文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、放送という公共性の高い事業を中核としており、「テレビ、ラジオの放送を通じてすぐれた報道、情報、娯楽番組を提供し、地域社会や文化に貢献する」ことを経営の基本理念にしております。さらには、報道機関として、いかなる状況においても放送を継続するために、その関連施設に対しては最大限の対策を継続して施す必要があり、また、大規模な災害時などにおいては、当社グループの主要な収入である広告を一定期間放送することなく、情報を提供し続けるという使命も負っています。このため、放送事業を中心とする公共性の高い企業グループとして、長期にわたり安定した経営基盤を確保していくことが重要な経営目標となります。
放送局を取り巻く環境は、メディア、情報デバイスの多様化によって大きく変容してきていますが、地上放送が最強のメディアであり続けるために、我々は、地域を代表する放送局として、地域にとって有益な情報、魅力あるコンテンツ、そして生活者のライフスタイルにふさわしい放送サービスを提供してまいります。
また、当社グループ全体としても、業容の最適化と収益性の最大化を推進することで、総合力による競争優位性を確保してまいります。
当社グループの中核をなす放送事業は、景気動向や広告市場から大きな影響を受けるという特殊性を持っています。また、放送事業を取り巻く環境はメディアの多様化とともに、大きく変化してきています。このため、様々な事業環境の変化に柔軟に対応しつつ、放送事業を磐石にする一定の利益率を確保し、安定した経営基盤を築いていくことが重要であると考えています。今後とも中長期的な視野に立って、グループ全体として企業価値を増大させていくことを目標としてまいります。
当社は、昨年12月、創立67周年を迎えました。「100年企業」への歩みに向けては、ちょうど3分の2を経過したこととなります。民間放送第1号の100年企業に向け、これからも時代をリードし、地域とともに歩み続けていきたいと考えています。
少子高齢化と人口の減少、広告市場の変化、メディア・デバイスの多様化、放送技術の進展等、グループを取り巻く環境は大きく変わってきています。今後、社会環境のパラダイムシフトが起きても、これまで通り、放送という公共性の高い事業を中核に、地域で最も信頼されるメディア企業グループとして、地域社会の経済や文化の発展に寄与するという社会的使命を確実に果たしていくためには、5年目を迎えた「Webフォーメーション」体制を更に進化させ、グループ全体の基盤をより強化し、将来にわたって成長エンジンを回し続けていく必要があります。
当社および当社グループは、2018年度を初年度とする「中期経営計画2018-2020」を策定しました。策定にあたり、当計画期間を、「100年企業」となる2050年においても成長し続けるグループとなるために、主力であるテレビ・ラジオの放送を中心に既存の事業を更に強化しつつ、グループ全体で将来の種を播き、成長の可能性を見出す3年間と位置付けました。計画最終年度となる2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、我が国経済にとっても、メディアにとっても大きな節目の年となります。ポスト五輪の懸念もありますが、この地区では2026年のアジア大会、2027年のリニア開通などが控えており、ポテンシャルは高いエリアといえます。足元をしっかりと固めつつ、将来に向けて備えておく重要な期間となります。
当計画における重点目標としては、成長戦略の3本柱「映像」「情報」「ICT」を軸に、「現行ビジネスの強化」「新規事業の拡張、創出」「成長を支える基盤の強化」の3点を掲げ、グループの成長を促進させていきます。
「現行ビジネスの強化」とは、すなわち放送を中心とした現行ビジネスの売上、利益を最大化することです。当社グループの中核である放送事業に関しては、「少子高齢化と人口の減少」や「メディアの多様化、高度化」により、「若者のテレビ・ラジオ離れ」が進んでいるという声が聞かれます。少子高齢化が進めば、若年層向けの市場が縮小に向かうという予測もありますが、逆に見れば、高齢層向けの関連市場は今後、拡大するという見方もできます。また、メディアの多様化も、見方を変えれば好機となります。広くあまねく伝送する放送波を持ち、地域に根差したコンテンツ制作力を有するという強みを生かして、地域の情報インフラとして、信頼あるコンテンツを生み出し、そして、その価値を、出口戦略や各種データなどの様々な手段によって最大化していくことで、可能性はさらに拡がっていくものと考えられます。重要なのは、こうした環境の変化をプラスと捉え、対応していくことです。
また、不動産事業では、昨年3月に取得した名古屋駅前エリアの不動産に関して、リニア中央新幹線の開通を見据えた再開発の検討を開始し、その他の各保有資産に関しても、現状の収益の最大化や新たなポートフォリオの構築を推し進め、経営基盤の強化に努めていきます。
「新規事業の拡張、創出」とは、「100年企業」の実現に向けて、将来成長が見込まれる分野にリソースを投入し、新しい収益の柱を創出していくことです。放送事業が安定しているときだからこそ、新たな種を播くことが重要となります。
