第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「自然の摂理にのっとり、人類の創造的発展と世界平和に寄与する」という企業理念のもと、旅行のみならず様々な事業を通じて、常に変化・発展し続ける企業として、世界の平和に貢献できる新しいビジネスモデルの構築を目指します。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、全社及び各事業の売上高、営業利益及び経常利益、並びにその成長率を主な経営指標としております。加えて、旅行事業においては、お客様からのご支持の指標である取扱人数並びに取扱額シェアを重視し、拡大する世界の旅行需要を取り込み確固たる地位を築くため、継続的な成長及び収益性の向上を目指しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、既存の中核事業である旅行、テーマパーク、ホテル、エネルギー、地方創生などの事業領域に加え、新たな価値創造を目指して成長領域への積極的な展開を推し進めてまいります。そして、事業の多角化に対応し持続可能な次世代の経営体制構築を図ってまいります。

 

(4)対処すべき課題

当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりです。

 

○ 顧客満足の追求と安全・安心な商品の提供

世界中で信頼され、お客様からご支持いただけるグローバル企業になるために、快適で安全・安心なサービスの提供が不可欠であると考えております。当社グループの持つ世界ネットワークやインフラを最大限に活用し、新たな体験価値の創造や、充実したサービスの提供を図ることで、今後も、安全、安心、高品質な商品やサービス、情報の提供に努めてまいります。また、国内外においてサービスレベルの向上を図ることで、世界中のお客様に喜ばれ、ご支持いただけるよう取り組んでまいります。

 

○ グローバル化への対応

世界中で新たなビジネスやサービスが生み出されている中、当社グループといたしましては、今後の新しい事業領域への進出や既存ビジネスのさらなる発展を加速させるため、グローバル目線での事業拡大を推し進めるとともに、グローバル事業を担う人材の育成も行ってまいります。

 

○ 次なる経営体制の構築

持続的な成長を遂げるため、既存の事業領域に加えて新たな価値を創造すべく新規領域への積極的な展開を推進してまいります。当社グループといたしましては、事業の多角化に適した次世代の経営体制を構築してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応について最大限の努力をする所存であります。

なお、本項に記載した将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年1月30日)現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。

 

① 旅行需要・業界動向に関するリスク

当社グループにおけるセグメント別売上高は、旅行事業が89.4%を占めております。中でも、国別の売上高は日本に集中しており78.8%を占めております。従って、日本における旅行事業の環境変化によって、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各事業は、取引先のビジネスモデルの変革や異業種の新規参入など、他企業との厳しい競争状態にあり、持続的に競争優位性の確保に努めているものの、今後の展開によっては当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 自然災害・人為的災害の影響

当社グループにおける事業を取り巻く環境として、台風、津波、地震などの自然災害による、観光や各種インフラへの被害、感染症の流行、加えて、航空事故、テロや戦争などによる各国・各地域の不安定な政治的及び社会的状況などがありますが、これらが発生した場合の様々な影響により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 情報漏洩・システム管理におけるリスク

当社グループでは、予約手配などの業務にコンピューターシステムを活用しており、多数のお客様の個人情報を管理しております。構築・運営には十分なセキュリティの確保に努めておりますが、通信ネットワークやプログラムの不具合、またコンピューターウィルス感染などにより、システム障害や情報漏洩、改ざんなどの重大な障害が生じた場合、当社グループの業務に重大な支障をきたす可能性があります。また、障害の規模によってはお客様へのサービス提供の中断や修復費用が増加するなど、当社グループの財政状態及び経営成績、社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 商品・サービス提供に関するリスク

当社グループでは、旅行商品内に含まれる飲食店の選定や、その他事業において行っている飲食店の営業において、品質管理基準マニュアルを策定し、食品の安全性に十分留意しておりますが、食中毒など衛生問題が発生した場合には、信用の失墜などにより、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 為替レート・原油価格の変動

当社グループは、外貨建の取引を行っており、これに伴って外貨建の収益・費用及び資産・負債が発生しております。為替レートの変動による影響を軽減すべく為替予約等によるリスクヘッジを行っておりますが、急激な為替変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を邦貨換算しているために、為替レートが変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。加えて、旅行事業において、原油価格の変動に伴い、海外旅行代金とは別に燃油特別付加運賃をお客様にご負担いただいておりますが、この燃油特別付加運賃の著しい上昇があった場合は、旅行総需要が停滞してしまう可能性があります。急激な原油価格の変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 有価証券等保有資産価値の変動

当社グループは、上場及び非上場の株式及び債券等を保有しております。このため、時価を有する有価証券については株式市況及び債券市況の動向により、また時価のない有価証券については投資先会社の財政状態の動向により、売却損や評価損が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

