(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀による金融政策の継続により、雇用情勢の改善をはじめとした緩やかな回復基調を見せました。しかしながら、海外では中国及び新興国経済の減速、英国のEU離脱問題など、国内では個人消費の低迷などが続き、依然として先行き不透明な状況が続きました。
このような状況のなかで、それぞれ異なる分野で事業活動を展開する当社グループは、各事業部門において積極的な営業活動とサービスの提供に努めました。当連結会計年度における売上高は220億2千7百万円(前期比104.6%)となりました。また、徹底したコストの削減を図り収益の確保に全力を傾けた結果、利益面におきましては、営業利益は11億3百万円(前期比104.8%)、経常利益は11億6千1百万円(前期比105.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億1千4百万円(前期比104.9%)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりであります。
○放送事業
放送事業におきまして、ラジオ部門では新たな番組開発を行い、スポット収入の減収を抑えるなど一応の成果を上げることができましたが全体の減収傾向を止めるまでには至らず、タイム収入とスポット収入とも前期の実績を下回り、前期比2.7%減の7億4千5百万円となりました。
テレビ部門におきましては、ゴールデンの自社制作番組「水曜見ナイト」や「新潟シティマラソン」などのスポーツ番組を編成いたしましたが、制作収入は前期比2.7%減となりました。しかしながら、主力のスポット収入を中心に堅調に推移し減収分をカバーすることができた為、全体としては、前期比1.8%増の53億2千5百万円となりました。
その他の部門においては、「ジュラシック大恐竜展inときメッセ」を夏休み期間に開催し、7万3千人が足を運ぶ人気興行になりました。また、新潟県では初となるプロ野球セ・パ交流戦開催などの大型イベントや海外への番組販売などコンテンツ事業に積極的に取り組み、前期比4.9%増の9億1千4百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における売上高は69億8千5百万円(前期比1.7%増)となり、営業利益では5億2千9百万円(前期比4.1%増)となりました。
○情報処理サービス事業
情報処理サービス事業におきましては、期待していた政府の経済政策の効果が未だ地方まで届かず、民需系で見込んでいた大型案件の受注先送りなどがありましたが、国保関連大型開発案件や県内外市町村基幹系システム案件、大規模医療機関向け機器の導入等を行い、売上を伸ばすことが出来ました。
この結果、当連結会計年度における売上高は141億4千2百万円(前期比6.5%増)となり、営業利益では4億8千2百万円(前期比6.2%増)となりました。
○建物サービスその他事業
建物サービスその他事業におきましては、保険収入で損害保険の個人扱い部分を外注したこと等により減収となりました。また、設備管理収入において、取引先における設備管理要員の減員・各種点検業務料の減額等により減収となりましたが、工事収入では委託先の設備更新工事や商業施設のテナント入れ替えに伴う原状回復工事などを受注したことにより増収となりました。
この結果、当連結会計年度における売上高は15億6千4百万円(前期比2.0%増)となり、営業利益では9千5百万円(前期比4.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3億2千3百万円増加し、当連結会計年度末には、46億9千2百万円となりました。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得た資金は18億1千6百万円となりました。主な要因といたしましては退職給付に係る負債の減少1億2千3百万円、売上債権の増加4億3千5百万円、法人税等の支払3億6百万円などによるキャッシュ・アウトはありましたが、税金等調整前当期純利益11億5千9百万円、減価償却費10億7千2百万円、その他の負債の増加1億5千8百万円などのキャッシュ・インによるものであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は5億9千8百万円となりました。
これは、主に有価証券の売却による1億6千万円、投資有価証券の売却による9千5百万円などのキャッシュ・インはありましたが、有形固定資産の取得による4億1千7百万円、無形固定資産の取得による2億1千6百万円、投資有価証券の取得による2億5千3百万円などのキャッシュ・アウトによるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は8億9千4百万円となりました。
これは、主に長期借入金の返済による2億1千6百万円、リース債務の返済による6億2百万円などのキャッシュ・アウトによるものであります。
当社グループは情報処理サービス事業など若干の例外を除いて、放送事業、建物サービスその事業の性質上受注生産形態に馴染まない売上が多いため、生産規模及び受注規模を金額・数量で記載しておりません。
このため、生産、受注及び販売の状況は「1 業績等の概要」における各セグメントの業績にその概要を示しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業活動を通じて公共の福祉、文化の向上、産業と経済の繁栄に寄与することを基本理念としております。この理念のもとに、社会的な責任を果たすことにより、企業価値の向上を図り、長期にわたり安定的な経営基盤の確保に努めることを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループでは、下記の5点を経営戦略の重要課題として取り組んでまいります。
① ラジオの強化
当社は、ラジオ業界全体の景況が改善しない中で、「営業力の強化」を目指し、営業局にラジオ営業部を設け、ラジオ独自の企画提案を図ってまいります。また、信越地区管内で初めてワイドFM(FM補完)中継局を整備し、災害時の住民への情報伝達の確保と地域の電波利用の普及発展に寄与したとして去年6月1日の「電波の日」に「信越総合通信局長賞」を受賞しました。新潟県内にある世帯の80パーセントをカバーし、災害発生時には重要なライフラインのひとつとして機能します。さらに、FM波という音質の向上に合わせて、音楽系の番組を充実させるなど、今後もその特性を生かした自社制作番組のクオリティを高めてまいります。