その1つは「放送事業を強化する総合的メディアデザインの構築」です。昨年行った総務省の実証実験などで得た知見をいかし、放送とデータ利活用を結びつけるプラットフォームをはじめ、各種プラットフォームの可能性を探りつつ、そこから生まれる新たなビジネスモデルについて検討し、ラジオ、テレビの価値の最大化につなげていこうと考えています。
もう1つは「次世代に向けた戦略的投資、新規事業の開拓」です。放送関連分野だけではなく、「ICT」分野を中心に検討を行い、高度な技術や知見を有するさまざまな企業とのオープンイノベーションによる連携や協業も積極的に進め、事業拡大に向けて取り組んでいきます。
「成長を支える基盤の強化」とは、グループ各社が日々、今日を超えるパフォーマンスを発揮するため、「インフラ整備」と「次世代人材の開発・育成」を行っていくことです。
「インフラ整備」として、まず着手するのは、CBC会館のリニューアル工事に向けた検討です。本社エリア再開発については、2015年度に第1期となる放送センターの増築工事が完了し、CBCテレビの全機能を集約、BCP機能も強化しました。2017年度には第2期として、CBCアネックスが完工し、グループ3社が機動的に連携できる新たな拠点を整えました。第3期となるCBC会館に関しては、現在はスタジオ使用が中心となっていますが、長期にわたる耐久性、耐震性が確認されており、今後3年ほどかけてリニューアル工事を実施し、CBCの表玄関としての機能を生かした有効活用を図っていく方針です。そして、放送機能の強化に向けては、テクノロジーの進展に合わせて新たな設備が必要となるため、多額を要する更新も予定しています。
「次世代人材の開発・育成」として不可欠なのは、ICTリテラシーの向上です。そのうえで、社内外の技術やアイデア等を組み合わせて新たな価値を創造できる人材育成の体系を整備していきます。あわせて、グループの職員やスタッフの「新しい働き方」についての検討も進めていきます。
民間放送のパイオニアとして歴史を先導してきた当社グループは、「100年企業」へ向かって、これからも時代をリードし、地域の皆さまに信頼され、欠かせない存在であり続けていきたいと考えています。そのために、上記目標及び課題に対処していくことこそが、報道機関、情報インフラとして機能するという使命を達成し、且つ企業としての成長につながっていくものと確信しています。取り巻く環境は技術革新とともに今後ますます変化することが予想されますが、その変化に絶えず対応できる磐石なグループ体制を構築し、あらゆるステークホルダーの皆さまに最大の満足を提供できるよう、鳥瞰の目を持って成長市場を見渡し、ズームレンズの目を持って、未来を見据えつつ現業に注力し、基盤を強化して、それを将来に繋げていこうと考えています。
なお、会社の支配に関する基本方針は、次のとおりです。
当社および当社グループは、テレビ、ラジオの放送を通じてすぐれた報道、情報、娯楽番組を制作し、地域社会や文化に貢献することを経営の基本理念にしています。テレビやラジオは、公共性の高いメディアであり、通信技術の進展に伴ってメディアが多様化しても、基幹メディアの地位を維持していくものと考えています。このため、中長期的な視点に立って、安定的に経営を継続していくことが重要であり、それが、ひいては企業価値、株主価値の向上につながるものと確信しています。
当社は、こうした経営の基本理念を支持する者が、「会社の財務および事業の方針の決定を支配する者」であることが望ましいと考えています。
なお、当社では、株式に対する大規模な買収行為がなされた場合に備えた具体的な枠組み(いわゆる「買収防衛策」)は定めていません。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 景況等の影響について
当社グループの売上の多くは、広告収入に依存しています。特に、大きなウエイトを占めているテレビスポット収入は、国内景気の全体の動きに加え、広告主である各企業の業績や広告出稿に対する動向などとの連動性が強くなっています。このため、景況や広告主の動向によって、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 視聴率、聴取率による影響
視聴率、聴取率は、スポンサーにとって、CMが、視聴者、リスナーにいかに到達しているかを示す指標となっています。このため、視聴率、聴取率の変動は、放送関連部門の売上高に影響を与えることになります。
テレビにおける視聴率のうち、ゴールデンタイム、プライムタイムと呼ばれる時間帯の多くは、キー局である㈱TBSテレビが制作、編成していますが、こうした番組の視聴率動向によっても、売上高が大きく変動する可能性があります。
(3) 他メディアとの競合について
技術の飛躍的な進歩によるメディア、情報デバイスの多様化は、視聴者・聴取者の動向や企業の広告出稿に影響を与える可能性があります。
リーチ、フリクエンシーでは他の追随を許さないテレビは、広告メディアとして圧倒的な優位性を保っていますが、今後、メディア間での競争が激化し、視聴者の動向や広告メディアとしての価値が変化した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響が出る可能性があります。