固定資産等の減損

当社グループは、国内及び海外で実施した投資活動や買収に伴い発生した有形固定資産、無形資産、株式、のれん等を連結貸借対照表に資産として計上し、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発現すると見積もられる合理的な期間で償却しておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断される場合には、当該資産等について減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

コンプライアンス

当社グループは、日本国内はもとより、海外の現地拠点が所在する国においても、様々な法令・規則・商慣習・社会的道徳などの下で事業活動を行っており、その遵守に努めております。しかしながら、予期しない新たな規制の導入、執行当局の方針の変更、理解や解釈の相違などの何らかの原因により、コンプライアンス違反と判断される事態が生ずる可能性があります。このようなコンプライアンス違反と判断される事態が生じた場合、法的手続き対応費用の発生や、ブランドイメージが毀損することなどにより、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

(1)経営成績の状況

当連結会計年度における経営環境は、国内では輸出を中心に弱さが長引いているものの、雇用・所得環境の改善や各種政策効果もあり、景気は緩やかに回復いたしました。一方で、国際情勢においては、引き続き通商問題を巡る緊張や経済の先行きに対する不安がみられました。

このような環境の中、当社グループは、拡大している事業領域へ対応すべく体制の再編を行うとともに、働き方改革を推進し、「自然の摂理にのっとり、人類の創造的発展と世界平和に寄与する」という企業理念のもと、旅行のみならず様々な事業を通じて、常に変化・発展し続ける企業として、世界の平和に貢献できる新しいビジネスモデルの構築を目指してまいりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。また、各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。なお、当連結会計年度より報告セグメント区分を変更しており、以下の前期比較については、変更後のセグメント区分に組替えた数値と比較しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 セグメント情報等」をご参照ください。また、各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。

 

(旅行事業)

当連結会計年度における旅行市場は、日本人出国者数においては、東アジアの情勢不安による減少が見られましたが、全体的に活況な旅行需要が継続し、前期比107.3%の過去最高となる2,002万人と好調に推移しました。訪日外客数においては、韓国市場の落ち込みが見られたものの、ラグビーワールドカップ2019日本大会による一時的な押し上げ効果もあり、前期比103.2%の3,199万人と過去最高を更新しました。(出典:日本政府観光局(JNTO))

日本における旅行事業につきましては、大型台風による影響や香港・韓国の情勢不安による減少が見られましたが、史上初の10連休となったゴールデンウィーク需要に加えて、欧州需要の継続、座席供給数増加によるグアムの回復やチャーター便の展開による北海道の伸長などにより、好調に推移いたしました。業務出張・パスポートの残存有効期間不足・妊娠等の理由による旅行キャンセルを補償する新たなサービス「キャンセルサポート」の開発や、商品サイトの大幅リニューアルなど、お客様目線でのサービス向上に努めました。訪日旅行では、東アジアからの受客においては競争環境の激化により収益面に課題が残ったものの、その他エリアにおいては体制の強化を図ったことにより、特に欧米から受客が増加いたしました。法人事業では、新たな取り組みとして、日系企業に向けた海外進出支援事業に加え、自治体(三重県)との戦略的連携協定を結び商社事業を強化いたしました。

海外における旅行事業では、北米における事業拡大を推し進め、第3四半期連結会計期間よりRED LABEL VACATIONS INC.を新規連結いたしました。また、韓国・グアムの伸長など各国のインバウンド事業が好調に推移したことに加えて、新規連結の効果も寄与し大きく躍進いたしました。

なお、当社グループの営業拠点数は、引き続き新規出店と統廃合を実施した結果、国内259拠点、海外69カ国163都市270拠点となりました。(2019年10月末日時点)

以上の結果、当連結会計年度における売上高は7,224億64百万円(前期比110.9%)、営業利益は137億54百万円(同112.7%)となりました。

 

(ハウステンボスグループ)

ハウステンボスでは、4月より、お得に1dayパスポートをお買い求め頂ける「早割」を導入したのを皮切りに、施設の利用制限を考慮した未就学児用の新設やペットの入場無料化、バースデー特典など制度の拡充を図り、お客様のご要望を反映した入場料金体系の変更を行いました。イベントでは、冬季の主力イベント「光の王国」において、日本最大の光の噴水ショー「Water Magic」が新登場したことに加え、新たに日本初の「光と音楽の運河パレードショー」を展開し、「全国イルミネーションランキング」では7年連続第1位を獲得するなど、お客様からのご支持をいただきましたが、入場者数は、繁忙日の天候不良や訪日観光客の減少により、前期比93.6%の2,547千人となりました。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は280億86百万円(前期比91.5%)、営業利益は50億75百万円(同69.4%)となりました。

 

