第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は2023年6月1日に放送法に基づく認定放送持株会社へ移行し、社名を株式会社新潟放送から株式会社BSNメディアホールディングスに変更致しました。当社グループの中核はテレビ・ラジオの放送事業で、コンテンツ制作を通じて地域の公共の福祉と文化の向上、産業と経済の繁栄に寄与することを基本理念としています。また、グループのもうひとつの中核であるシステム関連事業では、IT技術を通じて、地域の産業や医療の現場、自治体業務などを幅広くサポートし、地域の発展に貢献することを旨としております。

 公共性の極めて高い当社グループは、安定した経営基盤の確保、地域社会への貢献、長期的な企業価値の向上を最重要課題と考え、経営の効率性や透明性の確保に努めてまいります。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題と当社グループの経営戦略等

 当社グループを取り巻く環境は大きな変化の渦の中にあり、さらに世界的な新型コロナウイルス感染症の影響で、従来の経験だけでは乗り切れない急激な環境変化が起きています。また、生活者のライフスタイルが変化し、デジタルサービスの利用が加速しています。放送、コンテンツ制作、ITシステム、ビルの施設保全を総合的に提供している当社グループは、地域の未来へ貢献し、かつグループとして成長するために、グループパーパスである「BSNグループは新潟の情報産業として地域に寄り添い、様々な課題を解決していくことを通して新潟の持続的な発展に貢献し続けます。」の実現に取り組み、「共創」をテーマに「グループ全体のデジタルトランスフォーメーション」を力強く推進していきます。

 当期は放送事業が開局70周年を迎え、「だれもが、自らの選んだ道を、冒険していける社会へ」というビジョンのもと、「70の夢応援プロジェクト」を始めとした開局70周年記念事業を通じてコミュニケーションによる社会の課題解決に取り組みました。また、当社グループは、2021年度を初年度とする中期経営計画(2021年度~2023年度)を策定・公表し、①地域の未来戦略に寄与するビジネスを「パートナーシップ」と「デジタル」で創造する、②グループとしての総合的な事業提案を強化、③グループの経営基盤強化をグループ重点項目として掲げ、新潟の持続的な発展に貢献し続けるために積極的な取り組みを続けています。

 このような状況の中、急速な事業環境の変化に対応し、「新潟の情報産業を担う企業グループ」として、「デジタルで地域課題を解決する」ことを強化していくためには、グループガバナンスの強化を通じたグループ全体の最適化、迅速な意思決定を可能とする経営体制を実現する必要があると考え、認定放送持株会社制度を導入すべきとの判断に至りました。認定放送持株会社体制のもと、グループ経営管理と業務執行を分離することで持株会社がグループ全体の経営意思決定機関としての機能を持つことによる経営陣のグループ意識の醸成、グループ各社の連携による新規事業の創出と業務の効率化が可能となり、グループ全体の長期的な成長と企業価値向上を目指してまいります。
 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループでは、以下の4点を重要課題として取り組んでまいります。

① 放送技術・映像技術等の高度化への対応

 すでにVR(バーチャルリアリティ)の撮影・編集ができるシステムを導入し、普及を図っていますが、新ビジネスへの利用を模索しております。VR活用で仮想現実を体験できるイベントなどの実施を視野に入れています。また、俯瞰映像として利用が欠かせないドローンなどを導入し、地域映像の魅力発見に努めているほか、4Kカメラを導入してノウハウを蓄積し、高画質放送の映像高度化に対応してまいります。

② 新規ラジオリスナー層の獲得

 インターネットを通じての配信サービス「radiko.jp」による視聴を意識した番組作りを進め、いつでも聴けるタイムフリー機能、エリアを越え県外から聴くことができるエリアフリー機能で新規リスナーの獲得を目指しています。また、ワイドFM(FM補完放送)により、クリアな音質で放送を楽しめる領域が広くなりました。

 これにより、AM放送が聴き取りにくい難聴エリアの問題も解消され、災害時に頼りになるメディアとしての機能も強化されております。こうした機能を生かし、ラジオリスナー層の拡大を図ってまいります。