(4) 大規模災害の発生や災害放送、緊急時放送について
当社の本社のある名古屋市をはじめ、放送サービスエリア内の広い範囲が、東海地震に係る地震防災対策強化地域および東南海・南海地震防災対策推進地域に指定されています。
当社グループでは、本社建物や電波を送り出す瀬戸のデジタルタワーを始めとした放送関連施設について、最大限の地震対策を施しております。
しかしながら、予想を上回る大地震の発生により、放送関連施設が大きな被害を受けることで、正常な放送を送り出すことができなくなるおそれがあります。
また、当社グループの放送関連部門は、報道機関であることから、大地震をはじめとする大規模な災害や大事故、大事件などが発生した場合、一定期間において、当社グループの主要な収入である広告の放送を行うことなく、テレビ、ラジオの放送を通じて、国民に情報を提供いたします。
さらに、いわゆる「有事法制」における非常時においても、広告の放送を行わないこともあります。
こうした場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 年金債務について
当社グループの年金資産の時価が大きく変動した場合や、年金資産の運用利回りが変動した場合、業績に大きな影響が出る可能性があります。また、金利環境の変動などの要因により、退職給付債務等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 有価証券等の保有について
当社グループが保有する有価証券について、大幅な株式市況の下落や投資先の実質価額が著しく下落した場合に、多額の評価損が計上され、業績に影響を及ぼす可能性があります。
|
|
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する |
|
平成29年3月期 |
33,850 |
2,805 |
3,152 |
2,051 |
|
平成30年3月期 |
33,937 |
2,779 |
3,187 |
1,971 |
|
増減率(%) |
0.3 |
△0.9 |
1.1 |
△3.9 |
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念されたものの、政府の経済政策等による雇用情勢や所得環境の改善から、緩やかに回復しました。一方、当社グループに影響を与えるテレビの広告市況につきましては、やや停滞気味に推移しました。
このような事業環境の下、当社グループの当連結会計年度の売上高は、339億37百万円(前期比0.3%増)となりました。利益面では、営業利益は27億79百万円(前期比0.9%減)となりました。一方、営業外収益における受取配当金が増加したことなどから、経常利益は31億87百万円(前期比1.1%増)となりました。また、特別利益において前期に補助金収入があった反動減により、親会社株主に帰属する当期純利益は19億71百万円(前期比3.9%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
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|
放送関連 |
不動産関連 |
その他 |
|||
|
売上高 |
営業利益 |
売上高 |
営業利益 |
売上高 |
営業利益 |
|
|
平成29年3月期 |
30,848 |
1,731 |
1,581 |
973 |
1,420 |
123 |
|
平成30年3月期 |
30,750 |
1,644 |
1,725 |
1,068 |
1,460 |
89 |
|
増減率(%) |
△0.3 |
△5.0 |
9.1 |
9.7 |
2.8 |
△27.0 |
(注)売上高については、セグメント間の取引を相殺消去しております。
〈放送関連〉
当セグメントは、当社、㈱CBCテレビ、㈱CBCラジオ、㈱CBCクリエイションならびに㈱CBCコミュニケーションズ(平成29年10月23日に㈱シー・ウェーブより商号変更)で構成されます。
「放送関連」は、ラジオのタイム収入やテレビスポット収入は増加したものの、ラジオスポット収入やクロスメディア収入が減少したことにより、売上高は307億50百万円(前期比0.3%減)となりました。
利益面では、減価償却費の増加やラジオスポットの減収の影響により、営業利益は16億44百万円(前期比5.0%減)となりました。
CBCグループの中核をなすテレビ事業は、視聴率アップによるブランド価値の向上を目指しました。この結果、10月の月間視聴率は、全日帯(6:00~24:00)とノンプライム帯(6:00~19:00、23:00~24:00)で1位となり、当期の年間平均視聴率でも、全日帯が7.9%、ゴールデンタイム(19:00~22:00)が12.2%、プライムタイム(19:00~23:00)が12.0%、ノンプライム帯が6.7%と全ての時間帯区分で2位となりました。
