国のEU離脱や米国新大統領の誕生、中国や新興国の景気減速に対する警戒感等により、先行き不透明な状況で推移しました。
また、当社グループと関係の深い自動車業界では、各国の経済状況や政策等を背景に米国市場や中国市場が底堅く推移する一方で、国内では構造的な需要の減少、軽自動車税の増税や燃費不正問題等により、市場の先行きに懸念が残る状況で推移しました。
このような環境の中で当社グループは、各サービス・事業における重点方策を展開するとともに、「収益性」と「成長性」向上のための「スマート化」と「活性化」のグループ方針のもと、平成28年度(第46期)を「課題解決(改善)と定着」と位置づけ、様々な取り組みを進めてまいりました。
主な取り組みとして、物流サービス事業では、4月に小牧事業所、7月に海老名事業所、弥富物流センター、9月に船橋物流センター、2月に小牧本庄事業所、神戸西事業所を開設し、中期重点強化事業に定めるトヨタグループ様への深耕を図る深トヨタグループ事業と現在までに培った物流ノウハウを他の分野に活かすNLS(ニューロジスティクスサービス)事業を推進する中で、既存顧客の拡販や新規顧客の開拓を積極的に行ってまいりました。
また、中国子会社広州広汽木村進和倉庫有限公司では、4月に常熟支店を開設し、成長を続ける自動車市場を背景に物量の拡大への対応や物流業務の効率化を図ってまいりました。
人材サービス事業では、5月に関東営業所、12月に関西営業所を開設し、愛知を中心に関東、関西、九州と全国にネットワークを拡げるキムラユニティーグループの人財戦略をサポートしてまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、北米子会社KIMURA,INC.の業容拡大やリース・メンテナンス契約台数の増加等の増収要因はありましたが、国内における格納器具製品事業の受注減少、個人消費の低迷や燃費不正問題等の影響で自動車販売が落ち込んだことに加え、為替の影響もあり、46,983百万円(前期比2.2%減収)となりました。営業利益は、売上高の減収に対し、収益改善活動の展開により原価削減に努めましたが、前期よりのマイナス金利による割引率低下に伴う退職給付積立額の増加等の影響もあり、1,711百万円(前期比12.2%減益)となりました。経常利益は、持分法による投資利益の増加等により、1,963百万円(前期比1.4%増益)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、国内子会社株式会社スーパージャンボの「のれん」の減損損失はありましたが、経常利益の増益と退職給付信託設定益の計上等により、1,042百万円(前期比2.3%増益)となりました。
なお、主なセグメント別の売上高(セグメント間の内部売上を含む)、営業利益の状況は次のとおりであります。
<物流サービス事業>
・包装事業
北米子会社のKIMURA,INC.における物流業務の物量増加等により売上高は26,919百万円(前期比1.6%増収となりました。
・格納器具製品事業
国内におけるトヨタグループを中心とした主要顧客からの受注量の減少等により売上高は4,193百万円(前期比18.4%減収)となりました。
<自動車サービス事業>
・車両リース事業
車両管理業務を一括して代行するCMS(カーマネジメントサービス)を展開強化したことによる、リース契約台数の増加等により売上高は7,147百万円(前期比2.9%増収)となりました。
・車両整備事業
車両管理業務を一括して代行するCMS(カーマネジメントサービス)を展開強化したことによる、メンテナンス契約台数の増加等により売上高は3,737百万円(前期比1.1%増収)となりました。
・自動車販売事業
積極的な拡販活動を展開しましたが、個人消費の低迷や燃費不正問題の影響等により売上高は2,785百万円(前期比18.9%減収)となりました。
・カー用品販売事業
株式会社スーパージャンボと連携して積極的な拡販活動を展開しましたが、個人消費が依然として低迷していること等により売上高は202百万円(前期比2.3%減収)となりました。
・保険代理店事業
前期における火災保険料率変更による保険見直し特需が当期無くなったこと等により売上高は634百万円(前期比12.7%減収)となりました。
<情報サービス事業>
売上高は、人財育成を通して開発能力の向上を図る一方、IT費用低減に関する提案など主要顧客を中心に積極的な拡販活動を展開しましたが、欧州政情不安などによる顧客のIT投資意欲減退の影響もあり、1,149百万円(前期比1.1%の減収)となりました。
<人材サービス事業>
売上高は、市場の人材獲得競争が激化する中で、関東営業所と関西営業所を開設し、中部圏、関東圏、関西圏における既存顧客の拡販や新規顧客の開拓に注力したこと等により、462百万円(前期比2.4%増収)となりました。
<その他のサービス事業>
その他のサービス事業として太陽光発電による売電事業を行っております。売上高は、46百万円(前期比0.8%減収)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比較して394百万円減少の5,382百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,894百万円の収入で、前期比304百万円の収入増加となりました。
