当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、当社の連結子会社であり、総合スポーツクラブ事業を営む㈱ティップネスでは、新型コロナウイルス感染症の拡大により、会員数の確保が当初計画通りに進んでおりません。これに伴い、事業計画の見直しを行った結果、のれんを含む固定資産について投資額の回収が困難であると判断し、第2四半期連結会計期間におきまして、減損損失を計上しました。詳細につきましては、「第4[経理の状況]1[四半期連結財務諸表][注記事項](四半期連結損益計算書関係)」をご参照ください。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
当第3四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年12月31日)の我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、企業収益の大幅な減少が続いており、個人消費に持ち直しがみられるものの雇用情勢は弱い動きになっているなど、依然として厳しい状況にあります。
こうした経済環境の中、地上波テレビの視聴率動向につきましては、在京キー局間の2020年4~12月平均個人視聴率において、当社グループは、全日帯(6~24時)、ゴールデン帯(19~22時)、プライム帯(19~23時)でトップとなっておりますが、地上波テレビ広告市況は、在京キー局におけるスポット広告費の地区投下量について、直近では持ち直しの動きがあるものの前年同四半期を大幅に下回る状況となっております。
このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間における当社グループの連結売上高は、主たる事業であるメディア・コンテンツ事業において、地上波テレビ広告収入がスポット収入を中心に大幅な減収となった他、生活・健康関連事業において、コロナ禍におけるスポーツクラブの休館や会員数の大幅な減少による施設利用料収入の減収などがあり、前年同四半期に比べ332億8千9百万円(△10.5%)減収の2,837億6千6百万円となりました。
売上原価と販売費及び一般管理費を合わせた営業費用は、前年同四半期に比べ266億2千7百万円(△9.3%)減少の2,595億2千8百万円となりました。
この結果、営業利益は前年同四半期に比べ66億6千1百万円(△21.6%)減益の242億3千7百万円、経常利益は77億9千5百万円(△21.3%)減益の287億2千6百万円となりました。また、特別利益において投資有価証券売却益を計上したものの、特別損失において生活・健康関連事業に係るのれんを含めた固定資産の減損損失や新型コロナウイルス感染症による損失を計上したことなどから、親会社株主に帰属する四半期純利益は73億2千5百万円(△30.3%)減益の168億1千3百万円となりました。
当社グループのセグメントごとの経営成績は次のとおりです。
地上波テレビ広告収入のうちタイム収入は、レギュラー番組枠において堅調に推移しましたが、前期の「ラグビーワールドカップ2019日本大会」による収入の反動減やコロナ禍によるスポーツ中継番組の減少などにより、前年同四半期に比べ39億5千2百万円(△4.2%)減収の892億2千7百万円となりました。スポット収入は、スポット広告市況の大幅な低迷の影響により、前年同四半期に比べ170億1千万円(△19.2%)減収の716億1千6百万円となりました。一方、巣ごもり需要などにより、コンテンツ販売収入は動画配信サービス「Hulu」などの増収があり、前年同四半期に比べ35億1千2百万円(+6.9%)増収の543億6千2百万円となり、物品販売収入も通信販売の好調により、前年同四半期に比べ12億3千4百万円(+6.1%)増収の215億9千3百万円となりました。また、興行収入は幹事映画「今日から俺は!!」や「新解釈・三國志」が大ヒットとなったものの、コロナ禍によるイベント等の中止・延期により、前年同四半期に比べ11億3千4百万円(△14.9%)減収の64億7千4百万円となりました。この結果、メディア・コンテンツ事業の売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前年同四半期に比べ197億9百万円(△6.9%)減収の2,645億7千9百万円となりました。
スポーツクラブ運営による施設利用料収入を主とする生活・健康関連事業の売上高は、コロナ禍による休館の影響や、会員数が大幅に減少したことにより、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前年同四半期に比べ130億3千4百万円(△46.8%)減収の148億1千2百万円となりました。
汐留及び番町地区を主とする不動産関連事業の売上高は、新規ビル稼働などにより、セグメント間の内部売上高又は振替高を含め、前年同四半期に比べ1億3千7百万円(+1.8%)増収の77億1千7百万円となりました。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来「不動産賃貸事業」としていた報告セグメントの名称を「不動産関連事業」に変更しております。この変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
当社グループの財政状態は次のとおりです。
