第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の日本経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、一部に改善の遅れがみられるものの、緩やかな回復基調が続いています。

広告業界におきましては、東京地区のスポット広告の出稿量がおおむね順調に推移したことから、前期を上回りました。

このような経済状況のなか、当社グループは、テレビ放送事業はもとより、音楽出版事業やその他事業においても収益確保に努め、当連結会計年度の売上高は2,958億7千9百万円 (前期比+5.4%)、売上原価、販売費及び一般管理費の合計が2,786億円(同+5.4%)となりました結果、営業利益は172億7千8百万円(同+4.3%)となりました。また、経常利益は219億4千7百万円 (同+18.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は159億4千9百万円(同+31.1%)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①テレビ放送事業

当連結会計年度は、全日視聴率(6時~24時)7.3%、ゴールデンタイム(19時~22時)10.3%、プライムタイム(19時~23時)10.6%、プライム2(23時~25時)6.4%となり、全ての区分が民放2位で終了し、トップグループを維持しております。

当連結会計年度は、期末期首、年末年始、スポーツ特番等の特別編成に加え、平日の報道情報番組が前期に続き好調を維持したことや、土日午後帯の改編により、全日帯のさらなるベースアップに成功しました。

報道情報番組では、年度平均視聴率において「グッド!モーニング」が全ての時間帯で自己最高を更新し、「羽鳥慎一モーニングショー」が前期を大きく上回り、同枠として初めて同時間帯民放トップとなるなど、平日午前帯がさらに改善しました。また、4月にリニューアルした「報道ステーション」は前期と同水準の視聴率を維持しました。

バラエティー番組では、放送開始から18年目を迎えた「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」や、25回目を迎えた「ミュージックステーション スーパーライブ」などの特別番組が好評を博し、レギュラー番組でも「池上彰のニュースそうだったのか!!」「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」などの番組が安定した結果となりました。

連続ドラマでは、前シーズンに続き年間1位の快挙となった平均視聴率21.5%の木曜ドラマ「ドクターX ~外科医・大門未知子~」や、11シーズン連続の平均15%突破となるシーズン平均15.2%の「相棒」が安定した高視聴率を獲得しました。ドラマスペシャルでは、二夜連続「そして誰もいなくなった」(二夜平均14.4%)が好評を博しました。

スポーツでは、「2017ワールドベースボールクラシック」(プライムタイム3試合平均23.7%)や「2018FIFAワールドカップロシア アジア地区最終予選」(プライムタイム6試合平均19.1%)が高い注目を集め、「フィギュアスケートグランプリファイナル 男女フリー」(17.6%)や、「プロ野球日本シリーズ」(2試合平均17.4%)も高視聴率を獲得しました。

正月三が日は、「相棒 元日スペシャル」を筆頭に「夢対決2017とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」「ビートたけしの知らないニュース2017新春スペシャル」などが高視聴率を獲得し、三が日平均では、プライムタイムは9年連続、ゴールデンタイムは3年連続でトップを維持しております。

以上のような状況のなか、収益の拡大を図るため、積極的な営業活動を展開いたしました。

タイム収入は、アドバタイザーの宣伝活動において柔軟性と効率性を重視する動きから、固定費削減傾向がみられました。そのような状況のなか、レギュラー番組のセールスでは、「日曜もアメトーーク!」「しくじり先生 俺みたいになるな!!」などのバラエティーをはじめ、水曜夜9時台のドラマや、木曜ドラマを中心に単価の上昇を達成しました。また、単発番組は、大型スポーツ番組「2018FIFAワールドカップロシア アジア地区最終予選」「リオデジャネイロオリンピック2016」「2017ワールドベースボールクラシック」「サッカー・UEFAユーロ2016」などで増収を図りました。以上の結果、タイム収入合計は903億5千1百万円(前期比+1.7%)となりました。

スポット収入は、東京地区の広告出稿量が堅調に推移するなか、朝帯を中心とした全日視聴率の上昇を背景に、単価の上昇に努め増収を図りました。業種別では、「情報・通信」「家電・AV機器」「不動産・住宅設備」「薬品・医療用品」など全21業種中、14業種が前期を上回る伸びとなりました。以上の結果、スポット収入は1,052億1千2百万円(同+4.8%)となりました。

