第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 「安全・健康・品質・コンプライアンスの徹底は、企業存続の生命線」との前提条件のもと、経営理念「会社はお客様のためにあり社員とともに会社は栄える」を基盤として、全ての従業員が参画するOneTeam経営をテーマに、「もっといい会社・もっといい現場」を目指し、お客様のお困りごとやニーズにお応えすることにより、更なる価値創造を実現します。

 

(2)経営環境及び中長期的な経営戦略等

 新型コロナウィルス感染拡大は、国内及び国外における社会生活や経済活動に依然として大きな影響を及ぼすと考えております。また、期終盤で発生したウクライナ問題による地政学リスクの更なる高まりにより、市場を取り巻く環境はこれまで以上に不透明な状況が予想されております。

 このような経営環境の中にありますが、当社グループは、2024年3月期を最終年度とする「中期経営計画2023」の達成に向けて、「全員参画によるOneTeam経営」を推進し、強くて(目標を達成する力)やさしい企業風土(人に寄り添い、プラス思考で主体性とスピード感を持った風土)への取り組みを展開してまいります。

 各事業分野においては、IT化やDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みを強化し、業務の効率化やマーケティングへの活用推進と、それぞれの領域を超えた「自立」と「OneTeam」のグループ経営・事業部経営による相乗効果により、更なる成長戦略につなげてまいります。

 各事業別には以下のとおりです。

①物流サービス事業

 「物流サービス+IT」で、既存事業の基盤強化により、更なる発展及び発展の準備

 「物流サービス+人材サービス」で、グループ(子会社との連携)としての新しい価値を創造

  物流IT・ロボットへの研究開発投資で、次世代の物流サービス・商品の開発力を向上

②自動車サービス事業

 「安全・安心の自動車サービス+エリア+IT」で、既存拠点を中心としたエリアマーケティングの強化と新たな価値で顧客貢献し拡販

③情報サービス事業

 「IT+物流サービス」で、新しいノウハウの蓄積による「物流サービス事業」中心にオペレーション機能を牽引

④人材サービス事業

  物流サービス事業の基盤となる人材面での貢献強化とグループ一体となった拡販による経営基盤の強化

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、1株当たり当期純利益、ROE(自己資本利益率)であります。具体的な目標値としては、ROE(自己資本利益率)8.0%以上を目指し取り組みを推進しております。なお、ROE(自己資本利益率)につきましては、当社が属している「運輸に付帯するサービス」の業種平均値等を参考に設定しております。

 

 

2022年3月期実績

2024年3月期中期計画

売上高

57,082百万円

65,000百万円

営業利益

2,938百万円

4,000百万円

経常利益

3,670百万円

4,300百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

2,181百万円

3,000百万円

1株当たり当期純利益

182.96円

248.58円

ROE(自己資本利益率)

7.11%

8.00%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(持続可能な開発目標(SDGs)の取組について)

 持続可能な開発目標(Susutainable Development Goals:SDGs)とは、国連本部で合意された、2030年までの世界的な優先課題および世界のあるべき姿を定めた「世界共通のゴール」です。

 SDGsでは、計画の実行にあたって「誰一人取り残さない」ことを宣言しており、経済・社会・環境の三側面を調和させて持続可能な開発を実現することで、世界をより良いものへと変革することを目指し、具体的な行動計画を17の目標と169のターゲットで表しています。

 当社グループは、持続可能な開発目標(SDGs)の視点を踏まえたCSR活動で、これからも「社会・地球の持続可能な発展への貢献」に取り組み続けます。

 

(中期グループサスティナビリティ方針)

 当社グループの事業活動と連動したCSR(企業の社会的責任)活動で企業価値を更に向上させ、ステークホルダーの皆様とともに”満足”の共創・共有を目指してまいります。

 また、地域社会に貢献する良き企業市民たることを目指し、安心・安全へのお役立ちで、魅力あるまちづくりに取り組むとともに、車社会に携わる一員として、交通事故撲滅に向けた企業活動を継続し、人の命と健康を守り、すべての人を幸せにすることを目指してまいります。