 

(ホテル事業)

旅行事業・ハウステンボスグループに続く第3の柱として強化を図っておりますホテル事業につきましては、引き続き世界一の生産性を目指す「変なホテル」の展開を中心に進めており、当連結会計年度においては、福岡・大阪・京都など西日本を中心に6軒の「変なホテル」を開業いたしました。前期に売却したウォーターマークホテルによる減収があったものの、変なホテルの軒数増加と既存ホテルの安定的な稼働により、売上は順調に推移いたしました。営業利益については、開業関連費用等の追加計上により減益となりました。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は126億76百万円(前期比105.3%)、営業損失は2億17百万円(前期は営業利益8億8百万円)、EBITDAベースでは10億59百万円(前期比50.0%)となりました。

 

(九州産交グループ)

九州産交グループでは、熊本地震後の復興需要の反動、天候や阿蘇山の噴火、再開発事業の費用増を受け、当連結会計年度における売上高は222億30百万円(前期比102.7%)、営業利益は1億58百万円(同39.7%)となりました。なお、桜町再開発事業につきましては、2019年9月14日に大型商業施設「SAKURA MACHI Kumamoto -サクラマチクマモト-」が開業し、10月末で延べ320万人の来場者が訪れ賑わいを見せており、今後とも中心市街地の活性化に取り組んでまいります。

 

(エネルギー事業)

電力小売事業では、代理店等の販路を大幅に増やしたことによる契約数の増加と、バランシンググループや電気の卸しによる収益、また新たな調達先からの相対契約により、当連結会計年度における売上高は204億61百万円(前期比170.7%)、営業利益は9億74百万円(前期は営業損失4億28百万円)となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高は過去最高の8,085億10百万円(前期比111.0%)、営業利益は175億40百万円(同97.0%)、経常利益は170億89百万円(同87.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益36億27百万円を計上し122億49百万円(同110.7%)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ11億1百万円増加し、1,925億41百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは393億44百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは521億16百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは153億62百万円の増加でありました。

 各キャッシュ・フローの状況についての詳細は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動により資金は393億44百万円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益203億52百万円の計上、非資金項目である減価償却費(88億50百万円)、旅行前受金の増加(54億38百万円)により資金が増加したことによるものです。

 また、前連結会計年度において、営業活動により資金は203億97百万円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益207億53百万円の計上、旅行前受金の増加(96億76百万円)により資金が増加し、一方で法人税等の支払(80億9百万円)により資金が減少したことによるものです。

 以上の結果、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ189億46百万円の増加となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動により資金は521億16百万円の減少となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出(758億85百万円)、投資有価証券の取得による支出(69億87百万円)が、再開発事業による収入(276億58百万円)を上回ったことによるものです。

また、前連結会計年度において、投資活動により資金は448億41百万円の減少となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出(454億40百万円)、投資有価証券の取得による支出(69億73百万円)が、有形及び無形固定資産の売却による収入(97億9百万円)を上回ったことによるものです。

以上の結果、当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ72億

74百万円の減少となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動により資金は153億62百万円の増加となりました。これは主に、長・短借入れによる収入(2,183億91百万円)により資金が増加し、一方で長・短借入金の返済による支出(1,697億37百万円)、社債及び転換社債の償還による支出(300億円)により資金が減少したことによるものです。

また、前連結会計年度において、財務活動により資金は483億4百万円の増加となりました。これは主に、長・短借入れによる収入(590億20百万円)、新株予約権付社債の発行による収入(251億円(注))により資金が増加し、一方で長・短借入金の返済による支出(276億46百万円)、自己株式の取得による支出(50億1百万円)、配当金の支払(17億7百万円)により資金が減少したことによるものです。

以上の結果、当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ329億42百万円の減少となりました。

 

(注)発行収入から発行関連費用を差し引いた金額であります。

(3)生産、受注及び販売の実績

① 仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2018年11月1日

  至 2019年10月31日)

 前年同期比(%)

旅行事業(百万円)

614,079

111.2

ハウステンボスグループ(百万円)

3,682

76.7

ホテル事業(百万円)

4,428

101.1

九州産交グループ(百万円)

20,249

104.8

エネルギー事業(百万円)

17,792

154.2

報告セグメント計(百万円)

660,231

111.4

その他(百万円)

4,143

155.7

 合計(百万円)

664,375

111.6

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)は生産形態をとっていないため、生産状況にかわって仕入実績について記載しております。

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当社グループは受注形態をとっていないため、該当事項はありません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2018年11月1日

  至 2019年10月31日)

 前年同期比(%)

旅行事業(百万円)

720,465

110.9

ハウステンボスグループ(百万円)

26,372

91.1

ホテル事業(百万円)