この主な要因は、たな卸資産の減少や仕入債務が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,496百万円の支出で、前期比1,338百万円の支出増加となりました。
この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が、当期における物流倉庫の取得等により1,210百万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、663百万円の支出で、前期比382百万円の支出増加となりました。
この主な要因は、前期発生した中国子会社の増資に伴い非支配株主からの払込みによる収入557百万円が当期無くなったことによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
① 生産実績
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セグメントの名称 |
品目 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
物流サービス事業 |
包装作業(千円) |
919,478 |
109.3 |
|
|
梱包作業(千円) |
4,970,437 |
109.9 |
|
|
入出庫作業(千円) |
9,620,065 |
97.9 |
|
|
その他(包装作業)(千円) |
11,410,599 |
100.9 |
|
|
鉄製格納器具(千円) |
3,686,640 |
77.2 |
|
|
木製格納器具(千円) |
484,511 |
133.4 |
|
|
小計(千円) |
31,091,732 |
98.3 |
|
自動車サービス事業 |
車両整備(千円) |
2,170,971 |
98.1 |
|
|
メンテナンス作業(千円) |
1,523,899 |
105.8 |
|
|
小計(千円) |
3,694,871 |
101.1 |
(注)上記金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
② リース契約実行高
|
セグメントの名称 |
品目 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
自動車サービス事業 |
自動車リース(千円) |
8,503,259 |
111.5 |
(注)上記金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を、セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
品目 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
自動車サービス事業 |
自動車販売(千円) |
3,017,376 |
99.6 |
|
|
カー用品販売(千円) |
369,902 |
90.6 |
|
|
合計(千円) |
3,387,278 |
98.5 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当社グループが行っております事業は、当日受注(指示)当日出荷(作業)が大部分でありますので、受注状況につきましては記載を省略しております。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
|
セグメントの名称 |
品目 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
物流サービス事業 |
包装(千円) |
26,919,804 |
101.6 |
|
格納器具製品(千円) |
4,193,516 |
81.7 |
|
|
|
計(千円) |
31,113,321 |
98.4 |
|
|
自動車リース(千円) |
7,145,102 |
102.9 |
|
自動車サービス事業 |
車両整備(千円) |
3,694,871 |
101.1 |
|
自動車販売(千円) |
2,785,938 |
81.1 |
|
|
カー用品販売(千円) |
202,985 |
97.7 |
|
|
保険代理店(手数料)(千円) |
634,123 |
87.3 |
|
|
その他(千円) |
61,842 |
97.4 |
|
|
|
計(千円) |
14,524,864 |
96.6 |
|
情報サービス事業 |
情報サービス(千円) |
1,149,026 |
98.9 |
|
人材サービス事業 |
人材派遣サービス(千円) |
149,326 |
101.3 |
|
その他事業 |
売電サービス(千円) |
46,916 |
99.2 |
|
|
合計(千円) |
46,983,455 |
97.8 |
(注)1.上記金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