<重点実施事項>

1.コンプライアンスの徹底

2.安心・安全・優れたサービス、製品、商品の提供

3.自主性、創造性に溢れた職場環境の実現

4.ステークホルダーの満足向上の実現

5.地域社会発展への貢献

6.地球環境保全責任の遂行

7.文化や人権の尊重と差別の禁止

 

(SDGsを通じたキムラユニティーグループの価値創造)

 当社グループは、先行き不透明な世界環境の中、長期的な視点を持ち、社会課題の解決に取り組み、持続的な成長を目指していくSDGs経営が重要であると考えております。「キムラユニティーグループの価値創造ストーリー」に照らし合わせ、キムラユニティーグループの成長戦略を高めていくことで、ステークホルダーから選ばれる会社、そして、持続可能な社会の発展に貢献し続ける企業を目指してまいります。

 具体的な取り組みとしては、「交通事故の撲滅」、「様々な働き方に対応する職場づくり」、「環境に配慮した事業活動」、「多様な人財が活躍できるダイバーシティ、インクルージョンの推進」といった、当社グループの強みを活かせる本業を通じて、直面している社会課題に取り組んでまいります。

 その結果、当社グループの本業自体にも磨きをかけ、成長に繋げてまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 優先的に対処すべき課題といたしましては、グループ方針にかかげている「正常進化」に向けて「DX」を強力に推進してまいります。特に重視しているのは、「X(トランスフォーメーション)」、つまり仕事の考え方・やり方を変えることであり、その手段として、「D(デジタル)」を活用してまいります。 この取り組みでは、情報サービス事業を核とし、各事業と情報サービス事業が緊密に連携し、「X(トランスフォーメーション)」を強力に推進し、お客様のニーズを的確に捉えてオペレーションに精通したメンバーが意志を込めて変えていくことで、以下のアウトプットを生み出していくことを狙いとしています。

 

物流サービス事業  :人を活かす改善力と情報サービス事業を核とした「IT」+「物流オペレーション」の標準化と展開によるお客様への提案力の強化に加え、人材サービス事業と一体となって中部圏、関東圏、関西圏を中心としたエリア戦略の強化を図ってまいります。

自動車サービス事業 :デジタル技術とサービスを掛け合わせた新たな価値の創造と、自社工場を核とした三位一体のサービス提供(サービス・営業・アシスタント)により、「車社会の夢・豊かさ・安心」の実現に貢献してまいります。

間接部門      :「現場への貢献、採算に直結する業務への転換」と「間接コスト削減」の両立を実現するため、働く従業員がやりがい、働きがいを持てる企業風土改革を更に推進してまいります。

 

 なお、各事業別には以下のとおりです。

①物流サービス事業

物流サービス事業は、「人」が最も重要な経営資源のひとつであり、事業の継続・発展のカギとなるため、働きやすい職場づくりに取り組むとともに、採用力・定着率の強化とリーダーを中心とした人財育成、さらには現場力の強化を行いながら、お客様だけでなく従業員の満足度・貢献度も追求してまいります。成長していく全従業員がOneTeamとなり、お客様の立場に立ち、お客様の課題・お困り事にお応えするとともに、現場と営業が一体となったカーボンニュートラル等に関する提案を含めたさまざまな提案活動を展開し、業績の確保を図ってまいります。

また、「物流サービス+IT」をベースとし、情報サービス事業・人材サービス事業との更なる連携強化を図り、エリア単位での拡販活動を推進してまいります。さらに、SDGsへの取り組み、研究開発やDXの展開を進め、将来にわたりお客様からも従業員からも選ばれる企業となるよう、活動を進めてまいります。

 