レギュラー番組では、報道情報番組『イッポウ』(月~金曜 16:50~19:00放送)は3年連続同時間帯1位、情報生ワイド番組『なるほどプレゼンター!花咲かタイムズ』(土曜 9:25~11:30放送)は10年連続同時間帯1位となりました。また、情報生ワイド番組『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(月~金曜 13:55~15:58放送)は、放送エリアが関東・宮城・山陰・山口地区に加えて、今年4月から静岡・新潟地区にも拡大し、ローカルの枠を越えた全国に通用する情報番組の新たな形を構築しています。
一方、ラジオ事業は、地域に密着した身近なパーソナルメディアとして「地域No.1ラジオ局」を目指しました。6月の中京圏ラジオ個人聴取率調査(12才~74才)では、平日の生ワイド番組が好調だったこともあり、総合および平日平均で1位を獲得しました。
国内外のコンクールでは、コンテンツ制作力の高さをアピールしました。ラジオドキュメンタリー『1/6の群像』が、文化庁芸術祭で大賞、日本民間放送連盟賞ラジオ教養番組部門で最優秀を受賞しました。さらに、テレビドキュメンタリー『消えていく「今」~7秒の記憶と生きる 2017春~』が国際的メディアコンクールであるニューヨークフェスティバル2018で銀賞を受賞、『CBCテレビ開局60周年記念番組 伊勢神宮・命あふるる神々の森 五十鈴川を行く』も、ニューヨークフェスティバル2018で銅賞、優れた4K番組を評価する4K徳島映像祭2017で大賞を受賞するなど、高い評価を受けました。
このほか、CBCのメディア価値向上のための企画・イベントにも取り組みました。男子ゴルフの『第58回中日クラウンズ』(4月)、『第40回名古屋国際音楽祭』(3月~7月)をはじめ、展覧会、ロックコンサート、スポーツイベントを実施したほか、花咲かタイムズ10周年を記念した大型フードイベント『東海三県のうまいもん集めMAX!!!』(3月)を開催しました。また、『CBCラジオ夏まつり2017』(7月)が23万5千人を動員したのをはじめ、初の試みとなったシニアターゲットのイベント『春の終活文化祭~シニアにYELL!~』(3月)では、シニア層のリスナーとスポンサーを繋ぐマッチングイベントとして成功を収めました。
その一方で、放送事業を取り巻く環境は、少子高齢化と人口の減少、メディアの多様化・高度化による「若年層のテレビ・ラジオ離れ」や、コンテンツに対するニーズの変化などの課題を抱えています。ラジオ番組の内容をテキスト記事化して自社サイトなどで展開する番組情報サイト「RadiChubu(ラジチューブ)」や、「Yahoo!ニュース」などインターネットメディアへのニュース提供を行い、CBCテレビ・CBCラジオへの認知向上、接触機会を増やすとともにコンテンツの価値を最大化するよう取り組みました。
クロスメディア事業としては、女性向け情報サイト「CUCURU」が開設10か月で100万ページビューを超え順調に成長しています。出資映画では『忍びの国』が興行収入24億円、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』は25億円を超える大ヒットとなりました。
また、新たな映像技術への取り組みとして、CBCクリエイションが地域の大学と共同で、企業の防災イベントに参画し、地震発生時のシミュレーション映像をVRで制作しました。
〈不動産関連〉
当セグメントは、当社と㈱千代田会館ならびに㈱CBCビップスで構成されます。
「不動産関連」は、昨年3月に取得した名古屋駅エリアの賃貸ビルにおける収入などを計上したことにより、売上高は17億25百万円(前期比9.1%増)となりました。
利益面でも、増収効果により、営業利益は10億68百万円(前期比9.7%増)となりました。
〈その他〉
ゴルフ場事業を営む㈱南山カントリークラブ、保険代理業などを営む㈱CBCビップスならびにタクシー業を営む文化交通㈱で構成される「その他」は、売上高が14億60百万円(前期比2.8%増)、営業利益は89百万円(前期比27.0%減)となりました。
② 財政状態の状況
(a)資産の部
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べて21百万円減少し、716億72百万円となりました。
主な増加要因として、保有株式の時価上昇などに伴い投資有価証券が21億81百万円増加しております。また主な減少要因として、現金及び預金が17億29百万円、減価償却に伴い有形固定資産が6億94百万円減少しておりま
す。
(b)負債の部
当連結会計年度末における負債は26億77百万円減少し、162億9百万円となりました。
これは、退職給付に係る負債が14億60百万円、設備投資に伴う支払などにより流動負債の「その他」が7億49
百万円、長期預り保証金が4億83百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
(c)純資産の部
当連結会計年度末における純資産は26億56百万円増加し、554億62百万円となりました。
これは、親会社株主に帰属する当期純利益と配当金の支払いとの差額により利益剰余金が13億64百万円、保有
株式の時価上昇に伴いその他有価証券評価差額金が8億82百万円、退職給付に係る調整累計額が3億86百万円そ
れぞれ増加したことなどによるものです。
|
|
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