トヨタ自動車株式会社 |
10,564,676 |
22.0 |
10,263,199 |
21.8 |
(注) 1.トヨタ自動車㈱と取引のある主なセグメントは、物流サービス事業であります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
キムラユニティーの創業の精神や価値観の再確認・再共有を図る中で、「売るには買う身になれ」の創業の原点のもと、「お客様のために」を新たに基本方針に追加し、現場、営業、スタッフ、管理部門が一体となった「全員営業、チームワーク営業、総合営業」と「前進守備」を推進してまいります。
また、物流、自動車、情報、人材で構成される複合的サービスの強みを最大限に発揮し、お客様のお困りごとやニーズに当社グループ全体でお応えすることにより、お客様への「お役立ち度」の向上や更なる価値の創造を実現する「お客様第一」の活動を展開してまいります。
あわせて、昨年度から掲げている「スマート化」と「活性化」の取り組みを更に高めていくとともに、「お客様のために」を含めた3つの柱で取り組んでまいります。
そして、各部署で行っている良いやり方・良い考え方をキムラユニティーグループ全体に「横串・横展開」を図り、サービスの向上と提供を通じて、お客様の満足度向上に繋げてまいります。
(2)経営戦略等
「経営理念」、「経営姿勢」、「行動姿勢」、「目指す方向性」をグループで共有した上で、業態改革を着実に前進させるために、4つの視点で戦略を展開してまいります。具体的な基本戦略としては、「4つの戦略」を展開するとともに、戦略を支える「4つの基盤」としての活動を推進してまいります。
なお、「4つの戦略」と「4つの基盤」はともに、グループが持続的に成長していくために必要不可欠な要素であり、「4つの戦略」と「4つの基盤」を中期重点強化項目(中期重点強化事業・中期重点強化地域・中期重点強化機能)と連動し、成長のスピードを加速させてまいります。また、「中期の視点」と「経営の視点」であるべき姿・目指すべき理想像を意識しながら、「短期の視点」と「現場の視点」で考え、拡販と原価低減を着実に推進するとともに、継続して体質の強化と収益構造の改革を促進してまいります。
これらの課題への取り組みを通して、次なる成長路線に繋げるべく、当社グループ一丸となって取り組む所存でございます。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
<次期の計画>
|
|
平成29年3月期実績 |
平成30年3月期計画 |
|
売上高 |
46,983百万円 |
49,000百万円 |
|
営業利益 |
1,711百万円 |
2,100百万円 |
|
営業利益率 |
3.6% |
4.3% |
|
ROE(自己資本利益率) |
4.2% |
5.0% |
|
自己資本比率 |
49.8% |
50.0% |
当社グループは、次年度は、上記計画を目標として展開してまいります。目標とする経営指標といたしましては、営業利益率5.0%以上、ROE(自己資本利益率)6.0%以上を目指し、取組みを推進します。
(4)経営環境
今後の経営環境としては、国内では、緩やかな回復基調にある一方で、人口の減少等を背景とした国内需要の低迷や消費税増税の再延期による経済への影響、海外では、地政学リスクの高まりや米国、欧州、中国などの政治・経済情勢の不透明感による下振れ懸念等により、先行き不透明な状況が続くものと考えております。
このような経営環境の中にあって、平成27年に策定した「中期経営計画2017」の最終年度を迎え、平成29年度(第47期)を「定着から着実な成果出し」のステージと位置づけ、中期グループ基本戦略を推進してまいります。
あわせて、現在の取り組みを更に加速させ、新たな中期経営計画の策定、そして、次のステージへと繋げていくため、(1)の経営方針のもと重点実施活動を展開してまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループの展開する各事業における課題は次のとりであります。
①物流サービス事業
中期のグループ経営ビジョンに掲げている業態改革や収益構造改革を実現するため、ES向上や人財育成を通じた職場力の強化、現場に寄与するITの活用により、スマートオペレーションのチームづくりを推進してまいります。あわせて、「スリム化」、「IT化」、「活性化」をキーワードとした競争力のある組織の構築や風通しの良い明るく元気な職場風土づくりに取り組んでまいります。
また、お客様から選ばれる企業になるため、顧客別CS向上活動を展開し、全顧客期待値の完全達成と顧客評価ランキングナンバーワンの獲得に取り組んでまいります。
②自動車サービス事業
これまで築いた顧客本位のビジネスモデルを基盤として、更なる進化と成長路線に繋げるため、「BtoB(法人向けサービス)分野」と「BtoC(個人向けサービス)分野」のエリア戦略を明確に分けるとともに、バリューチェーンの形成に取り組んでまいります。
また、「BtoB分野」は、環境変化や顧客ニーズに対して、フレキシブルに対応し、ITを活用した新サービスの構築やカスタマーサービスセンター機能の強化によるお客様への価値提供を更に高めてまいります。