③ メディアの多様化への対応

 インターネット広告が地上波テレビ広告費を上回り、若者を中心としたテレビ離れの傾向が色濃くなり始めました。そうした年代層に、いかにアプローチしていくかは、大きな課題であります。BSNでは、インターネットをラジオ・テレビと並ぶ情報発信の柱と考え、BSNアプリを導入しています。アプリが視聴者・リスナーとつながる一つのツールであり、様々な活用を模索しています。またテレビ離れを食い止めるため、4歳から49歳を主なターゲットとしてテレビ番組の制作・編成に努力しています。

 

④ グループ戦略への取組み

 ITを含めた様々な事業分野を展開する当社グループでは、それぞれの強みを生かし、グループ会社間の共同事業の推進を図ってまいります。グループとして、特にこれまでの数十倍の通信速度となる5Gが、単に放送に留まらず、生活の様々な分野を変えていくものとなることが予想され、グループ各社が得意とする情報と映像、ICTを組み合わせ、ビジネスにつなげていかなければならないと考えております。また新型コロナウイルスの影響で新生活様式が取り入れられていく中、グループが得意とするIT分野はより活躍の場が広がり、ニーズが高まるものと考えています。

(4)経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等

 当社グループは、目標とする経営指標として売上高営業利益率を重要な指標として認識し、今後も事業の効率化を進め目標の達成に努めてまいります。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
 様々な社会課題の顕在化やステークホルダーの価値観の変化に伴い、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営や経済価値と社会価値の双方を創出するサステナブル経営がより一層求められています。当社グループも持続的な社会の創造については、責任をもって取り組んでいく方針です。当社グループはグループパーパスとして「BSNグループは新潟の情報産業として、地域に寄り添い、様々な課題を解決していくことを通して新潟の持続的な発展に貢献し続けます。」を掲げています。その実現のためには、環境や社会の課題に目を向けることが非常に重要だと考えております。

 

(1)ガバナンス

 公共性の極めて高い当社グループは、安定した経営基盤の確保、地域社会への貢献、長期的な企業価値の向上を最重要課題と考え、経営の効率性や透明性の確保に努めてまいります。

 取締役会を経営の基本方針や最重要課題並びに法令で定められた重要事項を決定するための最高意思決定機関と位置付け、年7回定例開催しています。また事業経営のスピーディーな意思決定と柔軟な対応をするために常勤の取締役で構成する常務会を週1回開催しています。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの概要等」をご覧ください。

 

(2)戦略

 当社グループの中核となる放送事業においては、社会福祉の向上に貢献するためBSN愛の募金(福祉施設等への支援)、BSNキッズプロジェクト(子どもの体験活動や保護者に対する子育て支援)、BSN教育文化振興基金(学校や文化活動への支援)などに長年取り組んでまいりました。2019年からは「ケンジュプロジェクト」で新潟県と連携協定を結び、県民の健康増進、健康寿命の延伸活動も実施しております。環境の分野では、長年、海と日本プロジェクトに参画しており、海の環境保全について、啓発活動や美化活動などで貢献してきました。また、新潟放送は国連のSDGメディアコンパクトにも加盟しており、報道機関として放送やインターネットを通じて、SDGsについての情報発信を積極的に行うとともに、企業としてもその実践に取り組んでいます。地球環境問題につきましは、社屋の空調設備の改修によるエネルギー効率の改善、スタジオ照明や執務フロアのLED化による使用電力の削減に努めてまいりました。ちなみに、2022年の社屋の年間電力使用量は2018年に比べて13%減となり、約120トンのCO₂削減効果となりました。人的資本の投資につきましては、各種研修会への記者・ディレクターの派遣、各種資格取得者への奨励金支給など、多角的なキャリア形成やスキルアップのための機会・制度を種々設けています。また、自社アプリの開発や、メタバースのコンテンツ制作などに取り組み、知的財産への投資も今後さらに力を入れていきます。

 

(3)リスク管理

 当社グループの中核となる放送事業においては、気候変動の影響が懸念される大規模な災害等が発生した場合には緊急に報道特別番組を放送することにより事前に予定されているCM放送の休止などで収入が減少することがありますそれ以外にも自然災害や大規模災害等が発生した場合には景気の動向と連動した広告収入の減少放送設備等の被災による影響で十分な収入が確保できず当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります当社は今後、気候変動が事業に与えるリスクや機会などについて、情報収集と分析を進めていく方針です。

 

(4)指標及び目標

 当社グループの中核となる放送事業では、地球環境問題において、各種団体と協力して環境保全の啓発活動や美化活動を推進してまいります。こうした活動を通して、CO₂削減に努め、さらなる環境問題への研究、分析を進めていく方針です。人的資本に関しては重要事項と認識しており、働きやすい環境づくり、スキルアップのための機会、制度を設け、能力が発揮できる環境整備を支援していく方針です。当社は性別や出身に関係のない公平な人事を心がけていて、グループの中核となる放送事業においては2023年度当初の女性社員の比率は25%、全管理職における女性の比率は16%、中途採用者の全社員に対する比率は15%、全管理職における中途採用者の比率は9%となっております。今後も公平な人事のもと、女性の積極的な登用などを目指してまいります。

 

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 広告手法の構造的変化が業績に及ぼす影響

 当社グループの中核をなす放送事業における収入は国内景気と強く連動しており、特にラジオ・テレビのスポット広告は広告主企業の業績に大きな影響を受けるものであります。

 新型コロナウイルスによる生活様式の変化やウクライナ情勢など景気の先行きが不透明で、スポット広告の出稿削減傾向が続いておりますが、今後、景気の回復に関わらず、広告主企業のマーケティング等の広告手法における構造的な変化がその度合いを強める場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② メディア間の競争による影響

 映像・音声を届けるメディアは、地上波、BS放送、CS放送及びケーブルテレビなどのテレビメディアに加え、インターネット上のブロードバンド配信サービスの普及が進展するなど多様化し、広告媒体の競争はさらに厳しさを増しております。これらメディアとの競合がさらに激化した場合、その動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 放送事業者に対する法的規制の影響

 放送事業は、「電波法」「放送法」等の法令による規制を受けており、当社はこれらを遵守し将来にわたり放送事業を継続してまいりますが、現在進行している放送と通信の在り方等についての法令の改正において規制等に重大な変更があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ ネットワーク価値の毀損による影響

 当社は株式会社TBSテレビをキー局とするJNNネットワークの加盟社であり、このネットワークは、ニュース取材、番組、営業面での協力関係など、ローカル放送局としての当社の企業価値を維持するために不可欠の存在であります。このため、株式会社TBSテレビまたは同社を傘下とする株式会社TBSホールディングスの業務形態に変化が生じ、ネットワーク価値が毀損された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 自然災害等による影響

 近年、東日本大震災などの大規模な地震や台風をはじめとする自然災害が日本各地で大きな被害をもたらしています。また、世界中で猛威を振るった新型コロナウイルスは、命の不安、経済の低迷といった社会不安を引き起こしています。当社グループとしては事業継続のため必要とされる安全対策や非常事態対策マニュアルを作成しています。しかし、感染症などが発生した場合のリスクをすべて回避することは困難であり、また、昨今の気候変動などに伴う災害の大規模化により想定外の被害がもたらされることも考えられます。その場合、事業活動の縮小など当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 情報セキュリティによる影響

 当社グループは事業上の重要情報および事業の過程で入手した個人情報や取引先等の重大な情報を保有しています。当該情報の盗難・紛失などを通じて第三者が不正流用することを防ぐため、情報の取り扱いに関する管理を強化しています。また情報リテラシーを高めるため社員教育等の対策も講じています。しかし、不測の事態によってこれらの情報の漏洩やインシデントが発生する可能性を完全に否定することは難しいと考えられます。また、情報システムへのサイバー攻撃対策も実施していますが、想定を超える攻撃により、重要データの破壊、改ざん、システム停止などを引き起こす可能性もないわけではありません。その結果、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の概要

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績等の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が徐々に緩和され、回復の兆しが見られたものの、新たな変異株による感染再拡大の懸念、ロシアのウクライナ侵攻による資源価格の高騰や物価上昇、株価と為替の急変動などにより、経済の冷え込みが懸念され、景気の先行きは不透明な状況が続いています。

 このような状況のなかで、それぞれ異なる分野で事業活動を展開する当社グループは、感染予防の対策をとりながら、積極的な営業活動とサービスの提供に努めました。当連結会計年度における売上高は231億2千万円(前期比109.8%)となりました。

 また、徹底したコストの削減を図り収益の確保に全力を傾けました。利益面におきまして、営業利益は16億7千1百万円(前期比124.5%)、経常利益は18億5千2百万円(前期比128.5%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は9億5千8百万円(前期比117.1%)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。