番組販売収入は、海外での放送や動画配信に向けたコンテンツ販売が好調に推移しており、132億2千7百万円 (同+4.2%)となりました。

また、BS・CS収入は248億2千4百万円(同+0.2%)、その他収入は189億2千8百万円(同+8.0%)となりました。

以上の結果、テレビ放送事業の売上高は2,525億4千5百万円 (同+3.4%)、営業費用は2,376億1千6百万円 (同+3.6%) となりました結果、営業利益は149億2千9百万円(同+0.5%)となりました。

 

②音楽出版事業

前期に開催した「ケツメイシ」及び「湘南乃風」のコンサートツアーの反動減などにより、音楽出版事業の売上高は99億8千5百万円(前期比△16.4%)、営業費用は93億5千5百万円(同△12.8%)となりました結果、営業利益は6億2千9百万円(同△48.1%)となりました。

 

③その他事業

インターネット事業は、株式会社サイバーエージェントとの共同事業「AbemaTV」が、アプリダウンロード数1,500万を達成するなど順調に推移したほか、地上波放送で人気の「ドクターX ~外科医・大門未知子~」のスピンオフドラマ「ドクターY~外科医・加地秀樹~」などのオリジナルコンテンツをKDDI株式会社と共同制作し、auビデオパスで独占配信するなど戦略的に事業の拡大を行いました。また、広告付き無料見逃し動画配信サービス「テレ朝キャッチアップ」は配信番組数の増加とともに利用者も増え、広告収入も順調に伸びています。さらに、動画配信事業「新日本プロレスワールド」は順調に会員数を増やし、海外からのアクセスも急増しています。

イベント事業では、3回目となる「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」を7月16日より44日間にわたって開催し、前年を上回る延べ544万人が来場したほか、恒例の音楽イベント「テレビ朝日ドリームフェスティバル2016」「メトロポリタンロックフェスティバル東京・大阪」などが好評を博しました。また「EX THEATER ROPPONGI」では、Mr.KINGをメインにジャニーズJr.たちが歌やダンスで競い合う「サマステ ジャニーズキング」や、市川海老蔵の「六本木歌舞伎」など音楽や舞台の様々なイベントが開催され、高い稼働率で堅調な運営を行っております。

ショッピング事業は、通販番組「じゅん散歩」の好調な視聴率を背景に増収となりました。

出資映画事業は、恒例作品の「ドラえもん」が、シリーズ36作目にして歴代最高の興行収入41億2千万円を記録し、「クレヨンしんちゃん」もシリーズ歴代3位の興行成績となりました。また、「相棒-劇場版Ⅳ-」もシリーズ最高の大ヒットスタートとなるなど好評を博しました。

DVD販売は、「ドクターX~外科医・大門未知子~」「相棒」をはじめとする高視聴率ドラマや、「アメトーーク」「ももクロChan」など、様々なタイトルをリリースしました。商品化においては、地上波番組と連動した商品を開発・販売し、好評を博しました。さらに出版では、隔月で発行している雑誌「おかずのクッキング」が安定した販売実績を残しています。

機器販売・リースは、携帯端末リースや大型LEDレンタルなど、好調に推移しました。

以上の結果、その他事業の売上高は455億7百万円 (前期比+25.7%)、営業費用は437億2千2百万円 (同+22.5%)となりました結果、営業利益は17億8千4百万円(同+255.2%)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ43億6千7百万円増加し、342億2百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、234億6千4百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ収入額が104億4千2百万円増加いたしました。これは、前連結会計年度に退職給付信託設定額100億円の支出があったことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、116億3千5百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出額が6億9千3百万円減少いたしました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、74億4千1百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出額が7億2千1百万円増加いたしました。これは、配当金の支払額が4億9千9百万円増加したことなどによるものです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

テレビ放送事業

 

 

 タイム収入

90,351

1.7

 スポット収入

105,212

4.8

 番組販売収入

13,227

4.2

 BS・CS収入

24,824

0.2

 その他収入

18,928

8.0

小計

252,545

3.4

音楽出版事業

9,985

△16.4

その他事業

45,507

25.7

308,039

5.3

セグメント間取引消去

△12,159

4.7

合計

295,879

5.4

 

(注) 1 主な相手先別の売上実績及びそれぞれの総売上高に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱電通

100,637

35.84

104,732

35.40

㈱博報堂DY

  メディアパートナーズ

57,169

20.36

58,254

19.69

 