「BtoC分野」は、株式会社スーパージャンボと車両整備事業の連携を核としたカーライフにおける生涯取引の拡大を図ってまいります。
③情報サービス事業
グループに貢献する「全社のIT推進(新しい産業に橋を架ける)」を行うため、スマートオペレーションや新サービス、サポート体制などの他の事業をサポートするIT化に経営資源を集中してまいります。あわせて、「ITサービスのスマート化」を掲げ、顧客価値を実現する体制の維持・強化を通じて、最短納期かつ最小コストで最大価値の提供に取り組んでまいります。
また、競合他社との差別化を図り、事業の成長基盤を強化するため、高付加価値人財の組織的育成を行うとともに、顧客ニーズを捉えたサービス・提案による拡販活動に取り組んでまいります。
④人材サービス事業
雇用情勢の改善が続き、人材獲得競争が厳しさを増す中、多様化する顧客ニーズに対応するため、企画提案型の営業活動に徹し、お客様の期待・要望を的確に把握するとともに、総合人材サービスの付加価値向上に継続して取り組んでまいります。
また、グループとしてのタイムリーかつスピーディーな人財戦略を展開するため、関東・中部・関西における採用の強化や波動に対応するスポット派遣などを行うとともに、子会社のビジネスピープル株式会社は人財における戦略的パートナーとして、エリア戦略によるグループの一体経営に取り組んでまいります。
これらの課題への取組みを通じて、次なる成長路線に繋げるため、当社グループ一丸となって取り組んでまいります。
(1) 人材の確保及び育成について
当社では、構成する経営資源の中で展開する事業の特性上「人材」が最も重要な経営資源と位置付けており、優れた人材の採用及び育成を経営の最重要課題と認識しております。主に以下のような施策を実施しております。
・人材戦略に基づく身分別採用活動の展開
・成果・能力主義を重視した人事制度の運用
・訓練道場等社員の能力向上に繋がる教育訓練・研修制度の充実
しかしながら、これらの施策がうまく機能せず、当社の求める人材の確保、育成が計画どおりに進捗しない場合には当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 法的規制について
当社の展開する事業の中で、物流サービス事業の包装事業及び格納器具製品事業に影響する製造業への人材派遣関連法規の改正、自動車サービス事業の整備事業における車検期間の延長、その他の太陽光発電事業における買取り価格の改訂など、各種法令及び規制の変更により、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。尚、主な関連法規は以下の通りです。
|
関連事業 |
関連法規名 |
監督省庁 |
|
物流サービス事業 |
倉庫業法 |
国土交通省、中部運輸局 |
|
貨物利用運送事業法 |
国土交通省、中部運輸局 |
|
|
自動車サービス事業 |
道路運送法 |
国土交通省、中部運輸局、愛知陸運支局 |
|
道路運送車両法 |
国土交通省、中部運輸局 |
|
|
保険業法 |
金融庁 |
|
|
大規模小売店舗立地法 |
経済産業省、愛知県 |
|
|
人材サービス事業 |
労働者派遣法 |
厚生労働省、愛知労働局 |
|
その他事業 |
電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法 |
経済産業省 |
(3)価格競争について
当社の展開する各事業に共通して価格の低下が進んでおり、提供するサービス・製品・商品の高付加価値化、原価低減といった対応が重要課題となってきております。今後一層の価格の低下が予想される中で、当社としましては、品質・生産性の向上、コスト対応力強化のための施策を展開していく方針ですが、価格競争が過度に進む場合は、今後の業績に影響を与える可能性があります。
(4)特定取引先への依存について
当社は、トヨタ自動車株式会社に対する売上高が全体の27.2%、トヨタ自動車グループに対する売上高を含めますと、全体の売上高の37.0%(平成29年3月期、提出会社ベース)となっており、トヨタ自動車株式会社の発注政策に影響を受ける可能性があります。当社としましては、各事業の拡大及び各事業の有するノウハウを結合した新しい業態の開発を積極的に推進し、国内外に展開していくなど一層の努力をしていく方針です。
(5)災害等による影響
当社の日本国内における主力事業所は、予想される東海地震の地震防災対策強化地域内に集中しているため、防災対策、万が一の被災後の早期復旧を可能にする体制整備等の対策を進めてきておりますが、これらの地域において大震災等の自然災害が発生した場合、当社の生産、業績及び財務状態に重大な影響を与える可能性があります。
(6)海外進出について
当社では、米国に1社と中国3社の子会社を、ブラジル、タイ及びメキシコに大手商社との合弁会社4社を展開しております。これら海外への事業進出には、予期しない法律又は規制の変更、不測な政治又は治安混乱、雇用環境の変化、テロ・戦争等といったリスクが内在されており、これらは今後の事業に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループでは、主に物流サービス事業分野で研究開発活動を行っており、物流機器・輸送機器の企画、設計、開発、試作を中心に活動するとともに、海外への事業展開を図るための調査、研究を実施しております。