○ 放送事業

 放送事業におきまして、ラジオ収入は、タイム出稿が前期と比べ苦戦し、スポット出稿は県外支社を中心に堅調に推移しましたが、売上高は前期に届きませんでした。また、テレビ収入は、新型コロナウイルスの影響が収束に向かう半面、世界情勢の不安と物価上昇が大きく影響し多業種にわたりスポンサーの広告活動が鈍り、とりわけ収益の柱となるスポット出稿が伸び悩み、前期に及びませんでした。一方、その他の収入においては、感染症対策のイベント入場制限が徐々に緩和される中、プロ野球公式戦、コンサートなど開局70周年記念事業を展開したことで、前期の収入を上回りました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は57億5千1百万円(前期比0.4%減)となり、営業利益では2億4千2百万円(前期比13.3%減)となりました。

○ システム関連事業

 システム関連事業におきましては、首都圏開発案件や公共分野における制度改正・法改正案件を順調に受注いたしました。また、重要な子会社として、システム関連事業に1社が追加となったことで売上、利益共に前期を上回る結果となりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は162億7千8百万円(前期比13.5%増)となり、営業利益は13億6千万円(前期比36.9%増)となりました。

○ 建物サービスその他事業

 建物サービスその他事業におきましては、不動産収入で、新たに取得した収益物件により増収となりました。施設管理部門では、事務所ビルの契約変更による減収要因はありましたが、新たに総合病院や事務所ビルの管理業務を受託したことや、管理受託先の空調設備更新工事、外壁サイン工事などの大型案件を受注して増収となりました。利益面では、工事資材の高騰による仕入れ原価の増加や人件費などの増加はありましたが、効率良く業務を行うことで社内コストの削減を図り利益確保に努めました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は16億8千1百万円(前期比11.5%増)となり、営業利益は7千5百万円(前期比12.2%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、86億3千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億5千7百万円増加しております。

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得た資金は17億3千万円となりました。主な要因といたしましては、売上債権の増加4億9千5百万円、その他の資産の増加1億2千3百万円などキャッシュ・アウトはありましたが、税金等調整前当期純利益19億3百万円、減価償却費8億7千8百万円などのキャッシュ・インによるものです。

 

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は13億3千4百万円となりました。主な要因といたしましては、投資有価証券の売却による1億3千5百万円のキャッシュ・インはありましたが、有形固定資産取得による11億9千4百万円、投資有価証券の取得による1億9千9百万円などのキャッシュ・アウトによるものです。

 

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果使用した資金は3億4千2百万円となりました。主な要因といたしましては、長期借入れによる収入1億7千万円のキャッシュ・インはありましたが、リース債務の返済による4億1千7百万円、配当金の支払いによる5千9百万円などのキャッシュ・アウトによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループはシステム関連事業など若干の例外を除いて、放送事業、建物サービスその事業の性質上受注生産形態に馴染まない売上が多いため、生産規模及び受注規模を金額・数量で記載しておりません。

 このため、生産、受注及び販売の実績は「①財政状態及び経営成績等の状況」における各セグメントの経営成績にその概要を示しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績の内容は、次のとおりであります。

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は231億2千万円(前期同期比9.8%増)となりました。売上高増加の主な要因としては、システム関連事業において、重要な子会社として1社が追加となったことによるものです。

(営業利益)

 当連結会計年度の営業利益は、徹底したコストの削減を図ったことで、前年同期比24.5%増の16億7千1百万円となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度における経常利益は18億5千2百万円となり、前連結会計年度に比べ4億1千万円(前年同期比28.5%増)の増益となりました。営業外収益の主なものは受取配当金1億2千4百万円で、営業外費用では支払利息1千万円であります。

(特別損益)

 当連結会計年度において、特別利益は国庫補助金など1億円の計上となりました。特別損失では固定資産除却損など4千8百万円を計上いたしました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は19億3百万円(前年同期比15.9%増)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は6億5百万円(前年同期比3.5%増)となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億5千8百万円(前年同期比17.1%増)となりました。

 

② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度末の財政状態の内容は、次のとおりであります。

(イ)資産

(流動資産)

 前連結会計年度末に比べて、11億6千2百万円増加の147億2千4百万円となりました。これは、現金及び預金が2億6千7百万円、売掛金が7億円増加したことが主な要因であります。

(固定資産)

 前連結会計年度末に比べて、3億3百万円増加の130億3千8百万円となりました。これは、無形固定資産が6千2百万円、投資その他の資産が2千5百万円減少したものの、有形固定資産が3億9千1百万円増加したことによります。

 この結果、総資産は、277億6千2百万円となり、前連結会計年度末に比べて14億6千6百万円増加しております。

 

(ロ)負債

(流動負債)

 前連結会計年度末に比べて、1千7百万円減少の49億9百万円となりました。これは、未払金が1億7千8百万円、未払法人税等が4千2百万円、賞与引当金が6千8百万円増加したものの、その他流動負債が3億6百万円減少したことによります。

(固定負債)

 前連結会計年度末に比べて、1億1千2百万円増加の12億6百万円となりました。これは、リース債務が1億5千6百万円減少したものの、長期借入金が1億4千1百万円、役員退職慰労引当金が2千9百万円、退職給付に係る負債が5千8百万円、繰延税金負債が3千9百万円増加したことなどによります。

 この結果、負債合計は、61億1千6百万円となり、前連結会計年度末に比べて9千4百万円の増加となりました。

(ハ)純資産

(株主資本)

 当連結会計年度末残高は、185億2千7百万円となりました。これは、利益剰余金が10億3千9百万円増加したことによります。

(その他の包括利益累計額)

 当連結会計年度末残高は、3億1千4百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金3億5千8百万円、退職給付に係る調整累計額△4千4百万円によります。

(非支配株主持分)

 当連結会計年度末の残高は、28億3百万円となり、前連結会計年度末に比べて3億2千7百万円増加しております。

 この結果、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて13億7千1百万円増加の216億4千5百万円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標

 

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

67.7

67.9

時価ベースの自己資本比率(%)

29.8

32.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

0.1

0.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

233.2

166.6

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。

(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループでは、連結財務諸表の作成にあたって、特に以下の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が重要であると考えております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響やロシアのウクライナ侵攻等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

(イ)繰延税金資産

 繰延税金資産は毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収可能性が認められないと判断した場合には適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。

(ロ)貸倒引当金

 当社グループは、債権の回収不能時に発生する損失の見積額に対して貸倒引当金を計上しております。債権の回収可能性について疑義が生じた場合、追加引当が必要となる場合があります。

(ハ)製品保証引当金

 製品販売後に発生する製品保証費用に備えるため、翌連結会計年度末以降に発生が見込まれる当該費用の見積額を製品保証引当金として計上しております。当該見積りには、保証に係る工数の見込みなどの仮定を用いております。当該仮定について、新たな事実の発生により工数等の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する製品保証引当金の金額に重要な影響を与える可能性があります。

(ニ)市場販売目的のソフトウェアの減価償却の方法

 市場販売目的のソフトウェアの減価償却は、製品ごとの未償却残高を、見込販売収益を基礎として当連結会計年度の実績販売収益に対応して計算した金額と残存有効期間に基づく均等配分額のいずれか多い金額で償却を行うものとしております。見込販売収益には翌期以降の販売見込みなどの仮定を用いており、見込販売収益が期末帳簿価額を下回った場合、帳簿価額と見込販売収益との差額を損失として計上する可能性があります。

(ホ)投資の減損

 当社グループは、取引関係維持のために取引先や金融機関の株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難な非公開会社の株式が含まれております。公開会社の株式への投資の場合、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合に減損処理を行っております。また、非公開会社の株式への投資の場合、それらの会社の純資産額が取得価格に比べて50%以上下落した場合に減損処理を行っております。

 将来の指標悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能額を生じた場合、評価損の計上が必要となる場合があります。

(へ)固定資産の減損

 当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として事業の種類を基本単位として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。

 回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれる場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、2022年11月28日開催の臨時株主総会決議において、所管官公庁の許認可が得られることを条件として、2023年4月1日を吸収分割の効力発生日とした吸収分割契約を株式会社新潟放送分割準備会社との間で締結することの承認を決議し、定款の一部変更等について決定いたしました。

 その後、当社は2023年3月16日開催の取締役会において、効力発生日を2023年6月1日への変更を目的として、株式会社新潟放送分割準備会社と吸収分割契約書に係る覚書を締結いたしました。

 詳細は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象) に記載のとおりであります。

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。