11,757

105.4

九州産交グループ(百万円)

22,208

102.7

エネルギー事業(百万円)

20,345

171.0

報告セグメント計(百万円)

801,149

110.8

その他(百万円)

7,360

139.6

 合計(百万円)

808,510

111.0

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.当社グループは、取扱高(販売価格)を売上高として計上しております。

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債等の計上について見積り計算を行っており、これらの見積りについては過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 財政状態の分析

(ⅰ)流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は、3,482億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ283億51百万円の増加となりました。

主な要因といたしましては、旅行前払金の増加(前期末比177億55百万円増)、未収入金の増加(同113億32百万円増)が挙げられます。

 

(ⅱ)固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,289億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ328億45百万円の増加となりました。

主な要因といたしましては、有形固定資産の増加(前期末比309億96百万円増)が挙げられます。

 

(ⅲ)流動負債

当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,315億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ176億39百万円の増加となりました。

主な要因といたしましては、旅行前受金の増加(前期末比244億15百万円増)、未払金の増加(同186億14百万円増)がある一方で、1年内償還予定の社債及び1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債の償還(同300億円減)が挙げられます。

 

(ⅳ)固定負債

当連結会計年度末における固定負債の残高は、2,219億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ350億24百万円の増加となりました。

主な要因といたしましては、長期借入金の増加(前期末比330億94百万円増)が挙げられます。

 

(ⅴ)純資産

当連結会計年度末における純資産の残高は、1,239億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ82億68百万円の増加となりました。

主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加(前期末比103億26百万円増)がある一方で、為替換算調整勘定の減少(同25億29百万円減)が挙げられます。

 

③ 経営成績の分析

(ⅰ)売上高

当連結会計年度の売上高は、8,085億10百万円となり、前連結会計年度に比べ799億56百万円の増加(前期比111.0%)となりました。報告セグメントごとの売上高については、旅行事業は7,224億64百万円(同110.9%)、ハウステンボスグループは280億86百万円(同91.5%)、ホテル事業は126億76百万円(同105.3%)、九州産交グループは222億30百万円(同102.7%)、エネルギー事業は204億61百万円(同170.7%)となりました。なお、報告セグメントごとの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。

 

 

(ⅱ)営業費用

当連結会計年度の営業費用は、7,909億69百万円となり、前連結会計年度に比べ804億99百万円の増加(前期比111.3%)となりました。

そのうち、売上原価は6,643億75百万円となり、前連結会計年度に比べ691億90百万円の増加(同111.6%)となりました。

また、販売費及び一般管理費は1,265億94百万円となり、前連結会計年度に比べ113億8百万円の増加(同109.8%)となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、前連結会計年度より0.1ポイント低下し15.7%となりました。

 

(ⅲ)営業利益

当連結会計年度の営業利益は、175億40百万円となり、前連結会計年度に比べ5億42百万円の減少(前期比97.0%)となりました。また、売上高営業利益率は前連結会計年度より0.3ポイント低下し2.2%となりました。

 

(ⅳ)経常利益

当連結会計年度の経常利益は、170億89百万円となり、前連結会計年度に比べ24億10百万円の減少(前期比87.6%)となりました。また、売上高経常利益率は前連結会計年度より0.6ポイント低下し2.1%となりました。

主な営業外収益として、受取利息(15億99百万円)、補助金収入(3億97百万円)、また営業外費用として、支払利息(7億88百万円)、為替差損(9億77百万円)が挙げられます。

 

(ⅴ)親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は投資有価証券売却益36億27百万円を計上し203億52百万円となり、前連結会計年度に比べ4億円の減少(前期比98.1%)となりました。

また、当連結会計年度の法人税等は64億77百万円となり、前連結会計年度に比べ5億49百万円の減少(同92.2%)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は122億49百万円となり、前連結会計年度に比べ11億82百万円の増加(同110.7%)となりました。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュフローの状況」に記載のとおりであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資及びM&Aであります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及び転換社債型新株予約権付社債の発行による資金調達によっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、IATA(国際航空運送協会)公認旅客代理店として1990年12月31日認可(期限は認可取消しになるまで有効)を受け、旅客代理店契約(PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENT)を結んでおります。

(注)IATA(国際航空運送協会)について

 1945年に設立され、主に国際線を運航している航空会社が加盟している民間機関です。本部は、カナダのモントリオールと、スイスのジュネーブにあり、IATA公認代理店向けの諸施策の決定や精算事務はジュネーブで行われています。

 IATAの権限は、運賃の取り決め、運送条件の取り決め、代理店対策、運航上の取り決め及び運賃決済などがあります。

 IATAの公認代理店の認可を受けることで自社で国際線航空券が発券できます。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。