第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、前連結会計年度から継続して多額の営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため、監査・保証実務委員会報告第74号「継続企業の前提に関する開示について」に照らすと、当第1四半期連結会計期間末において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているとされます。

当社グループは、このため、固定費用の圧縮や有価証券・不動産など保有資産の売却を進めるとともに、取引先金融機関に対しては既存の借入契約の維持(リファイナンス)の要請を、また、新株予約権の引受先には新株予約権の早期行使をそれぞれ要請しております。

当社グループは、新型コロナウイルス感染症の収束時期の合理的な予測とこれらの対応策の効果を反映した資金繰り計画に基づいて、2023年1月31日まで十分な資金を有することが可能と判断しておりますので、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

なお、当第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、当第1四半期連結累計期間における売上高は、前第1四半期連結累計期間と比較して大きく減少しております。そのため、当第1四半期連結累計期間における経営成績に関する説明は、前第1四半期連結累計期間と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載の通りであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当第1四半期連結会計期間における経営環境は、新型コロナウイルス感染拡大の防止策を講じるなかで、各種政策の効果や海外経済の改善により、持ち直しが期待されるものの、内外の感染拡大による業績の下振れリスクが高まるなど、依然として厳しい状況となりました。

このような環境の中、当社グループは、社員のグループ外出向をはじめ、各国においてコスト削減を継続し、政府からの雇用調整助成金等を最大限活用するなど、コロナ禍に対応した経営体制の再編や働き方改革を推し進めました。また、「自然の摂理にのっとり、人類の創造的発展と世界平和に寄与する」という企業理念のもと、旅行のみならず様々な事業を通じて、常に変化・発展し続ける企業として、世界の平和に貢献できる新しいビジネスモデルの構築を目指してまいりました。

 

当社グループの当第1四半期連結累計期間の業績は、新型コロナウイルスの影響を全般的に受けた前年同期に比べ、海外における経済活動再開の動きがあったことにより、海外の旅行事業とホテル事業では回復が見られました。しかしながら、国内における事業において甚大な影響を受けており、売上高は335億88百万円、営業損失は121億58百万円となりました。また、雇用調整助成金等による特別利益を48億33百万円計上した一方で、臨時休業による損失及び固定資産の減損損失による特別損失を6億28百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は92億99百万円となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、従来の会計処理方法によった場合に比べ、売上高は156億21百万円減少しております。営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する四半期純損失への影響はそれぞれ軽微であります。

 

セグメント別の当第1四半期連結累計期間の業績は以下のとおりです。また、各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。

 

(旅行事業)

当第1四半期連結会計期間における旅行市場は、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と各国で入国制限や渡航制限等の措置が継続するなど甚大な影響を受けており、厳しい状況となりました。日本人出国者数においては、ピーク時であった2019年同期比で3.7%の17万人、訪日外客数は2019年同期比で0.7%の5万人と大幅な減少が続いております。(出典:日本政府観光局(JNTO))

当社の海外旅行事業につきましても、水際対策に基づいた帰国後の待機期間をはじめ、渡航制限の継続、相次ぐフライトキャンセルにより、全方面で企画旅行の催行を中止したことにより、取扱高は大幅な減少が続いております。

国内旅行事業につきましては、緊急事態措置・まん延防止等重点措置が全面的に解除され、各自治体による県民割適用の拡もあり、宿泊プランやバスツアーをはじめとする近距離旅行から需要回復の動きがみられました。ワクチン接種済のお客様やPCR検査で陰性証明をご提示いただいたお客様への旅行代金の割引・抗原検査キット付きツアー実施などの施策をはじめ、国内旅行商材の仕入強化により新規顧客獲得を図ったことにより、12月単月の国内旅行事業の取扱高は、前年及び2019年の同月実績を上回る結果となりました。一方で、1月はコロナウイルス変異株の急速な感染の広がりを受けて、まん延防止等重点措置の適用地域が拡大していったことにより、旅行予約数及び取扱高の減少がみられました。しかし、昨年1月の緊急事態宣言発出に加え、ワクチン接種が進んでおらず、旅行そのものをキャンセルする動きが多かった前年同期に比べて、方面や日程を変更して旅行に行こうとする動きが多く見られました。

法人事業では、コロナ禍において、職域接種および地方自治体のワクチン接種に関わる事業や、企業様向けにHISのグローバルネットワークを活用した様々な支援をはじめとする非旅行商品の展開を強化いたしました。