2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループを取り巻く環境は、急激なスピードで変化しています。スマートフォン、タブレット端末などデバイスの高機能化が急速に進んでいるとともに、ブロードバンドの普及によりコンテンツの流通路も多様化しております。

こうした状況のなか、当社は平成26年度(2014年度)より、経営計画「デジタル5ビジョン 2ndステージ」を推進してまいりましたが、経営環境の大きな変化や、新たな事業課題に適切に対応していくため、この計画を一旦閉じ、平成29年度(2017年度)から平成32年度(2020年度)までの新たな4ヶ年の経営計画「テレビ朝日360° 2017-2020」を策定いたしました。経営環境がどのように変化しようとも、確実に生き残っていくために、“新しい時代のテレビ局”となることを目指してまいります。

具体的には、テレビ朝日グループ全ての価値の源泉はコンテンツにあるとの基本理念に基づき、時代の要請、お客様の要請にお応えするあらゆるコンテンツを360°に創ってまいります。そのうえで、地上波・衛星波(BS/
CS)・インターネット・メディアシティに、それらコンテンツを360°に展開していきます。

こうした取組みをとおして実現していく、以下のような戦略目標と、定量目標を掲げました。

 

 地上波では「平成32年度(2020年度)までに視聴率トップを奪還、広告収入でトップグループ入り」を、BSでは「全国視聴データのトップグループ維持」を目指します。

 インターネットでは、株式会社サイバーエージェントとの協業AbemaTVを柱に、KDDI株式会社のauビデオパスでの協業や、キャッチアップ配信市場の成長なども取込み、放送外事業の拡大に努めてまいります。

 メディアシティでは、「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」などのリアルエンターテイメント強化や新たな情報発信基地の構築などにより、収益力の強化を目指します。あわせて、本経営計画の推進基盤となるインフラ面の機能強化を図ります。

 

上記戦略目標の達成、「テレビ朝日360°」実現のため、戦略的な投資についてもおこなってまいります。4年間の戦略投資枠300億円を設定し、M&Aや新規事業、不動産投資などに充てていく計画です。こうした取組みの結果、定量目標としては、計画期間の早い段階で連結売上高3,000億円を達成したうえで、平成32年度(2020年度)までに連結売上高3,200億円、連結経常利益220億円の達成を目指してまいります。

今後もテレビ放送事業者を傘下にもつ認定放送持株会社としての公共性や社会的責任を全うできるよう良質なコンテンツの提供に努めてまいりますとともに、引き続きさらなる成長と企業価値の拡大を目指し、ステークホルダーのみなさまのご期待にお応えしてまいりたいと存じます。

また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を以下のとおり定めております。

 <当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針>

当社は民間放送局を傘下にもつ認定放送持株会社として、放送法・電波法・国民保護法の要請をはじめとして、放送の公共性・公益性を常に自覚し、事業子会社が国民生活に必要な情報と健全な娯楽を提供することによる文化の向上に努め、不偏不党の立場を堅持し、民主主義の発展に貢献することができるよう持株会社としての管理を行い、適切・公正な手法により利潤を追求しております。また、傘下の放送を担う子会社が、放送の公共的使命を果たしながら企業活動を行い、共通の理念を持つ人材の育成と確保、ステークホルダーとの信頼関係の保持、放送局・報道機関としての使命の全う、及び、これらを前提にして、社会のニーズに適うコンテンツを制作・発信し続けることができるよう、適切な管理を行っていくことが企業価値の源泉であると確信し、事業活動を行っております。

さらに、当社及び当社グループ会社(以下「当社グループ」といいます。)が構築してきたコーポレートブランドや当社の企業価値・株主共同の利益を、確保・向上させていくために、(ⅰ)放送・その他の事業を通じて子会社が提供する情報やコンテンツが社会から信頼され、求められていることが、当社グループの存立基盤であるとの認識を持って、企業活動を発展的に継承していくこと、(ⅱ)さらに、これら一連の企業活動は、当社グループの中核となる放送事業の特質を活かしながら、その他の事業とともに、情報・コンテンツをさらに魅力的かつ社会から求められるようにするために行われるものであること、(ⅲ)そのために必要な企業活動の基盤を整備すること、及び(ⅳ)安定的な財務体質を維持することが必要不可欠であると考えております。

以上のような基本方針に沿って、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として、当社は中長期的戦略目標とこれを実現するための経営計画を立案、実行するとともに、取締役会の監督機能の強化などコーポレート・ガバナンスの向上を図り、放送事業者を傘下に持つ認定放送持株会社としての公共性・公益性の堅持を前提としたうえで、当社グループの企業価値ひいては株主をはじめとするステークホルダーの利益の長期安定的な向上に努めております。

なお、当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社の取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。

また、株式会社の支配権の移転をともなう買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。

しかしながら、株式の大量取得行為の中には、対象会社の企業価値・株主共同の利益を害するおそれのあるものも少なくありません。このため、当社取締役会は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう大量取得行為に対しては、必要かつ相当な対抗をすること等適切な措置を講ずることにより、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

従って、大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主のみなさまが適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主のみなさまの検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

なお、上記の取り組みは、当社の基本方針に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) テレビ放送事業への依存について

当社グループの売上高の多くの部分を占めるテレビ放送事業収入は、日本経済の動向に大きな影響を受けると考えられる企業の広告費に拠っています。

また、テレビ放送事業において、視聴率はコマーシャルの時間枠販売にあたり、価格を決定する重要な要素の一つとなっております。

これらのことから、日本経済が低迷又は悪化する場合、当社が視聴者の幅広い支持を受ける番組を制作・放送できない場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合について

 当社グループを取り巻く環境は急激なスピードで変化しており、スマートフォンやタブレット端末の普及により、テレビの視聴形態が変わりつつあります。また、スマートTVの出現により、将来的に、テレビ受像機における地上波放送の位置付けが相対化するリスクも考えられます。

 ブロードバンドの普及によりコンテンツの流通路も多様化しており、他のメディアとの競争が激化し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 設備投資について

当社グループは、適切な設備投資及び投融資を継続し、技術水準の維持、コンテンツ制作力の増強並びに魅力的なコンテンツの獲得、メディア戦略の強化などを引き続き図る方針ですが、これらの投資等に見合うだけの十分な利益をグループで確保できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 個人情報の取り扱いについて

当社グループは、番組出演者、番組観覧者、視聴者のほか、モバイル・インターネット事業の会員やショッピング事業の顧客などに関する個人情報を保有しております。当該個人情報の取り扱いにつきましては、社内ルールに基づいた管理を徹底し、十分な注意を払っておりますが、不正アクセス、不正利用などにより情報の外部流出が発生した場合には、社会的な信頼性の低下により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 災害などによる影響について

当社グループの主たる事業であるテレビ放送事業では、大規模な災害が発生し、放送の継続が困難な状況となる場合や、コマーシャルを入れない災害情報番組を放送する場合があります。また、電力不足への対応から、放送時間を短縮する可能性もあります。このような場合は、広告収入の減少により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 法的規制について

認定放送持株会社は、放送法による認定を受けることで、複数の地上放送局とBS放送局及びCS放送局を子会社として保有することが認められています。当社は株式会社テレビ朝日、株式会社ビーエス朝日、株式会社シーエス・ワンテンを子会社とする認定放送持株会社として認定を受けています。今後、認定放送持株会社の資産に関する基準等、放送法で定める基準を満たさなくなった場合には、認定の取り消しを受ける可能性があります。仮に認定の取り消しを受けた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

また、当社グループの主たる事業はテレビ放送事業であり、株式会社テレビ朝日、株式会社ビーエス朝日、株式会社シーエス・ワンテンは、当該事業を行うにあたっては「電波法」・「放送法」などの法令による規制を受けております。

これらの事業に関して、法令違反により放送免許が取り消される場合や、免許を受けることができない場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 外国人等が取得した株式の取扱等について

当社は、放送法で定める外国人等((ⅰ)日本の国籍を有しない人、(ⅱ)外国政府又はその代表者、(ⅲ)外国の法人又は団体、(ⅳ)前記(ⅰ)から(ⅲ)に掲げる者により直接に占められる議決権の割合が総務省令で定める割合以上である法人又は団体)(以下「外国人等」という)の有する当社の議決権について、(ⅰ)から(ⅲ)に掲げる者により直接に占められる議決権の割合とこれらの者により上記(ⅳ)に掲げる者を通じて間接に占められる議決権の割合として総務省で定める割合とを合計した割合が20%以上となる場合には、放送法によって認定放送持株会社の認定が取り消されることとなります。

なお、そうした状態に至るときには、放送法第161条第1項及び同条第2項が準用する同法第116条第2項に基づいて、外国人等の氏名及び住所を株主名簿に記載し、又は記録することを拒むことができ、また、同法第161条第2項が準用する同法第116条第3項によりその議決権行使は制限されることとなります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおいて、研究開発活動は、子会社である㈱テレビ朝日が行っております。当社グループの研究開発活動については、下記のとおりであります。

当社グループは、テレビ放送事業におけるサービス形態の多様化に向け、利用技術の開発・取得に取り組んでおります。総額は68百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の一部について、見積り・判断を行って計上しているものがあります。

 

(2) 経営成績の分析

①売上高

当社グループの当連結会計年度における報告セグメントごとの売上高の詳細については、1〔業績等の概要〕(1)業績に記載のとおりであり、セグメント間の内部売上高消去前の各セグメントの売上高合計は、3,080億3千9百万円となりました。セグメント間売上高の消去額は、121億5千9百万円となりました。

その結果、セグメント間取引消去後の連結売上高は2,958億7千9百万円で、前連結会計年度に比べ150億9千9百万円(+5.4%)の増収となりました。

 

②売上原価と販売費及び一般管理費

売上原価は前連結会計年度に比べ123億3千3百万円(+6.2%)増の2,119億9千6百万円、販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ20億5千7百万円(+3.2%)増の666億4百万円となり、合計では前連結会計年度と比べ143億9千1百万円(+5.4%)増の2,786億円になりました。増加の主な要因は、番組制作費の増加やその他事業の増収に伴うその他事業費の増加などによるものです。

 

③営業利益

営業利益は172億7千8百万円で、前連結会計年度に比べ7億8百万円(+4.3%)の増益となりました。

 

④営業外損益

営業外収益は50億4千1百万円で、前連結会計年度に比べ28億2千5百万円(+127.5%)の増加となりました。これは主に、持分法による投資利益の増加などによるものです。

営業外費用は3億7千1百万円で、前連結会計年度に比べ9千5百万円(+34.5%)の増加となりました。

 

⑤経常利益

経常利益は219億4千7百万円で、前連結会計年度に比べ34億3千8百万円(+18.6%)の増益となりました。

 

⑥特別損益

特別利益は、投資有価証券売却益を5億8千5百万円計上したことなどにより16億5千6百万円となり、前連結会計年度に比べ5億7千9百万円(+53.8%)の増加となりました。

特別損失は、投資有価証券評価損を計上したことにより1億5千7百万円となり、前連結会計年度に比べ7千8百万円(△33.2%)の減少となりました。

 

⑦親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は159億4千9百万円で、前連結会計年度に比べ37億7千9百万円(+31.1%)の増益となりました。

 

 

(3) 財政状態の分析

①資産の部

流動資産は1,824億8千3百万円で、前連結会計年度末に比べ3百万円の減少となりました。

固定資産は2,435億8千6百万円で、前連結会計年度末に比べ238億2千2百万円の増加となりました。これは、投資有価証券が169億2千7百万円増加したことなどによります。

以上の結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ238億1千9百万円増加し、4,260億7千万円となりました。

 

②負債の部

流動負債は692億3千7百万円で、前連結会計年度末に比べ47億2千1百万円の増加となりました。これは、未払費用が36億円増加したことなどによります。

固定負債は340億3千9百万円で、前連結会計年度末に比べ52億2千1百万円の増加となりました。これは、リース債務が19億9千5百万円増加したことなどによります。

以上の結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ99億4千3百万円増加し、1,032億7千7百万円となりました。

 

③純資産の部

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ138億7千5百万円増加し、3,227億9千3百万円となりました。この結果、自己資本比率は75.0%となりました。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比43億6千7百万円増加し、342億2百万円となりました。これは、有価証券の取得による支出などにより「投資活動によるキャッシュ・フロー」が116億3千5百万円の資金の減少、配当金の支払などにより「財務活動によるキャッシュ・フロー」が74億4千1百万円の資金の減少となったものの、「営業活動によるキャッシュ・フロー」が234億6千4百万円の資金の増加となったことなどによります。

 

②資金需要と財務政策

コンテンツ力強化に向けた資金については、内部留保による自己資金で賄う方針です。

なお、当社グループでは、キャッシュ・マネジメント・システムを活用し、グループ会社の資金調達及び運用を当社で一括管理しております。