 ②自動車サービス事業

全国で車両を利用する法人のお客様には、「人・組織・車両」を管理するシステム「KIBACO」によるカーマネジメントサービス、地域の法人・個人のお客様には、自社整備工場を核としたリースや保険、整備の各サービスにて、安全・安心やコスト削減などを実現する価値を、営業と現場が一体となってお客様に寄添い提供する事により、お客様のお困り事やニーズにお応えするとともに、拡販活動を推進してまいります。

また、「車両の所有から利用へ」と変化する世の中において、「KIBACO」のDX推進、自社整備工場を中心に「EV車や高度化する次世代自動車」への対応強化に取り組み、お客様への更なる価値提供を推進するとともに、CASE・MaaSなどによる新しいモビリティー社会の実現に貢献してまいります。

 

 ③情報サービス事業

 物流サービス事業との連携を強化し、「IT+物流サービス」のソリューション提案活動を推進して新規顧客獲得を目指すとともに既存顧客の新規分野への参入等これまでのサービスの深耕を積極的な展開活動で拡販してまいります。更に、人と組織の持続的成長を促すため新技術の研究・導入と業務の効率化及び全社に貢献するシステム開発を通して人財育成に繋げてまいります。

また、情報の機密性、完全性、可用性の強化を行い常に安心・安全な情報セキュリティー環境構築に取り組んでまいります。

 

 ④人材サービス事業

物流サービス事業との連携による相乗効果を通じて、人財を生かしたお客様への価値提供を行い、国内子会社ビジネスピープル株式会社とともにキムラユニティーグループ全体でタイムリーかつスピーディーな人財戦略を展開するため、関東・中部・関西における採用強化や営業展開を推進するとともに、人財戦略のパートナーとしてグループ価値の向上と地域貢献に取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、取締役会が決定した「内部統制体制の整備に関する基本方針」に基づき、「リスク管理委員会」を設置しています。リスク管理委員会を中心として、リスクを認識・評価した上で、優先順位を付けて対策を立案・実行し、その改善状況をモニタリングする仕組みを確立しています。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)人財の確保及び育成について

当社グループでは、展開する事業の特性上、経営資源の中で「人財」が最も重要な経営資源と位置付けており、優れた人財の採用及び育成を経営の最重要課題と認識しております。当社グループは、新規採用、中途採用を積極的に行うことにより優秀な人財の確保に努めるとともに、教育・研修制度の充実や非正規社員も活躍できる人材育成制度の再編等を推進しております。しかし、必要な人財を継続的に確保するための競争は厳しく、人財を適時確保できない場合、あるいは人財の育成が計画どおりに進捗しない場合には事業展開、業績および成長見通しに大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)安全・品質管理について

当社グループは、リスクマネジメントの一環として、「安全・健康」及び「品質」の確保を重要な経営課題として取組み、SQ推進本部(S:Safety[安全] Q:Quality[品質])を中心として開催する「安全健康会議」「全社品質会議」及び各事業所又は各事業本部以下の組織で開催する「安全衛生委員会」「品質委員会」での活動を通して、損失の未然防止及び発生時の管理について対応します。品質管理には万全を期しておりますが、万が一、重大な安全・品質に係る問題が発生した場合は、多額のコストが発生し、当社グループに対する評価に重大な影響を与え、それにより当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)価格競争について

当社グループの展開する各事業に共通して価格の低下が進んでおり、提供するサービス・製品・商品の高付加価値化、原価低減といった対応が重要課題となってきております。今後一層の価格の低下が予想される中で、当社といたしましては、品質・生産性の向上、コスト対応力強化のための施策を展開していく方針ですが、価格競争が過度に進む場合は、今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)法的規制について

当社グループは、主力である物流サービス事業では倉庫業法、貨物自動車利用運送業法など物流に関する各種事業法、自動車サービス事業では道路運送車両法や保険業法、人材サービス事業では労働者派遣法など、さまざまな法令の規制を受けております。当社グループは、法令遵守・企業倫理の徹底は企業活動を行う上での根幹であると認識し、コンプライアンス研修を定期的に開催し、グループ内での法令遵守の周知徹底を図っております。しかし、社会情勢の変化に応じてこれらの法制度の改正、強化などが想定され、その対応により新たな負担の発生や事業展開の変更を求められる場合があります。