増減額 |
|
(百万円) |
(百万円) |
(百万円) |
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
3,982 |
2,340 |
△1,642 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△5,055 |
△2,445 |
2,610 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△1,085 |
△1,125 |
△39 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
△2,158 |
△1,229 |
928 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
15,168 |
13,010 |
△2,158 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
13,010 |
11,781 |
△1,229 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて12億29百万円減少し、117億81百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は23億40百万円となりました。これは、退職給付に係る負債の減少額が8億80百万円、法人税等の支払額が17億74百万円それぞれあった一方で、税金等調整前当期純利益31億47百万円や減価償却費13億31百万円をそれぞれ計上し、さらに法人税等の還付額が3億11百万円あったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は24億45百万円となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出14億91百万円があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は11億25百万円となりました。これは、配当金の支払額6億6百万円や預り保証金の返還による支出5億36百万円があったことによるものです。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
放送関連 |
30,750 |
△0.3 |
|
不動産関連 |
1,725 |
9.1 |
|
報告セグメント計 |
32,476 |
0.1 |
|
その他 |
1,460 |
2.8 |
|
合計 |
33,937 |
0.3 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
㈱電通 |
9,009 |
26.6 |
8,838 |
26.0 |
|
㈱博報堂DY |
6,546 |
19.3 |
6,677 |
19.7 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の数値ならびに当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しておりますが、特に貸倒引当金、投資の減損、繰延税金資産および退職給付費用に関する見積りおよび判断が連結財務諸表の作成に重要な影響を及ぼすと考えております。
(a)貸倒引当金
当社グループは、得意先への売掛金等の一般債権について、支払不能時に発生する損失見積額を、過去の貸倒実績率に基づき、貸倒引当金に計上しております。また、相手先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には個別に回収可能性を見積り、追加引当を行っております。さらに、当社グループは預託金方式のゴルフ会員権を所有しております。このゴルフ会員権は、下記「(b)投資の減損」で減損の対象になった際に、時価が額面金額を下回った場合、時価と額面との差額の全額を貸倒引当金として計上しております。
(b)投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のため、また余資運用目的で有価証券および投資有価証券を所有しております。この中には市場価額のある公開会社への投資と、時価の決定が困難な非公開会社への投資が含まれております。当社グループは投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、投資の減損を計上しております。投資価値の下落が一時的でないとの判断は、「金融商品会計基準」に従って行っております。
(c)繰延税金資産
当社グループでは、繰延税金資産の判定に当たって慎重な判断を行い、評価性引当額を計上することによって実現可能性の高い金額への修正を行っております。評価性引当額の必要性を評価するに当たっては、将来の課税所得と継続的な税務計画を慎重に判断し、いわゆるスケジューリング不能と判断された場合にはこれを実現できないものとし、繰延税金資産の調整額として費用に計上しております。
(d)退職給付費用