海外における旅行事業では、欧米に拠点を置く海外グループ会社やトルコ法人を中心に、ローカルマーケットの旅行需要回復の基調がみられました。海外支店のインバウンド事業においては、日本からの海外への渡航制限措置が継続されているため、厳しい状況が続いております。この厳しい状況に対応するため、経費削減に加え、業務の効率化・集約化により収益性の改善に努め、旅行領域以外の事業として、法人事業と連携し、企業の海外進出支援事業や物販事業、また不動産事業等の展開を強化するなど、新たなローカルマーケットの獲得強化に注力いたしました。

なお、当社グループの営業拠点数は、国内外において統廃合を実施した結果、国内152拠点、海外61カ国116都市167拠点となりました。(2022年1月末日時点)

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は99億65百万円、営業損失は82億88百万円となりました。

 

(テーマパーク事業)

ハウステンボスでは、10月より緊急事態宣言・まん延防止等重点措置が全国規模で解除され、来場者数は月を追うごとに回復基調で推移し、総入場者数は70万2千人(前年同期比115.1%)と、コロナ禍以前を超える結果となりました。また、10月には「ファンタスティックハロウィン」、11月には2年ぶりの開催となった「九州一花火大会」、12月には「光の街のクリスマス」など環境演出に重点を置いた各種イベントが好評を得ており、お客様満足度向上に努めてまいりました。 引き続き、パーク・ホテル内での感染症対策への取組みが評価され、修学旅行需要等も好調に推移したことにより、営業利益11億6百万円、四半期純利益13億18百万円となりました。

ラグーナテンボスでは、11月より開催している、中部エリア最大級のランタンオブジェを新登場させたイベント・ラグーナイルミネーション「光のラグーン」や、テレビアニメ「プリキュア」の体験型テーマイベントが好評を得ており、入場者数は前年を上回る結果となりました。(前年同期比132.9%)。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は67億15百万円、営業利益は10億97百万円となりました。

 

(ホテル事業)

ホテル事業では、「変なホテル」の海外初進出となる、「変なホテル ソウル 明洞」を皮切りに、「変なホテル ニューヨーク」を新たに開業するなど、新規開発を進めてまいりました。国内のホテルにおいては、緊急事態措置・まん延防止等重点措置が全面解除されたこともあり、月を追うごとに稼働率の改善が見られたものの、コロナ禍以前の回復には至らず、また海外のホテルにおいては、各国にて入国制限の措置が継続するなど、引き続き新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、宿泊者数は減少いたしました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は18億34百万円、営業損失は9億63百万円、EBITDAベースでは25百万円の損失となりました。

 

(九州産交グループ)

九州産交グループでは、熊本県の「感染リスクレベル」が引き下げられたことにより人流増加の動きがみられ、大型商業施設「サクラマチ クマモト」の入館者数は、各種イベントの実施等もあり、回復が見られました。

一方、バス事業では都市圏路線や地方部路線の輸送人数の回復が見られたものの、高速バス路線の運休や減便、飲食物販事業でも時短営業が継続されたことにより、引き続き新型コロナウイルス感染拡大による影響を受ける状況が続いております。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は47億32百万円、営業損失は3億1百万円となりました。

 

(エネルギー事業)

電力小売事業では、卸電力取引市場と相対による取引を適切に組み合わせた電源の調達を行うことで利益率向上を図るなど、支出を抑えるための施策を実施しましたが、引き続き価格高騰の影響を非常に大きく受けました。

発電事業につきましては、燃料となるパーム油(RSPO認証油)の価格が引き続き高騰したため、バイオマス発電所の稼働は設備維持のための運転にとどまりました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は99億46百万円、営業損失は29億79百万円となりました。

 

② 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ45億11百万円減少し、4,069億36百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加(前期末比70億45百万円増)、受取手形及び売掛金の増加(同33億19百万円増)がある一方で、有形固定資産の減少(同59億35百万円減)、旅行前払金の減少(同41億90百万円減)、貸付金の減少(同35億60百万円減)、投資有価証券の減少(同17億4百万円減)によるものです。

当第1四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ39億47百万円減少し、3,433億54百万円となりました。これは主に、旅行前受金の減少(前期末比63億18百万円減)によるものです。

当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ5億63百万円減少し、635億81百万円となりました。これは主に、四半期純損失の計上等による利益剰余金の減少(前期末比90億65百万円減)がある一方で、第三者割当増資による資本金及び資本剰余金の増加(同75億円増)、為替換算調整勘定の増加(同15億63百万円増)によるものです。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間におきまして、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

該当事項はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません