第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、該当事項はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間の日本経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、一部に改善の遅れがみられるものの、緩やかな回復基調が続いています。

広告業界におきましては、東京地区のスポット広告の出稿量がおおむね順調に推移したことから、前年同期を上回りました。

このような経済状況のなか、当社グループは、テレビ放送事業はもとより、音楽出版事業やその他事業においても収益確保に努め、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,220億5千3百万円(前年同期比+5.1%)、売上原価、販売費及び一般管理費の合計が2,052億5千8百万円(同+4.7%)となりました結果、営業利益は167億9千4百万円(同+10.1%)となりました。また、経常利益は180億4千4百万円(同+5.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は120億5百万円(同+11.6%)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

①テレビ放送事業

タイム収入は、アドバタイザーの宣伝活動において柔軟性と効率性を重視する動きから、固定費削減傾向がみられましたが、「リオデジャネイロオリンピック2016」「2018FIFAワールドカップロシア アジア地区最終予選」「サッカー・UEFAユーロ2016」などの単発番組のセールスで増収を図りました。以上の結果、タイム収入合計は681億4千6百万円(前年同期比+1.2%)となりました。

スポット収入は、東京地区の広告出稿量が前年同期を上回ったことや、積極的にプロモーションを行ったことなどから増収となりました。業種別では「情報・通信」「薬品・医療用品」「家電・AV機器」などが好調な一方で、「金融・保険」「流通・小売業」「事務機器・事務用品」などは減収となりました。以上の結果、スポット収入は791億7千万円(同+6.9%)となりました。

また、BS・CS収入は186億4千6百万円(同△0.5%)、番組販売収入は97億6千万円(同+3.4%)、その他収入は138億8千9百万円(同+9.5%)となりました。

以上の結果、テレビ放送事業の売上高は1,896億1千4百万円(同+4.0%)、営業費用は1,748億8千万円(同+3.6%)となりました結果、営業利益は147億3千3百万円(同+10.0%)となりました。

 

②音楽出版事業

前年同期に開催した「ケツメイシ」及び「湘南乃風」のコンサートツアーの反動減などにより、音楽出版事業の売上高は80億9百万円(前年同期比△20.5%)、営業費用は75億5千6百万円(同△15.2%)となりました結果、営業利益は4億5千3百万円(同△61.1%)となりました。

 

 

③その他事業

平成28年4月11日より本開局したインターネットテレビ局「AbemaTV」向けのコンテンツ提供など、動画配信事業の拡大に伴いインターネット事業が増収となりました。また、7月16日から44日間にわたって開催された「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」が前年同期を上回る盛況となりました。以上の結果、その他事業の売上高は330億5千3百万円(前年同期比+21.4%)、営業費用は313億7千1百万円(同+18.1%)となりました結果、営業利益は16億8千2百万円(同+155.5%)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末比136億5千4百万円増の4,159億5百万円となりました。これは、投資有価証券が104億3百万円増加したことなどによります。

負債合計は、前連結会計年度末比23億3千4百万円増の956億6千8百万円となりました。また、純資産合計は、前連結会計年度末比113億1千9百万円増の3,202億3千7百万円となりました。この結果、自己資本比率は75.8%となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は、新たな経営計画「テレビ朝日360° 2017-2020」を平成29年2月13日に公表しました。その概要は以下のとおりです。

 

当社グループを取り巻く環境は、急激なスピードで変化しています。スマートフォン、タブレット端末などデバイスの高機能化が急速に進んでいるとともに、ブロードバンドの普及によりコンテンツの流通路も多様化しております。

こうした状況のなか、当社は平成26年度(2014年度)より、経営計画「デジタル5ビジョン 2ndステージ」を推進してまいりましたが、経営環境の大きな変化や、新たな事業課題に適切に対応していくため、この計画を一旦閉じ、平成29年度(2017年度)から平成32年度(2020年度)までの新たな4ヶ年の経営計画「テレビ朝日360° 2017-2020」を策定いたしました。経営環境がどのように変化しようとも、確実に生き残っていくために、“新しい時代のテレビ局”となることを目指してまいります。

具体的には、テレビ朝日グループ全ての価値の源泉はコンテンツにあるとの基本理念に基づき、時代の要請、お客様の要請にお応えするあらゆるコンテンツを360°に創ってまいります。そのうえで、地上波・衛星波(BS/
CS)・インターネット・メディアシティに、それらコンテンツを360°に展開していきます。

こうした取組みをとおして実現していく、以下のような戦略目標と、定量目標を掲げました。

 

 地上波では「平成32年度(2020年度)までに視聴率トップを奪還、広告収入でトップグループ入り」を、BSでは「全国視聴データのトップグループ維持」を目指します。

 インターネットでは、株式会社サイバーエージェントとの協業AbemaTVを柱に、KDDI株式会社の
auビデオパスでの協業や、キャッチアップ配信市場の成長なども取込み、放送外事業の拡大に努めてまいります。

 メディアシティでは、「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」などのリアルエンターテイメント強化や新たな情報発信基地の構築などにより、収益力の強化を目指します。あわせて、本経営計画の推進基盤となるインフラ面の機能強化を図ります。

 

上記戦略目標の達成、「テレビ朝日360°」実現のため、戦略的な投資についてもおこなってまいります。4年間の戦略投資枠300億円を設定し、M&Aや新規事業、不動産投資などに充てていく計画です。こうした取組みの結果、定量目標としては、計画期間の早い段階で連結売上高3,000億円を達成したうえで、平成32年度(2020年度)までに連結売上高3,200億円、連結経常利益220億円の達成を目指してまいります。

 

今後もテレビ放送事業者を傘下にもつ認定放送持株会社としての公共性や社会的責任を全うできるよう良質なコンテンツの提供に努めてまいりますとともに、引き続きさらなる成長と企業価値の拡大を目指し、ステークホルダーのみなさまのご期待にお応えしてまいりたいと存じます。

 

また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を以下のとおり定めております。

 

<当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針>

当社は民間放送局を傘下にもつ認定放送持株会社として、放送法・電波法・国民保護法の要請をはじめとして、放送の公共性・公益性を常に自覚し、事業子会社が国民生活に必要な情報と健全な娯楽を提供することによる文化の向上に努め、不偏不党の立場を堅持し、民主主義の発展に貢献することができるよう持株会社としての管理を行い、適切・公正な手法により利潤を追求しております。また、傘下の放送を担う子会社が、放送の公共的使命を果たしながら企業活動を行い、共通の理念を持つ人材の育成と確保、ステークホルダーとの信頼関係の保持、放送局・報道機関としての使命の全う、及び、これらを前提にして、社会のニーズに適うコンテンツを制作・発信し続けることができるよう、適切な管理を行っていくことが企業価値の源泉であると確信し、事業活動を行っております。

さらに、当社及び当社グループ会社(以下「当社グループ」といいます。)が構築してきたコーポレートブランドや当社の企業価値・株主共同の利益を、確保・向上させていくために、(ⅰ)放送・その他の事業を通じて子会社が提供する情報やコンテンツが社会から信頼され、求められていることが、当社グループの存立基盤であるとの認識を持って、企業活動を発展的に継承していくこと、(ⅱ)さらに、これら一連の企業活動は、当社グループの中核となる放送事業の特質を活かしながら、その他の事業とともに、情報・コンテンツをさらに魅力的かつ社会から求められるようにするために行われるものであること、(ⅲ)そのために必要な企業活動の基盤を整備すること、及び(ⅳ)安定的な財務体質を維持することが必要不可欠であると考えております。

以上のような基本方針に沿って、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として、当社は中長期的戦略目標とこれを実現するための経営計画を立案、実行するとともに、取締役会の監督機能の強化などコーポレート・ガバナンスの向上を図り、放送事業者を傘下に持つ認定放送持株会社としての公共性・公益性の堅持を前提としたうえで、当社グループの企業価値ひいては株主をはじめとするステークホルダーの利益の長期安定的な向上に努めております。

なお、当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社の取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。

また、株式会社の支配権の移転をともなう買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。

しかしながら、株式の大量取得行為の中には、対象会社の企業価値・株主共同の利益を害するおそれのあるものも少なくありません。このため、当社取締役会は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう大量取得行為に対しては、必要かつ相当な対抗をすること等適切な措置を講ずることにより、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

従って、大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主のみなさまが適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主のみなさまの検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

なお、上記の取り組みは、当社の基本方針に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は46百万円であります。