 

(5)特定取引先への依存について

当社グループは、トヨタ自動車株式会社に対する売上高が全体の26.5%、トヨタ自動車グループに対する売上高を含めますと、全体の売上高の38.7%(2022年3月期、提出会社ベース)となっております。当社といたしましては、各事業の拡大及び各事業の有するノウハウを結合した新しい業態の開発を積極的に推進し、国内外に展開していくなど一層努力をしていく方針です。しかし、トヨタ自動車株式会社の発注政策により、当社グループの財政状態及び業績に影響を受ける可能性があります。

 

(6)海外進出について

当社では、米国に1社と中国2社の子会社を、米国、ブラジル、タイ及びメキシコに大手商社との合弁会社7社を展開しております。これら海外への事業進出には、予期しない法律又は規制の変更、不測な政治又は治安混乱、雇用環境の変化、テロ・戦争等といったリスクが内在されており、これらは今後の事業に影響を与える可能性があります。

 

(7)災害等による影響

当社グループの日本国内における主力事業所は愛知県に集中していることから、特に南海トラフ巨大地震等の大規模地震の発生による被害が懸念されるため、BCP(事業継続計画)の策定、建物・設備等の耐震対策等を行うとともに、安否確認訓練、避難訓練や衛星携帯電話を用いた通信訓練等のBCPに関する訓練を実施しております。しかし、南海トラフ巨大地震等の大規模地震が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、2019年末に確認された新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的流行により、物流サービス事業では一時的な操業停止や自動車サービス事業における店舗の営業時間の短縮等を行いましたが、今後の経過によっては当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)情報管理について

当社グループは、事業活動を通じて取引先の個人情報や営業上の機密情報を取り扱うため、情報の取り扱い等に関する規程の整備、従業員への教育、またシステムを含めた情報管理に対して適切なセキュリティ対策を実施しております。しかしながら、停電、災害、ソフトウェアや機器の欠陥、コンピュータウィルスへの感染、不正アクセス等予測の範囲を超える出来事により、情報システムの崩壊、停止または一時的な混乱、顧客情報を含めた内部情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクがあります。このような事態が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)固定資産の減損について

 当社グループでは、有形固定資産やのれん等の無形固定資産を保有していますが、これらの資産については減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうか四半期毎に減損テストを実施しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかし、将来の環境変化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、追加の減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)気候変動に関するリスク

当社グループは、気候変動に伴い発生する風水害等の物理的リスクだけでなく、気候変動を抑止するための諸制度や事業環境の変化等の移行リスクに対応するべく、社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、当社グループ各部門の事業活動を通じた環境課題への対応を統制・推進しております。

気候変動の緩和に向け、環境性能が高い設備への切替の推進や運用時における省エネ啓蒙、既存物件の改修による環境性能の向上等による「省エネ」に注力し、脱炭素の取り組みを推進しております。

しかしながら、想定を超える規制や事業環境の急激な変化等により、建築コストや事業運営コストが高まること等により、当社グループの経営成績および財政状況が影響を受ける可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績等の状況の概要

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化や変異株による断続的な感染再拡大を繰り返しながらも、ワクチン接種等の感染拡大防止策の促進等により状況が徐々に緩和されつつあり、日本国内の景気が持ち直していくことが期待される状況となっております。一方海外では、ウクライナ情勢、原材料価格の上昇、米国をはじめとする世界各国の経済・金融政策や為替の動向、新型コロナウイルス感染症の再拡大等による様々な影響に注視が必要な状況であり、国内外ともに依然として先行き不透明な状況が続いております。