なお、当連結会計年度のセグメント別の研究開発費は224百万円であり、主に既存製品の改良と物流ノウハウとITを融合した新技術の開発によるものであります。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、本項に記載した将来に関する事項については、有価証券報告書提出日(平成29年6月23日現在)において当社グループが判断したものであり、将来に生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社経営者は、この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える事項について、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。特に、投資の減損、繰延税金資産、貸倒引当金などの重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。将来に生じる実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、当社グループの見積りと異なる可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績及び財政状態の分析
①経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の各種政策等を背景に雇用や所得環境の改善が進むとともに、期後半にかけて、円安の進行や株式市場が堅調に推移し、緩やかな回復基調にある一方で、熊本地震の影響や個人消費の伸び悩み等により、国内経済は力強さを欠くとともに、海外では英国のEU離脱や米国新大統領の誕生、中国や新興国の景気減速に対する警戒感等により、先行き不透明な状況で推移しました。
また、当社グループと関係の深い自動車業界では、各国の経済状況や政策等を背景に米国市場や中国市場が底堅く推移する一方で、国内では構造的な需要の減少、軽自動車税の増税や燃費不正問題等により、市場の先行きに懸念が残る状況で推移しました。
このような環境の中で当社グループは、各サービス・事業における重点方策を展開するとともに、「収益性」と「成長性」向上のための「スマート化」と「活性化」のグループ方針のもと、平成28年度(第46期)を「課題解決(改善)と定着」と位置づけ、様々な取り組みを進めてまいりました。
主な取り組みとして、物流サービス事業では、4月に小牧事業所、7月に海老名事業所、弥富物流センター、9月に船橋物流センター、2月に小牧本庄事業所、神戸西事業所を開設し、中期重点強化事業に定めるトヨタグループ様への深耕を図る深トヨタグループ事業と現在までに培った物流ノウハウを他の分野に活かすNLS(ニューロジスティクスサービス)事業を推進する中で、既存顧客の拡販や新規顧客の開拓を積極的に行ってまいりました。
また、中国子会社広州広汽木村進和倉庫有限公司では、4月に常熟支店を開設し、成長を続ける自動車市場を背景に物量の拡大への対応や物流業務の効率化を図ってまいりました。
人材サービス事業では、5月に関東営業所、12月に関西営業所を開設し、愛知を中心に関東、関西、九州と全国にネットワークを拡げるキムラユニティーグループの人財戦略をサポートしてまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、北米子会社KIMURA,INC.の業容拡大やリース・メンテナンス契約台数の増加等の増収要因はありましたが、国内における格納器具製品事業の受注減少、個人消費の低迷や燃費不正問題等の影響で自動車販売が落ち込んだことに加え、為替の影響もあり、46,983百万円(前期比2.2%減収)となりました。営業利益は、売上高の減収に対し、収益改善活動の展開により原価削減に努めましたが、前期よりのマイナス金利による割引率低下に伴う退職給付積立額の増加等の影響もあり、1,711百万円(前期比12.2%減益)となりました。経常利益は、持分法による投資利益の増加等により、1,963百万円(前期比1.4%増益)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、国内子会社株式会社スーパージャンボの「のれん」の減損損失はありましたが、経常利益の増益と退職給付信託設定益の計上等により、1,042百万円(前期比2.3%増益)となりました。
②財政状態
(連結貸借対照表の状況)
当連結会計年度末の総資産は、50,959百万円となり、前連結会計年度末に比較して158百万円の減少となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金やリース投資資産の増加等により流動資産が256百万円増加しましたが、固定資産が、国内での物流倉庫の取得による増加はありましたが、減価償却費の計上や減損損失計上によるのれんの減少等により414百万円減少したこと等によるものであります。