今年春のラジオ番組改編では知名度の高いタレントを番組パーソナリティとして起用し、若者への浸透を図るとともに、人気番組を復活させ、長年BSNラジオを愛聴いただいているリスナー層にもしっかりと寄り添ってまいります。こうした取り組みを聴取率アップにつなげ、ラジオ新時代を作って行く所存であります。
② 視聴率向上
当社はこれまでにも「迅速・正確な報道」「地域社会・地域の教育・文化への貢献」に主眼を置き、報道・情報・教養番組等を制作し発信してきました。自社制作のゴールデンタイムレギュラー番組「BSN水曜見ナイト」では、新潟県全体の魅力発信に努め、安定した視聴率で、県民の支持を得ることができました。今年春の番組改編では、土曜正午からの2時間生放送 土曜ランチTV「なじラテ。」をスタート、生中継を増やし、旬の情報をお茶の間にお届けするとともに、ラジオとの同時生放送に取り組んでおります。今後も全国ネット番組の企画制作・セールスや、海外にも展開できる強力なコンテンツをさらに充実、発展させ良質な番組制作を追求してまいります。こうした取り組みがスポット収入の増収に直結する番組視聴率のアップに繋がるものと考えております。
③ 収益源の多角的拡大
放送局を取り巻く環境は、新しいメディアの進出により急激なスピードで変化しております。スマートフォン、タブレット端末等の普及により多メディア化、多チャンネル化が進み、当社の主たる事業である放送事業においてラジオ、テレビの広告収入をいかに拡大、回復させるかが喫緊の課題といえます。放送以外の収入におきましても従来の大型スポーツイベント等に加え、番組やCMの配信ビジネスや、海外向けの番組販売等、映像コンテンツの二次利用、三次利用やテレビの高画質化に向けた新しいサービスの研究開発等に積極的に取り組んでまいります。
④ BSNブランド力の強化
昭和27年にラジオ局としてスタートした当社は、今年創立65周年を迎えました。65周年のスローガンは「~ふるさとの輝くあしたへ~ニイガタぞっこん宣言」としました。これは、心の底から新潟を愛し「もっともっと地域密着」の思いを込めたものです。ふるさと新潟を見つめ、記録し、ラジオ・テレビ・イベントを通じて皆様とつながります。放送を通じて公共の福祉、文化の向上、産業と経済の発展に寄与するという経営理念は創業当時から揺らぐことなく不変であります。今後も「地域に必要とされる放送局」であり続けるために、聴取者・視聴者の視点に立って地域社会のために尽力してまいります。これからも放送局の存在意義を十分に活かしながら、地域の期待に応えるとともに、BSNブランドをより一層高めてまいりたいと存じます。
⑤ 情報処理サービス事業の展開
情報処理サービス事業におきましては、従来行ってきた顧客に合わせた個別システム開発や、制度変更のたびのソフトウェア保守サポートといったサービス形態は減少の一途をたどり、システムの共通化・標準化によるパッケージソフトやSaaS導入への切替えが加速するとともに、AI、IoTやビッグデータを活用した新たなサービス提供が求められています。また、公共、民間を問わず、新しい動きを取り入れたサービスによる差別化、利便性向上、競争力強化へと顧客の関心が向いています。こうしたなかで、顧客と地域社会から愛され、信頼される技術集団として、豊かな未来創りに貢献してまいります。
また、これまで3Kと揶揄されることの多かったIT業界も、「働き方改革」の方針に沿った従業員に対する心身両面でのサポートを考慮した健康経営が求められております。変化を好機ととらえ、自らを変え、新たに挑戦し、経営課題である高収益成長と利益率の向上を図ってまいります。
(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等
当社グループは、目標とする経営指標として売上高営業利益率を重要な指標として認識し、今後も事業の効率化を進め目標の達成に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると認識しているものには次のような事項があります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 広告手法の構造的変化が業績に及ぼす影響
当社グループの中核をなす放送事業における収入は国内景気と強く連動しており、特にラジオ・テレビのスポット広告は広告主企業の業績に大きな影響を受けるものであります。
デフレ経済が長引く中で、スポット広告の出稿削減傾向が続いておりますが、今後、景気の回復に関わらず、広告主企業のマーケティング等の広告手法における構造的な変化がその度合いを強める場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 他メディアとの競合による影響
デジタル技術の進展により、BSデジタル放送、CSデジタル放送及びケーブルテレビなどのテレビメディアに加え、インターネット広告が伸長するなど、広告媒体の競争はさらに厳しさを増しております。これらメディアとの競合がさらに激化した場合、その動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 放送事業者に対する法的規制の影響
放送事業は、「電波法」「放送法」等の法令による規制を受けており、当社はこれらを遵守し将来にわたり放送事業を継続してまいりますが、現在進行している放送と通信の在り方等についての法令の改正において規制等に重大な変更があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ ネットワーク価値の毀損による影響
当社は株式会社TBSテレビをキー局とするJNNネットワークの加盟社であり、このネットワークは、ニュース取材、番組、営業面での協力関係など、ローカル放送局としての当社の企業価値を維持するために不可欠の存在であります。このため、株式会社TBSテレビまたは同社を傘下とする株式会社東京放送ホールディングスの業務形態に変化が生じ、ネットワーク価値が毀損された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報処理サービス事業に係わる影響
当社グループの売り上げに大きな割合を占める情報処理サービス事業においては、システムの安全性や信頼性、情報漏洩対策など社会的責任が重くなる一方、ユーザーからの厳しいコスト削減要請が高まりつつあります。