また、当社グループと関係の深い自動車業界におきましては、新型コロナウイルス感染症対策の世界的な進展により回復段階にあり、業界全体で平時に向かっていくと期待されていたものの、車載用半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品調達停滞の影響による生産台数調整という厳しい状況に加え、2016年より話題であった「CASE」というテーマが「脱炭素化」や「デジタル化」により一段進展する等、先行きは依然として不透明な状況となっております。

このような環境の中で当社グループにおきましては、「中期経営計画2023」達成に向け、現場第一線による経営スピードの向上を図るため「全員参画によるOneTeam経営」を展開し、推進してまいりました。当期の業績につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、物流サービス事業における主要顧客からの受注量の増加等により、売上高は57,082百万円(前年同期比10.2%増収)となりました。 営業利益は、主力事業である物流サービス事業の増収の影響と「全員参画によるOneTeam経営」による収益改善の進展もあり、2,938百万円(前年同期比20.7%増益)、経常利益は、営業利益の増益に加え、持分法による投資利益の増加及び為替差益の計上等により3,670百万円(前年同期比30.5%増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,181百万円(前年同期比36.0%増益)となりました。

 

 ②財政状態

当連結会計年度末の総資産は56,024百万円となり、前連結会計年度末に比較して1,963百万円の増加となりました。その主な要因は、売掛金の増加等により流動資産が1,141百万円増加したこと等によるものであります。

負債合計は22,505百万円となり、前連結会計年度末に比較して820百万円の減少となりました。その主な要因は、長期未払金が842百万円減少したこと等によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比較して2,783百万円増加の33,519百万円となりました。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.6ポイント上昇の57.1%となりました。

 

 ③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比較して261百万円増加の8,218百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、2,030百万円の収入で、前期比1,215百万円の収入減少となりました。

この主な要因は、売上債権の増減額が減少したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、613百万円の支出で、前期比204百万円の支出増加となりました。

この主な要因は、その他の投資の取得による支出の減少及び有形固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、1,580百万円の支出で、前期比652百万円の支出増加となりました。

この主な要因は、自己株式の取得による支出の増加及びリース債務の返済による支出の増加等によるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。

イ.生産実績

セグメントの名称

品目

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

物流サービス事業

包装作業(百万円)

1,112

137.6

 

梱包作業(百万円)

5,115

111.3

 

入出庫作業(百万円)

10,409

89.6

 

その他(包装作業)(百万円)

17,151

115.3

 

鉄製格納器具(百万円)

6,867

180.7

 

木製格納器具(百万円)

278

123.4

 

小計(百万円)

40,934

114.0

自動車サービス事業

車両整備(百万円)

2,307

105.2

 

メンテナンス作業(百万円)

2,052

108.1

 

小計(百万円)

4,360

106.6

 

  ロ.リース契約実行高

セグメントの名称

品目

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

自動車サービス事業

自動車リース(百万円)

5,138

78.9

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績を、セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

品目

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

自動車サービス事業

自動車販売(百万円)

1,474

94.2

 

カー用品販売(百万円)

361

97.3

 

合計(百万円)

1,835

94.8

 

c.受注実績

 当社グループが行っております事業は、当日受注(指示)当日出荷(作業)が大部分でありますので、受注実績につきましては記載を省略しております。

 

d.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。

セグメントの名称

品目

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

物流サービス事業

包装(百万円)

33,784

105.9

格納器具製品(百万円)

7,167

179.6

 

小計(百万円)

40,952

114.1

 

自動車リース(百万円)

7,033

97.2

自動車サービス事業

車両整備(百万円)

4,360

106.6

自動車販売(百万円)

1,767

87.8

カー用品販売(百万円)

194

98.5

保険代理店(手数料)

(百万円)

629

96.1

その他(百万円)

43

110.4

 

小計(百万円)

14,029

98.6

 情報サービス事業

 情報サービス(百万円)

1,495

106.1

 人材サービス事業

 人材派遣サービス(百万円)

560

268.5

 その他事業

 売電サービス(百万円)