当第3四半期連結会計期間末においては、前連結会計年度末に比べて資産合計は484億6千2百万円増加し9,805億5千2百万円、負債合計は173億3千7百万円増加し1,976億7千5百万円、純資産合計は311億2千5百万円増加し7,828億7千6百万円となりました。資産の増加は、減損損失計上に伴うのれん等の減少があったものの、時価上昇に伴い投資有価証券が増加したことなどによるものです。負債の増加は、時価上昇に伴う投資有価証券の増加に連動して繰延税金負債が増加したことなどによるものです。純資産の増加は、株主配当による利益剰余金の減少を上回る親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことや、時価上昇に伴う投資有価証券の増加に連動してその他有価証券評価差額金が増加したことなどによるものです。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更を行っております。詳細については、「第4[経理の状況]1[四半期連結財務諸表][注記事項](追加情報)」に記載の通りです。
現在、新型コロナウイルスワクチンの実用化が始まりつつある一方で、新型コロナウイルス感染症の世界的な再拡大により、依然として国内外の経済活動が大幅に縮小しております。国内においても大幅な感染者の増加を受け、2021年1月に1都3県を始め、一部地域において再度、緊急事態宣言が発出されるなどコロナ禍の収束は依然として見通せておりません。このような先行きが極めて不透明な環境において引き続き企業の広告宣伝活動も制限される状況にあり、当社グループの基幹事業であるテレビ放送事業においても大きく影響を受けております。このほか、イベントや映画をはじめとする興行収入、テーマパークでの入場料収入やスポーツクラブでの会費収入についても甚大な影響が出ており、先行きが見通せない状況にあります。
こうした想定を超える経済環境の変化と当社グループの状況を鑑み、2021年度を最終年とする「中期経営計画」における「定量目標」については達成が困難になったと判断し、2020年7月に一旦これを取り下げるとともに、2020年11月に新しい成長戦略を策定しました。
業績に打撃を与えているコロナ禍を乗り切るとともに、コロナ禍収束後もトップカンパニーとしてさらなる高みを目指すための方策として①デジタル領域の飛躍的拡大②コンテンツへの戦略投資と収支構造見直し③グループ事業の強化-を三本柱とする改革を推進いたします。これを通じ、基幹事業である放送事業を発展させるとともに、2020年代半ばには非放送事業の収入比率50%超を達成し、グループ全体の収益力の抜本的な強化を目指します。
Ⅰ.デジタル領域事業の飛躍的拡大
① 2023年にデジタル領域事業の連結売上高1,000億円を達成
② 「Hulu」を筆頭とした動画コンテンツ配信事業の拡大
③ 放送と通信の融合による新規事業の創出
最も成長が期待できるデジタル領域事業を最重要課題として取り組み、2023年の日本テレビ開局70年に連結売上高1,000億円を目指します。その中心は有料動画配信サイト「Hulu」を筆頭に広告付き無料動画配信サイト「TVer」などの動画コンテンツ配信事業の拡大です。イベント等のオンライン化の加速やリアルとオンラインの融合による新規事業を創出します。IT関連事業分野のМ&Aへの積極的な取り組みと専門性の高い人材の獲得により、地上波等の放送領域に次ぐ第二の収入の柱に成長させます。
Ⅱ.コンテンツへの戦略投資と収支構造の見直し
① コンテンツ制作に200億円の戦略的投資枠を新設
② コンテンツ価値増大に伴う広告収入の最大化
③ DXの深化による制作費・諸経費等の徹底的な抑制
地上波にとどまらないコンテンツを制作するため、地上波放送の制作費とは別に200億円の戦略的投資枠を新設します。これにより、マルチプラットフォームに展開する戦略コンテンツを生み出します。視聴率データに加え、各種マーケティングデータを収集・分析することで、コンテンツ価値を増大させ、広告収入を最大化させます。地上波放送では支出構造の抜本的な見直しを行い、今年度は総制作費を過去20年間で最も抑制する改革に踏み切ります。この水準は今後も維持する方針です。設備や諸経費はDX(デジタルトランスフォーメーション)の深化により、更なる効率化を図ります。
Ⅲ.グループ事業の強化
① グループ企業の経営効率の見直しと徹底的な改革
② 新評価制度の導入による指導・監督の強化
③ グループの総合力アップにつなげる再編と統合
グループ内の不採算事業の整理と経営効率の見直しを断行します。コロナ禍で深刻な打撃を受けている生活・健康関連事業については、店舗戦略の見直しを実施する等、収益性の回復を目指します。グループ各社に対する対話の促進と評価制度の導入により、経営改善が遅れている経営者に対しては経営責任を問う等、ガバナンスを一層徹底させます。グループの総合力の向上を目指し、デジタル領域やEコマースなど事業分野ごとの再編と統合を推進します。
当社グループでは、現在のコロナ禍において、改めて安全・安心の重要性を再確認し、「ウィズコロナ」「アフターコロナ」といった経営環境の劇的な変化にいち早く対応することが、当第3四半期連結累計期間において新たに認識した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題であると考えております。
当社グループは、この新たに認識した優先的に対処すべき課題に対し、社内委員会の立上げをはじめとした組織改編を断行するなどしたうえで、上記(3)「経営方針・経営戦略等」に記載の各施策に取り組み、着実に成果を上げられるよう努めてまいります。
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、198百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。