第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に、緩やかな回復基調の動きが見られたものの、新興国の景気減速懸念や欧州経済の混乱懸念等依然として先行き不透明な状況が続いております。

 当社グループにおきましては、ISIL(いわゆる「イスラム国」)の過激な活動の情報から、欧州・中東での地政学的リスクの高まりから、営業収益の減少の影響を受けております。

 また、当第2四半期連結会計期間からは、平成27年11月に発生したパリ同時多発テロ事件並びに平成28年3月に発生したベルギーでのテロ事件の影響が直接的に加わり、営業収益の減少が発生しております。

 その結果、当連結会計年度の営業収益は49億88百万円(前期比83.5%)、経常利益は51百万円(前期比139.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益が△42百万円(前期比-%)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が51,078千円となり、営業未払金が103,904千円減少し、旅行前受金が125,096千円減少し、投資有価証券の取得による支出100,000千円、敷金及び保証金の差入による支出20,000千円、並びに配当金の支払による支出81,131千円等の要因により、当連結会計年度末1,800,194千円(前期比17.9%減)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は、154,084千円(前年同期比82.2%)となりました。

 これは、税金等調整前当期純利益並びに営業未払金の減少及び旅行前受金の減少等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、129,635千円(前年同期比-%)となりました。

 これは主に、投資有価証券の取得による支出、敷金及び保証金の差入による支出、保険積立金の積立による支出等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、81,131千円(前年同期比100.0%)となりました。

 これは配当金の支払によるものです。

2【販売の状況】

 当社グループは、旅行業を主たる事業としているため、生産及び受注の実績の記載は該当がありません。従って、仕入実績及び販売実績等についての区分記載を行っております。

(1)仕入実績

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

航空運賃

1,558,296

78.1

地上費

2,219,715

81.7

その他

232,736

87.4

合計

4,010,748

80.5

 (注) 金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)販売実績

a.商品販売売上高は、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

旅行業

4,968,467

83.5

その他売上

19,722

85.0

合計

4,988,189

83.5

 (注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.その他売上は保険料手数料の収入であります。

b.添乗員付主催旅行の渡航先別旅行者数による販売実績は次のとおりであります。

行先

人数(人)

前年同期比(%)

ヨーロッパA(南欧)

1,328

98.1

ヨーロッパB(西欧)

988

71.3

ヨーロッパC(東欧・ロシア)

1,000

87.7

イスラム諸国

625

72.7

アフリカ

501

108.9

中南米

1,056

87.6

北米

191

82.7

インド

427

66.9

アジア

1,028

100.2

中国

290

108.2

シルクロード

634

78.9

オセアニア

297

112.1

その他

1,175

162.5

合計

9,540

92.1

 

3【対処すべき課題】

 海外情勢の不安定化による需要減少が続いている環境下にありますが、継続して営業収益の確保に努めます。為替変動により直面した粗利益の減少につきましては、価格転嫁の進行によりこの問題を解消してきました。当社は、従来から確保してきたリピーター層を中心とする顧客基盤を基礎として業績の進展に努めます。引き続き安全性の高い地域を中心とする積極的な販促活動・宣伝効果を狙った戦略を通じて業容の拡大に努めていきます。同時に、顧客の支持を確固たるものとして継続するために、引き続き顧客との綿密なコミュニケーションに努め、知的好奇心や精神的喜びに応える旅づくりを通じて上質なサービスを提供し続けるよう努めます。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがあります。当社はこれらのリスクの発生の可能性を認識した上で、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施していく方針であります。

(1)海外の政治情勢、戦争、紛争、テロ事件、自然災害等の影響

 当社は海外旅行の企画・販売を事業としており、海外諸地域の安全性が損なわれる事態が生じた際、当初計画していた旅行の催行取り止め等により、業績等が影響を受けることがあります。

 また、当該事象の程度によっては、顧客心理への悪影響から海外旅行需要自体の低下により、大幅な収益の減少に見舞われ、業績等に影響を受けることがあります。

(2)外国為替相場の変動の影響

 当社は、海外旅行の販売に伴い、仕入原価の約半分を占める地上費について外貨支払の割合が高いために、外国為替相場の変動が業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 商品の価格決定にあたっては、価格決定時の為替相場に応じた設定を行うとともに、取扱予想外貨に基づく為替予約を行う形をとっておりますが、予想を超える大幅な為替相場の変動が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

(1)IATAとの旅客代理店契約

 IATA(国際航空運送協会)公認旅客代理店として平成7年5月認可(期限は認可取消になるまで有効)を受け、旅客代理店契約(PASSENGER SALES AGENCY)を結んでおります。

(注) IATA(国際航空運送協会)について

1945年に設立され、主に国際線を運行している航空会社が加盟している民間機関です。

本部は、カナダのモントリオールとスイスのジュネーブにあり、IATA公認代理店向けの諸施策の決定や精算事務は、ジュネーブで行われています。

IATAの権限は、運賃の取り決め、運送条件の取り決め、代理店対策、運行上の取り決め及び運賃決裁などがあります。

IATAの公認代理店の許可を受けることにより自社で国際航空券が発券できます。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態

 当連結会計年度末における資産合計は3,094,614千円(前期比10.5%減)、負債合計は1,119,607千円(前期比13.4%減)、純資産合計は1,975,007千円(前期比8.7%減)となっております。自己資本比率は63.8%であります。

 事業の特徴として、営業収益については旅行代金について前受金の形で入金されます。資金については、事前の入金を前提としていることから、無借金経営を継続しており、借入金残高はありません。同時に顧客よりの預り金の性質を有していることに鑑み、前受金相当の資金につきましては、価値変動リスクにさらすことなく、現金及び現金同等物として保有することを基本方針としております。また、米国同時多発テロ事件に見られますように、世界情勢の影響によるリスク等の存在する点から、自己資本の充実及び内部留保の確保による経営の安定性についても留意を払っております。

(2)経営成績

 当連結会計年度においては、営業収益4,988,189千円(前期比16.5%減)、経常利益51,078千円(前期比39.5%増)、親会社株主に帰属する当期純損失42,274千円(前期比-%)となりました。

 大幅な円安進行に伴う仕入原価の増加が続いておりましたが、価格転嫁の実施を進行させ、粗利率については改善を図りました。海外情勢不安に伴う需要の減少に直面しましたが、当連結会計年度における経常利益黒字化は達成されており、引き続き営業収益を確保していくことを方針としております。

(3)キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フロー全般の状況につきましては、税金等調整前当期純利益の発生及び営業未払金・旅行前受金の減少並びに配当金の支払等により前期比17.9%減の1,800,194千円が当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高となりました。現金及び現金同等物より、旅行前受金を差し引いた、実質の資金残高につきましては、1,089,555千円(前期比80.3%)と安定しており、無借金経営を継続しております。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 4 事業等のリスクに記載の通りであります。