44

97.3

 

合計(百万円)

57,082

110.2

 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車株式会社

11,174

21.6

12,444

21.8

(注)トヨタ自動車㈱と取引のある主なセグメントは、物流サービス事業であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、(1)①経営成績等の状況の概要に記載のとおり、長引く新型コロナウイルス感染症による影響が続く中、感染症対策等の世界的な進展により徐々に回復する段階に来ていると思われます。一方で、ウクライナ情勢等、海外での地政学リスクの高まり等の懸念があり、先行き不透明な状況が続いております。

そのような環境の中、2021年4月から導入を進めてまいりました、現場第一線による経営スピードの向上を図る「全員参画によるOneTeam経営」を展開してきていることにより、日々の収益管理と組織風土の醸成の両輪が進展してまいりました。

その結果、主要顧客の回復等もあり、売上、利益とも増収増益となり、グループとして過去最高の業績を確保することが出来ました。

2022年度は、「年輪経営(増収増益)を着実に遂行」し、『皆が「正常進化」を着実に遂げる-現状に甘んじることの否定-』をグループ方針に掲げています。

これまで築いてきた「全員参画によるOneTeam経営」をベースに、現状に甘んじることなく、更なるお客様への貢献に向けて、自らを変えることができる「正常進化」こそ、大きな飛躍を狙う「中期経営計画2023」の達成に不可欠だと考えています。

また、今やSDGsはグローバルスタンダードになりつつあり、更に今後ステークホルダーの皆様からSDGsの視点で評価されると考えております。

そのために、「今、社会にどう貢献できているのか」、そして「今後、更にどう貢献しようとしているのか」ということを改めてSDGs目線で再定義し、「キムラユニティーに仕事を任せたい」「キムラユニティーの現場で働きたい」と、ステークホルダーの皆様から選ばれる取り組みを推進してまいります。

更には、非財務分野での取り組みとして更なるステークホルダー重視経営の実現を念頭に様々な取り組みを展開実施してまいりました。具体的には2021年10月の自己株式の取得に加え、2021年12月には株主の皆様への継続的な安定配当の実施を基本としつつ、業績及び配当性向等を総合的に勘案し12円の増配を実施いたしました。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

財政状態の状況に関する分析については次のとおりであります。

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産は28,157百万円と前連結会計年度末に比べ1,141百万円増加いたしました。主な要因は、新規リース契約件数の減少によりリース投資資産が減少した半面、売上高の増収に伴い売掛金が増加したこと等によるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産は27,867百万円と前連結会計年度末に比べ821百万円増加いたしました。主な要因は、投資その他の資産が投資有価証券の時価上昇により増加したこと等によるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債は12,567百万円と前連結会計年度末に比べ478百万円増加いたしました。主な要因は買掛金が増加したこと等によるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債は9,937百万円と前連結会計年度末に比べ1,298百万円減少いたしました。主な要因は新規リース契約の減少に伴うリース車両割賦購入の減少により長期未払金が減少したこと等によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は33,519百万円と前連結会計年度末に比べ2,783百万円増加いたしました。主な要因は、増益に伴う利益剰余金の増加、及び円安の進行に伴う為替換算調整勘定の増加によりその他の包括利益累計額が増加したこと等によるものであります。

 

経営成績の状況に関する分析については次のとおりであります。

(売上高)

当連結会計年度の売上高は57,082百万円(前年同期比10.2%増収)となりました。増収の主な要因は、物流サービス事業おいて、国内外を含め新型コロナウィルス感染症の影響や車載用半導体不足等による生産調整による影響はありましたが、包装事業及び格納器具事業において、主要顧客からの受注量が増加したこと等によるものであります。

 

(売上総利益)

当連結会計年度の売上総利益は10,317百万円(前年同期比10.4%増益)となりました。増益の主な要因は、売上高の増収によるものであります。

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は2,938百万円(前年同期比20.7%増益)となりました。増益の主な要因は、売上総利益の増益によるものであります。

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は3,670百万円(前年同期比30.5%増益)となりました。主な要因は、営業利益の増益に加え、為替差損益の改善、持分法による投資利益の増加等により営業外損益が改善したこと等によるものであります。

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は3,573百万円(前年同期比27.9%増益)となりました。主な要因は、経常利益の増益によるものであります。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は2,181百万円(前年同期比36.0%増益)となりました。主な要因は税金等調整前当期純利益の増益によるものであります。

 

セグメント別の経営成績に関する分析につきましては、次のとおりであります。

<物流サービス事業>

売上高は、国内外を含め新型コロナウィルス感染症による影響や車載用半導体不足等による生産台数調整の影響はありましたが、包装事業及び格納器具事業において、主要顧客からの受注量の増加等もあり、40,973百万円(前年同期比14.2%増収)、営業利益は格納器具事業において材料費の高騰による影響はありましたが、現場第一線での収益改善の進展もあり、3,802百万円(前年同期比24.8%増益)となりました。

<自動車サービス事業>

売上高は、車両整備事業におけるメンテナンス契約台数の増加等はありましたが、車両販売事業における販売台数の減少等により、14,071百万円(前年同期比1.4%減収)となりました。営業利益は原価削減効果等により657百万円(前年同期比20.6%増益)となりました。

<情報サービス事業>

売上高は、主要顧客からの受注回復等により、1,495百万円(前年同期比6.1%増収)となりました。営業利益は原価率の悪化の影響等により88百万円(前年同期比14.3%減益)となりました。

<人材サービス事業>

売上高は、市場の人材獲得競争の中、エリア貢献の拡販(中部圏、関東圏、関西圏への展開)実現に向けて積極的な拡販活動や新規顧客の獲得に注力したこと等により、1,039百万円(前年同期比75.0%増収)となりました。営業利益は中部営業所及び関東営業所での派遣人件費の増加や営業所新設費用等により5百万円(前年同期比61.6%減益)となりました。

<その他のサービス事業>

売上高は、売電サービスにより、44百万円(前年同期比2.7%減収)となりました。営業利益は11百万円(前年同期比1.8%増益)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度の財政状態は、(1)②財政状態、③キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。自己資本比率は、2.6ポイント上昇し57.1%となっております。

当社グループの財政政策としては、現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部留保又は外部借入により資金を調達しており、財政状態及びキャッシュ・フローの現況から資金調達については何ら問題はありませんが、負債の圧縮、総資産の効率化という方針を掲げ、財務構造のさらなる健全化に取り組んでまいります。なお、当連結会計年度末において短期借入金845百万円、長期借入金(1年以内返済予定の長期借入金を含む)4,000百万円となっており、借入金合計は4,845百万円であります。更に、金融機関との間で当座貸越及び貸出コミットメント契約として5,450百万円を設定し、新型コロナウィルス感染症等による不測かつ緊急な資金需要にも対応可能な体制をとっております。また、資金配分の考え方としては、企業体質強化の為の手元資金、積極的な事業展開の為の成長投資資金、継続的な安定配当の為の株主還元資金につきまして、中長期の目標、当期の業績及び配当性向等を総合的に勘案し、フレキシブルでバランスのとれた資金配分を目指しております。株主還元における配当金につきましては、配当性向30%を目標値として検討しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社経営者は、この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える事項について、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。特に、投資の減損、繰延税金資産、貸倒引当金などの重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。将来に生じる実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、当社グループの見積りと異なる可能性があります。

なお、重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりです。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループでは、主に物流サービス事業分野で研究開発活動を行っており、物流機器・輸送機器の企画、設計、開発、試作を中心に活動するとともに、海外への事業展開を図るための調査、研究を実施しております。
 なお、当連結会計年度のセグメント別の研究開発費は285百万円であり、主に既存製品の改良と物流ノウハウとITを融合した新技術の開発によるものであります。