今後、これらの懸念要素への対応が十分な効果を上げられず、事業が計画どおり進捗しない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社及び当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は220億2千7百万円(前年同期比4.6%増)となりました。売上高増加の主な要因としては、放送事業において主力のテレビスポット収入が堅調に推移したことや、情報処理サービス事業において基幹系システムの受注等があったことなどによります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、売上高の増加により前年同期比4.8%増の11億3百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は11億6千1百万円となり、前連結会計年度に比べ5千9百万円(前年同期比5.4%増)の増益となりました。営業外収益の主なものは受取配当金5千万円と賃貸料収入1千2百万円で、営業外費用では支払利息2千1百万円であります。
(特別損益)
当連結会計年度において、特別利益はアナログ放送設備解体引当金戻入益1千万円など1千万円の計上となりました。特別損失では固定資産除却損1千万円など1千2百万円を計上いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は11億5千9百万円(前年同期比3.3%増)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は3億3千1百万円(前年同期比3.5%減)となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億1千4百万円(前年同期比4.9%増)となりました。
(2)財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
(イ)資産
(流動資産)
前連結会計年度末に比べて、4億6千8百万円増加の110億8百万円となりました。
これは、有価証券で3億3千1百万円減少したものの、現金及び預金で5億4千4百万円、受取手形及び売掛金で4億3千5百万円増加したことが主な要因であります。
(固定資産)
前連結会計年度末に比べて、4億2千5百万円増加の121億3千1百万円となりました。これは、有形固定資産で6百万円減少したものの、無形固定資産で2千9百万円、投資有価証券の増加などで投資その他の資産で4億2百万円増加したことによります。
この結果、総資産は、231億3千9百万円となり、前連結会計年度末に比べて8億9千3百万円増加しております。
(ロ)負債
(流動負債)
前連結会計年度末に比べて、1千万円増加の48億4千万円となりました。これは、短期借入金で6千8百万円、未払法人税等で8千2百万円、未払消費税等で5千3百万円減少したものの、未払金で2億2千5百万円増加したことなどによります。
(固定負債)
前連結会計年度末に比べて、9千1百万円減少の17億4千9百万円となりました。これは、リース債務で4千9百万円増加したものの、長期借入金で1億5千6百万円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、65億9千万円となり、前連結会計年度末に比べて8千1百万円の減少となりました。
(ハ)純資産
(株主資本)
当連結会計年度末残高は、143億8千8百万円となりました。これは、利益剰余金が6億6千2百万円増加したことなどによります。
(その他の包括利益累計額)
当連結会計年度末残高は、5億5百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金6億5百万円、退職給付に係る調整累計額△1億円によります。
(非支配株主持分)
当連結会計年度末の残高は、16億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億円増加しております。この結果、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて9億7千5百万円増加の165億4千9百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3億2千3百万円増加し、当連結会計年度末には、46億9千2百万円となりました。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得た資金は18億1千6百万円となりました。主な要因といたしましては退職給付に係る負債の減少1億2千3百万円、売上債権の増加4億3千5百万円、法人税等の支払3億6百万円などによるキャッシュ・アウトはありましたが、税金等調整前当期純利益11億5千9百万円、減価償却費10億7千2百万円、その他の負債の増加1億5千8百万円などのキャッシュ・インによるものであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は5億9千8百万円となりました。
これは、主に有価証券の売却による1億6千万円、投資有価証券の売却による9千5百万円などのキャッシュ・インはありましたが、有形固定資産の取得による4億1千7百万円、無形固定資産の取得による2億1千6百万円、投資有価証券の取得による2億5千3百万円などのキャッシュ・アウトによるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は8億9千4百万円となりました。
これは、主に長期借入金の返済による2億1千6百万円、リース債務の返済による6億2百万円などのキャッシュ・アウトによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標
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|
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
63.0 |
64.4 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
16.9 |
19.4 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
0.6 |
0.5 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
84.0 |
84.6 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。