当社グループでは、従業員退職給付費用および債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。また、一部の子会社については簡便法を採用しております。
当社グループの年金制度において、割引率は優良社債の市場利回りを基準に算出しております。長期期待運用収益率は、年金資産が退職給付の支払に充てられるまでの時期、保有している年金資産のポートフォリオ、過去の運用実績、運用方針および市場動向等を考慮して決定しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高および営業利益)
当社グループは放送事業を中心とする公共性の高い企業グループとして、長期にわたり安定した経営基盤を確保していくことを重視しており、様々な事業環境の変化に対応しつつ、中長期的な視野に立ってグループ全体として企業価値を増大させていくことを目標としております。
このような基本方針の下、当社グループの中核となるテレビ事業では、地域の情報インフラとして、魅力的で信頼あるコンテンツを制作し、視聴率アップによるブランド価値上昇を目指しました。この結果、年間の視聴率は全ての時間帯区分で2位を獲得することができました。また、好調な視聴率は、テレビの広告市況が停滞気味に推移するなかで、スポット収入の増加にも寄与しました。
一方、放送事業を取り巻く環境は、若年層のテレビ・ラジオ離れや、コンテンツに対するニーズの変化などの課題を抱えています。このため、ラジオの番組内容をテキスト化した番組情報サイト「RadiChubu(ラジチューブ)」や、「Yahoo!ニュース」などのインターネットメディアへのニュース提供などにより、様々な視聴者層・聴取者層に対する接触機会増加や認知度向上を図ることで、テレビ・ラジオの媒体価値増大に努めました。
また、中核の放送事業を支えるための基盤の強化も重要な取り組みです。その一環として昨年3月に取得した名古屋駅エリアの不動産は、テナントビルとして安定的に収益を獲得しており、一層の経営基盤強化に貢献しております。
このような状況の下、当連結会計年度の売上高は、前期比86百万円(0.3%)増の339億37百万円となりました。また、売上原価は前期比1億49百万円(0.8%)増の178億90百万円、販売費及び一般管理費は前期比37百万円(0.3%)減の132億66百万円となりました。
この結果、営業利益は、前期比25百万円(0.9%)減の27億79百万円となりました。
前期に大規模な設備投資を実施したことにより当期の減価償却費が増加し、営業利益は減益とはなりましたが、売上高については3期連続の増収となりました。
以上より、企業価値の増大という目標に照らし、当社グループは着実な歩みを進めているものと認識しております。
なお、セグメント別の売上高および営業利益については「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(経常利益)
営業外収益は投資有価証券の受取配当金が増加したことなどから、前期比50百万円(12.6%)増の4億51百万円となりました。一方で、営業外費用は支払利息の減少などにより、前期比9百万円(17.7%)減の44百万円となりました。この結果、前述のように営業利益段階では減益となったものの、経常利益は前期比34百万円(1.1%)増の31億87百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、前期には補助金収入がありましたが、当期は計上がなかったため、前期比51百万円減となりました。
また、特別損失は、前期比8百万円(17.3%)減の40百万円となりました。
税金費用は、生産性向上設備投資促進税制の適用による税額控除が前期で終了したため、前期比68百万円(6.4%)増の11億43百万円となりました。
以上の結果、経常利益段階では増益となったものの、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比79百万円(3.9%)減の19億71百万円となり、前期を下回りました。
(b) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(c) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、テレビやラジオの放送における番組制作や送出に係る費用のほか、多額を要する放送設備の更新と社屋関係へのインフラ投資、持続的な成長を維持するための事業展開に向けた投資が見込まれております。
当社グループは、健全な財務状態及び営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金および設備投資に要する資金を調達することが可能と考えております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は117億81百万円となっております。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はありません。
当連結会計年度において、当社グループで特筆すべき研究開発活動は行っておりません。