負債合計は、24,172百万円となり、前連結会計年度末に比較して693百万円の減少となりました。その主な要因は、買掛金や未払費用等の増加はありましたが、退職給付信託設定により退職給付に係る負債が1,301百万円減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、利益の計上等により、連結会計年度末に比較して535百万円増加の26,786百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末比1.3ポイント上昇の49.8%となりました。
(キャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比較して394百万円減少の5,382百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,894百万円の収入で、前期比304百万円の収入増加となりました。
この主な要因は、たな卸資産の減少や仕入債務が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,496百万円の支出で、前期比1,338百万円の支出増加となりました。
この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が、当期における物流倉庫の取得等により1,210百万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、663百万円の支出で、前期比382百万円の支出増加となりました。
この主な要因は、前期発生した中国子会社の増資に伴い少数株主からの払込みによる収入557百万円が当期無くなったことによるものであります。
(財務政策)
当社グループの財務政策としては、現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部留保又は外部借入により資金を調達しており、財政状態及びキャッシュ・フローの現況から資金調達については何ら問題はありませんが、負債の圧縮、総資産の効率化という方針を掲げ、財務構造のさらなる健全化に取り組んでまいります。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く経営環境については、「事業等のリスク」(3)価格競争についての項目で記載しましたとおり、当社グループの展開する各事業において、低価格化の要請が強まっております。従いまして、当社グループとしては、徹底したオペレーションのローコスト化に向けた固定費の変動費化や圧縮など原価構造の抜本的な改善に取り組んでおります。また、各事業が持つ品質、生産性、サービス性等の強みの向上を図るとともに、各事業を結合し、トータルでの競争力向上を進めてまいります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、変化する経営環境の中にあって、「意識」「行動」「技術」それぞれの改革によりステークホルダーとともに着実・確実・誠実に発展し続けるグループを目指し、「ソリューションで業界オンリーワン企業」「CS(顧客満足)で業界ナンバーワン」「時代を先取りするダイナミックな成長企業」「創造性に溢れた自由闊達なプロの人財集団」「ステークホルダーから信頼される企業集団」となるべく、その実現に努力いたしております。
また、「顧客本位の新しいビジネスモデル再構築で経営基盤を確立し、更なる進化を目指して、ステークホルダーとともに成長、発展する企業を実現する」を中長期ビジョンとし、「安全の確保」「品質の保証」「コンプライアンスの強化」を企業存続の前提条件とし以下の戦略を展開してまいります。
①「深トヨタグループ事業」「NLS・3PL事業」「CMS事業」「海外事業」の4つの事業を重点強化事業として展開してまいります。
②国内では「関東圏」「東北圏」「関西圏」「九州圏」を、海外では「中国」「北米」「豪亜・中南米」を重点地域として展開してまいります。
③「安全健康管理推進」「コンプライアンス(法令遵守・企業倫理)」「品質保証・品質改善推進」
「CS(顧客満足)向上・顧客期待値達成・競争力強化推進」「IT(情報武装)・物流エンジニアリング・輸配送」「人財育成推進(コア人財・プロ人財・グローバル人財)」「ES(社員満足)向上推進」「収益力・財務体質改善推進」「原価低減・生産性向上・TPS(トヨタ生産方式)推進」「営業・新規拡販推進」「調達/購買管理」「CSR(環境・危機管理・地域社会貢献)推進」「SS(株主満足)向上・一元的広報(IR・PR・ER)推進」「中期事業構造改革構想・戦略企画立案」の機能を重点機能として展開してまいります。
以上の経営方針、経営戦略の着実な実現に向けて、M&A、アライアンス等にも積極的に取り組み、収益力の回復と維持向上の実現に総力を挙げて取り組むことで、グローバルな視点での企業価値向上に向けての確実に成果を生むものと見通しております。